ポイントは「質感と入れ方」 冬の装いに似合うメイク
頑張って「盛る」のは気分じゃない。 必要なのは、重たい素材とのバランスをとる「引き算」と、視線を奪う「質感」の操作。チークの気配、リップの輪郭、まぶたの温度。 いつものコスメでも、ほんの少しの「微差」を加えるだけで、大人の表情は驚くほど洗練される。 シンプルなのに目が離せない、そんな「雰囲気のある人」になるための、メイクとテクニック、9つの実例集。
1
唇に「れんが色のアウトライン」

ナチュラルな色づきで、つける人の魅力をきわ立たせるシアーリップ。さらなる意志と品格を出したいなら、輪郭をなぞるリップペンシルが必須。引き締まった印象をかなえて、顔まわりの完成度が上昇。 ニット 39,600円/アンタイトル
【使用したコスメ】

1.M・A・C リップグレイザー ルート フォー ミー! 3,960円/M・A・C 色みは「赤みのあるオーバーンブラウン。M・A・C史上初の「グロウなリップライナー」。とろけるような塗り心地で、唇にプランプ効果と透明感を同時にオン。輪郭をとるだけでなく、全体を塗りつぶせば、あざとさのない「濡れたような」ボリュームリップが完成。

2.BYREDO ティントリップバーム Fantôme Rapture 8,525円/バイレード ジャパン ポーチに忍ばせておくだけで気分の上がる、香水のような佇まい。ケア効果とほのかな色づきを両立し、すっぴん風メイクの格上げにも、リップベースとしても活躍する贅沢な名脇役。
【メイクのHOW TO】
ただ漫然と囲むのはNG。「どこを締め、どこを抜くか」。このメリハリこそが、今っぽい顔を作るカギ。

①
上下の「中央」だけオーバーに
まずは1のライナーを使用。唇の上下中央(山と底の部分)を、本来の唇の輪郭よりわずかにはみ出すように、「オーバー気味」になぞる。これにより、唇の高さと立体感が強調され、顔の中心に視線を集める効果が。
②
「口角」はあえてつなげない
ここが最大のポイント。口角までキッチリ囲まず、両端はあえて「描き残す」こと。 隙間(抜け)を作ることで、「頑張って描きました感」を回避。ふとした瞬間に大人の余裕を感じさせる、エフォートレスな表情が生まれる。
③
バームで「湿度」をなじませる
仕上げに2のバームを唇全体へ。 アウトラインを内側にぼかすように、ラフに直塗りします。マットではなく、あえて「つややか」に仕上げるのが正解。ヘルシーな湿度を足すことで、温もりのあるニットの素材感とも相愛なバランスに。
【お勧めのコスメ】

ドローイング リップペンシル 01 3,080円/セルヴォーク エッジをとりすぎない太めのラインとまろやかな発色が特徴。「くすんだレッドブラウン」が唇の輪郭をあいまいに縁取り、作り込みすぎない自然な立体感を演出。

ヴィセ ボリューム Wリップライナー 01(数量限定発売) 1,650円(編集部調べ)/コーセー 粘膜カラーと影色の2色がセットになったリップライナー。肌にも唇にもなじみがよく、さりげなく輪郭を補正。口角に影を足せば、キュッと上がった「ご機嫌な口元」が完成する。

ルナソル フュージングカラーリップス 10 4,620円/カネボウ化粧品 唇と一体化するような湿度感のあるツヤが実現し、ベージュ特有の「顔色が悪く見える」心配も無用。アイメイクを選ばない万能な1本。
2
「ディープな偏光カラー」を指先に

辛口な大人カジュアルに寄り添うのは、カーキのニュアンスを感じるネイルカラー。なかでも、ちらちらとパールがまたたく1色をセレクトしたら、エッジが生まれて、ジュエリー不要のリュクスな手元が完成。 ボディスーツ 16,000円/TW パンツ、インナー/スタイリスト私物
【使用したネイル】

アップリフト ネイルカラー 603〈小高い丘〉(数量限定発売) 2,090円/OSAJI 蜜のようなモスグリーンの奥に、レッドやパープルの多色パールが潜む複雑な色み。光の当たり方で表情を変える指先は、リング以上の存在感。
上下をダークブラウンでそろえたスタイリングに、わずかに渋さのあるグリーン系ネイルが相愛。さまざまな偏光パールが入っていることで、濃密な中にみずみずしさと奥行きがあり、指先を美しくしなやかに演出してくれる。こちらは、一度塗りだと透け感のある発色。よりシックで深みのある手元をめざすなら、2度塗りがベター。
上品なミックスカラー

