「全部〇〇」がキーワード
コーディネートを考えなくても、組み合わせに違和感が出にくく、バランスよくまとめるコツの1つは、セットアップのように、上下の素材やシルエット、丈感を統一すること。難しいテクニックやアレンジも不要。そんな、簡単にバランスが整う法則を、コーディネートの実例でご紹介。
全部「とろみ素材」
→ボリュームが出にくい「落ち感」でスマートに
女性らしさも演出するしなやかな生地
パンツには上品な光沢を帯びる肉厚なサテン生地を使用。脚線にまとわりつかず、ゆるいシルエットのまま、まっすぐ縦に落ちる質感。おかげで幅広ボトムで気になるもたつきや太ももまわりのハリ感をカバー。ゆるっとしたプルオーバーを合わせ、モノトーンを軽快に。
「素肌が映える」ルーズなプルオーバーシャツ
パリッとしていない、着心地のいいとろみのある風合いのシャツと、柔らかくなびくサテンスカート。キャミやタンクなど、素肌を生かした着こなしにうってつけの、ルーズなシルエット。カーディガンのように肩にひっかける感覚で使える。上下ゆったりシルエットを鋭利なネックラインで引き締め。
全部「リネン」
→着回し力も抜群なスリーピースを投入
単品使用でも幅広く使えるドライな質感のベージュリネン
リネンのナチュラルさにシルクをミックスした上質な生地は、光沢感があり着心地のよさも抜群。足元はあえてトングサンダルではずして。それぞれ単品でも使いやすい。
黒よりもマイルドなネイビーでデザインの強さを引き算
ジャケットライクなデザインを深いラウンドネックでやわらかく。コットンシルクリネンのツルリとした質感が、タフなワンピースに繊細さをプラス。肌を見せるフラットサンダルとなら日常でも着やすい。
全部「ニット」
→やわらかい素材でかなう穏やかなカラーブロック
やさしく色づくイエローパンツをスマートに導くトップスの濃いネイビー
ニットでも仕事に行ける、スムースな風合い&美形なフォルム。
夏にぴったりなニット+透けるレース
ウール混の透け素材のニット。バックスリットやレースの透け感などの女らしさも、しっとりとしたニットの質感のおかげで上品さをキープ。
全部「デニム」
→デザイントップスをとり入れてデニムONデニムを更新
目新しいデザインも受け止めるデニムの柔軟な対応力
長めのひもは、ギャザーのようにしぼったりベルト的に巻いたりとアレンジ自在。あえて上下は色を変え、デニムならではの気楽さは残しつつ、カジュアルすぎも回避。
締まって見えるウエスト
幅広ベルトから、すそに向かってゆるやかなカーブを描く、バルーンフォルム。ももにはタックを、すそにダーツをほどこした抑揚のあるデザインによって、オシャレなシルエットをメイク。ハイウエストの重心をさらに引き上げる、同素材のビスチェをON。
丈感とシルエットを「そろえる」
全体のスタイルバランスを決定づける「丈感とシルエット」。同様に、潔く全部長い丈、短い丈で統一することで、考えなくてもまとまりのある仕上がりに。
「全部長く」
→おなじ形の中にひそませて新しさに挑戦
羽織るだけでバランスが整う透けるワンピの相棒
ワンピースに羽織るだけ。1枚だと少し勇気が必要なシアーワンピも、着丈が近いロングジレでおおうことで、気負いなくトライできる。
「ロングジャケットのような」ジレ
正統派なテーラードジレをシンプルにワンピと組み合わせたALL黒。ウールのような起毛感があるマットな黒を2つ重ねたことで、より黒の深みがアップ。潔いノースリーブと相まってきりっと締まった大人顔に。細めのテーラードラペルは上半身を細く見せ、フロントのワンボタンはウエスト位置を高くマーク。フロントを閉じて着てもさまになる、ロングジャケット風。
全部「ゆるく」
→甘めな色も配色も気張って見えない
優雅になびくシルエットで色の強さをやわらかく
同色トップスを重ねてキャミワンピの肌感をセーブ。上下セパレートされたことで、ワンピース1枚よりもメリハリのある見た目に。丈に前後差のあるトップスやスカートのドレープで奥行きをメイク。
スカートのようにも見える落ち感のあるワイド
スカートだとドレッシーなサテンもパンツでなら適度にカジュアル
スカートのように優美に流れるシルエットで一見エフォートレスに見せながら、股が分かれたパンツならではのキレも加算。ルーズなシルエットの気どらなさは残しつつ、間のびを自然と回避。白×ピンクの配色も糖度ひかえめな仕上がりに。
全部「短く」
→ポイントを上に集めてハーフパンツをバランスよく
肩にかけたニットとソックスで肌分量を調節
デニム素材のハーフパンツとトーンをそろえたニットのアンサンブルで重心をアップ。コンパクトな丈どうしでも幅に強弱をつけると都会的なルックスを維持できる。
横幅のあるハイウエスト+コンパクトなトップスIN
脚を長く見せてくれるハイウエスト×ショート丈。長そでの重みのあるトップスとなら、ボトムが短くてもバランスがとりやすい。
全部「細く」
→タイトなシルエットを貫きパンツスタイルを女っぽく
スキニーのハードルを下げる「長くて透ける」カーディガン
透け感があるざっくりとした編み目ならロング丈+黒でも軽やか。細身シルエットの服に羽織るだけで、ウエストまわりを隠しつつ、さらに縦長感を強調してスタイルUP。小物も黒に徹してよりミニマルに。
「丈感で」メリハリをつける
下を極端に長く。ワンピ兼用のロングスカート
マキシ丈のスカートとしても、チューブトップのワンピースとしても着用できる、伸縮性のあるウールニットとナイロンを混紡したホールガーメント仕様。ウエスト位置を自由に設定できるので、身長に合わせて使えるタイプ。