どこが違う? 「服も合わせ方もシンプルで」オシャレに差がつくテクニック


服はシンプル・合わせ方もシンプル。そんな装いの中で新たな可能性を引き出す方法を研究。シルエットや素材の選び方、テイストや配色など、明日から早速試せるアイディアをご紹介します。



実例からひもとく「シンプルな服の選び方・生かし方」

トップスとボトムだけで完結する夏の装い。着なれた服も見違える「少しの変化」のつけ方をピックアップ。着つくしてしまったように感じるシャツも、愛着のあるボトムも、頼りになるワンピースも。まだまだポテンシャルを秘めたそんな服たちの生かし方。



キレイめな服は「形のゆるさ」で力みを抜く

品のいいシャツやブラウスと、ハリのあるテーパードパンツとの合わせは少々お堅い。選びたいのはサテンなど落ち感のある素材+脚線を拾わないゆるい形。ゆったりと縦落ちするなめらかな質感のオーバーサイズのボトムに、トップスも同じような質感で合わせて「ラクしてキレイ」なスタイリングの出来上がり。




Tシャツや肌感のあるトップスと「ニットの肩掛け」

Tシャツやノースリーブなど、腕の出るトップスに肩掛けするだけで、シンプルな装いにも奥行きが。色やロゴで少し派手に着るのも、今の気分にぴったり。Tシャツやニットのラフなアイテムだけだから、飾り立てても力んで見えない。




「ワンマイル的なロングシャツ」をばさっと羽織る

ハリのあるビッグシャツやロングシャツは定番。それよりも甘く、気だるいムードをもたらすのは、とろみ素材のゆったりとしたシャツワンピース。素材感による独特の、流れるようなシルエットは、タンクやキャミの上に羽織るだけでドレッシーな趣に。胸元の繊細なネックレスもポイントに。




辛口なビッグシャツを「適当に着る」

ミニボトムや細身のボトムには「上はゆるく長めな丈の」ビッグシャツが好相性。発色もシルエットも硬派なシャツのイメージをくずさない、レザーパンツのツヤ感。ビッグシルエットからのぞくミニマムなスカートという、アンバランスさも目を引く要因。小物までタフな黒でまとめれば、肌見せで陥りがちなセクシーさを回避できる。




トップスの色と耳元アクセの「色をそろえて」飾る

シャツの色とリンクさせればデコラティブなピアスも、目立ちすぎずに目をひく、理想的なバランスに。ネックレスやリング、ピアスに華奢なゴールドをリンクさせたのも、まとまりよく見せるさりげないテクニック。




淡い配色が「ぼやけて見えない」ストライプを投入

リネンやレース、透ける素材など、淡い色でとり入れたくなる軽やかな素材。そんな素材感や色を組み合わせたコーディネートは、メリハリがつきにくくぼやけて見えがち。そんなときにあると便利なのがストライプ柄。やさしいベージュ×ブラウンの配色を縦じまが引き締め。ストライプはピッチが細めで、色もどんな色にも合わせやすいブラウン系がおすすめ。




上はコンパクトに・下はボリューミーに

主役はパラシュートパンツ。きゅうくつさがなく体の細見せがかなう、ボリューミーなミリタリーパンツを起用。上はコンパクトなノースリをタックインするだけで、スタイルよく女性らしい装いに。さらにベルトでウエストマークすれば、よりメリハリもついてバランスアップ。




ぶかっとしたパンツをベルトで絞って穿く

ゆったりしたボトムをウエスト高めでベルトを締める。しぼることによって「シルエットの余り」が引き立ち、腰から下のきゃしゃ見せがかなう。例えば古着屋にある、メンズのデニムやチノなどから試してみるのもおすすめ。




メンズライクな「シャツのタックイン+ベルト」の組み合わせ

細みパンツにシャツをインしたリーンなシルエットに、ベルトをさしてメリハリをつけた常套手段。さらにブラウンではなく黒ベルトという強気な選択は、配色をほっこりさせないための最短ルート。白タンクの息抜きを忘れずに。




白シャツと白Tを「アンサンブルのようにセットで」

「Tシャツはコンパクトに・シャツはゆるく」ともに白でもシルエットに差をつけることでバランスよくコーディネートにとり入れられる。 〈右〉どちらもルーズなシャツとチノパン。ベルトでさっそうと引き締め。〈中〉ショートボトムを包むようなシャツのフォルムにも着目。〈左〉クリーンな白の2乗でデニムに落ち着きを。




オール黒は「丈感・上下のシルエットに差をつけて」

全部黒でまとめれば、カジュアルなトップスやシルエットもきちんと見え。ルーズなパンツもハイウエストを選びつつ、短め丈のトップスを合わせることで「ルーズなシルエットだけどキレイ」な印象に。




「通常より腰位置が高い」ハイウエストスカート

今季豊富な、ショート丈トップスを生かすべく、スカートは思いきりハイウエストなもので、ツートーンのワンピース風に仕上げるのも一手。腰位置を上げれば、Iラインシルエットをさらにスタイルよく。丈と合わせて配色もメリハリが効いているから、背が低い人でも脚が短く見えない。




