「トップスの重みをそぐための」白ボトム
やや勇気を伴う一方で、装いに軽さをもたらしたり、クリーンな見た目に導いたりと利点も多い白ボトム。これからのトップスの厚みを軽量化してくれるから、これまで以上に活躍の幅が拡大。膨張して見せない抜けづくりのテクニックとともに、白ボトムだからかなう着回しバリエーションを模索。
１．
気負わないきちんと感「タック入りのストレートデニムパンツ」
【着回すパンツ】
フランクなデニムを洗練させる混じりけのない白。トップスをINしたときにさまになるタックディテールでのっぺり見えも防ぐ。脚長効果を見込める深い股上。綿100％ながらやわらかく、ストレスフリーなはき心地。
ニットカーデのほっこり感をそぐように
クリーンな白で貫く端正なIライン
ミントグリーン×白でさわやかさを保ち、ボリューミィなニットをすっきりと。かっちりとした暗色小物を合わせれば、カジュアルな上下が街でも浮かないきちんと感に。ニットのざっくり感と少しの素肌で、着ぶくれ感なくバランスよく。
品がいいだけでは終わらせない
ネイビー×ブラウンに白も加えた３色づかい
ナチュラルな風合いのデニムだから、パンツをスラックスに見立てたエレガントな装いにも脱力感が残せる。
すそからのぞく白とのコントラストで
長い黒にメリハリが誕生
しっとりとしたツヤを放つベロアに、ドライなデニム。質感にも変化をつけたことで、シンプルなモノトーン配色を単調に見せない奥行きも獲得。
2．
重ねるのに好都合な余白「立体感のあるIラインワンピース」
【着回すワンピース】
フレアほどガーリーに傾かない白のIライン。ハリと厚みがあると、あたりが出にくくレイヤードしても美フォルムをキープできる。ボンディング風の厚手生地。白の無地なのに趣を感じる、パールさながらのリュクスな微光沢。
素材に特徴を持たせた
地味とは無縁のモノトーンLOOK
ジャケット以外はミニマルなシルエットにまとめれば、モード感が強いロング丈の黒レザージャケットも品よく着地。雰囲気の異なるツヤの掛け合わせが新鮮。
ラフなスウェットをかぶせても
女性らしさはそこなわない白のポテンシャル
腕まわりはすっきりしているから、立体的なのにトップスレイヤードが簡単。スウェットや小物はボーイッシュなものを選びつつ、白となじみのいいベージュ系でまとめて、好感度を残すのが大人のさじ加減。
ドレッシーな白を日常に引き寄せる
シックなグレーのさし色
素材感と相まって、少しフォーマルな印象が強い白ワンピース。平日にも向く冷静なグレーの細身パンツを合わせてドレスダウン。すらりと伸びる縦のラインも強調されるため、そのまま1枚で着るより見た目もスマートに変われる。
3．
コートの中でも埋もれない「フリルつきのフレアな白」
【着回すスカート】
軽さが欲しい厚着の季節に好都合な白は、変則的なティアードデザインがモードな面持ち。腰まわりはフラットで、厚手トップスとも好バランス。ナチュラルな風合いの綿混。適度な重みで広がりすぎない。
スウェットをカジュアル以上に
浮かれたトップスがクリーンに変わる上品なフレア。まっ白の明るさが清潔感を引き寄せつつ、派手なスウェットにも負けない存在感でバランスのいい見た目に。
端正なジャケットに躍動感を
ティアードで抑揚をつけて、お堅く見えないジャケットスタイルへ。構築的なデザインスカートやボウタイ＋ストライプの凝ったシャツなど、コンサバな組み合わせにセレクトで個性を。ヴィヴィッドなソックスが甘いスカートのスパイスに。
ロングコートの中でも着映えが図れる
重厚感のあるウールコートにも負けない純白スカート。そのまっ白な明るさが、優雅に流れるコートの引き締め役に。適度にゆれるティアードのシルエットが、ゆるやかな縦ラインに奥行きと立体感を加えてのっぺり見えを回避。
4．
「ベーシックだけどありきたりじゃない」白アイテムの新作
ワードローブの核となるベーシックな白。なんにでも合う都合のよさに甘んじず、選び抜く・着方にこだわる姿勢が、ふだんのオシャレをワンランク上へ導く結果に。手にとる理由のあるアイテムを厳選してお届け。
アンサンブルに見立てるように「綿密にALL白」
防寒重視でも清潔感を保つ、白だけのレイヤード。ウールやニットなど、似た質感・微差のあるトーンを組み合わせて、セットアップ風に仕上げる紳士の着方を参考にすると、重厚な装いでも背筋が伸びたルックスに。
まっ白よりも使いやすい「ほんのりベージュの白」
やわらかくもしっかりと重みを感じる生地による上質な落ち感。形はフレアだけどひらつかないバランスで、ひかえめなマーメイドシルエットをより美しく。黄みがかかったやわらかな色みはどんな色とも合わせやすく、なじみやすさと清潔感を両立できる。透けを心配しなくていい裏地つき。
サテンスカートのように履ける「ラクでキレイなワイドパンツ」
肌をすべるような、つるんとしたテクスチャーのワイドパンツ。やわらかなフレアスカートのようにニュアンスがつくシルエットで、クリーンな白パンツを身近な存在に。脚線が隠れることで、気になる部分が気にならないスタイルカバーにも貢献。
真骨頂は「重ねたとき」
えりとカフスのレースをあしらった、ヴィンテージライクなブラウス。1枚でありきたりじゃないシンプルをつくれるうえ、ジャケットやセーターと重ねても埋もれないアクセントに。丈が長すぎず短すぎないボックスシルエットだから、レイヤードがすっきり整いやすく、ボトムとのもたつきもなし。
コンサバにも「個性的にも見える」中立な白スカート
スカートのメルトン生地は、ダブルフェイスなのに軽いという特殊な仕立て。おかげで、スタイルカバーにつながる適度なハリ感、品のよさをもたらす縦落ち感を同時に獲得。クセのあるスリットラインで遊び心をそえて、まじめなアイテムにささいな抜けを演出。
野暮ったさのない白デニムで「センシュアルに大人っぽく」
シアーなロンTを相棒に、デニムスタイル＝ボーイッシュから脱却。モノクロ配色でさらにラフさを軽減すると、ちょっとしたイベントにも行ける仕上がりに。正統派な靴とバッグで小物も抜かりなく。
無装飾でシルエットだけにこだわった1着
凹凸をつくるあしらいがなく、硬めの生地が体の厚みを打ち消して均整のとれた輪郭をメイク。繊細なセンターシームがひかえめなポイントに。透けが気になりにくい裏地つき。
大人びた甘さの総レース
凹凸のあるレースの立体感が、クリアな白に「甘すぎない」表情を刻む。あえて無骨なチノパンを合わせても、この繊細な透け感と質感が、ラフなボトムを瞬時に格上げ。 鍵となるのは、手の甲にまであえてかかる「長めのそで」。このアンニュイなディテールが、何気ない所作を優雅に見せ、指先にまで女っぽさを宿す。
「重ね着も着回しも上手くいく」
【全18実例をもっと見る】≫白シャツは「主役で着ない」重ね着でも「すっきり見える」着回しのテクニック
