むしろ黒よりも使える「ブラウンの選び方」
黒のように合わせやすいけれど、黒よりも重く見えない。ベーシックカラーでありながら、今季のトレンドでもあるブラウン。服選びから配色、コーディネートが可愛くなる簡単テクニックまで。ブラウンを味方につけるための10トピックス。
1
ブラウンは「ビターな色味」を選択
ベージュ系やオレンジ系など「色幅」があるブラウン。その中でも最も使えるのは品よくおさまる「こっくりとした色味」。
「リッチな」スポーティ

旬はブルゾンをはじめとしたスポーティなムード。装いに親しみをもたらす一方でボーイッシュにも転びがちなアイテムは、ブラウンの品格を借りて都会的にシフト。素材はコーデュロイ。スタンドカラーや金ボタンなど、クラシックな要素が入るとより端正な面持ちに。
「穏やかな」マニッシュ

インナーに、ぬくもりのあるブラウンを起用し、お堅い黒セットアップをマイルドな表情に。組み合わせることで黒が持つクールさもより引き立ってくるから互いにとってプラスの効果を発揮。
2
ブラウンなら「肌見せ」も上品なムード
重厚感のある色により、着込まずとも温度感を上げられるのもブラウンのよさ。あたたかみのある色とのギャップで引き立つ色香。
スエット素材のオフショルダー

すぼまらないすそや長めのそでが、けだるいムードを助長。光沢のあるサテンスカートと合わせて、トップスのリラックス感にブレーキを。
「かすかに透ける」ブラウス

かすかな透け感による素肌のニュアンスで、クラシカルなブラウスをモダンな印象に。ブラウンとも相性がいいグレーの渋色パンツで甘さを微調整。
3
黒のかわりに「ビターなブラウン」
引き締まる色=黒と同等の役割を果たすのが、ダークチョコレートのような色。黒よりもほどよくカドがとれて、締まった印象はキープしつつも、どこかマイルドな表情に。
コーディネートの「輪郭を整えるため」のブラウン

黒とわずかに差がつくブラウンで包み込み、オール黒ののっぺり感を排除。黒とグラデーションをつくるイメージでブラウンを投入。スマートな見た目は保ちながら立体感を生み出す。
4
ブラウンに「似合う素材」を活用
ファーやボアなど「ふわふわ素材」こそブラウンの出番。
ボアベストでデニムサロペットを品よく底上げ

インナーもブラウンを選び、ボアの主張をなじませて。
カフェオレのようなファーベスト

ふんわりトップスの腰から下はシャープに徹して。スカートからつなげるように足先もほっそりと先細な形を意識して、ボリュームを逃がして。
5
定番を「ひとクセブラウン」に更新
気分を変える刺激も欲しい。新しさと出会うなら、安心感のある定番アイテムの中での更新を。
チェスターを穏やかなレオパード柄に

ブラウンベースだから派手に見えず、マイルドに落ち着くレオパード柄は今季そのバリエも豊富。端正なブラウンを大人しいだけで終わらせない、いいスパイスとしても有効。攻めた柄をなごませる、コートの丸みのあるシルエットも魅力の1つ。
シャツをレザーに変えて

ぬくもりのあるブラウンにマッチするネオンカラーをスカーフでとり入れ、タイのようにアレンジ。
ジャケットを「ヴィンテージ風のレザー」に

エイジング加工を施した、しなやかなフェイクレザージャケット。コクのある濃ブラウンに使い古したような無骨な質感がとけ込み、穏やかで深みのあるテイストを表現。メンズライクに着こなせる直線的なオーバーサイズは、すそのベルトを絞って丸みを帯びたシルエットにアレンジも可能。
6
+「暖かいパステルカラー」を起用
キレイな色全般と好相性なのもブラウンの魅力。かわい気を宿すパステルカラー、その発色もマイルドなベロアやコーデュロイなど「ぬくもりのある素材」でとり入れるのが、合わせやすくておすすめ。
ベロア素材のカットソーでチノパンを洒脱な印象に

ロンTにワイドパンツにローファー。メンズっぽい組み合わせも、ドレッシーなベロア+甘いピンクで女性らしく。
ミントカラーのコーデュロイパンツ

さわやかさが残る色みでコーデュロイがクリーンに見違え。端正なブラウンのえりつきカーデと合わせてばいっそう好感度高く。
7
「ブラウンだけで」とことんクラシックに

なつかしさがトレンドともいえる今シーズン。古きよきムードのおかげで、自由なレイヤードも「品のいいクセ」として着地。趣のある質感や柄を総動員しても、やりすぎに見えないのは包容力あるブラウンだから。