ファッションデザイナーが「センスを磨くために観ている」オシャレが目を引く名作シネマ

「オシャレゴコロをくすぐる」隠れた名作・ニッチな新作

オシャレのインスピレーションをかき立てられる映画のワンシーンの数々を、実際にマネできそうなポイントとともにご紹介。アパレル関係者の方から、「これは」というオススメ作品を聞き込み調査。知る人ぞ知る良作から、これから公開予定の新作まで選りすぐりをピックアップ。



『アンナ』

ⒸINA – 1966 / Images from the movie Anna directed by Pierre Koralnik


レインコートの着こなしに惹かれる


田舎からパリへやってきた、アンナ・カリーナ演じるヒロインのアンナ。広告代理店の社長セルジュは、駅で撮影したポスターに偶然写り込んだアンナにひとめボレ。必死でその女性を探すが……。パリが舞台のポップなミュージカル。


「アンナが青や赤の服に重ねて着ているのは、要所に白テープの効いたクリアレインコート。使い捨てのイメージが強いビニールのレインコートが、ファッションに落とし込まれていて勉強になります」(ファッションデザイナー・苅田梨都子さん)



『ラスト、コーション』


中洋折衷コーディネートに注目


第2次世界大戦中の1942年、日本軍占領下の上海を舞台に、抗日運動の女スパイと特務機関員の男の禁断の愛を描くラブサスペンス。


「主人公がチャイナ服の上に洋風コートを着る姿が好きです。コートのえり元からはチャイナ服特有のえりがのぞき、中国文化にひそかに憧れのある私にはたまらなく品を感じます」(アパレルショップスタッフ・土肥夕佳さん)



シンプル・フェイバー


小説『ささやかな頼み』が原作のサスペンス。行方不明になった友人と、彼女の手がかりを追うシングルマザーの秘密や過去が描かれる。


「ブレイク・ライブリー演じるエミリーは、大手アパレルブランドの広報部長。そんな彼女の自宅にあるクローゼット部屋には、高価なバッグや靴が壁一面に並んでいて圧巻。主演二人が着こなす、計50着もの衣装も見のがせません」(エディター・M.K)



(かわいいのヒントは映画から)
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