普通以上にキレイなシルエット「スタイル良く見える理由がある」デニムパンツの名品


オシャレする楽しさをくれるデニムは「特別な」日常着。だからこそ「最高の1本」を見つけるために。限りなく多い理想のデニムに求める条件。そんな希望を満たすデニムの新旧名作をご紹介。



(CONTENTS)
「全方位美脚」の白黒デニムパンツ
シンプルに着てさまになる「ブルーデニム」名品
スタイリストが買った「色も形も穿き心地もいちばん」
旅先に持っていくのはどんな服? 着回しの実例集
プロたちが「買ってよかった」新しいベーシックアイテム



1
全方位で美脚 「後ろ姿にも差がつく」黒と白デニム

理想的な「ゆるくも細くもない」シルエット。そして前からだけでなく、デニムを穿くうえで見逃せない後ろ姿まで配慮が行き届いたデザインならさらに高い満足感が得られるはず。さらに「スタイルアップを約束する=ヒールじゃなくてもスタイル良く見える」名品のみを厳選。




目線を引き上げる「カラーパッチ」

ハイライズストレートの腰位置をさらに上げるはき口のアクセント

バンダナつきデニムパンツ 26,950円/SERGE(ショールーム セッション) ノースリーブトップス 13,200円/チノ(モールド) 手に持ったジャケット 64,900円/SACRA(インターリブ) サングラス 4,490円/MANGO ショートブーツ 28,600円/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店) 軽くて涼しい、和紙をMIX。ヒップラインにもキレイな丸みが。




「スラックスのように」ミニマルなヒップライン

うしろだけでなく横顔もすっきりと見えるよう工夫された差のつくワイド

センタータックスラックスデニムパンツ 28,600円/ニコラ ジェンソン(リノウン) シャツ 25,300円/HER. サンダル 82,500円/GIABORGHINI(ショールーム ロイト) ベルトやすそのステッチは最小限にとどめつつ、タックはあえて入れて腰まわりの立体感はキープ。ピンタック入りでフォーマルにも◎。




「あえての丸みで」目くらまし

後ろやサイドにふくらみをつくるタックやステッチでメリハリよく

ハイウエストデニムパンツ 36,300円/ダブルスタンダードクロージング(フィルム) 黒ニット 16,500円/ルージュ・ヴィフ(アバハウスインターナショナル オンラインストア) ヘアゴム 11,990円/Jennifer Ouellette(ZUTTOHOLIC) バッグ 45,100円/ジラ(ロンハーマン) パンプス 8,910円/RANDA ポケットなどは配して特徴は形だけに。




「小尻に見せる」ポケットのサイズと位置

ジェーン・バーキンから着想を得たデニム


深くとった股上が腰まわりをスッと引き締めながら、ヒップには小さめのバックポケットを配置。サイズ感だけでなく、その“やや高め”な位置こそがポイント。視線を自然と引き上げ、ヒップラインをコンパクトに整えてくれる。

黒デニムパンツ 20,900円/ROLLA’S(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) ニット 9,350円/アーバンリサーチ ドアーズ(アーバンリサーチ ドアーズ ルミネ新宿店) 中に着たタンクトップ 6,600円/AKTE サングラス 26,400円/ザ ベッドフォード ホテル(キングスター) バッグ 19,800円/VASIC(ヴァジックジャパン) ローファー 36,300円/シーセイ(アイネックス)


どこか無防備で、自然体。それでいて絵になる後ろ姿。そんな理想を追いかけてたどり着いたのは、ジェーン・バーキンが愛したハイウエストデニム。余白を感じる後ろ姿は、ラフなのに気品が宿る。シャツをインするだけで、媚びないフェミニンが完成。計算され尽くしたディテールで、定番デニムに今のムードを。




ベルトいらずの「スーパーハイウエスト」

高さをとったベルト部分と後ろのスラッシュポケットで脚長に


ウエストをキュッとホールドしながら、脚のラインは驚くほどナチュラルに。ベルトを使わずともきれいに決まる——そんな理想をかたちにした「スーパーハイウエスト」デニム。

