スタイルUPだけじゃない「コーディネートの幅が広がる」デニムを選ぶ「3つのポイント」

ワードローブに欠かせないデニムに、飽きないための鮮度を求めて。イメージをいい意味でくつがえし、スタイルの幅を広げてくれるデザインに注目。「あると便利」だった存在から「わざわざ着たい」に変わる、3つの視点でご紹介。



デニムなのに「カッコいい」

フレンドリーなイメージから一転、緊張感を伴うタフなシルエットやちょっとしたパーティなど、着飾りたい日に向くドレスライクなデザイン性。決していやみにならないデニムの強みを武器に、背筋が伸びる1着を。



フロッキー仕立てのスリムなベアトップ

フロッキーデニムビスチェ 39,600円/DIESEL(DIESEL JAPAN) ジャケット 28,600円/TODAYFUL(Life’s 代官山店) パンツ 27,500円/PRANK PROJECT(プランクプロジェクト 青山店) ピアス 23,100円/ニナ・エ・ジュール(ショールーム ロイト) シューズ 64,900円/ネブローニ 


ノンストレッチデニムを使用し、タイトなベアをよりストイックに。表面にはベルベット風の加工をほどこし、リュクスに昇華。センシュアルなデコルテを武器に装う、ハズしなしの堂々たるマスキュリン。手作業でやすりをかけ、無骨さを表現。


ただのIラインとは一味違う「フィッシュテールスカート」

フィッシュテールデニムスカート 165,000円(参考価格)/リンダ ホップ(office. koizumi.) ブラウス 28,600円/ビリティス・ディセッタン(ビリティス) 中に着たキャミソール 8,800円/OUR WACOAL(ワコールお客様センター)


体のラインに沿わせつつ、ひざ下には広がりを持たせた密着感のあるマーメイドシルエット。背面に魚の尾びれのように流れる優美な立体フリルがデニム姿をドラマチックに彩る。後ろ姿に余韻を残して、めざすは「1歩先行くエレガンス」。内側に隠れたひもを結ぶことで、装飾部分の長さを短く調整可能。



Gジャンとジャケットのハイブリッドデザイン

デニム切り替えジャケット 99,000円/フランケン(アダム エ ロペ) タンクトップ 2,990円/Gap スキニーパンツ 39,600円/マザー(LITTLE LEAGUE INC.) ピアス 5,500円/アビステ リング 20,900円/BULBS(ZUTTOHOLIC)


見慣れたGジャンに黒のテーラードジャケットをドッキングしたような珍しいデザイン。ストリートとモード。異なる2つのハンサムな要素でデニム姿をブラッシュアップ。上半身をすっぽりおおうフォルムも相まって、シンプルな白Tに羽織るだけで迫力が誕生。



思いきりのいいミニ丈のオールインワン

黒切り替えミニワンピース 77,000円/HAIKURE(ショールーム ロイト) ピアス 25,960円/BULBS(ZUTTOHOLIC)


上半身はくたっとした肌あたりのいいシャツ、スカート部分にはハリを持たせて、1枚の中でメリハリよく。着方が単純ゆえにルーズに転びかねない1枚系は、守りに入らない丈で手抜きに見せない強さを加算。


スカートの丈が短いぶん、手のひらにかかるほどの長めそでで、トータルの肌面積を調整。パンプスでもスニーカーでも、どんな靴とも相性がいいのは、やっぱり合わせるものを選ばないデニムの持ち味のおかげ。



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デニムなのに「品がいい」

注目は色落ちや生地の厚み、ダメージなど一般的なデニムにある特徴を削ぎ落した、ごくシンプルな「形はキレイで素材はデニム」の服。きちんとした印象で、好感度を保てるエレガントなシルエット。インディゴというよりネイビーにとらえられる重厚な色をベースにした「品のいいデニム」をご紹介。



エレガントなすそひろがり

デニムベスト 31,900円/リタン(リタン 青山店) タンクトップ 24,200円/ATON(ATON AOYAMA) スカート 25,300円/Bed&Breakfast(グリードインターナショナル) イヤカフセット 8,800円/アビステ シューズ 30,800円/TSURU By MARIKO OIKAWA


目を引くポイントは形だけにとどめて。ミニマルさが洗練を忘れたくない大人にフィット。すらりとした長め丈のノースリベストは、くびれたウエストからフレアに広がる形がクラシカルな女性らしさを演出。フロントはボタンではなくホックで目立ちにくく。綿100%のしっかりとした生地で補整力もあり。