靴のデザインも生きる「ふくらはぎより上の丈」

上下のシルエットや丈感でさりげなく変化をつけたシンプルスタイル。存在感のあるカラーブロックのパンプスが生きる、細身のクロップトより少し上の丈感のデニムを起用。ボリューム感のあるブラウスをタックインしてすっきりと。




「ミニとミュール」にソックスの組み合わせ

白ソックスと黒のミュール。脚を出してもこのコントラストのおかげで、シャープな仕上がり。ミュールは先細・細長フォルムを選択すればソックスも野暮ったく見えない。かかとを覆うパンプスよりも、春夏は抜けの出るミュールを合わせる方が好バランス。




「小さく赤・ビターなブラウン」の好配色

赤とブラウンの好相性な配色。赤の服はなるべく面積が小さなアイテムでとり入れるのがバランスアップのポイント。腕の出る旬のショート丈に胸元も少し開けて抜け感を。




スニーカーでも「脚を短く見せない」テクニック

Iラインワンピ+ジャケットの、直球でコンサバなスタイル。足元だけスニーカーというささいなギャップで、今っぽいハズしを。ワンピースの上から短めのトップスを重ね、腰位置を高く見せつつ、ワンピースは長い丈+ソックスもアレンジして白1色でつないだのも、バランスアップの秘訣。




モノトーンに「カラーボーダー」

ボーダーもモノトーンで統一するのは定番。ヴィヴィッドカラーもボーダーなら、黒とのコントラストも和らいでちょうどいいバランスに。肌の出るノースリで抜け感を、細身のジョガーパンツを合わせて、Iラインシルエットを強化。




ダメージデニムを「クリーンな白ではさむ」

隙のない白シャツ、ポインテッドトゥの辛口なパンプス。間にラフなブルーデニムを挟み、まじめな服・ふまじめな服との好ミックス。トップスはコンパクトに・足元もシャープにまとめるのがポイント。




甘い色は「辛口なジャケットで」

インナーやボトムがシンプルなら、カラージャケットを試すのも手。キレイな色の中でも今シーズン豊富なブルー系をセレクト。白トップスとデニムに羽織るだけ、の簡単コーディネートでキ辛口なデニムルックも上品に。




ボリュームブラウスに「コンパクトなビスチェ」

デザイントップスをつくるように、パフスリーブブラウスとビスチェをレイヤード。重ねたことでそでのふくらみが引き立ち、ドレス手前の華やかさ。ビスチェのおかげできわ立ったボリュームスリーブと、引き締まったウエストまわり。全体のシルエットに凹凸ができるため、体型カバーもかない一石二鳥。




「ゆるめなTシャツをタックイン」して丸みを出す

シルエットは細身でウエストは高めのパンツに、少しゆるめのTシャツをタックインすることで、上半身のシルエットに程よい丸みをつけたのがポイント。深みのあるモスグリーン+黒のシックな配色も、そんな上下のシルエットに差をつけることでスタイルよく、女性らしく。




「スポーティとエレガント」のMIXスタイル

ジャケット+シャツとゴールドネックレスという、エレガントな組み合わせとは真逆の、スポーティなショートパンツ。合わせる服のテイストに極端に差をつけることで、意外性がありつつもリアリティもある、新鮮なスタイリングに。




ALL白にナチュラル小物

カジュアル一辺倒になりがちなTシャツは、小物によるバランス調整が重要。見慣れた黒もローファーではなくジュートサンダル、BIGトートではなくミニポシェットと、軽やかで肌感が強調される選びが新鮮。




コンパクトなタンクと「腰履き」

ふつうのタンクより肌の面積が増えるアメスリだから、腰ばきしたデニムもメンズっぽく傾きすぎず、ほどよいリラックス感に。




切れ味を足す鮮烈な赤

ほっこりしがちなデニムブルーとベージュのリラクシーな配色。ラフさとエッジを両立させる強い色のサンダルがメリハリづくりに最適。ジャケットは今シーズン旬の「半そで」などを起用するのもおすすめ。




白いTシャツと「細身のレザー」

カジュアルなTシャツをリッチに見せるレザースカートは、フレアなどボリューム感があるものだと重く見えがちなので、まっすぐなIラインシルエット一択。無難な白Tが、気品をまとった面持ちに。




ボタンをとめてくずさず着る

ボタンを上までとめてみたり、すそを片方だけ出してみたり。身にまとった服でアレンジする「さりげないハズし」ぐらいが、シンプルな服にはちょうどいい新鮮味に。ウエストもINして足すのではなく、そぎ落とすことで変化をつけたテクニックにも注目。




メンズの正統派でそろえる

シルエットもスタンダード。アイテム自体も紳士の定番。そんな服だけであえて「ハズさず着る」のも新鮮。ウォッシュデニムもハンサムな表情に。




「かすれた赤」とネイビー

ヴィヴィッドな赤よりも着やすい、かすれた風合いの赤をネイビーの相棒に。カジュアルなTシャツとお堅いパンツ。赤とネイビーのコントラスト配色。上下の色味にも、テイストにも差をつけることでまとまりよく。




素肌とゴールドとエクリュカラー

白っぽいシャツの色みに、ゴールドのアクセサリー。大きく開いた胸元を飾りとしてカウントした3つのレイヤードで肌なじみよく。〈上〉胸元を無造作に開いた豪快さが、かえって女っぽさを助長。