ハイウエストワイドデニムパンツ 16,500円/SeaRoomlynn ブラウス 28,600円/ビリティス・ディセッタン(ビリティス) バッグ 41,800円/ROH SEOUL ミュール 23,100円/オゥ バニスター(アバハウスインターナショナル オンラインストア)


視線を引き上げるように高く設定されたウエストライン。幅広のベルト部分が腰まわりを包み込み、トップスをインしたときのくびれ感を自然に演出。後ろ姿にもこだわって、ヒップの高い位置に配したスラッシュポケットが立体感と脚長効果を発揮。ヒールでもフラットでも、スタイルが盛れるというより整う感覚。




「あの女優デニム」をオマージュ

マリリン・モンロー愛用の「くびれて見える深い股上のストレート」を再現


ボリュームトップスをウエストインしたときの“重心の上がり方”や、スニーカーでもサンダルでもすっと脚が長く見える絶妙なストレート感。何気ない佇まいに、確かな美しさを仕込んだデニム。ただ着るだけでシルエットごと整う感覚。

カットオフデニムパンツ 25,300円/レッドカード トーキョー(アバハウスインターナショナル オンラインストア) ロゴTシャツ 19,800円/beautiful people(ビューティフルピープル 伊勢丹新宿店) シュシュ 11,440円/Jennifer Ouellette(ZUTTOHOLIC) スニーカー 11,000円/ムーンスター(ムーンスター カスタマーセンター)


お尻は丸く、脚はまっすぐに補正。くびれを引き立てる深いウエスト位置、ヒップラインに沿ったカーヴィなカッティング、裾はほんのりラフにほどかれたような切りっぱなし。スミ黒と呼ぶにふさわしいフェードカラーが、シンプルなのに奥行きのある表情に。




2
シンプルに着てさまになる「色落ちブルーデニム」名品

体のラインを拾わない、もたつかない、ヒップのボリュームが目立たない…限りなく多い理想のデニムに求める条件。そんな希望を満たす至極のブルーデニムをご紹介。



脚・尻・色。3つの美しさを同時に

脚は長く細く。ヒップは包みこむように小さく


ウォッシュブルーデニム 34,100円/YLEVE 細身ながらも脚やもも、ヒップに張りつかないスキニーよりもゆるめ感覚な履き心地。ムラなくキレイに色落ちした淡いブルーは、美形なシルエットと相まって、カジュアルながらも品を損なわない。


くびれからが脚」と見立てられるハイウエストなら、ヒールに頼らなくてもスタイルよく仕上がる。ハイウエストで気になるヒップのボリュームも、鋭くV状に施したバックヨークでカバー。さらにやや太めのベルト部分でくびれを強調し、締まった印象に。




「ゆるすぎず細すぎない」

デニムパンツ 35,200円/DIESEL(DIESEL JAPAN) ピアス/スタイリスト私物 やんちゃな男の子のような、デニムとレザーの強気な組み合わせ。細めのテーパードやショート丈など、全体をコンパクトにまとめると女性らしさが残り、大人の辛口スタイルにとどまる。デニムの中でも深いブルーを選び落ち着きも意識。




スタイル「カバーとUPを兼ねる」バナナシルエット

テーパードブルーデニムパンツ 24,200円/ソフトハイフン 気になる下腹部をゆるりと覆いつつ、くびれの位置で絞りを入れた股上深めの仕立て。足首にかけてスリムに設計されたテーパードシルエットで、ヒップまわりにほどよい丸みを演出。脚にもヒップにも生地がまとわりつかず、もも・ヒップを上手に隠して目立たせない。穿きやすさとスタイルUPを両得できる理想的な1本。




「ゆるすぎない」絶妙ワイドシルエット

ダメージデニムパンツ 15,180円/MOUSSY(バロックジャパンリミテッド) キレイ色も映える淡い色落ちとゆるすぎない直線美。色落ち&ダメージも、ゆるすぎない直線シルエットやハイウエストによって女性らしく穿けるデニム。股上も深めなのでヒップまわりを締めつけず自然に脚長バランスを演出。




色落ち感・クラッシュ感ともにちょうどいい

クラッシュデニムパンツ 30,800円/カルバン・クライン ジーンズ(カルバン・クライン カスタマーサービス) インディゴの風味を残した合わせやすい1本。ヒップラインからまっすぐに伸びる美しくクセのないシルエット。




