正解は? ボトム+ソックス+靴が失敗しない「ベストバランス」

寒くなるこれからの足元、ブーツ以外でも暖かく、そして何よりオシャレの一部としてソックスは不可欠なアイテム。足元だけちぐはぐに見えないよう、基本のルールからアレンジのポイントまで、ソックスをもっと活用する方法をご紹介します。


(TOPICS)
【1】「ボトムと靴が上手くハマる」基本の4ルール
【2】スタイリストがよく使う「ソックスにパンツをイン」3つのコツ
【3】「ボトム+ソックス+靴」のコーディネート実例



【1】「ボトムと靴が上手くハマる」基本の4ルール

ほっこりしがち、重みが気になる,,,etc 秋冬の装いで陥りがちな問題を解決する、ベーシックなソックスの活用法。足元を「あたためる以上にプラスの作用もある」それぞれの役割とは?


A.ボトムや着こなし全体の「重みをそぐ」

重量感のあるスタイルを「黒と白の靴下」2色ですっきりと

ルーズなシルエットや暗色合わせなど、重たい服装にメリハリをつけるべく「タイトな白・黒ソックス」を投入。ローヒールシューズとの、ぽってり見えがちな靴合わせも、シャープに整う。



B. 細身・短め丈のデニムに合わせる

正統派なソックス&靴でラフなボトムをくずさずはく

細身のデニム・あるいは短め丈のデニムからつなげるように、ソックスをON。そんなデニムに似合うのは、小さくても緊張感のある、クリーンな白のソックス。そのセットを軸にすればカラーパンプスやローファーなど合わせる靴の幅も広がる。



C. ボトムと靴に靴下も同系色のものを合わせる

ソフトな色だけにしぼって力まずスマートに

ベージュや白をメインとした、やさしい色みの服には、雰囲気をくずさないよう、ソックスもあいまいな色に統一。全身でワントーンっぽい配色にすると、やわらかいムードのまま、すっきり見える。



D.Iシルエットのボトムとつなげるように合わせる

引き締め力の高い黒とスリムなボトムのコンビ

タイトスカートや細身パンツのIラインを強調するように、黒のソックス&タイツをプラス。ボトムか靴のどちらかを、ソックスとカラーリンクすると、必然的に脚のラインも細く長く仕上がる。



【2】スタイリストがよく使う「ソックスにパンツをイン」3つのコツ

街で見かけるおしゃれな人の足元で気になる、ソックスをタイツやスキニーの中でなく「外に出す」スタイルをオシャレのレパートリーのひとつに。ラクそうなのにこなれ見えるテクニックの詳細を、スタイリストに聞き込み。



【スタイリスト・渡邉恵子さん】 

品がいいのに親しみやすいシンプルスタイルが鉄板。古きよきメンズスタイルに、女性ならではの品格やかわいらしさをとり入れた提案が得意。



ポイントは?

「手持ちアイテムでできますし、ただスキニーパンツとパンプスを合わせるだけよりもソックスが入るだけでがぜんおしゃれ感があがりますよね。だからソックスインはぜひみなさんにマネしてほしいのですが、確かに一歩間違うと野暮ったくなるのも事実。

意外と難しいのがスキニーやレギンスに合わせるとき。余白のないぴたっとしたソックスを合わせてしまうと、逆に足が短く見えてしまうこともあるので、基本的にソックスはくしゅくしゅできるものや、起毛感のあるタイプがおすすめです」(渡邉さん)



A.黒パンツ・タイツ+白ソックス

「黒スキニーパンツやレギンスなどをソックスにインする基本テクニック。タイツの上にソックスを重ねるのもおすすめです。美脚に見せるにはやっぱり黒と白のモノトーン配色が鉄板。このときもソックスをたるませることを忘れずに」(渡邉さん)



B.合わせるソックスはふわふわ・起毛素材がベター

「ピタッとしたソックスだと足元のラインがあらわになり、かなりのスタイルの持ち主でないとはきこなしが難しく、さらにスポーティになりすぎるきらいがあります。おすすめはふわふわしたモヘアや、たるませやすいリブ素材。ソックス自体のデザイン性も手伝って、シンプルなコーディネートのアクセント的な役割も」(渡邉さん)



C.脚線をごまかせる「スエットパンツ+ソックス」

「スエットをソックスにインしてる人っておしゃれに見えますよね。でも難しそう…って思っていませんか?実はこのスタイリングは脚線をごまかせるという意味では、やりやすいと思います。ピタッとした黒ボトムをソックスインするより失敗が少ないかもしれません。スエットのすそが細くなるように内側をおりたたんでなるべくすっきり見せるのがうまくいくコツです」(渡邉さん)



【3】「ボトム+ソックス+靴」のコーディネート実例

縦のシルエットを強めたり、ときにはカラーバランスを整えたり。防寒だけでなく装いにいい結果を生む足元コーディネートの成功例をピックアップ。



黒タイツ&黒パンプスでショートブーツ風

ショートブーツとパンツの丈のバランスに悩んだときに。「黒タイツとパンプス」でなじませれば、ショートブーツのような安定感を維持しつつ、肌が見えずシームレスな見た目に。密着感も手伝って脚線をすっきりメイク。



足元だけでさりげなくスタイルアップ

夏履いたサンダルをもこもこの白ソックスで秋冬仕様に。素足に履くよりもT字のストラップが強調され、ほっそりとした印象に。スキニーのすそをソックスにインしたアレンジで、「細い」のなかに抑揚を。



スエードの黒をベージュで薄めてエレガントに

汎用性の高い白ソックスは、明度の高さによって色が浮きすぎる場合も。ぱきっとした強さが出ず、パンプスに負けてもしまわない濃い目のベージュを入れることで黒スエードパンプスの迫力を薄めつつ、ボトムのブラウンともまとまり、バリエを広げる効能が。



ボリュームをおさえて「かわいい色の2枚履き」

タイツやスキニーの上から異なる色のソックスを2枚レイヤード。やわらかなペールカラーなら2色使っても足元なら遊びもひかえめ。くしゅっとたるませたり、長短の差をつけたり。履き方で見た目も変えられるうえ、ソックスの色の数だけパターンが増えるから組み合わせも無限大。



飾りを効かせるなら「前より後ろ」

小ぶりなバックリボンで後ろ姿までかわいく。黒なら糖度をおさまって、「キレイな人の遊び心」の範囲にとどまる。



色の拾い役としても有効

ただ着ただけでは突飛なイエローコートも、ラインソックスを出して色を拾ってあげれば統一感のある見た目に。先細のパンプスと合わせて鋭くまとめると、もこもこパンツの膨張も解消できる。



質感に色でさからう

深みのあるピンクに清廉な白が合わさり、どことなくガーリー。そんなあどけなさを躍動感のあるフェザーの風合いが少女から大人に引き寄せる好バランス。



黒の強さにつりあう派手な色

「白ソックスでモノトーン」もいいけれど、小さな面積をいいことにネオンカラーの刺激を。黒の強さと「つり合う色」という視点なら、こんなヴィヴィッドな色もぶつかることなく波長が合う。



紳士な足元に適度なスパイス

こっくりとしたブラウンカラーのなかなら、強気なアニマル柄もほどよくなじむ。白や黒ではきちんとしすぎる、シンプルなブラウンでは物足りないときのアイディアストックに。



「甘さは足元だけ」で潔く

ダークトーンの上下にかわいげを宿す、まっさらな白にコケットな赤リボン。それぞれ明度の高い色みで選べば、コントラストも手伝い、ぶかっとした上下の引き締め役にも。