装いのあたたかさと比例して気になり始める膨張感を防ぐには、パリッとしたクリーンな白シャツの切れ味が有効。レイヤードスタイルでもシャープにまとえることをスタイリングで実証。
「あたたかい服が上手くいく」冬にいい白シャツ
【着回すシャツ】

□起毛素材と相性のいい「ハリのあるクリアな白」
□中にも仕込めるオーバーサイズ
ベーシックなドレスシャツを着方のアレンジがしやすいオーバーサイズに。加えて、アウターに干渉しにくい、ゆるさが適度な丈と身ごろ。ツヤと立体感が生まれる高密度なコットン素材は、きちんとはもちろん無造作に着てもキレイめに整う。小ぶりなえりでレイヤードしても首まわりがもたつかない。
ウールのチェックをほっこりさせないための白インナー

チェックに赤タートルをさした暖色によるおじっぽさも、爽快なシャツが入ると洗練される。ボタンの上下を開いたくずした着方で、ジャケットのなかにシャツを差してもおかたく見えない。
シャツのえりで整えるヴィンテージなぬくもり

趣のある風合いや柄アイテムをパリっと引き締める、部分的な白づかい。えりやすそから白シャツをのぞかせたり、バッグやシューズをカドのあるレザーで合わせたり。レトロなムードでまとめるときは、要所にキレを添えると上手くいく。
ケーブル編みのふくらみとシャツの質感コントラスト

肩に無造作にかけるだけで、ぬくもりをもたらす肉厚なケーブルニットの実力。ニットとシャツのニュアンスの異なる色みゆえに、まとめた白にほどよい抑揚が生まれて脱・無難をかなえてくれる。
シャギーなフリース上下のルーズすぎを回避

光沢とハリのあるドレスシャツで、フリースのゆるみを適度にきちんと。着くずせるオーバーなサイズ感がラフに着られるセットアップとも浮かず好都合。
「服は増やさず適量で」過不足のない「着回しセット」
毎日のように着たい、あせないコンビネーションも「なにを足すか」でまた違う表情を楽しめる。その日の予定や気分に合わせた「同じようで違う」組み合わせでスタイリングを活性化。 (アイテムは現在お取り扱いのない可能性がございます)
【着回すアイテム】 白シャツと黒パンツ

手を加えずとも端正な見た目を演出できる、正統派なアイテムでつくるモノトーン。アレンジ上手なシャツをどう扱うかがテイストを柔軟に行き来するカギに。
「正統派のアップグレード」

Vネック以上に深く開いたシャツが
枠にはまらないきちんと感をあと押し
アイテム自体は全部品のいいもの。大胆なシャツの着くずしが、コンサバを打ち消すのに効果的。フードつきのタートルや、あり余るジャケットのサイズ感も鮮度アップに貢献。
「メンズっぽいのに色香もある」

華奢さが引き立つシャツの着方や
ヌーディな足元でそれとなくセンシュアルに
わかりやすいアイテムに頼るより、着方でそう見せるほうが無理なく女らしさをとり込める。肩にかけたニットもシャツの印象をほぐす重要なギミックに。
「ねらいすぎないモード感」

締めどころをつくらないことで
迫力のあるモノトーンでも適度に脱力
ロングコートを羽織って迫力が増したモノトーン。あえてシャツのすそはINせず、えりもアシンメトリーに。足元のスニーカーも相まった適当感で、強気なモノトーンに抜けが誕生。
【着回すアイテム】 白シャツとスカート

正統派な白シャツと、ほどよい光沢感としなやかな風合いが特徴のレザーのフレア。すそにかけて広がっていくAラインシルエットが優雅な広がりを演出。
「タートル」を仕込んでネックラインに変化を

白シャツの下に黒のタートルネックを重ねるひと手間を加えることで、エレガントな印象を強化。さらに手首からも黒を見せることでモノトーンのコントラストを利用し、ビッグなシルエットをシャープな印象へ転換。シャツの下に仕込むタートルネックは、体にフィットする薄手を選べばもたつきにくい。靴は華やかでリッチな雰囲気をもたらすレオパード柄のジャカードをセレクト。
「すそをしぼって」シルエットだけを変える

ビッグサイズの余白を利用して、シャツのあしらい方で飾り気をプラス。ひとクセつけたことで、レザースカートの主張を分散させることにも成功。すそを少し内側に折り中央で結ぶと、ウエストまわりにメリハリがつく。インナーはシャツと同じ白で、肌なじみのいいサテンをチョイス。華奢なキャミソールに結んだシャツのボリュームが重心を上げ、脚長にも。
「メンズライクなブルゾン」でキレイめ以外のバリエーション

ビッグサイズを味方につければ、Aラインにさらなる迫力が。濃紺デニムのまじめすぎず清潔感も保てる絶妙な色落ち具合とシルエットが、端正な佇まいにボーイッシュな変化をもたらしてくれる。
前を開けて「ロゴ」を敷く

ロゴの入っているTシャツ、キャップ、スニーカーなどのあえてカジュアルなアイテムを組み合わせ。上品な印象の強い上下だから、着くずして遊んでも品を損なわない。
ニットを羽織って輪郭をやわらかく

ニットのソフトな質感に似合う、落ち着いた深いベージュ。パリッとした白シャツと強気なレザースカートの緊張感をゆるめ、ワンツーの辛さをほどよいあんばいに。足元は黒にほど近い濃ブラウンで引き締めて、全体のバランスを調整。
長い黒でシルエットを操作

ロングジレを羽織るだけでシルエットがフレアからリーンに変わり、一気に雰囲気が見違える。サイドスリットつきのものを選べば、黒で覆い隠しても重く見せない抜けを得られる。
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