ニットほど重たくない適度な肉厚感と、動きやすさが重宝するスエット。どんなテイストにも染まれるスタイリング幅の広さも魅力。サイズ、色、素材……。豊富なバリエーションの中から、納得のいく1着を見つけるために、スエットのあれこれを深掘り。
「スエットにまつわるマイルール」
ラクとオシャレを両得できる一方で、色みやちょっとした丈感の差など、やぼったく見せないためのジャッジを求められるスエット。聞き込みから見えてきたポイントの数々を参考に。
「1枚でかわいく見える」デザイン
知久 友里恵さん
(SeaRoomlynn PR @chiku_y34
【POINT】
□大きくゆるく、すそはきゅっと
□そでは長くてボリューミィ
「無地の場合はシルエット重視で、丸みのあるルーズなサイズを。ロゴ入りやカラフルなものも好きです。コーディネートが3色以上になるときは、どれか1色を2アイテム以上に。小物のトーンを合わせるだけでも、まとまりが出て大人っぽく着られます」
スウェットだからこそ個性的に
小林 萌絵さん
(U by SPICK&SPAN ショップスタッフ @u___moe)
【POINT】
□スエットをいいことに思いきったデザイン
□ヘアスタイルはガーリーに
「地厚なメンズっぽい素材を女らしく着るのが気分。SELENAHELIOSのパーカは、くびれのギャザリングと長めのそでにひとめボレ。U by SPICK&SPANの杢グレーのスエットは、実は背中開き。肌見せに辛口スカートを合わせた、抑揚のあるスタイリングにしました」
どこかに「レディな要素をプラス」
西村 あかねさん
(fashion PR @akn720)
【POINT】
□重ね着もできる薄手生地
□スエットにこそモードなメイク
「だらしない印象にならないよう、ゆとりがあるけど薄手、軽量ですっきり見えるものをよく着ます。スエットのカジュアルな雰囲気にレディ要素を足してバランスをとることも意識。赤やブラウンを使ったモードなメイク、華奢なゴールドアクセサリーを合わせます」
スタイリストが迷わず買った「理想どおりのスウェット」
「使い方」次第でオールシーズンで頼れる、ベーシックなスエットこそ妥協のないセレクトを。シーズン始めはトレンドよりもベーシックの更新に目を向けるという、スタイリストたちがそれぞれ、今シーズン「買いかえた」スエットは?
【STYLIST MEMBERS】
(渡邉恵子さん) USブランドにも詳しく、着るだけでさまになるカットソーやスエットをいくつも所持。 (樋口かほりさん) 私服は、スエットやデニムなどの気楽な上下にジュエリーで華を添えるスタイルが定番。 (高木千智さん) メンズのスタイルや古着からインスピレーションを得たアイテムセレクト。 (船戸唯さん) カジュアルなのに品よく、キレイめなのに親しみやすい、絶妙なさじ加減のコーディネートで支持を集める。
「メンズっぽいレディース」を選ぶ
スエット 9,900円/SeaRoomlynn 「白Tを中に着ることを想定し、適度なゆとりがあることは絶対条件。いまスウェットもメンズものを選ぶのが定番化してきていますが、メンズもののゆったりとしたサイズ感に対して、モノによっては首元がつまりすぎているな、というモノも多く、女性もので無骨なデザインを探します。そんな中、これはすべてが理想どおりで即購入したもの」(船戸さん)
トラッドに着たいからネイビーを
スエット 28,600円/RHC(RHC ロンハーマン) 「デニムと合わせてアメリカントラッドな着こなしがしたいから、ネイビー一択! コンパクトで今年らしさもありつつ、大人がリアルにとり入れやすいサイズ感なのがいい」(高木さん)
部屋着っぽくない秘訣は「落ち感」
スエット 19,580円/Oblada(シンチ) 「そではゆったり、丈はコンパクト。絶妙なバランスと落ち感がある身幅に惹かれました。ショート丈ですが、ほどよいゆとりもあって大人が着やすいように考え抜かれています」(塚田さん)
古着のような「味わい」があるかどうか
スエット 9,350円/ディスカス アスレチック(ドリームワークス) 「自身もよく着るUSブランドのスエット。表地がなめらかな風合いでラフになりすぎず、ふっくらとした厚みがあって、肩に巻いてもさまになりやすい」(渡邉さん)
「着方で遊べる」メンズが便利
パーカ(メンズ) 35,200円/オールド イングランド(オールド イングランド銀座店) 「デザイン要素が少なくシンプルであるほど、タックインや重ね着による“差”が出しやすい。メンズだとミニマルなものが探せます」(樋口さん)
スウェット好きスタイリストが迷わず買った名品
グレー、黒スエット 各7,920円/カランシエル(シップス インフォメーションセンター) 「身幅も適度なゆるさで丈感もスタンダード。すそとそで口はすぼまり、そではボリューミィ。スウェット好きで毎シーズン、何枚も試着するのですが、コレは着たときのシルエットが素晴らしい」(スタイリスト・船戸唯さん)
発売から40年以上売れ続けている実績
黒スエットカーディガン 20,900円/アニエスベー 素材やデザイン違いのバリエが豊富。「1979年以来のロングセラーであり、ブランドの代名詞的なアイテムです。なかでも少し大きめなデザイン。裏起毛のあたたかい素材なので、トップスとしてもはおりとしても、幅広い場面で活躍します」(プレス・久保夢叶さん)
カラバリは30色以上・最大6サイズ
〈右から〉グリーン 6,314円、ブラウン 3,971円、ネイビー 6,424円、グレー 6,424円(編集部調べ)/以上ユナイテッドアスレ(キャブ) 「業界屈指を誇る、色とサイズのバリエーションが最大の魅力。定番のクルーネックタイプで、10.0、12.0、12.7オンスの厚みで8種類展開しているので、季節や用途に応じてお好みのものが見つかるはず」(A_UNN PR・平林麻里さん)
定番のスウェットこそ今っぽい「短め丈」
アッシュグレースエット 27,500円/PHEENY 「シーズンごとにトレンドが反映されることが意外と多いスエット。ゆとりのあるシルエットが好みでしたが、今季はクロップト丈をすっきりと着たい気分」(スタイリスト・渡邉恵子さん)
希少な編み機で編まれた極上のやわらかさ
ネイビースエット 19,800円/SLOANE(ザ ショップ スローン 自由が丘)うれしい5サイズ展開。 「1時間にたった1メートルしか作れない、伝統的な吊り編み機で重力をかけずに編むことで、ふくらみのあるやわらかい生地を実現。大量生産が難しいため高価ですが、着心地のよさはお墨付きです」(プレス・森内敏子さん)
抜けを生むラウンドヘム
グレースエット 17,600円/MICA & DEAL(MICA & DEAL 恵比寿店) 「ボトムを合わせたときも、もたつかず、すっきり見えるすそに前後差をつけたデザイン。また、丸みを帯びたすそのおかげで、タックインして着ても、アウトして着てもバランスよくまとまるので、着回しにも優れた一着」(出口奈津子さん・スタイリスト)