「何を選んでどう着るか」が一番試される黒
「夏の黒」を重く見せずにオシャレにとり入れるには? コーディネートの実例から見る「してみたい格好・着たい服」が見つかる実例集。コーディネートに1つ「入ると」上手くいく組み合わせを深堀り。調和のとれたコーディネート=成功パターンから逆算することで分かる「オシャレに必要な服」。的確にオシャレに・キレイになれる黒とコーディネートの秘訣をまとめてご紹介。
(TOPICS)
【1】夏の黒・着こなしの成功パターン
【2】主役は「短い黒」の理由
【3】プロが厳選! 黒パンツなら「これがいちばん」 TOP10
【4】長く「飽きずに使える」黒小物の名作リスト
【1】
成功パターンから見る「夏のシンプルな黒」
「夏の黒」を重く見せずにオシャレにとり入れるには? 調和のとれたコーディネート=成功パターンから逆算することで分かる「オシャレに必要な服」。的確にオシャレに・キレイになれる黒とコーディネートの秘訣。
黒をすっきり見せる
→「肌感のある白インナー」

白インナーの抜けでボリューミィな黒をつなげてもすっきり。オーバーサイズのトレンチコートとなじませるように、フレアスカートをセット。上半身から足元へと広がる黒のAラインも、白をのぞかせるだけで迫力をおさえられる。黒の静かな色で、ドレス手前のシルエットも日常へとけ込む。
より今年らしく→
「透ける素材を加えたワントーン」

例えば心浮き立つドット柄。ドキッとさせるシアー感も、マニッシュなパンツに合わせて黒でまとめれば大人っぽい。シンプルなパンツに渋いドットで愛嬌を添える。
カジュアルにドレスアップ
→「光沢とろみスカートに再注目」

「歩くとゆれて止まると落ちる」とろみ感を含んだボトム。Tシャツやタンク、カットソーやシャツはもちろん、ニットやスエットなどそのほっこり感を拭って、着こなしをスマートに整えてくれる。そんなコーディネート力にも優れる、柔らかなサテンスカートに再びスポットを当てて。
好相性な「正反対のテイスト」
→「ドレッシーな黒とワークパンツ」

よりメンズライクな印象を受ける、ワイドシルエットのカーキチノ。そのぶん遠慮なく女っぽさの上乗せを。ベーシック色の範囲内なら、異なるテイストもけんかしない。
上は軽く・下は重め
→「サマーウールのワイドパンツ」

ウール素材でパンツにほどよい厚みを持たせれば、薄手トップスと合わせてもメリハリのあるバランスに。辛口に整えたりリラックス感を与えたり、印象を操る使い勝手のよさにも注目。ウエストマークで着こなしにリズムを。ヒップまわりにゆとりのあるパンツだから、ウエストをキュッと締めると女性らしいボディラインに転換。薄いTシャツ1枚で着ても、ウールの厚みで抑揚のあるスタイルが完成。
シャツをさりげなく飾る
→「胸元を開けて+首に沿うネックレス」

輝きのレイヤード。無造作にフロントを開けた黒シャツに、ぷっくりとしたハートモチーフでかわいさをトッピング。さらに繊細なゴールドチェーンを重ねた意外性が、むしろ抜け感となる。
スレンダーなワントーン
→「グレーに近い黒デニムを起用」

ノースリでシャープに軽く。「グレーに近づけたような、抜けにもつながるデニムの色味」もポイントの1つ。均整のとれたワントーンづくりに有効な着方はIラインでまとめること、黒の重さが逆に生きてくるシャープな腕見せ。そして細長くキレイなシルエットに親しみをもたらすデニム素材。黒の濃度を浅くセミフレアのデニムがワントーンのメリハリとスタイルアップにもひと役。
スタイルUP→
「ボリューム感が増すティアードを採用」

トップスはコンパクト・下はティアード。上下の形に潔く、思い切り差をつける。ひざ下からティアードで、たっぷりと広がるAラインスカート。ゆるいベージュニットともくびれができ、ひと目でLADYな雰囲気をかもし出せる。半そでのカジュアルな形だと甘くなりすぎない。
スタンダードを軸にする
→「白とデニムとテーラード」

アレンジしがいのあるデニムと白Tのセット。辛口なテーラードジャケットを夏仕様の素材、色にチェンジしてささやかなアップデートを。
普通のTシャツを華やかに
→「黒Tシャツとかわいい色」

かっちりとした美形パンツは、マイルドなピンクでカジュアルダウン。まじめな印象をもたらす黒と一緒なら甘い色でも知性を保てる。
柄を上手に着る
→「柄リンクのワントーン」

グラフィカルなパターンと、ドラマティックなボリューム感の相乗効果で強く目を引くスカートは、黒でまとめるからこそ試せる存在感。黒リブTシャツの品のよさが、スカートのインパクトに落ち着きをもたらしてくれる。フレアワンピース感覚のフィット&フレアなシルエットで必然的に腰位置も上がり、スタイルよく。
正統派パンツの使い道を広げる
→「ボリューミイなパフスリーブ」

装飾はシルエットで。黒とベージュのリネンパンツという、ごくシンプルな組み合わせを高めるシルエットでの装飾。リネンパンツの軽さ・柔らかさを引き立て、そでのキレイなふくらみをキープするナイロン風のハリ感。引き締まる黒とパフスリーブが相まったデザインで体を華奢に、顔を小さく見せるなど全体のバランスアップにも有効な1着。
バランスアップ
→「ゆるい上下・脚だけ出して上は重めにする」