見た目はスラックス・はき心地はデニム

ワイドスラックスデニムパンツ 28,600円/ニコラ ジェンソン(リノウン) ノースリーブブラウス 6,990円/UNFILO バッグ 40,700円/Archivepke シューズ 39,600円/トニービアンコ(デ・プレ)


整ったルックスながらも、どこか隙も感じさせるデニムならではのドライな風合い。コンパクトな腰まわり、目立たないポケット、フロントに配したピンタックやツータック。トラウザーのディテールを要所にほどこし、ワイドデニムをすっきりと。すそは表にステッチが出ない仕様で、よりキレイめな印象へ。はき口の内側にはサイズ調整できるひもつき。




着飾れるそでのボリューム

デニムブラウス 35,200円/aLORS パンツ 49,500円/CINOH(モールド) ベルト 23,100円/BY MALENE BIRGER(ショールーム ロイト) ピアス 8,580円/LUV AJ(ZUTTOHOLIC)


ボリュームとの対比で二の腕も細く見せられてスタイルアップまでかなうノーカラーのすっきりとした身ごろに対して、そでには細かくギャザーを入れて贅沢に。国産の「カイハラデニム」を使いパリで縫製している、妥協なき製作背景が上質な見た目にも貢献。ボタンには黒蝶貝を使用。




緊張感をもたらすハリと凸凹

デニムワンピース 36,500円/シーニュ ピアス 9,900円/アビステ シューズ 12,100円/ル タロン(ル タロン 有楽町マルイ店)


つまった首元や半そで、やや長いそで丈もポイント。シェイプされたウエストラインから広がる、スカート部分はすそをすぼめてゆるさを軽減。オケージョンにも向く女性らしさと気品を獲得。ハリのあるデニムをタックでしぼった構築的な形でストレッチ性をそなえたシワになりにくい素材を使用。着用時のストレスを軽減し、濃色デニムにありがちな色移りも軽減できる工夫が。



デニムなのに「軽やか」

1年中使える一方で、暑さが厳しくなってくると少々生地の厚みが気になるところ。風通しがよく、動きも制限しない。着ていることを忘れてしまうくらい、いつも以上に快適な素材やディテールに着目。



軽くて心地のいい和紙混デニム

和紙混デニムジャケット 9,990円、和紙混デニムパンツ 9,990円/ともにMUJI Labo(無印良品 代官山) タンクトップ 8,800円/OUR WACOAL(ワコールお客様センター)


美形なインディゴネイビーのセットアップ。実は軽くて吸放湿性に優れた和紙混素材を使用しているから熱がこもりにくく、見た目以上に快適な着心地。硬さを感じやすい濃いネイビーでもはきやすいのは、素材にこだわったものづくりを行うMUJI Laboならでは。日本ですき上げられた和紙の糸を一部に使用。



美脚シルエット「なのにおなかまわりもノンストレス」

ウエストゴムデニムパンツ 8,990円/Gap カーディガン 12,650円/レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 中に着たブラトップ 6,600円/FRAY I.D(FRAY I.D ルミネ新宿2店) 眼鏡 62,810円/Oliver Peoples(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス) ローファー 11,900円/MANGO


伸縮性に優れたゴムタイプのウエストだから、しゃがんだときに不快な窮屈さはなし。テンセル混の生地で肌ざわりがよく、締めつけもないの直線的な形で見栄えもいい、どこをとってもパーフェクトなシルエット。幅広なバギーで合わせやすさ、過ごしやすさも抜群。



腰から下が優雅になびく

ベアワンピース 8,590円/ZARA(ザラ カスタマーサービス) シャツ 24,200円/TODAYFUL(Life’s 代官山店) サンダル 3,490円/Gap


腰から下に流れを生むドレープが、薄めの生地のやわらかさを強調。トップス部分はごくシンプルだから、締めつけることなく欲しいメリハリをマーク。たっぷりとギャザーを寄せたスカートに対して、上半身部分は装飾のないコンパクトな設計に。広がりを腰から下にとどめたことで、ノンストレスなシルエットでも膨張はなし。



