「むしろメンズで選びます」似合うニットを探すとき「人気スタイリストが考えていること」

GISELeスタイリストが今、リアルに欲しいニットを調査。さらに、私物ニットから欠かせない相棒、インスピレーション源まで、ニット周辺の個人的こだわりにもせまります。 ※商品クレジットのないものはすべて本人私物です。



スタイリスト・樋口かほりさんのニットの選び方

ベーシックなアイテムを軸としながら、女性らしい小ワザを効かせたスタイリングが大人気。忙しく動きまわる日々をオシャレに過ごせるアイテム選びが秀逸で、私服も注目の的。


「女っぽさのあるスタイリングにしたいとき、直接的な女性らしいデザインを選ぶよりは、メンズやユニセックスのニットで“引き立てる”ほうがむしろ女っぽい。メンズアイテムはすそがきゅっと締まったデザインが多く、自然とメリハリが出せるのもよく着る理由のひとつ。そのぶん、小物はわかりやすく女性らしい華奢なアイテムでバランスをとります」(樋口さん)



【樋口さんのセレクトポイント】

□無難に見える標準的なサイズ感は選ばない
□ネックラインは開いているか、つまっているかの2択
□即効性のあるレディな小物でニットを引き締め



直接的な女っぽさより「女っぽく見えるもの」

体の泳ぐメンズニット

ポロニット(メンズ) 12,900円/Gap 「柄もサイズも振り切ったマニッシュさだけど、ボタンを開けてデコルテ見せが可能。ルーズさと緊張感のバランスがとりやすい」(樋口さん)

女っぽさを演出できる細部を意識

ポロニット(メンズ) 12,900円/Gap アイボリーショートパンツ 17,600円/SEA(エスストア) ベージュバッグ 55,000円/MIUUR(ショールーム セッション) ミュール 17,380円/SeaRoomlynn 大きめニットと華奢な小物の対照的なバランスが、女性らしさを引き寄せるポイント。




惚れたニットは「色違いで」

「肌なじみのいいカシミヤの着心地が気に入っている「BODHI」のニットを4色持ち。着方がわかっているアイテムならまちがいないし、ストレスなく着られるので“色違い”という選択肢もあり。」(樋口さん)



仕上げのレディな小物

「ポインテッドトゥの靴とミニバッグが加わることで、ニットのボリューム感が引き締まり、一気にレディな装いに。ラクさときちんと感を持ち合わせたローヒールのミュールは稼働率高め。」(樋口さん)




ダイアナ元妃のスタイリングを参考に

「ひつじ柄のセーターをはじめ、遊びのあるアイテムづかいがステキ。私自身、ピアスをつけていないと落ち着かないほど、顔まわりの飾りが不可欠なので、ジュエリーの使い方も参考にしています。」(樋口さん)




スタイリストが選んだ「アウターを着ても脱いでも」かわいい服

日常的に着ているおなじみのアイテムと、これからのメインとなるアイテムを組み合わせた、コートの季節までをつなぐスタイリングを披露。新顔の投入や着方の新しさ、プロたちの鮮度の上げ方に注目。




スタイリスト・渡邉恵子さん
メンズ派もトライできるタイトスカート

古きよきメンズスタイルに、女性ならではの品格やかわいらしさをとり入れた提案が得意、USブランドにも詳しい。

デニムジャケット 16,500円/リーバイス®(リーバイ・ストラウス ジャパン) 白シャツ&シルバーラメIラインスカートセット 16,990円/UNFILO ネイビーボアバッグ 15,400円/TSURU By MARIKO OIKAWA 白スエードスニーカー 7,150円/VANS(VANS JAPANカスタマーサポート) デニムジャケットは前を閉めて着ることで、シャツのように洗練された印象へ。


「私物はメンズライクなシルエットのほうが多いですが、新投入したのは“UNFILO”とのコラボでつくったシャツとスカートのセットアップ。シャツはオーバーサイズのまま、スカートだけタイトにシフト。ニットなので締めつけ感がなく、足さばきも軽快です」(渡邉さん)



柄は小さくとり入れたい

「一見無地だけど、実は細かなヘリンボーン。使いやすくも気分は秋に変われる“よく見ると”なひかえめの柄に注目しています」(渡邉さん) ジャケット 53,000円、パンツ 29,000円/ともにHER. 



