毎号反響を呼ぶスタイリスト・樋口かほりさん。過去に手がけたスタイリングと自身の私服からもわかる、ファッションセオリーをあらためて大解剖。リアリティのあるスタイルを生み出すうえで大切にしている「言葉」から、ワードローブづくりのヒントが見えてきた。
※クレジット表記のないものは、すべて樋口さん私物です。その他モデル写真は、過去のGISELeに掲載したものです。
SEASONLESS
「夏なのに◯◯」がいい理由
「夏っぽさ」の感じ方は人それぞれ。季節感にとらわれないことで、クローゼットのお気に入りがさらに回りだすきっかけに。樋口さんにとって都合のいい3つの「季節はずれ」からヒントを得たい。
SHORT BOOTS
「夏なのにブーツ」
厳密に言うと「真夏の一歩手前」にはきたい
夏本番の前や、秋と冬の間。私にとってショートブーツは中途半端な季節の「つなぎ」にしたい靴。今なら涼しげなリネンのハーフパンツを合わせたい。パンプスだと見た目にも疲れるし、ローファーだとメンズすぎる。そんな気分をくみとってくれることも。
SHORT BOOTS : PIPPI CHIC
KNIT
「夏なのにニット」
「肌は出しつつ、ニット」の心地よさが好き
ウールハットと同じ理由ですが、夏のカジュアルには適度な「重み」があるとさまになる。タンクトップ(写真・右)ならコットンにくらべてカジュアルすぎないし、バッグ(写真・左)なら濃厚な配色でも肌にふれないから暑苦しく見えず、遊び心として作用します。
BAG : 〈L〉MARNI, 〈R〉USED
TANK TOP : 〈L〉AURALEE, 〈R〉SHINZONE
WOOL HAT
「夏なのにウールハット」
冬だと「本気」になるから自分の中では夏こそ出番
冬のウールハットはクラシックになりすぎるから、夏のほうがちょうどいい重みとして使える。ストローハットもいいですが、風で飛んでいっちゃうし(笑)、「夏だけじゃなくて年中使いたいハット」を求める人にとっては、実はウールのほうがオススメです。
WOOL HAT : goocy