「こんな着方があってもいい」 人気スタイリストに聞いた「着回しの続け方」



私物公開 「毎年飽きない」ベーシック服の選び方

必要なのは「オシャレの引き出しが多い」ベーシックアイテム。その選び方や活用法などを樋口さんに取材。(※クレジット表記のないものはすべて樋口さんの私物です)




どちらか1つあれば格が上がるわかりやすい正統派

「たとえばTシャツにスエットぐらい気の抜けた組み合わせでも、この紺ブレか時計のどちらかがあれば、それだけで「考えられたテイストMIX」に。あれこれ考える余裕がないときに頼れる存在」(樋口さん)




迷わないために「アクセのワードローブ」を用意する

A. ベースとなる1軍 B. 気分によって加えるインパクト
Aは私にとって服も季節もシーンも問わないTHEスタンダード。これをベースにBIGモチーフなど主張が強めのBを気分によってプラスしたり差しかえたりして手元をコーディネートしています。テンションの異なるたくさんのアクセから決めるより、こうすることで出かける前の「アクセ選び」の時間も省けます」(樋口さん)




マザーのアイスブルーのデニム

「冬だけでなく春も夏も日によっては、上はタンクや白T、下はデニムにショートブーツ、という着こなしも好きなのでブーツに合うことも選びの基準。デニムの色みは極力軽く、足元の重みをカット。すそを細めにした丸みのある形がポイント」(樋口さん)




白T+デニムでもこの1足で安心できる

「ラフなスタイリングでもスエードの重みを効かせれば十分“もつ”。普通のデニムとニット、夏は白T+白やベージュのパンツに添えてマイルドな配色でまとめるのが気分。軽快に見せたいから、くるぶし丈のパンツに合わせたくなります」(樋口かほりさん)




ボトムを選ぶ基準はローファー


「女っぽすぎず、カジュアルすぎずでちょうどいいローファー。パンツはスキニーやストレートに関わらず、ボトムの丈は、ローファーを履いてソックスの見え方もバランスよく仕上がる、足首が出るくらいの長さがベスト」(樋口さん)




レザーのミニは古着で探す

「中途半端な丈やゆとりがあると脚が太くみえがち。昔のほうが形が潔くコンパクトなため、レザーのミニスカは古着屋で購入します。特に原宿シカゴは安いうえ常にストックしている印象。なので買いかえるときはチェックします」




スニーカーは「ボリュームのない形」がベスト

「このComme des Garçonsの白スニーカーはムダなデザインがなく、いい意味で本当に普通。ずっと飽きもこない毎年、毎シーズン履き続けている最も頼れる1足です」(樋口さん)




インナーが響かないオーバーサイズ

「ATONのオーバーサイズスウェット。ふだんメイクがナチュラルなので、さりげなく顔まわりに色が足せる役割としても重宝。とはいえデザインが少しでも入ると甘く転ぶので、メンズライクなBIGスエットでとり入れるのが簡単」(樋口さん)




まさにラルフローレンが似合うメンズがヒント

「コクのあるベージュだから、柄をはじめキレイな色とも合わせやすい。ラルフのメンズのルックに出てきそうなスタイリングがイメージです。シャツのパッチと色リンクしたネイビーの眼鏡で知的に装うのもあり」(樋口さん)




ヘアスタイルが決まらない日に

「セリーヌで購入。黒は強いかな?と思ってネイビーに。ヘアが適当なときや服がごくシンプルな日もこれ1つでもつ。バッグに入れておくとなんとなく落ち着きます」(樋口さん) 眼鏡/樋口さん私物




年中定番=デニムに近い存在

「ポロ ラルフローレンのチノ。ベージュの気品を頼りに、デニムよりも少しだけ背伸びしたいときにも有効。ベージュのチノパンの色は浅いものでなく濃度を少し増したような、キャメルに近いコクのある色味が合わせやすい」(樋口さん)




ありそうでなかなかない色

「ネブローニのパンプス。新品で出会えない古着屋にありそうな赤が気に入ってます。色みや素材次第で子どもっぽく見えることもある赤パンプス。上品な赤と「コレ」という出会いはなかなか無いので、そのときは迷わず買います」(樋口さん)




ネイビーでワントーン

「ネイビーですが、白にもキレイ色にも柄にも合わせやすく、上品な印象に仕上がるので夏はとくに重宝。コンバースは色やデザイン違いで10足ぐらい保有。「スニーカーでハズしています」というわかりやすいくずし方が苦手なので、落ち着いて見せるためにボトムとスニーカーの色をそろえることが多いです。今はより大人っぽさをねらえるネイビーのレザーが気分(樋口さん)




カジュアル度の調整役

ネイビーヘアバンド SOPHIE BUHAI/本人私物 「デニムとTシャツやニット、というごくシンプルなスタイルに足りない女度はカチューシャで調整することが多いです。ネイビーのトップス+デニムに合わせて、グラデーションをつくるとステキだと思い、ネイビーを買い足しました」(樋口さん)