季節の変わり目にざっくりニット

「レトロ感が逆に今っぽく、久しぶりにひっぱり出した“アイ ラブ ミスター ミトンズ”のカーディガン。暑すぎず寒すぎずな時季、タンクトップの上から羽織るなど、ストール的な感覚で使えて便利」(渡邉さん)



秋冬に持つかごが新鮮

「数年前“メヌイ”で購入。夏のイメージですが、秋冬に持つのもオシャレだと思い再び使い始めました。“COACH”のキーホルダーやふわふわなクマなど、キャッチーなアイテムで飾りつけたい気分。(渡邉さん)




スタイリスト・樋口かほりさん
「赤を主役にレディなムード」

ベーシックでありながら、そのシルエット選びが絶妙と話題。ちょうどいい大人の甘さのさじ加減にもワザが光る。

赤ワイドスウェット 22,000円/SOFT GOODS(メイデン・カンパニー) フレアデニムパンツ 24,200円/SEA(エスストア) ブラウンバッグ 75,900円/マエストソ(ルージュ・ヴィフ ラクレ ルミネ有楽町店) ブラウンソックス 990円/靴下屋(タビオ) ブラウンミュール 6,590円/ZARA(ザラ カスタマーサービス) 同色のソックスを合わせ、ミュールをブーツのようにはくことで、途切れがなくなり脚長に。


「ピンクよりも甘さがおさえられ、レディライクに仕上げてくれる赤。カジュアルな無地スウェットを赤にするだけで、いつものデニムスタイルにも特別感が。ネイビーのデニムやヒール靴など、やりすぎ感はないけど女性らしさのあるアイテムで、雰囲気を統一」(樋口さん)



1年中まとえるレザー

「“ロク”のレザーベストと、同素材のヘアバンド。やわらかな羊革でごわつきがないので、夏もタンクトップのように着ていました。涼しくなってきたらニットとのレイヤードを楽しみたい」(樋口さん)



スポーティになりすぎない「ヴィンテージ感のあるコットン」

「ベーシックな服に合わせたときにキャップだけが浮いて見えない、古着のような風合いがポイント」(樋口さん) キャップ 8,580円/BLUESCENTRIC(メイデン・カンパニー)



キレイ色なら「ローテクかつクラシカルなデザイン」

「ほかのアイテムとの組み合わせに悩まず、“これを目立たせる”と潔く決めてはくのがカギ。暗めのワントーンスタイルに合わせても」(樋口さん) スニーカー 15,400円/アディダス(アディダスお客様窓口)




スタイリスト・岩田槙子さん
「過ごしやすいサーマルをよそ行き顔に」

女性らしさが引き立つシルエットや服選びに定評あり。トレンドをうまく落としこむバランスに長けている。

アイボリーサーマル 16,500円/カオス(カオス表参道) カーキパンツ 27,500円/PROTAGONISTA(アマン) ブラウンサングラス 39,600円/プロポ(プロポデザイン) ブラウンバッグ 44,000円/オソイ 黒シューズ 23,100円/ル タロン グリーズ(ル タロン グリーズ ルミネ新宿店) 軽めな素材の上下に対し、足元はボリュームのある黒のムートンクロッグで、スタイリングに適度な重みを。


「センシュアルな要素も持ち合わせる深Vネックのサーマルを、シルエットが上品なイージーパンツにIN。ウエストのロゴも手伝って、リラックスムードを保ちながらキレイめに昇華。カジュアルに徹していたサーマルを新しい表情で楽しみたいです」(岩田さん)



ミリタリーをコンパクトに

「ずるっと着るイメージのミリタリーが一新。とろみのあるワイドパンツなど、女性らしいアイテムにもなじむ」(岩田さん) ブルゾン 86,900円/SACRA(インターリブ) 



キレイめに装えるチノ

「カジュアルな印象が強いチノも、クリーンな色へ変わるだけで上品に。白の緊張感と素材の親しみやすさが好バランス」(岩田さん) パンツ 20,900円/THE SHINZONE(Shinzone ルミネ新宿店) 



重めだけどスマートな形

「ボトムでおおえばローファー見えするベルトつき。ごつごつしすぎないので使いやすい」(岩田さん) 黒ブーツ 49,500円/L’UNIQUE ET MOI(トゥモローランド)




スタイリスト・塚田綾子さん
小物を生かすベーシック」

大人も試したくなる個性と遊びのあるアイテム選びを得意とし、デニム軸のカジュアルスタイルが人気。辛口なテンションが気分の今季は、凜としたイメージの服を多めにセレクト。

シャツ 18,700円/スピック&スパン(スピック&スパン ルミネ有楽町店) パンツ 21,780円/Oblada(シンチ) パールつきカチューシャ 39,600円/ジェニファー ベア(ロンハーマン) ブルーリボンチョーカー(別注) 24,200円/レヴェンス(RHC ロンハーマン) ソックス 2,420円/GLORIA CORDES(フレームワーク ルミネ新宿店) ナイロンバッグ 31,900円/ROH SEOUL シューズ 18,700円/オデット エ オディール(オデット エ オディール 新宿店)


「服はとことんベーシックに、小物で遊ぶのがマイ定番。ゴールドやシルバーのアクセサリーも好きですが、最近とくに気になっているのがチョーカー。淡いブルーのレザーにガラス製のリボンが目を引くかわいさ。ふわふわなソックスをはいて季節感をプラス」(塚田さん)