胸下からが脚のようなスーパーハイウエスト

ブルー2WAYデニムパンツ 33,000円/PRANK PROJECT(プランクプロジェクト 青山店) 夏はTシャツやタンクと。秋からはコンパクトなリブニットやカットソーを合わせて。肩のストラップをはずし、ウエストについたホックをとめればワイドパンツとしても着用可能。胸下から始まるウエスト位置、腰まわりや太ももなどの気になる部分を隠してくれるゆとりのあるシルエット。




気になる部分も「上手に隠す」バルーンシルエット

バルーンワイドデニムパンツ 27,500円/upper hights(ゲストリスト) すそがすぼまったバルーンシルエット。ハイウエスト+くるぶしの出るデザインで脚を長く、ワイドシルエットで脚の太さをカバー、曲線的なシルエットで脚の形を補正。見た目の鮮度だけでなく、あらゆる下半身の悩みに対応するシルエット。靴とのバランスも良化する、すその内側と外側の長さを微妙に変えたデザイン。




「脱ぎたくなくなる」都合のいいシルエット

デニムパンツ 36,300円/ebure(LITTLE LEAGUE INC.) 太もものハリを目立たせず、脚線をまっすぐ・すっきり見せるほどよいゆとりのストレートシルエット。トップスをインしても窮屈に見えない、やや深めの股上とすっきりとした腰まわりのサイジング。後ろはヒップがきゅっと上がって見えるつくりで、360°スタイルがいい人に。ひかえめに入ったセンタープレスが、縦長効果に加えて大人っぽい品をプラス。




穿きやすい「ややフレア」のシルエット

フレアデニムパンツ 14,300円/Levi’s®(リーバイ・ストラウス ジャパン) 一見ストレートかと思いきや「ほんの少しだけ」フレアなシルエット。そのメリットはヒザ上にシルエットの切り替えがあることえ、ヒザ下が長く見えること。すそにも余白があることで合わせる靴の幅も広がる。




ワイドに頼らない「ハイウエスト+フレア」

白ブルゾン 28,600円/リヨカ、ブラウンバッグ 35, 200円/MOFIORA(ともにアンタイトル) デニムパンツ 27,500円/ホリデイ(ホリデイ/フラッグシップサロン オフィス) ゴールドパンプス 17,600円/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店)

脚の始まりを高く見せる、ハイウエストのブルーデニム。腰まわりはフィットさせながら、膝下から広がるベルボトムデザインで、脚線がまっすぐ・伸びて見えるシルエット。ごわつかない生地感で、しゃがんでも窮屈感のない穿き心地。




3
「色も形も穿き心地もいちばん」の最優秀ブルーデニム

毎シーズン「デニムから」ワードローブ作りを始めるというスタイリストたち。「よく穿くデニムに似合う服=出番の多い服」という彼女たちのセオリーをもとに選ばれたデニムは?



【STYLIST MEMBERS】
(渡邉恵子さん)品がいいのに親しみやすいシンプルスタイルが鉄板。 (樋口かほりさん) 私服も週3回はデニムというフリーク。 (岩田槙子さん)モードなのにきちんと感もある、バランスのとれたスタイリングが得意。 (出口奈津子さん) 好感度の高いカジュアルスタイルを提案。


(高木千智さん) メンズのスタイルや古着からインスピレーションを得たスタイリングで人気。 (塚田綾子さん)ベーシックな装いに、色や小物でさりげなくアクセントを加える絶妙なバランス感覚。 (船戸唯さん) カジュアルなのに品よく、キレイめなのに親しみやすいスタイリングが好評。




SOFTHYPEN
丸いシルエットが90’sっぽい

デニムパンツ 24,200円/ソフトハイフン 「90年代のマムジーンズを彷彿させるゆったりとしたウエストに、丸みのある形が今また気分。ラクにはけるのに、腰位置が高くてスタイルよく見える点も推したい理由です」(樋口さん)




ROLLA’S for ADAM ET ROPÉ
余裕のあるストレートが使える

デニムパンツ 18,150円/ローラス フォー アダム エ ロペ(ジュンカスタマーセンター) 「撮影で必ず使うローラスのデニム。適度なゆるさと、薄すぎず濃すぎずの色合いもちょうどよく、はくと本当にさまになる」(塚田綾子さん)




