「ワンピを買うならココを見て」人気スタイリストに聞いた「とくにいい」ワンピースの選び方

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ワンピ好きのスタイリスト 「ワンピを探すならまずココで」

これまでGISELeで数多くのワンピース企画を担当してきた、スタイリストの渡邉恵子さん。トレンドも定番も熟知した渡邉さんから「ここに行けば間違いない」ブランドを聞き込み。


【渡邉恵子さん・スタイリスト】
品がいいのに親しみやすい、ちょうどいいさじ加減のシンプルスタイルが基本。中でもワンピース企画は特に人気でご本人も大のワンピース好き。



渡邉さん的・ワンピ選びの着眼点

(ポケットつきのキレイな形)
1枚で着ることも多いから、ポケットがないとどうしても不便。なので真っ先に見るポイントです。自然と腰まわりにゆとりが出るため、体型カバーにも役立ちます。


(シンプルなものこそいいものを)
どこにでもありそうなものこそ、納得の1枚を買ってもよいと思います。いいものは落ち感やフォルムに差が出る。特別なことをしなくても、雰囲気のある人へ近づけます。


雨の日に着られるかどうか)
ボトムや足元が制限されがちな雨の日はワンピが便利。ぬれても大丈夫な素材や引きずらない丈はもちろん、コクーンぎみの形を選ぶと、レインブーツも合わせやすくてお勧め。




CINOH
ほかにはない美しいフォルム

〈右〉ベージュ肩パッドつきフレアワンピース 33,000円、〈左〉黒パワーショルダーワンピース 37,400円/ともにチノ(モールド) “ワードローブに残るものづくり”をコンセプトに、シンプルながら高感度なアイテムがそろう。左の黒は、特殊な技術を用いて、通常出せない厚みとハリを演出。右は黒と同じ糸を、もう少し薄手に。型くずれしにくいのも魅力。


Comment
ムダのないこだわりのシルエット、一目でわかる上質な生地感。どこにでもありそうなごくシンプルなカットソーワンピでも、どこにもないフォーマルに通用するような洗練さを持ち合わせているのは、日本のデザイナーズブランドならでは。ボーイッシュではないカジュアルをめざしたい人にオススメ(渡邉さん)




LE PHIL
見た目がいいだけじゃない実用性

ブラウンノースリーブワンピース 47,300円/LE PHIL(LE PHIL NEWoMan新宿店) 快適性と女性らしさをモットーに、幅広い世代から愛されるLE PHIL。ソフトな風合いや伸縮性、適度なクッション性をそなえ、定番として展開している「ソロテックス」素材を使用した新作は、ゆったりとしたフォルムにセーラーカラーのような後ろ姿が特徴的。


Comment
大人が手を出しやすい、ちょっとしたデザインが効いたアイテムがそろうLE PHIL。装飾性があると手入れにも気を遣わなければいけないイメージですが、シワになりにくい素材だったり、自宅で洗えたり、ストレッチが入っていたりなど、リアルに着るときのことを考えられているなと思います。シーンレスで使えそう(渡邉さん)




FREAK’S STORE
類を見ない豊富なバリエーション

〈右〉黒2WAYオフショルワンピース 8,547円、〈左〉ネイビーポロワンピース 7,480円/ともにフリークス ストア(フリークス ストア渋谷) オリジナルはもちろん、コラボやセレクトアイテムも豊富に展開。涼しいインド綿で仕立てた右は、オフショルとしてもクルーとしても着られる2WAYの首まわり。左は、MLBロゴをあしらった限定デザイン。


Comment
ごくシンプルで着まわしやすいものから、古着っぽいもの、スポーティなもの、ちょっと甘めなもの、色や柄など、特に夏はワンピースの種類が豊富。値段も手ごろなので、旅行やフェスなど、イベントなどに合わせて選んでもいい。新しいワンピースが欲しいなと思ったら、まずチェックしてみて(渡邉さん)




ETRÉ TOKYO
今っぽい抜け感がかなう

白リネンサッカーロングワンピース 33,000円/エトレトウキョウ ライフスタイルブランドとして2017年に誕生。白やベージュ、黒などのベーシックカラーを中心とした、“着ていて疲れない”デザインや素材の服をラインアップ。中でも夏らしいこの1枚は、真っ白なのに力を抜いてまとえる凹凸のある風合いや、すそにかけての豊かなドレープがポイント。


