女性らしさを物語るセンシュアルなトップスも、ちょっと気張ったドレスライクな質感も。カジュアルに引き戻してくれるデニムと一緒なら、憧れと親しみやすさが共存したスタイルに。デニム中心の発想で、キレイの可能性はどこまでも広がっていける。
「完成度を高める」細部の飾り方
小物やメイクにも手間ひまかけると、デニムを着る日がもっと特別なものに。「いつもと同じ」から脱却する、キレイが高まるアイディアを解説。担当したスタイリストによるこだわりのポイントもご紹介します。
「オーセンティックなヘアアクセ」

カチューシャやバレッタなど、時を超えて愛されるエレガントなヘアアクセで気品を上乗せ。
【COORDINATE】
無骨なデニムに反するとろみサテンの静かな光沢

やわらかく落ちる、とろっとした質感のサテンシャツ。質感のアンバランスを楽しむように、腰に巻いたGジャンでシャツを挟み、ミニマルだけど単調には見えないひとクセを。
「趣を足せる時計の飾り」

ゴールドやシルバーなどのメタルなら、バングル感覚で使えて、バングルよりもインテリに。
【COORDINATE】
カーディガンに沿うようにインナーのシャツも同じ開きに統一

カーデに沿わせてシャツを開けることで、抜けにつながる軽さが誕生。デニムに近しいブルーを選んで、色数を減らすと、いっそう落ち着いた印象に。
「背筋が伸びるひかえめなゴールド」

見えなくても、つけることでオシャレのマインドが上向きに。
「意外性を生むロングブーツの重み」

軽快なデニムをしゃんと見せるのに、足元の重みは有効なテク。素材か色で春に向く軽さは意識を。
【COORDINATE】
「カジュアルではない」デニムワンピース

重ねるのがもったいないほど美形なワンピは小物で遊んで個性を上乗せ
(COMMENT)「デニムワンピは一歩間違えるとほっこり見えてしまうのですが、これは色み、ウエストのシェイプ加減、デコルテの開きなど、どこをとってもセンシュアル。」(スタイリスト・岩田さん)
スクエアネックに胸下からの切り替えフレアのクラシックなデザイン。ハリのある生地や色ムラの少ないリジッドカラーがリュクスな見た目に貢献。
「シンプルなバッグにもうひと工夫」

チャームでカスタムすると、シンプルなバッグにもこだわりを感じられる。キャッチーに遊んでも。
【COORDINATE】
かわいげが宿るミントグリーンとボーイッシュなシャツ+デニム

シャツ+デニムだけだとややメンズ。ミントグリーンのスエットが入るだけで一気にフェミニンな印象へ。
「デニムに合うペディキュア」

なじませるか、効かせるか。意外と見られることが多い足元だから、ペディキュアも怠らない。
【COORDINATE】
広がりのいいデニムと成立させる「枠にはまらないエレガンス」

あせたブルーデニムとストローハットの乾いた質感で、あたたかみのあるベロアをマイナーチェンジ。
「引き締め役にベルトと眼鏡」

アクセサリー的にベルトを巻くだけで、見た目が締まるうえ風格まで獲得。眼鏡にも同様の効果が。
【COORDINATE】
洗練された白に映える「美しいゴールドの裏地」

白っぽくまとめたマニッシュな装いを輝きで彩る
(COMMENT)「上品だけど華やかさもある、落ち着いた白×ゴールドの配色が新鮮。ひかえめすぎず、かといってぎらつかない絶妙な輝きは、歩くたび高揚感を味わえるはず。」(岩田さん)
深めの股上で形はメンズライクなストレート。適度にくだけて見える形くらいで選ぶと、白パンツでもかしこまりすぎないルックスに。
「素足よりサンダル+白ソックス」

正統派なイメージを持つ白ソックスが入ることで、素足ではくときよりもスタイリングに知性が宿る。
【COORDINATE】
スキニー未満の「細身テーパード」

深いVネックの緊張感とともにニット+デニムを形で更新
(COMMENT)「ワイド人気は引き続きですが、今季は細身も増えた印象。上にコンパクトなトップスを合わせやすい、スキニーまでいかない絶妙なシルエットに惹かれました。」(スタイリスト・岩田さん)
腰まわりにはゆとりを、ひざ下はほっそりと見せるボーイズテーパードの「ANN」。細身でもはきやすいストレッチの効いた素材。
「デニムをキレイに着る」5つの着方
組み合わせの幅が広く、多少着飾っていても気張って見えない。欲しいものをリアルに落とし込めるクセのなさと懐の深さが、いつまでもデニムが愛され続ける理由の1つ。そんな頼りになるデニムと一緒に、あらためてワードローブ計画を!
1.デニムを飾る「〇〇感」
今求めたいのはシンプルなのに埋もれない、少しの着映え力。見慣れたデニムがさまになる素材や風合い、シルエットの長所が生きるアイテムでまずはベーシックの底上げを。
華やぎをもたらす「ゆれ感」