RMK ネイルラッカー EX-25(数量限定発売) 2,200円/RMK Division ピンクやカッパー、オールドゴールド、グリーンのラメを緻密にミックス。単色塗りでも奥行きが出るから、アクセサリーをつけずとも指先だけで華やかな印象に。
3
「自然だけど色っぽい」ワントーンメイク

メイク感を出さずに、自然で立体感のある顔立ち。さらにどんな色をのせてもバランスよくまとまる基本色、ベージュ・ブラウン系。理想は「華やかだけど頑張りすぎないメイク」ナチュラルに陰影をつくるならゴールド系のハイライト。中でもほんのりゴールドを含んだものがオススメ。ほどよいくすみが加わることで、甘く傾かず、ナチュラルで頑張った感のない陰影が手に入る。
【使用したコスメ】

A.ヴィセ シェード トリック BR300 1,760円(編集部調べ)/コーセー 「入れてます感」が出ない透け感のあるブラウン。フェイスラインや頬骨の下に忍ばせれば、自然な陰影が生まれ、小顔効果と大人っぽいメリハリが手に入る。

B.NARS オーガズムフォープレイ ブラッシュクワッド 6,380円/NARS JAPAN 色っぽい肌をつくるピンクが軸の4色セット。ハイライトからチークまで、これ1つで「内側から滲み出るような」多幸感のある血色とツヤを自在にコントロール。

C.anjir イレジスタブル アイシャドウ 02 4,950円/KYU 捨て色なしの絶妙なオレンジ〜ブラウンの配色。肌に溶け込むような粉質で、目元に深みと意志を宿す。

D.NARS アフターグローリップバーム 03251 4,180円/NARS JAPAN 鏡を見ずに塗れるシアーな発色と高い保湿力。「Laguna」のブロンズカラーが、唇にヘルシーな輝きをプラス。
【メイクのHOW TO】
ポイントは「チークの代わりにハイライトを使う」こと。血色を足すのではなく、光を集めてメリハリを生むという発想。

①
影は広範囲に「薄く」仕込む
まずはAのシェーディングを使用。「線」で描くのではなく、ブラシでふんわりと「影」を落とす。フェイスラインは 頬骨の下からあごにかけて、大胆にサッとひとはけ。残ったパウダーを、あご先とこめかみに。 この「透ける影」が土台にあることで、次のハイライトがより効果的に引き立つ。
②チークの位置に「光」を広げる
ここが最大のポイント。Bの左上(ゴールドハイライト)を、普段チークを入れている「頬全体」になじませる。 ピンクや赤を使わずとも、ゴールドの温かみと光沢だけで十分な存在感。STEP 1で仕込んだ影との対比で、驚くほど自然な立体顔が完成。
③目元と口元は「馴染ませ役」
リップはDを直塗りでラフにオン。作り込みすぎない「素の唇」のようなツヤ感が、ゴールドの肌とベストバランス。 C-1(ベース色)をアイホール全体に広げ、C-2(グリーン)を二重幅にのせてスパイスを。下まぶたにはC-3を入れ、目幅を拡張しつつニュアンスをプラス。
4
「影を宿した」新・ミュートベージュ

ブームが続くミュートメイク。今季はグレイッシュなトーンに更新し、甘さを最小限に。「1パーツの質感を変える」ことがワントーンメイクを制するコツ。唇にだけツヤを効かせて、単調な印象を回避。 タートルネックニット 39,600円、肩に巻いたニット 35,200円/ともにスローン(ザ ショップ スローン 新静岡セノバ店) タイツ/スタイリスト私物
【使用したコスメ】

1.クチュール ミニ クラッチ #720 10,890円/イヴ・サンローラン・ボーテ 目元にジュエリーをまとうような高揚感。計算されたヌーディな4色は、重ねるほどに透明感が増し、濁りのないクリアな発色で洗練された眼差しを約束。

2.ブラッシュ N 925 5,060円/NARS JAPAN 肌のトーンを選ばない、見たままの美発色。ふわりとひと刷けするだけで、表情を一気に明るく、生き生きと見せる「顔色の救世主」。

3.リップガラス エアー アコレード 3,740円/M・A・C ガラスのような輝きで唇をコーティングしながら、空気のように軽い新感覚グロス。「アコレード」のゴールドパールが、手持ちのリップをゴージャスに昇華させる。
【メイクのHOW TO】
ベージュ特有の「のっぺり感」を払拭するのは、計算されたハイライトと、チークの入れ方。

