スタイリストが買った「シンプルな服」選びの視点
気分転換に選ぶアイテムには、それぞれの好みやスタイルが反映されがちだから。シンプルの中でシンプルが変わる選択基準を、スタイリスト7名の視点を通して、あらゆる角度からご紹介。
(STYLIST MEMBERS)
渡邉恵子さん/大人のリラックススタイルにつながる、上質な素材や色みを重視。 樋口かほりさん/ベーシックなアイテムをベースに、流行にとらわれず新しさを生み出す着方や組み合わせに、業界内にもファンが多数。 岩田槙子さん/モードとコンサバを融合した、無難にならないキレイめスタイルで人気。
船戸唯さん/着心地はラフ、配色でスマートに寄せる、白黒アイテムを使った都会的なカジュアルスタイルが得意。 塚田綾子さん/遊び心のあるアイテムを大人っぽく落とし込む、足し引きバランスに定評。 出口奈津子さん/着まわし企画を担当することも多く、長くフレキシブルに使えるアイテム選びのポイントを熟知。 玉木歩乃花さん/顔まわりや足元など、細部まで抜かりのないMIXスタイルに技が光る若手スタイリスト。
「甘くも辛くもない」白トップス
頼れる白トップス、スタイリストたちが選んだのはハンサムな白をベースにレディなニュアンスを加えたデザイン。
普通の白シャツのように合わせやすい

白シャツ 57,200円/ファソン ジャクマ(アダム エ ロペ) フリル風の装飾や裾の切りっぱなしディテールが、かわいいだけじゃない、でもカッコつけすぎてもいないという絶妙なバランスを作ってくれる。デニムにもスカートにも合うし、パンツスタイルでも女性らしさを忘れない。今の季節は1枚で着て、秋からは上から羽織って使うのもいいと思います(樋口さん)
シャープな体をつくる肩パッド

白肩パッドつきTシャツ 14,300円/HER. 肩部分に角ができるから、Tシャツなのに背すじが伸びる。立体感が生まれるから、首まわりがさみしく見えません(渡邉さん)
ハンサムよりもセンシュアル

白スキッパーシャツ 12,100円/アンヌーク(ànuke 新宿LUMINE2店) スキッパーにより胸元がざっくりと開くため、自然と女性らしい印象に仕上がります(玉木さん)
アクセントカラー・柄アイテム
ベーシックカラー服のさし色に1点効かせたい服&小物。アイテムごとに合わせやすさを考慮した色味の選び方も参考に。
白スニーカーにかわる次なる一手

ピンクスニーカー 12,100円、ブルースニーカー 7,150円/ともにVANS(VANS JAPAN カスタマーサポート) ピンクもブルーも、主張しすぎない絶妙な色味。ワントーンのコーディネートを少しやわらかく見せたいときや、モノトーンの足元にやさしさをプラスしたいとき。色があることで表情が生まれるし、でも派手すぎないから合わせやすい(樋口さん)
軽やかな太ストライプ

白×ミントグリーンストライプシャツ 47,300円/フランク&アイリーン(LITTLE LEAGUE INC.) イタリアンコットン素材のシワになりにくい厚地も好み(渡邉さん)
黒よりマイルドなネイビー

ネイビーサングラス 52,580円/MIU MIU(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス) 透け感のあるネイビーで、飾り気とともに顔の表情まですっきりと見せられる(出口さん)
レイヤード前提のなつかしい小花柄

花柄ワンピース 9,990円/MANGO 夏はさらっと1枚で、秋冬はブーツと合わせて。シアーな素材で、レイヤードしてももたつきにくいことに加え、黒ベースだから秋冬でも寒々しく見えません(船戸さん)
ボーイッシュな中で「デコラティブなバッグ」

ギンガムナップサック 22,000円/SEA(エスストア) 白スエットパンツ 29,700円/ギャルリー・ヴィー(ギャルリー・ヴィー 丸の内店) ナップサックで気張らず甘い柄を。ラフなムードで統一(樋口さん)
モノトーンに似合う「メンズライクな赤」

ニットポロシャツ 61,600円/LOWER(ショールーム セッション) だいたい服は白か黒。なので赤シャツのシャープに仕上がる色は手持ちの服と合わせやすい(船戸さん)
透明感を保って「主役をはるアクセ」