リゾートライクな半そでの開襟

テンセルデニムシャツ 37,400円/ダブルスタンダードクロージング(フィルム) ショートパンツ 34,100円/ロンハーマン 


てろっとした風合いで適当感が出せるテンセルデニムは、肌あたりのよさが魅力。ヘルシーな素肌を要所に効かせてさらなる開放感を。身幅は広めで、風通しもよく夏向きな1枚。フロントボタンを開ければ、ちょっとした羽織りとしても使える。



「完成度を高める」細部の飾り方

小物やメイクにも手間ひまかけると、デニムを着る日がもっと特別なものに。「いつもと同じ」から脱却する、キレイが高まるアイディアを解説。担当したスタイリストによるこだわりのポイントもご紹介します。



「オーセンティックなヘアアクセ」

白シャツ 26,180円/Oblada(シンチ) 黒カチューシャ 12,100円/ジェニファー オーレット(RHC ロンハーマン) 

カチューシャやバレッタなど、時を超えて愛されるエレガントなヘアアクセで気品を上乗せ。



【COORDINATE】
無骨なデニムに反するとろみサテンの静かな光沢

腰に巻いたブルージャケット 39,600円、ブルーバギーデニムパンツ 24,200円/ともにソフトハイフン 白シャツ 26,180円/Oblada(シンチ)  黒カチューシャ 12,100円/ジェニファー オーレット(RHC ロンハーマン) 白バッグ 42,900円/nuer(ショールーム ロイト) 白シューズ 31,900円/ヘンリエンヴァーゴ(トゥモローランド)


やわらかく落ちる、とろっとした質感のサテンシャツ。質感のアンバランスを楽しむように、腰に巻いたGジャンでシャツを挟み、ミニマルだけど単調には見えないひとクセを。



「趣を足せる時計の飾り」

ブルーデニムパンツ 27,500円/RED CARD TOKYO(ゲストリスト) ブルーシャツ 35,200円/INDIVIDUALIZED SHIRTS(メイデン・カンパニー) 黒カーディガン 14,960円/アダム エ ロペ 時計 8,800円/G-SHOCK(カシオ計算機 お客様相談室) 

ゴールドやシルバーなどのメタルなら、バングル感覚で使えて、バングルよりもインテリに。



【COORDINATE】
カーディガンに沿うようにインナーのシャツも同じ開きに統一

ブルーデニムパンツ 27,500円/RED CARD TOKYO(ゲストリスト) ブルーシャツ 35,200円/INDIVIDUALIZED SHIRTS(メイデン・カンパニー) 黒カーディガン 14,960円/アダム エ ロペ ゴールドイヤリング 8,800円/アビステ 時計 8,800円/G-SHOCK(カシオ計算機 お客様相談室) 黒バッグ 83,600円/マーレット(LITTLE LEAGUE INC.)


カーデに沿わせてシャツを開けることで、抜けにつながる軽さが誕生。デニムに近しいブルーを選んで、色数を減らすと、いっそう落ち着いた印象に。



「背筋が伸びるひかえめなゴールド」

デニムワンピース 42,900円/ロンハーマン イヤリング 5,670円/アビステ 

見えなくても、つけることでオシャレのマインドが上向きに。



「意外性を生むロングブーツの重み」

デニムワンピース 42,900円/ロンハーマン かごバッグ 14,850円/BALI WERKSTÄTTE、ロングブーツ 148,500円/GIABORGHINI(ともにショールーム ロイト) 

軽快なデニムをしゃんと見せるのに、足元の重みは有効なテク。素材か色で春に向く軽さは意識を。



【COORDINATE】
「カジュアルではない」デニムワンピース

デニムワンピース 42,900円/ロンハーマン 肩にかけたカーディガン 26,400円/TSURU By MARIKO OIKAWA かごバッグ 14,850円/BALI WERKSTÄTTE、ロングブーツ 148,500円/GIABORGHINI(ともにショールーム ロイト) 


重ねるのがもったいないほど美形なワンピは小物で遊んで個性を上乗せ


(COMMENT)「デニムワンピは一歩間違えるとほっこり見えてしまうのですが、これは色み、ウエストのシェイプ加減、デコルテの開きなど、どこをとってもセンシュアル。」(スタイリスト・岩田さん)


スクエアネックに胸下からの切り替えフレアのクラシックなデザイン。ハリのある生地や色ムラの少ないリジッドカラーがリュクスな見た目に貢献。



「シンプルなバッグにもうひと工夫」

ブルーシャツ 31,900円/ソフトハイフン 白バッグ(10周年記念モデル・バッグにつけたチャームはすべて参考商品) 33,000円/VASIC(ヴァジックジャパン) 