Comment
発売した瞬間完売になることもあるほどワンピが大人気のエトレトウキョウ。今回の企画でも着まわしで紹介していますが、肌感のあるものやふんわりシルエットが多め。だけどリネンやコットンなど、ナチュラルな素材が中心だから、けだるげで洒落感もある「エフォートレスな女らしさ」をめざせます(渡邉さん)




FLORENT
使い勝手のいいベーシックに出会える

黒キャミソールワンピース 47,300円/FLORENT サテンのような落ち感ながら、ひかえめな印象に映るマットなツヤ。適度なゆとりのあるストレートで、1枚はもちろん、中にも上にも着やすい。2025年春夏より、新たなデザインチームを迎え、洗練されたルックスと着心地のよさ、快適性はそのままに、サスティナブルなものづくりにも注力。


Comment
着まわし企画で過去に何度も登場。1枚でさまになるデザインはほかにもたくさんあれど、アレンジを楽しむのが目的のワンピは、中にも外にも重ねやすい首元だったり、ボトムを隠しすぎずにハンパにも見えない丈だったり、ベストを見つけるのが案外難しい。FLORENTのワンピはとにかくいい意味でクセがなくてちょうどいい(渡邉さん)




TSURU By MARIKO OIKAWA
わかりやすく気分が上がる

〈右〉黒×白ギンガムチェックワンピース 49,500円、〈左〉ストライプカシュクールワンピース 53,900円/TSURU By MARIKO OIKAWA エイジレスに楽しめるフェミニンさが人気。ほどよくシェイプされた上半身に対して、たっぷりフレアのバランスが魅力のギンガムチェックと、えりつきのカシュクールのストライプは今季注目のアイテム。


Comment
カラフルな柄や、ロマンティックなシルエット。着てみたい!と思わせてくれる魅力的なアイテムがシーズンごとに登場するので、毎回リースしてしまうブランド。スタイルよく見えるメリハリの効いたデザインが多く、かわいいルックスながら、上品で大人っぽいバランスに仕上がります(渡邉さん)




秋からも活躍する 「妥協なきIライン」

続いて渡邉さんがお勧めするのは、適度な緊張感を持つ細身のストレートシルエット。密着しすぎることなく、ボディラインをまっすぐに補整してくれるバランスの良さで、今はもちろんのこと、秋からのアウターやニットとの重ね着に、さらにはフォーマルシーンまで好都合。



角ばった形でナチュラル素材をハンサムに解釈

ベージュリネンライクワンピース 36,300円/HER. シルバーチョーカー 19,800円、シルバーバングル 16,500円/ともにプルミエ アロンディスモン シルバーリング 51,700円/バルブス(ZUTTOHOLIC) 黒バッグ 69,300円/VIRREINA 1958(ジャーナル スタンダード ラックス 表参道店) 黒ミュール 16,500円/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店) えりぐりを内側に折り、立体的にしているため、二の腕もほっそりと。限りなくリネンに近づけた、シワになりにくい生地を使用。


Comment
えりぐりを内側に折り、立体的にしているため、二の腕もほっそりと見せてくれる計算されたデザイン。限りなくリネンに近づけた、シワになりにくい生地を使用しているのも実用的。秋にはカシミアのカーディガンを肩掛けするだけで、一気に上品な印象に。このベージュトーンなら、どんなアウターとも相性抜群です(渡邉さん)




CUT OFF
ミニマルな首つまりのアメスリ

チャコールノースリーブワンピース 38,500円/THIRD MAGAZINE×mikomori(THIRD MAGAZINE)


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カットオフで抜け感を演出しながらも、首つまりデザインが品格を保っている絶妙なバランス。このチャコールグレーは秋のレイヤードにこそ真価を発揮します。タートルネックを重ねれば知的な印象に、ブレザーを羽織れば即席のセットアップ風に。フォーマルシーンでも通用する上質な佇まいが魅力的(渡邉さん)




CALM PINK
スマートな形で甘さなくピンク

ピンクノースリーブワンピース 13,200円/SLOBE IENA(SLOBE IENA 自由が丘店)