空気をはらむエアリーな生地に、ティアードで迫力が増したドレスライクなAライン。動きに合わせてなびくすそが、スタンダードなデニムに高揚感をプラス。
品を上乗せする「ツヤ感」

ドライなデニムにうるおいを与えてクラスアップをかなえるしっとりとしたサテンの光沢。辛口なジャケットでとり入れればソフトな素材ながら強さもそなわる結果に。
やわらかさを生む「ざっくり感」

ボリュームがありながらも編み目が粗く、抜けを兼ねそなえたニット。ハリのあるデニムを柔和に見せつつ、素材が総じて軽くなってくるこれから欲しい重みとしても作用。
迫力をもたらす「ボリューム感」

コンパクトな形を選んで品よく寄せるのもいいけれど、あり余るそでや身ごろのたるみなどのぶかっと感で飾るのもさりげない華やぎが欲しい今の気分にぴったり。
レディに導く「肌感」

ニットカーデをさっそうと1枚で着ることできわ立つセンシュアルなデコルテ。デニムありきならわかりやすい女らしさもすぎないバランスに着地。
2.「デニムとジャケット」のよりよい関係
気楽なデニムに品格をもたらし、“心地よくキレイ”という理想のバランスづくりに最適なジャケットとの組み合わせ。2つの相性をより確実なものにするアイテム選びをリコメンド。
淡いブルーと渋色チェック

ハイウォッシュの開放感に歯止めをかけ、知的に引き寄せる千鳥格子柄の趣。オーバーサイズでもしゃんとする、肩パッド入りのデザイン。
スキニーとしなやかなベージュ

タイトなパンツに脱力感をもたらすジャケットのくたっと感。さらにデニムも、黒よりマイルドなグレーに変えればスマートなままやさしい印象。
センタープレスと黒のテーラード

正統派な黒ジャケットの雰囲気に合わせて、デニムもスラックス風のセンタープレスでキレイめ仕様に。ロールアップがアクセント。
3.なつかしいムードを添えて「白とベージュ」
クラシックな雰囲気や少女のようなあどけなさなど。いろいろな方向性のなつかしさに落とし込み、鉄板配色に深みを加算。デニムを加えることで本格的になりすぎることなく、淡いトーンもぼやけずまとまるうれしい効果が。
そでにふくらみを持たせてドレスアップ

高めのえり元に、ギャザーを寄せてふくらみを強調させた気品漂う女らしさ。デニムはあえて真っ白を選び、カジュアル度を軽減。ワンツーでも着映えを確約。
静かに主張するデニムのすそが白一色に趣を

ひかえめなフレアシルエットで、ワントーンをレベルアップ。オール白まとめてもぼやけないのは、ストレッチなしの美形デニムだから。
クリーンな白ならデニムサロペも大人っぽく

やんちゃなオーバーオールは、ややピンクがかった愛らしさの残る色みで。クラシカルなタートルをインナーにして、きちんと感を助長。
4.美脚に導く「デニム自体に少しのデザイン」
はくだけでスレンダーなたたずまいを約束する、3タイプの特徴にフォーカス。無難なイメージから脱却するための手段の1つに。
センタープレス風の色落ち

ひざから下にあしらった縦の色落ちで、センタープレスに匹敵する脚長&細見えを確約。はいていくうちになじんで消えてしまうことのない、ウォッシュ加工によるラインも選びのポイント。ひざ下を長く見せ、ゆるめでも美脚。
ハイウエストよりさらに高い

くびれから下を脚に見立ててくれる、おへそ位置より上に設定された幅広のハイウエスト。深いインディゴで下半身をより締まった印象に。
すそだけにわずかな広がり

主張しすぎないひかえめなフレアでひざ下をいっそう長く・細く目くらまし。コンパクトな腰まわりで女らしさも獲得。すそが広がっているため、ヒールも仕込みやすい。
5.「カラーデニム」がうまくいく相棒
気分が上がるかわいいカラーをまとい、デニム自体をおめかし。白っぽい、くすみがかったなど彩度が落ち着くヴィンテージ風の色みに加え、派手に見えないトップス選びで攻略を。
発色をさらに薄めるようにイエローを

グラデでなじませて、色の迫力を緩和。えりつきシャツなら好感度も高く。
黒よりやわらかさが残るグレーと甘辛MIX

白感覚で使える穏やかな色み。わかりやすいスエットでカジュアルダウン。
ニットも添えた重厚感が糖度を微調整

どっちつかずなブラウンとパープルをそれとなく引き締める白のニット。シルエットで奇をてらわず、ミニマルなのに雰囲気のある人に。
あいまいな色みをメリハリよく導く白

ベージュを少しトーンダウンさせたようなナチュラルな色み。冴えわたる白で膨張を回避。