①目元は「両端」を光らせる
1の右上(ベースカラー)をアイホール全体と下まぶたへ広げ、ナチュラルな囲み目に。 ポイントはここから。1の左上(ラメ)を「目頭」に「くの字」に入れ、そのまま目尻のキワもさっとなでる。 目の両端にさりげない光沢を宿すことで、中央のベージュシャドウが際立ち、伏し目にした瞬間さえ美しい立体感が。
②チークは「日焼け風」につなげる
2のチークを、鼻の上を経由して両頬へ横長に入れます。 さらに、鼻先から鼻柱にかけてもオン。 まるで日焼けした後のような、あどけない「かわいげ」をひそませることで、クールなグレイッシュトーンの中に、愛嬌という名の隙を。
③唇は「ラフ」なガラス質
仕上げは3のグロス。 輪郭を気にせず、あえてオーバーに塗り広げます。目元と頬がパウダリーな分、唇だけはこぼれ落ちそうなほどのツヤを。この「質感のギャップ」が、ベージュメイクを地味に見せない最大の理由。
5
「ナチュラルに盛る日」のチーク
印象に残る美しさの秘訣とは。顔の印象を左右するチークにフォーカスを当て、選び方・使い方を人気ヘア&メイク岡田知子さんが解説。

「ウォームピンク」で意志あるメイクを引き立てる。「頬骨の高いところに塗布するのもよいですが、このLOOKのように頬全体に色が乗るように広く縦長に入れると、抜けのある洒落顔になれます。アイメイクやリップメイクとのバランスをとるのが難しいという方は、パールの入っていないものを選ぶと、さらになじみがよくなります」(岡田さん)
【使用したコスメ】

A.バイユア セラムフィット ボリューミング グロースティック 04 2,090円/Hamee 体温でとろけ、なめらかなうるおいを与える。ハイライト、チーク、リップ、アイカラーなど多岐に使えるマルチスティック。
B.ルナソル フェザリーアイブロウジェル 00 3,300円/カネボウ化粧品 眉にぬれたようなツヤとハリをかなえる。
C.YSL メイクミーブラッシュ パウダー No.06 8,360円/イヴ・サンローラン・ボーテ 毛穴をブラーしつつ、自然体で色っぽい血色感をもたらす。さわりたくなるふんわり質感。
D.パウダー キス リキッド リップカラー ハビット 4,840円/M・A・C(メイクアップ アート コスメティックス) ムースみたいに軽やかなつけ心地。唇の縦ジワをなくす、なめらかな質感。
【メイクのHOW TO】
目指すのは「塗りました」という線ではなく、肌そのものが高揚しているような「面」の色づき。

①目元は「湿度」眉は「ハリ」
作り込みすぎはNG。Aのスティックを指にとり、上下のまぶたにラフになじませて「湿度」あるツヤを仕込む。 対して眉はBのジェルで毛流れを強調。根元からほどよく立ち上げ、顔のフレームにメリハリと強さを宿して。
②チークは「縦長の楕円」をイメージ
Cのチークをブラシにとり、目の下すぐの位置からスタート。 頬骨だけに丸く入れるのではなく、頬全体を染めるように「広く・縦長」に広げる。 広範囲に淡く入れることで、顔の余白が埋まり、キュッと引き締まった小顔効果と洒落感を両得。
③口元は「マット」で引き締める
目元のツヤと対比させるため、リップはあえてマットなDを選択。 ムースのような質感を唇全体に広げれば、ツヤ(目元)×フォギー(頬)×マット(唇)という、質感のレイヤードが完成。この計算されたバランスこそが、ナチュラルメイクを「手抜き」に見せない秘訣。
6
今季は「頬にもブラウン」を

まずは知っておきたい最新事情。今シーズンはブラウンチークが数多く登場。やわらかな発色を利用して、いつもより大胆に、頬全体に広くのせて。品格を漂わせられるほか、さりげなくシェーディング効果があるところにも惹かれてしまう。
【使用したコスメ】

1.RMK ピュア コンプレクション ブラッシュ 15 3,630円/RMK Division 素肌が透けるようなクリアな発色。頬を染めるというより「肌の質感を美しく見せる」ためのチーク。