チャームでカスタムすると、シンプルなバッグにもこだわりを感じられる。キャッチーに遊んでも。



【COORDINATE】
かわいげが宿るミントグリーンとボーイッシュなシャツ+デニム

スケルターデニムパンツ 29,920円/Oblada(シンチ) ブルーシャツ 31,900円/ソフトハイフン 肩にかけたスエット 25,300円/THIRD MAGAZINE 白バッグ(10周年記念モデル・バッグにつけたチャームはすべて参考商品) 33,000円/VASIC(ヴァジックジャパン) シルバーサンダル 36,300円/PIPPICHIC(ベイジュ) 


シャツ+デニムだけだとややメンズ。ミントグリーンのスエットが入るだけで一気にフェミニンな印象へ。



「デニムに合うペディキュア」

ブルーデニムスカート 70,400円/HAIKURE、茶ミュール 82,500円/GIABORGHINI(ともにショールーム ロイト)

なじませるか、効かせるか。意外と見られることが多い足元だから、ペディキュアも怠らない。



【COORDINATE】
広がりのいいデニムと成立させる「枠にはまらないエレガンス」

ブルーデニムスカート 70,400円/HAIKURE、茶ミュール 82,500円/GIABORGHINI(ともにショールーム ロイト) 茶ボディースーツ 15,400円/Ameri(AMERI VINTAGE) 黒ハット 29,700円/ルル ウィルビー(アルアバイル) ゴールドバングル 24,200円/フィリップオーディベール(トゥモローランド) バッグ 84,700円/HEREU(ヘリュージャパン オフィシャルオンラインストア) 


あせたブルーデニムとストローハットの乾いた質感で、あたたかみのあるベロアをマイナーチェンジ。



「引き締め役にベルトと眼鏡」

白デニムパンツ 46,200円/ネイル(エストネーション) ベージュベスト 39,400円、ベージュジャケット 59,400円/ともにカオス(カオス表参道) 眼鏡 54,560円/TIFFANY & CO.(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス) ベルト 75,900円/DEHANCHE(S&T) 

アクセサリー的にベルトを巻くだけで、見た目が締まるうえ風格まで獲得。眼鏡にも同様の効果が。



【COORDINATE】
洗練された白に映える「美しいゴールドの裏地」

白デニムパンツ 46,200円/ネイル(エストネーション) ベージュベスト 39,400円、ベージュジャケット 59,400円/ともにカオス(カオス表参道) バッグ 69,300円/スール(トゥモローランド) 眼鏡 54,560円/TIFFANY & CO.(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス) ベルト 75,900円/DEHANCHE(S&T) シューズ 39,600円/ピッピシック(トゥモローランド)


白っぽくまとめたマニッシュな装いを輝きで彩る


(COMMENT)「上品だけど華やかさもある、落ち着いた白×ゴールドの配色が新鮮。ひかえめすぎず、かといってぎらつかない絶妙な輝きは、歩くたび高揚感を味わえるはず。」(岩田さん)


深めの股上で形はメンズライクなストレート。適度にくだけて見える形くらいで選ぶと、白パンツでもかしこまりすぎないルックスに。



「素足よりサンダル+白ソックス」

デニムパンツ 27,500円/YANUK(カイタックインターナショナル) ストラップサンダル 11,550円/LE TALON(ル タロン 有楽町マルイ店) ソックス/スタイリスト私物 

正統派なイメージを持つ白ソックスが入ることで、素足ではくときよりもスタイリングに知性が宿る。



【COORDINATE】
スキニー未満の「細身テーパード」

デニムパンツ 27,500円/YANUK(カイタックインターナショナル) 白ニットベスト 45,100円/HER. バングル 86,900円/リューク バッグ 56,100円/VASIC(ヴァジックジャパン) ストラップサンダル 11,550円/LE TALON(ル タロン 有楽町マルイ店) ソックス/スタイリスト私物


深いVネックの緊張感とともにニット+デニムを形で更新


(COMMENT)「ワイド人気は引き続きですが、今季は細身も増えた印象。上にコンパクトなトップスを合わせやすい、スキニーまでいかない絶妙なシルエットに惹かれました。」(スタイリスト・岩田さん)


腰まわりにはゆとりを、ひざ下はほっそりと見せるボーイズテーパードの「ANN」。細身でもはきやすいストレッチの効いた素材。



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