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リネン×レーヨンで肌あたりも良好な、計算されたピンクトーン。甘くなりがちなピンクをスマートなシルエットで大人っぽく昇華させているのがさすが。秋には黒のライダースジャケットでエッジィに、またはグレーのニットカーディガンで上品にと、コントラストを楽しめる一枚でプライスも魅力的(渡邉さん)




PILE MATERIAL
タイトな形をふわふわなパイルで

ブラウンパイルアメスリワンピース 19,800円/emmi×PlaX™(エミ ニュウマン新宿店)


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素肌を引き立てる、深いブラウンが印象的。パイル素材の持つカジュアルさを、タイトなシルエットで都会的に仕上げた現代的なアプローチ。秋冬はこの素材感が活きてきます。デニムジャケットでリラックス感を、またはウールのロングコートでシックに。質感の対比を楽しみながら長いシーズン愛用できそう(渡邉さん)




2WAY DESIGN
胸元で表情が変化

黒ワンピース 27,500円/NOBLE(ノーブル 有楽町マルイ店)


Comment
背面は深いUネックになっているという、前後で表情を変えられる遊び心あるデザイン。麻なのにフォーマル見えするウール混生地が秀逸です。この黒なら、パールのアクセサリーでクラシカルに、ゴールドジュエリーでモダンに、どちらにも対応可能。秋のディナーシーンでは、ジャケットを脱いだ時の背中の抜け感も女性らしさを演出してくれるはず(渡邉さん)




スタイリストが「ニットワンピを選ぶとき」気にすること

締めつけのないシルエットであることが前提。そのうえ、さらに気になる体のあたりや丈問題、色との関係性などワンピース選びでよくある「3つのお悩み」を解決するための見どころを伺いました。



POINT-1
着まわしやすさは「形より丈を見る」

「毎年、毎シーズンワンピース企画で、さまざまな着回しパターンを作ってきて分かったのは「着回せるワンピース」は意外と形よりも丈感が重要ということ。足首が少し見える長さだと、ボトムや靴が埋もれず、1枚で着ても肌が出すぎないのでバランスがとりやすいです」(渡邉さん)




POINT-2
体のラインを部分的に見せたほうがいい場合

「1枚で女らしく着たいときは体の線を出したほうがうまくいく。たとえば、タートルは面積が広いぶん、ウエストの形がわかるほうがキレイ。ゆったりめのシルエットに抵抗がある人は、首元が開いたタイプなど、首まわりをすっきりさせれば華奢に見えます。肩幅が広めな人は、デコルテの開きを意識することで良いバランスに落ち着くと思います」(渡邉さん)




【体の線を拾いたくない】
→ダーツとポケットで目くらまし

「ソフトな素材がゆえ、ゆるくてもラインは出やすいのでごまかせるデザインが大切に。たとえば立体感をつくるダーツやポケット。少しだけ体から浮くため、シルエットがあらわになるのを防げます」(渡邉さん) 背面のダーツがお尻をポケットが腰を自然とカバー。まっすぐのびるダーツがIラインを強調し、すらりと見せてくれる役割も。




【自分にぴったりの丈が見つからない】
→調整しやすいスリット&前後差

「とくにネットで買う場合も参考にすると良いと思います。短すぎると足が太く見えるし、長くてももたつく。ジャストな丈に出会うのはなかなか難しいですが、すでにアンバランスなすそなら、1枚でもバランスよく、重ねることでジャストな丈に調整しやすい」(渡邉さん) ハンパな丈を埋めてくれるロングブーツも不可欠。




【膨張感なくベージュが着たい】
→厚みがあるほうがむしろすっきり

「ベージュ系の淡い色をニットワンピでもとり入れるなら。ハイゲージだとシルエットをダイレクトに拾うため、かえってぼてっと見えやすい。あえて厚みを出すと余白が生まれてきゃしゃ見えが可能」(渡邉さん) タートル部分もまとわりつかないゆとりを意識。小物はわかりやすく黒を選ぶと、シャープな印象が強まる。




ワンピこそ「ブーツ以外の足元」を楽しむ

「秋冬のワンピの足元ってついブーツに頼りがちですが、コーディネートしやすいワンピースを頼りにソックスやタイツと靴の組み合わせを考えて試したり、ちょっと個性的な靴にチャレンジしてみたりと「今っぽさ」は足元で演出。着回しも服を重ねるよりも、足元にバリエーションがある方がが新鮮」(渡邉さん)




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