2.モノ ルック アイズ P-04 揺翡翠 4,290円/SUQQU 「揺翡翠」という名の通り、揺らめくようなプリズムグリーンが目元に知性を宿す。いつものブラウンメイクに重ねるだけで、ぐっとあか抜けた印象に。

3.アディクション リップ セラム ティント 012 Bare Honey 3,520円/アディクション ビューティ スキンケア発想のティント。とろみのあるハニーカラーが、もとの唇の色を生かしつつ、トレンド感のある口元へと導く。
【メイクのHOW TO】
ただ塗るのではなく、濃淡をつけることで、プロが仕上げたような立体感のある仕上がりに。

①目元には「揺らめき」を
2のグリーンをブラシにとり、アイホール全体にふわっと広げる。 ポイントは「まぶたの中央」への重ね塗り。光を集めることでしなやかな立体感が生まれ、ブラウンチークのハンサムな印象に、ふとした色気を添えて。
②チークは「縦長」に広く
今回の主役、1のブラウンを使用。 入れる位置は、頬の高いところから鼻下まで縦長に広く。 中心部が一番濃くなるようにレイヤードし、外側に向かって境目がわからなくなるよう優しくぼかすこと。これで、いかにもな線を描かずとも、自然に引き締まった「スマートな顔立ち」が完成。
③唇は「ハニーカラー」でつなぐ
仕上げは3のティント。 ブラウンの頬とケンカしないよう、黄みのあるハニーカラーをチョイス。さりげなくオーバーリップに塗り広げ、目元・頬・口元を「黄みと茶み」のワントーンでつなぐ。
7
黒の服とピンクリップの遊び心

ハードな印象を持つレザージャケットに、真逆のイメージのピンクリップをかけ算。堅さのある黒に、意外にもロマンティックなピンクが好相性。顔まわりがぐっと洒脱に。 レザージャケット 37,400円/HER.
【使用したコスメ】

1.モノクローム ウェイトレス リップカラー(スムース ナイロン) P160 7,260円/プラダ ビューティ 軽やかでマットな質感が、モードな雰囲気を加速。PRADAらしい洗練されたピンクブラウンは、塗るだけで「オシャレな顔」になれる最短ルート。

2.パッファー グロス 302R 6,930円/ヴァレンティノ ビューティ 唇のボリュームを強調するプランプ効果と、鮮烈な輝き。アクセサリー感覚で身につけたい、主役級のピンク。
【メイクのHOW TO】
全部をキレイに塗りすぎないこと。「ラフさ」と「緻密さ」の使い分けが、センスの分かれ道。

①ブラシで「オーバー&ラフ」に
まずは1のマットリップをリップブラシにとり、唇の輪郭よりも「ややオーバー」に縁取りながら、内側を塗りつぶす。この時、輪郭をキッチリ描きすぎず、ブラシで少しぼかすように「ラフに」仕上げるのがコツ。マットな質感がふんわりと広がる。
②グロスで「光」を点置き
次に2のグロスをレイヤード。 全体に塗るのではなく「唇の上下中央だけ」に重ねる。 中央にだけツヤを集めることで、口元を動かすたびに繊細な光が出現。マットなベースとのコントラストで、ふっくらとした立体感が際立つ。
③「M字」だけは鋭角に
ここが品格を保つための最重要ポイント。 全体はラフでも、上唇の山(M字部分)だけはブラシで丁寧になぞり、シャープさを残して。 「山は鋭く、輪郭はあいまいに」。このメリハリが、だらしなく見せずに「きちんと感」をキープする秘訣。
【絶妙な色づきのリップ】

BYREDO ティントリップバーム Chain Reaction 8,525円/バイレード ジャパン シアバターやココアバター、ローズフラワーエキスなどリッチな保湿成分を配合。とろけるようなテクスチャーが唇にフィットし、美しいツヤとうるおいを演出。

ペタル ブルーミング グロス 06 2,750円/トーン 植物由来のプランプ成分を配合し、ナチュラルなボリュームを引き出す。微細なラメを含んだ、ピュアで可憐な色づき。
8
ラベンダーアイでニットに気品を

装いの色みに重さがあるぶん、メイクは淡いカラーで組み立ててメリハリづけを。エレガントであり愛嬌もあるラベンダーのヴェールで染めたら、淑女でレトロな甘さが加わる。 ニット 22,000円/HER. 中に着たニット 12,000円/バナナ・リパブリック
【使用したコスメ】