はかなげなレースで飾る

「ニットやTシャツにレイヤードして飾り気を生む、アクセサリー的1着。繊細さゆえガーリーすぎない」(塚田さん) インドレーストップス 42,900円/ロンハーマン 



毛足長めのふわふわスカート

「“ReNAVE”の展示会でシャギースカートをオーダー。形はベーシックながら、素材に特徴のあるアイテムが気になっています。ほかのブランドではアニマル柄のファージャケットやシルクのシャツを」(塚田さん)




三角巾型のレースカチューシャ

「セーターにデニムのようなシンプルな装いにも、つけるだけでレトロムードの漂う1品。左右にたれた長いリボンは前で結んだり、クロスして後ろ側にたらしたり、いろいろなアレンジが可能」(塚田さん) レースカチューシャ 20,900円/メルマ(ロンハーマン) 




スタイリスト・船戸唯さん
「ジャケットをトップス風にアレンジ」

メンズライクなムードを、女性らしくとり入れた装いが人気。サイズ感にこだわったアイテム選びにも注目。

ネイビージャケット 18,700円、ネイビーパンツ 14,300円/ともにアンヌーク インナー 3,850円/Ungrid 眼鏡 39,600円/ワンスリー コンバウンド フレーム(デュアル) バッグ 24,200円/THE SHINZONE、ボルドーローファー 53,900円/GENTIQUE for Shinzone(ともにShinzone ルミネ新宿店) そでをまくり、下のボタンは開けて、ほどよく着くずすのがトップス見えのポイント。黒よりもやさしいボルドーのローファーが、ネイビーのワントーンに奥行きをもたらす。


「いつもロンTやニットを選んでいたジャケットのインナーを、カップつきのキャミソールに更新。ボタンを閉め、トップスのように着方をアレンジすることで、ヘルシーな肌見せができます。キャンバスバッグでまじめなセットアップも親しみやすい雰囲気に」(船戸さん)



シアーでボルドー

「やや窮屈さのあるハイネックは、シアーなら軽やか。ボルドーカラーも相まって無理なく次の季節に」(船戸さん) トップス 14,300円/TODAYFUL(Life’s 代官山店) 



メンズっぽいレディースもの

「白Tを中に着ることを想定し、適度なゆとりがあることは絶対条件。いまスウェットもメンズものを選ぶのが定番化してきていますが、メンズもののゆったりとしたサイズ感に対して、モノによっては首元がつまりすぎているな、というモノも多く、女性もので無骨なデザインを探します。そんな中、これはすべてが理想どおりで即購入したもの」(船戸さん) スウェット 9,900円/SeaRoomlynn 



飽きの来ないかわいさ

「コンパクトな見た目の黒小物が好きで、財布や時計、カメラもみんな小さめ。ミニバッグはアイウエアブランド“BLANC”のもの。正面のポケットがサングラス入れになっているんです」(船戸さん)




スタイリスト・玉木歩乃花さん
「色遊びはジャンプスーツの中で」

シューズ企画を担当することも多く、足元まで考えられたスタイリングの提案はピカイチ。

オールインワン 39,600円/ルージュ・ヴィフ(ルージュ・ヴィフ ラクレ ルミネ有楽町店) シアーニット 17,600円/カリテ(カリテ スケープ コレド日本橋店) 眼鏡 26,840円/レイバン(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス) ボストンバッグ 68,200円/メゾン カナウ(ヤマニ) スニーカー 18,700円/ASICS(アシックスジャパン株式会社 お客様相談室) 首元に鮮やかな色をまとうぶん、トラッドな雰囲気の眼鏡をかけて、顔まわりに落ち着きをプラス。


「色をとり入れたスタイリングが好きなので、カラーハイネックはインナーとして多用。普段はスエットなど、カジュアルにまとめがちですが、最近は洗練されたオールインワンも気分。ブルートーンを合わせたスニーカーで、らしさは保ちつつもキレイめにシフト」(玉木さん)



気楽に使える「カジュアルなブラウン」

「Vガゼットつきの凝ったディテールながら、薄手なのでロンTがわりに使えそう。愛嬌のある犬のプリントにも惹かれます。こげ茶のような深い色みで、ポップになりすぎず落ち着いて着られる1枚」(玉木さん) スウェット 14,300円/mucci(The Edit store) 



甘すぎないワンポイント

「ハートモチーフに目がなく、リース中もつい手にとります。お気に入りの“KBF”のヘアピン、“パティエラ”の片耳ピアス。ハートの透かしが入ったサマーニットなど、服でもとり入れています」(玉木さん)



ポップな花柄刺しゅうの「サンバ」

「最近のスニーカー選びは、特定のブランドや形より、各々の「好み」優先になっている印象。ちりばめられた小さなブルーの花がかわいくて、目に留まりました」(玉木さん) 花柄刺しゅうスニーカー 15,400円/アディダス オリジナルス(アディダスお客様窓口)