シンプルな装いに一点投入すると気分転換になる柄アイテム。とはいえ、難しさもあるからこそ、カジュアルに装える“なつかしさ”を味方にするとなじみがいいことを提案。
【1】花柄は行儀よく・ストライプは無骨に
リゾートっぽさが出やすい花柄は、小さなサイズ感&シックな色みで目立たせないことを意識。対してストライプは太めで強さを補って、きまじめさを払拭。
浮かれて見えない「黒ベースの小花柄」

首つまりで肌感をおさえた、エレガントな1枚。細かく全面に入っていることにより、花柄が主張しすぎずひかえめに映るメリットが。ゆれ感はあるけれど透けない生地も、品よく見えるポイント。胸下からのプリーツとパフスリーブで、スタイルアップ・カバーに貢献。
コンサバとは一線を画する「太めのストライプ」



フォルムのゆるさに甘えない、全面に主張する柄のコントラスト。ずるっとしたシルエットを正すべく、色みをそろえたうえでレザーの小物を配し、クラス感をアップ。
甘さとは違う「抜けをもたらすブロックプリント」

やわらかいコットンにかすれたボルドーの小花柄がやさしい雰囲気。五分そでや高めのウエスト位置、ドラマティックなフレアのシルエットも相まって、ノスタルジックな面持ちに。スエットやソックスで赤をひろって、装いにアクセントを。
白とボルドーのハンサムストライプ

清楚な白と上品なボルドーという好感度の高い2色だから、クセのある太いストライプも品行方正に落ち着く。単純なワンツーにメリハリをつけながら、ゆるんだシルエットを気だるくキレイなルックスに昇華。
ドット・花柄・フリルを「ひかえめに詰め込んで」

葉っぱで作った円のなかに一輪のバラ。ドット地に紋章を押したような柄が大人っぽい。トップスも体に沿うラインで統一し、足元はスポーティなスニーカーでボリュームを。あせたオレンジの色みがなつかしさをあと押し。
【2】ポイントは「不規則な渋色」幼く見えないボーダー選び
定番のボーダーにはマリンのイメージがあるのに対して、ランダムボーダーは細いピッチを不規則に繰り返すことで、古きよきアメリカンカレッジムードが漂う。落ち着いた色がベースなら、手持ちのワードローブとも好相性。
ゆるさをたくしてビッグポロ


ほろ苦い赤みブラウンのえりつきボーダーが
白フレアスカートの甘さを軽減
ボルドー+白にダークブラウンの極細ラインが引き締め役のランダムボーダー。古びた色みと大きなシルエットでおじいちゃんから譲り受けたようなポロシャツは、にごりのない白スカートで爽快感を。
さし色的にアクアブルー


やんちゃなスケーターの雰囲気で
ボーダー+ハイウエストデニムへ回帰
ネイビー地にブルー、よく見ると白やブラウンも入った奥行きのあるボーダー。大きめデニムのウエストをベルトで締めて生まれるニュアンスで、ただのラフで終わらせない。
茶系だけでグラデーション


オーセンティックなチノパンを相棒に
クラシックな色だけで完結
くたっとした質感で表情のあるベージュに、こげ茶やイエローのラインをランダムに配したレトロムードたっぷりな1枚。ローファーよりも力が抜けるレザーのスリッパシューズで、個性を加えつつこなれた仕上がりに。
【3】着回せしやすいドット柄=オフ白ベースのやや大粒

ドット柄は細かい柄だとやや幼い印象に。強さにつながる存在感を得られる大きめな粒+ピッチも広めで選ぶのが吉。すそ幅がやや広がったマーメイドラインのシルエット。光沢のあるサテン地はシワになりにくいのも魅力。
ビターブラウンとレトロな柄で「深みのあるワンツー」

ヴィンテージ加工をほどこしたオーバーサイズぎみのとろみシャツは、それ単体ではストイックな印象が強め。ドットスカートにタックアウトしてリラクシーに合わせることで、親しみやすさと洗練さが加わりバランスが整う。
甘めスウェットを大人にシフト

スウェットはタックインしつつ、そでをロールアップしてゆるさをオフ。パンプスやサングラスにもピンクをリフレインして、より垢抜けた印象に。
センシュアルな透けに親しみを

黒シアートップスの緊張感をほぐして品のいいかわいげを。さらに小物も黒でミニマルにまとめる中でスニーカーを採用し、単調にならないようリズムづけ。
あいまいなワントーンをそれとなく引き締める

上下でそろえたニュアンスカラーが黒のポルカドットをシャープに引き立てる。ワッフル素材のようなラフな風合いのトップスを選ぶと、「つやめく柄」という強い要素の力も抜ける。
【4】デザインよりも「質感重視」大人っぽいチェック柄
クラシックなムードを瞬時に足せるチェック柄。気になるのは、手持ちの無地の服やキレイなデザインとケンカせず着られるバランス。1つ加えるだけで味わいが増す良さを保ったまま、主張をしすぎないアイテムの選び方は?
ツヤを感じるウールのビスチェ

マニッシュというより淑女のようなきちんと感が得られる細やかなガンクラブチェック。しゃんと見える厚みはありつつ、起毛感のないしっとりとしたウールを選べば、古きよき柄も洗練された印象に。
「毛足のおかげで主張が和らぐ」毛足の長いふわふわ素材

長くて繊細な毛足が柄の存在感をぼかしてくれるだけでなく、高貴な雰囲気もあと押し。ボトムよりトップス、さらに前開きタイプなら、インナーでカジュアル度をセーブ可能。
「膨張させずにやさしい知性を」ふっくらとしたウールのコート

いつものスタイルに羽織るだけで完結できて、スタイリングの方向性を品よく決定づけられるから、「チェックでコート」も見のがせない。立体的なシルエットをつくる分厚くてやや硬めのウールだと、シャープな見た目を維持できる。
迫力のあるハイウエストの太スラックス

厚手なのに軽くやわらかい、起毛感のあるウール素材。ガンクラブの細かい格子なら、ブラウンのチェック柄もほっこり見えず端正に装える。太めのベルトとセンタープレスで、チェックパンツを切れ味よく。
ミニでもハズさないグレンチェックのモノトーン

高い腰位置からすそにかけて広がる形も重厚感に一役。合わせるアイテムもハズさずまじめさを貫いて。暗色シャツの一番上だけ止め逆Vラインをつくることで、柄をきちんと主張させながら、キレも加算。
高貴さが増す「ダークなツートン」

間隔広めのチェック柄が大人っぽく見える、ダークブラウン+グリーンのプレッピーな配色。脚にまとわりつかない立体的なフォルムに加えて、柄が目くらましとなり、むしろシンプルな無地より体型カバーに有効。