1.ルナソル アイカラーレーションN 09 7,700円/カネボウ化粧品 穏やかなパープルとラベンダーを織り交ぜた、深みのあるグレープカラー。肌に溶け込むなめらかな粉質で、甘さを抑えた優美な陰影を演出。

2.リュクス カシミア マット リップスティック 456 6,050円/ボビイ ブラウン 絶妙なベージュピンク。カシミアのようにふんわりと唇を包み込むマットな質感が、ピンクの甘さを中和し、知的な印象へと昇華。主張しすぎないのに記憶に残る、洗練された血色感。

3.ペタル フロート ニュアンス アイブロウ 04 2,750円/トーン ベージュとブラウンがセットになったトープカラー。きりっとハンサムに仕上げたいときはダークカラーを、抜け感が欲しいときはソフトカラーを。その日の気分で眉の存在感を自在にコントロールできる名脇役。

4.ジャスト ブロージング クリア スカルプティング ジェル #01 クリア 4,180円/クリニーク 仕上げは、眉の毛流れを整える透明なジェルで清潔感をプラス。円錐形のブラシが眉毛1本1本を捉え、立体的なフォルムをキープ。作り込んだ色みを邪魔せず、自眉の美しさを際立たせる「ツヤのひと手間」が、洗練度のカギ。
【メイクのHOW TO】
色を「置く」のではなく、光のヴェールを「まとう」感覚。 広く淡く入れることで、目元の透明感が際立つ。

①まぶた全体を「透け色」で染める
1の右上(淡色)と左上(ラメ)をブラシでブレンド。 ここでのポイントは、上まぶたの「眉下ギリギリ」まで広く塗布すること。 大胆に広範囲に入れることで、目元のくすみを払い、顔全体がパッと明るい印象に。下まぶたのキワにも同色を入れ、潤んだような透明感をプラス。
②キワは「濃い紫」で締める
1の左下(濃いパープル)をチップにとり、アイラインとして上まぶたのキワに細く引く。 黒ではなくパープルで締めることで、強くなりすぎず、でも意志のある「優美な陰影」が生まれる。
③眉と唇は「ハンサム&マット」
目元がフェミニンな分、他は甘さを引くのが鉄則。 眉は3で足りない部分を埋め、4のジェルで毛流れを立ち上げて「ハンサム」に。 唇は2を直塗りし、マット質感でフィニッシュ。 この「質感のバランス」こそが、ラベンダーを古臭く見せないテクニック。
9
「コクのあるプラム」でモダンな色気を

シックで存在感のあるダークリップ。今シーズンの注目色、パープルとブラウンの間のような色みのプラムで、ニットにモダンな色気を上乗せ。グリッターと一緒に使えば、ほどよいカジュアル度に着地。 ニットベスト 9,680円/TRICOTS JEAN MARC(スピック&スパン ルミネ有楽町店)
【使用したコスメ】

1.スパイク ヴァレンティノ 196A 7,480円/ヴァレンティノ ビューティ 光を反射して輝くスタッズのパッケージとは裏腹に、中身はバターのようにとろけるマットな質感。196A「センシュアル ヌード」は、赤みを含んだ温かみのあるブラウンベージュ。

2.3CE アイスイッチ #ダブルノート 1,969円(編集部調べ)/3CE 大小様々なホログラムが、まるで星空のように輝くアイグリッター。クリアなベースだから、どんなアイシャドウとも喧嘩せず、下まぶたのキワに少しのせるだけで、瞳をうるっと見せる「媚びない愛嬌」が宿る。
【メイクのHOW TO】
煌めくシルバーを目元にON。ディープな発色のリップは、濃さを調整しながらつけるのがポイント。

①リップは「指」でトントンと
1のリップを攻略するテクニックは「直塗りしない」こと。 まずは指にとり、唇にスタンプを押すように優しくタッピングしながら色をのせていく。(先端が丸いブラシを使ってもOK)。 輪郭をあいまいにぼかしながら、じわっと滲むように発色させることで、重厚なプラムカラーも軽やかな印象に。口元に重さを置くぶん、肌やチークは引き算。
②目頭に「冷たい光」を置く
目元は盛りすぎず、でも「締まり」は欲しい。そこで活躍するのが2のグリッター。 ポイントは「目頭」を「くの字」に囲むこと。そのまま黒目の下までキワをなぞり、シルバーの鋭い輝きを細く入れる。 マスカラや濃いシャドウに頼らずとも、この「光のライン」があるだけで、まなざしに適度な緊張感と個性が宿る。