「上は重く・下は軽く」でショートパンツの長所が生きる。ショートパンツはヒザ丈だと少々スッキリしない。スエットやニットをもっと生かしたい。その2つを解決するのは潔く短めなショートパンツ、そしてその肌感をカジュアルに見せる、長そでとビッグシルエット。
色落ちデニムが上手くなる
→「INする前提のコンパクトな黒T」

あせたデニム特有のムラなど、デニムらしさを引き出すために無駄のない黒Tのリセット力を利用。メンズライクなデニムのゆとりも、黒Tと一緒なら適度なハズしとしてむしろ生きてくる。

タイトなシルエットで整える「5分そでのリブニット」。シルエットの抑揚づくりに欠かせない、黒のリブニットはそでの長さに注目。見た目的にも新鮮な5分そではボディラインが出るぶん、肌見せ感も少なくバランス調整力にも優れる。
黒に相性のいいキレイ色
→「淡く白に近い色」

簡単かつキレイ・悪目立ちもなく仕上がるのは、ロングワンピースと長め丈の黒カーディガンのセット。無条件に惹かれてしまうシンプルな黒とピンクの配合。ざっくりニットの厚みと、ワンピースのなめらかさの「素材のギャップ」も効果的。
リラックスしたボトムをキレイめに
→「トップスとしてベストを使う」

重ねて使うのが当たり前だったベストを1枚で完結させてトップスのように活用を。流れるような白ボトムに反して、とどまる黒ベストを添えることで、緩急ついたモノトーンを表現。
失敗しない配色
→「ミニマルに3色使い」

配色だけで言うと「合わない」ということがない黒・白・ベージュ。たとえば肌感を甘く見せない黒、カジュアルでも品のあるベージュ、柔らかさを足す白、のように各色に向く的確なアイテム選びが重要。使う色をその3色に絞ることで、組み合わせにもムダな幅が出ず、アイテムの数も本当に必要なものだけに絞られる。
モノトーンを軽快に見せる
→「コンパクトなハーフパンツ」

ハーフパンツで実現する「カジュアルにスーツライク」な装い。たとえばカジュアルフライデーの日に、背筋がのびるジャケットとリラックスしたハーフパンツで。ヒールをはいて張り合いを持たせつつ、インナーにはラフなTシャツを選び、適度に息抜き。
シンプルでも華やか
→「白Tに合うドレッシーな黒スカートを選ぶ」

カラーボトムやデニム・チノ、柄など合わせるボトムの選択肢が広い白T、だからこそ「黒」の選びにはこだわりを。ハイウエストからなだらかに広がる美しい形も、白Tならいやみなくリラックスした印象。シックな配色のおかげで品格と洗練度もアップ。
「ゆるくない」シルエット
→黒こそコンパクトの原点回帰

余白のあるシルエットが主流の今だけど、デザインもそのシルエットでさえもそぎ落とした、シンプルの極みこそ黒の最大の長所。夏こそ活用したい辛口な黒+カーキ配色も、お互いにコンパクトなアイテムどうしで、組み合わせもミニマルに。
全部ゆるくまとめる→
「縦落ち感のあるとろみ素材のキレイめ服」

「楽してキレイ」に直結する、柔らかい質感や余白のあるシルエット。とろみがかった質感独特のシルエットの余白によりかなう、脚を細く見せるハーフパンツと、重く見えない七分丈のボリュームそでジャケットのセット。中に合わせたゆるい白タンクをアウトさせ、脱力して着こなせば、より今季らしい夏のモノトーンが完成。
簡単にさまになる
→「夏の黒ワンピはカットソーでドレッシーに」

夏にシーンレスで使えるワンピースは、カットソー素材が狙い目。なめらかで程よいツヤ感、しなやかな揺れを含んだカジュアルなカットソー素材でドレスを投入。
失敗しない黒1色
→「自作のワンピースのようなワントーン」

スカートありきの黒ワントーンでは、揺れ感やシルエット、あるいはウエストのささやかなデザインなどさりげないひとクセ、が黒を平たんに見せずシンプルの良さも保つ秘訣。「トップスは短め」で腰位置を高く見せてスタイル良く。
ゆるシャツと肌感の組み合わせ
→「着くずしたシャツとデコルテの対比」

リネンの風合いを生かし、雑に着くずした黒シャツから素肌をのぞかせた計算づくのバランス。飾りは黒ベースの花柄スカートで十分。黒にギャップを生むデコルテで、フェミニンな印象へとシフト。
スタイルカバーにも効くボリューム感
→「一部分に特徴のある黒」

肩やそでのみにボリューム感を加えたデザインは、ただのシンプルに終わらせないために効果的な手段。たとえばアシンメトリーなスカートなどとの上下クセのある組み合わせも、黒&グレーのように「ひかえめ」な配色を味方にすれば、力みも感じさせないLADYなモードに着地。
肌感ワンピと重めの足元
→「キャミワンピースの足元は重め」

華奢な体を連想させる繊細なストラップがアクセサリー。リゾート風にも、ドレッシーにも。垣根無く幅広いアレンジが楽しめる黒のキャミソールワンピースを、モードなストリートスタイルに味つけ。ごく軽いワンピースがあれば、ショートブーツにバケットハットという、重い黒をあえてこの時季同時に盛り込める。
黒はTシャツよりもニット
→「黒ニットはコンパクトな五分そでが便利」

夏も定番の黒リブニットは、腕をほどよく隠しつつ肌感の抜けも望めるコンパクトな五分そでが活躍。夏こそ楽しみたいかわいい柄も、大人っぽく着たいときは「黒ニットに合うか」を条件に。ギンガムチェックをはじめ、フラワープリントやドット柄も、コンパクトな形&シックな黒ニットのおかげで、都会的に。