ハートピアス 29,700円/FULL OF GRACE(ZUTTOHOLIC) アクリルリング 5,500円/アビステ 抜けのある色みは肌なじみもいい。ハートピアスや大ぶりなリングも、透け感があるとどこか上品(出口さん)
スエットはさわやかな色で

ブルースエット 25,300円/THIRD MAGAZINE この時季のGISELeの着まわし企画でも、スエットは頻繁に使用するアイテム。寒色で見た目の暑さを回避しつつ、薄着のもの足りなさを埋める役割に最適(樋口さん)
「夏だけで終わらない」秋も見据えたショッピングプラン
間違いなく着る色=黒・白を中心にベーシックカラーで投入。今だけじゃない、秋からのスタイリングも見据えた服選びの視点。
レザーの強さできちんと感を強化

黒レザーベスト 159,500円/チンクワンタ(トゥモローランド) 上品に見える素材なので薄着の季節こそレザーはオススメ。今はTシャツやブラウスに重ねて、秋からはニットとのレイヤードで活躍してくれる。1着で何通りものスタイリングが楽しめる、そんな頼もしさがあります(樋口さん)
いつもの黒を「色だけマイナーチェンジ」

白スカート 30,800円/プルミエ アロンディスモン 白は案外派手な色だから。シンプルなボリュームスカートでも、ドレスに近い華やかな雰囲気をまとえます(岩田さん)
「すそは短く・そでは長め」のカーディガン

黒カーディガン 23,100円/エディット フォー ルル アンバランスな形でザ・正統派から脱却。メリハリがついた丈で無地の黒カーディガンをモードに装える(岩田さん)
デニムをガーリーにシフト

濃紺デニムフリルミニスカート 38,500円/HOLIDAY(ホリデイ/フラッグシップサロン オフィス) 辛口好きにも手が届くフリル。甘いデニムというだけで、いつもとちょっと違う特別感がある(出口さん)
ボディと同色の「効かせないロゴ」

白ロゴTシャツ 17,600円/TSURU By MARIKO OIKAWA 一見無地のような白地に白刺しゅう。よく見るとロゴがあるぐらいのさりげなさは、無地T並みに使い勝手がよく、地味にひとクセ加えられる(玉木さん)
ドレスのようなXライン

黒ロングニットカーディガン 16,500円/ラベルエチュード ボリュームスリーブ&ギャザー入りの、ワンピース風のロングカーデはON/OFF問わず使えて便利(渡邉さん)
涼しさと品格が手に入る黒の麻素材

ベスト 47,300円/スタンブリー(ヒューエルミュージアム) 木目調のボタンやつまりぎみのネックラインなど、どこをとってもエレガント。夏は単体で、寒くなったらタートルネックを仕込んで着たいです(出口さん)
デニムは「太く・胸下付近までとどくハイウエスト」

デニムパンツ 25,300円/レッドカード トーキョー(ゲストリスト) スタイリングの面積を大きく占める股上が深いワイドデニムは、それだけで十分存在感が出ます(船戸さん)
地味な色で「派手な質感」

黒ロングワンピース 53,900円/Cus(THIRD MAGAZINE) ツヤめきが長い黒に抜けづくり。美しいドレープを生むキュプラ素材で、間のびしがちな黒のワンピースに自然と抑揚がつきます(渡邉さん)
暖色をサテンで軽やかに

ブラウンサテンブラウス 19,800円/エモエレ(アダム エ ロペ) 例えば白や淡いベージュ、カラーボトムを穿くときはとくに、重宝するのはそれらと好相性なビターなブラウンのトップス。ロンTみたいな形なら、ドレスライクな素材も身近に感じる。肌なじみのいい深色でより着やすく(玉木さん)
きちんと感とモードを両立

ジャケット 143,000円/ENFÖLD 一見正統派ですが、なだらかな肩のラインやクリーンな白の折り返しなど、細部が光る1枚。ALL黒スタイルに、この折り返しがあるだけで一気に洗練された印象に(樋口さん)
(香りを変えてムードを変える)
≫【全16選を見る】 「なんかいい匂いがする人」の正体 「きつくないけど印象に残る」フレグランス

いい匂いというより「なんかいい匂い」という曖昧に嗅覚をなでるような香り。たとえば白Tを着る日、雨の日専用、仕事中の気分転換に……。どんなときに使いたくなるのかを知ることで、香りの魅力は増大。こだわりを持つ人たちの愛用品を、エピソードとともにご紹介。