【Oblada】
スタイリストたちにも人気のブランド

デニムパンツ 39,600円/Oblada(シンチ) シンゾーンでクリエイティブディレクターを20年務めた染谷真太郎氏が2022年に設立。ヴィンテージデニムなどから着想を得た緻密な加工感に注目。「アタリやヴィンテージ風の色落ち加減などが絶妙。やや幅を持たせたストレートで、ウエストを少し細く仕立てることで、メリハリの効いた美しいシルエットに」(渡邉さん)




【ebure】
キレイめ派に向けたアイスブルー

ウォッシュドデニムパンツ 36,300円/ebure(ebure GINZA SIX店) 上質なシンプルがそろうebure初のウォッシュドデニム。「ストレートながら、すっきりとした腰まわりや、ヒップの位置も高く見える設計。品よく転ぶ白に近いブルーの色みで、洗練された女らしさがにじむ1本」(出口さん)




クラッシュが今また新鮮

ダメージデニムパンツ 36,300円/KAORI HIGUCHI×YANUK (カイタックインターナショナル) 「春夏のシャツやTシャツ、キャミにタンクはもちろん、秋からのキレイめなアウターやリブニットにも相性がいい、淡いブルーのワイドデニム。色ムラも少なく、清潔感も残せます」(樋口さん)




THE SHINZONE
太ももをカバーする形

デニムパンツ 20,900円/THE SHINZONE(Shinzone ルミネ新宿店) 「腰まわりの張りや太ももが気になる人に一押し。股上はゆとりがあり、すそにかけて細くなるラインを描くから、うまく体型カバーができる」(船戸さん)




【Levi’s®】
あらためて501®が新しい

デニムパンツ 15,400円/Levi’s®(リーバイ・ストラウス ジャパン) 「フレアやワイドなど、デニムも多種多様ですが、また王道のストレートがかえって新鮮。ボリューム感のあるトップスが全盛のいま、シルエットはストレートががバランスもとりやすく出番も増える」(樋口さん)




【Levi’s®】
タイトすぎずに体のラインを出せる「唯一無二のフィット感」

ブルーデニム 14,300円/リーバイス®(リーバイ・ストラウス ジャパン) 「ヒップの形もキレイに見える、太くもなく細くもないストレート。絶妙な色落ち具合もリーバイスならでは」(高木さん)




今っぽい幅広にも深みが出る「加工感」

ライトブルーデニムパンツ 26,400円/レッドカード トーキョー × レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 「ただウォッシュをかけるのではなく、そこに土っぽいベージュの色みもプラスし、徹底して古着の質感を演出。独特のアタリやシボ感が特徴で経年変化もより楽しめる1枚に」(岩田さん)




抜群にキレイな「ややワイド」のストレート

デニムパンツ 34,100円/カオス(カオス丸の内) 「撮影で使い、すごくシルエットがキレイだなと思い購入したカオスの1本。リジットデニムならではの生地のかたさとハリはあるけど、程よいワイドシルエットなので、履き心地もよく動きやすい。深みのあるインディゴカラーのおかげで、きちんと見えもかなう」(岩田さん)




すべてBIGサイズを選ぶ

インディゴデニムパンツ 46,200円/クーキーズー(ロンハーマン) 「バギーのようなワイドシルエット。ポイントは深めの股上。そうすることでルーズには見えないけど、脚線もごまかしてくれるパンツの幅感も生きて、脚は長く見えつつもリラックスした印象に。


上品かつきちんと見える色なので、攻めたデザインも試しやすい。フルレングスで穿くだけでなく、靴や合わせるトップスによっては、すそを少しロールアップするなど足元のアレンジもしやすいシルエット」(スタイリスト・岩田槙子さん)




女性らしいカービィな形と色が最高

デニムパンツ 26,400円/リーバイス® ビンテージ クロージング(リーバイ・ストラウス ジャパン) 「かつてマリリン・モンローが愛用したことでも知られる名作の701。ウエストもくびれて見えて、ヒップラインもキレイに見える、細すぎないまっすぐなストレート。深みのあるインディゴが、いつものトップスを格上げします」(渡邉さん)