洗濯のプロは「水で洗わない・触らない」 ニットが伸び縮みも型くずれもしない方法

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洗ったあとも気が抜けない「干し方・たたみ方・しまい方」

十分に汚れが落ちても、最後の干し方で形くずれしてしまっては本末転倒。最後の仕上げに最適な「平干し」と「ハンガー干し」の正しい方法をご紹介。



脱水後は引っぱって形状回復

水後にそのまま干してしまうと形くずれの原因にもなるので、干す前に全方位にやさしく引っぱり、ニットの形を整えてください。乾いた後は形を直すのが難しいので、ぬれている間にやるのを忘れずに。(UTO・宇土さん)




干すタイミングで一度ブラッシングを

一度乾いてしまうと毛並みを動かせないので、干すときにブラシをかけて、毛並みを整えるのがポイントです。そうすることで買ったばかりのような、ふわふわとした風合いに仕上げることができます。(レジュイール・古田さん)




「通気性のよい場所で平たく広げる

ニットを伸ばさないためには「平干し」がベスト。脱水が終わったら、平たい場所に形を整えて広げるだけ。「専用のネットはショッピングセンターや雑貨屋でも購入可能です」(寺原さん)




「そでがたれないように注意しハンガー干し」

ハンガーを使うときは、水の重みでニットが伸びないよう注意。そでを肩の部分にかけたり、ハンガーを2つ使うのも○。「ニットを屋外で干すときは日光が直接あたらないようにしましょう」(寺原さん)




たたんでニットの上に防虫剤を置く


くすのき 防虫パウダー 12個入 1,980円/shesay ウールやカシミヤなどの天然繊維は虫に食われやすいので、防虫剤がマスト。防虫効果は上から下に発揮されるので、必ずいちばん上に置いてください。(Rinenna・平島さん)



「こんなときどうする?」ピンポイントなケア方法

ふだんから大切に着ていても、つい汚してしまった!なんてことがあるはず。そんなハプニングにも動じない、覚えておけば必ず役立つ応急処置をシーン別に解説。



Q.「突然の雨でびしょぬれ!」

A.タオルでやさしく水分をふきとり

「雨によるぬれ具合によっては、シミができてしまうことも。まずはあせらずに、タオルでやさしく押さえて水分をとり除きましょう。このとき生地をこするのはNG。その後は風通しのよい場所で陰干しを」(近藤さん)



Q.「ひっかけて糸がほつれた!」

A.何もせずにニット専門の修理業者へ

「ニットは繊細に編まれているので、自分で修理しようとするとかえって穴を広げてしまいます。飛び出た糸を切るのは禁物。早めにプロのお直し専門店にまかせましょう」(寺原さん)



Q.「コーヒーをこぼしてしまった!」

A.色素が染みこむ前にしみ抜き

「コーヒーの色素が生地に残ってしまうので、できるだけ早く洗濯したほうがよいでしょう。ふきとるとしても、乾いた布で軽く押さえる程度に。洗濯できないニットはしみ抜きができる業者に早めに相談」(古田さん)



Q.「リップがついてしまった!」

A.クレンジングオイルや台所用洗剤を活用

「水で洗えるニットなら、クレンジングオイルや台所用洗剤などを使ってもみ洗い。その後洗濯機で洗剤を落としましょう。洗う過程で、リップの色がほかの場所に移らないように注意すること」(古田さん)



A.食べ物や化粧汚れはやさしくふやかす

「カレーやミートソースなどの食べ物や口紅、ファンデーションなどの油溶性の汚れは、ぬるま湯で油ジミをやわらかくゆるめるのがポイント。そのあとは上記の水溶性のシミと同様の洗い方を。それでも落ちなければクリーニング店へ」(松延さん)



Q.「食後ににおいがついてしまった!」

A.入浴後のお風呂の蒸気でにおいをOFF

「入浴後のお風呂場に、ニットをハンガーにかけてつるし、蒸気を吸収させます。その後、通気性のよい場所で干しておくと、蒸気と一緒にいやなにおいをとばすことができます」(近藤さん)



A.液体の汚れには洗剤を直づけ

まずは洗濯表示をチェック。洗濯機洗い、手洗いができるマークがついていればご家庭でシミ抜きが可能です。紅茶やジュース、しょうゆなどの水溶性のシミは、ニット用の洗剤をシミに直接つけて、軽くもみ込んでから水で流すこと。(松延さん)



Q.「干しっぱなしにしてたらのびてしまった!」

A.スチームアイロンをあてて様子見

「ハンガーで干しっぱなしにしていると、首元が伸びてしまうことも。そんなときはスチームアイロンをあててみて。少しずつ縮んでいくはずなので、様子を見ながら、蒸気をあてれば完成です」(寺原さん)