組み合わせの幅も増える秋冬はデニムにとっても工夫のしがいがある季節。そんなデニムを軸にして着たい服、試したい組み合わせや、惹かれる色。明日からのコーディネートやこれからの買い物計画に役立つ実例集。
POINT1
「丈の見直し」でバランスよく
デニムの流行は引き続きハイウエスト。ならばニットはそれに合わせて“INしなくてもすっきりと見える”短め丈をセレクト。スタイルアップをかなえるだけでなく、もたつかないことでどこか上品さも得られる新発見。
ロンＴのように使いやすい「バランスのいい薄さ」
グレーニット 22,000円／エイチ ビューティー＆ユース インディゴデニムパンツ 35,200円／ANATOMICA（アナトミカ 東京） インナー／スタイリスト私物
繊細なモヘアの毛足と、ほのかに透ける肌感でシンプルに１枚で着ても奥行きが誕生。着丈が短いぶん、そでは少し長めでもの足りなさはなし。デニムはもちろん、ボリュームボトムとも好相性。
お尻を隠さない肉厚なタートル
ベージュタートルリブニット 28,000円／バナナ・リパブリック ダメージデニムパンツ 37,400円／ニードバイヘリテージ（ゲストリスト） スニーカー 7,150円／VANS（ABC-MART）
あたたかみのあるベージュの色とも相まって、膨張感が出やすいケーブルニット。短め丈で選べば、自然とボリュームがおさえられ、ダメージデニムと合わせてもどこかスマート。
POINT2
「かさばらない」ニットタートルを
寒くなるにつれて出番の増えるあたたかなタートル。とはいえアウターを重ねられなくては本末転倒。首元にはポイントを持たせつつ、身ごろやそではもたつきが出にくいミドルゲージのニットなら、真冬での活躍も期待できる。
ゆとりがあるのに自立するほどよい厚みのネック
ネイビーウールハイネックニット 29,700円／THE SHINZONE（Shinzone ルミネ新宿店） ブラウンエコファーブルゾン 35,200円／サロン アダム エ ロペ ハイウエストデニムパンツ 16,500円／SeaRoomlynn
ハイゲージより保温性が高く、ローゲージほどボリュームがつきすぎない、ミドルゲージという選択肢。リブのような編み地と先端がくるんとなった首元は、コートからのぞいたときにも適度に主張。
POINT3
「ニットボトム」は重さが必要
ニットを下でとり入れるなら、素材でもシルエットでもしゃんと見える重量感を意識すると、心地よいだけではない強さにつながる迫力も加算。エレガントなスカートで選ぶとよりキレイめな印象に。
ミニマルなGジャンを生かしニットスカートは堂々と
デニムジャケット 16,500円／リーバイス®（リーバイ・ストラウス ジャパン） ベージュニットベアワンピース 46,200円／LE PHIL（LE PHIL NEWoMAN 新宿店）
ショート丈のGジャンで自然と腰位置も高く。スカートにしたふかふかのワンピースは、リブを胸元にもってくるとひざ下くらいになり、ロングブーツとも好相性。
品のいいネイビー＋ゴールドとともにビッグサイズ
ビッグサイズのGジャンには落ち感のあるニットフレアが好相性。白ソックスに映えるゴールドのTストラップがポイントに。
POINT4
デニムありきで「たまには派手」
たまには趣向を変え、ひとめで華やぐニットに挑戦。あり余るほどのボリュームや、映える柄。見慣れたデニムの空気を変えるいい刺激となりつつ、気張っている感なく着飾れるのもラフに引き戻してくれるこの組み合わせだからこそ。
そでを通すだけで絵になるボリュームボーダー
白×青ボーダーニット 108,900円／ミスターミトンズ（RHC ロンハーマン） スキニーパンツ 26,400円／ヤヌーク（カイタックインターナショナル） グレージュポインテッドフラットシューズ 38,500円／PIPPICHIC（ベイジュ）
インパクトのある白とブルーの太めボーダーも自然となごむざっくり感。凝ったハンドメイドだから柄アイテムの格も上がる。デニムはさっぱりとした細身を選んでクールダウンを。
色を使わず編み地で主張
太めのケーブルで編まれたローゲージを素肌で着る。見た目も身幅も「ゆるい」編み目のニットに大人っぽい甘さが加わり、キレイとカジュアルがちょうどいいバランスに。デニムと合わせてラフに装うときは、デコルテにパールを添えて気品を意識。
POINT5
ドライな上下をうるおす「光沢感」
どちらもかさっとしたカジュアルな風合いに、クラス感をもたらすうるおいを与えるデニムにあしらわれたシルバー箔のつやめき。メタリックやグリッターなどさまざまな輝きがあふれる今、着慣れた上下のどちらかでとり入れると失敗しにくい。
シルエットはコンサバにハードなシルバーでキレを加算
ニットベスト 15,400円／Jilky 手に持ったベージュフレアコート 47,300円／AMERI VINTAGE 箔つきデニムスカート 8,910円／DO JOUR （ベーセーストック 新宿店） ベージュスエードアンクルブーツ 13,590円／ZARA（ザラ カスタマーサービス）
光を受けてひかえめに輝くくらいのさりげなさなら、幼く見えずむしろ大人に似合うさじ加減。ニットはマニッシュなベストで品のよさを上乗せ。
POINT6
面積をかえて「ロング&リーン」
大人っぽく装うなら、エレガントな見た目に直結できるシルエットを味方にするのも１つの手。たとえば「長くて細い」すらりとした上下。落ち感のあるニットワンピースを軸に、デニムは効かせ役に徹することでラフさをセーブ。
デニムに特別感をもたらす「優美にゆれるニットワンピ」
ベージュフレアニットワンピース 49,500円／ハウス オブ ロータス ワイドフレアデニムパンツ 29,700円／upper hights（ゲストリスト） ファーポインテッドシューズ 40,700円／PIPPICHIC（ベイジュ）
素材によってはシャープで近寄りがたく見えるシルエットも、ニットのやわらかな風合いが功を奏してカドのとれた穏やかな印象に。ワンピースに合わせて、デニムもややすそ広がりを選び、シルエットのまとまりを意識。
デニムとの距離が近づくポロワンピ
黒ポロニットワンピース 35,200円／SLOA NE（ザ ショップ スローン 新静岡セノバ店） デニムパンツ 37,400円／ニードバイヘリテージ（ゲストリスト） ブラウンボストンバッグ 167,200円／フランツロアー（デ・プレ） レオパード柄シューズ 39,600円／PIPPIC HIC（ベイジュ）
えりつき＆長め丈の冷静な黒のおかげで、カジュアル度の高いブルーのワイドデニムを組み合わせても知的なイメージをキープ。なめらかなハイゲージの上品さを軸に、小物は辛口なボストンやレオパード柄を選んでスパイスをひとさじ。
POINT7
「服は変えずに」印象を変えるテクニック
定番の「ざっくりニット＋デニム」の組み合わせ。服は同じ・着方や小物を変えて、さりげなく印象を変える方法を実例でご紹介。
「普通すぎ」の脱却
→【クラシックな飾りを足す】
インナーのフリルをのぞかせつつ正統派なレザー小物を散らして細部にも配慮を。タックインしたニットにベルトも加えた着方がきちんと感をあと押し。
「腰から下」の形に変化をつける
→【スキニーでなくともブーツIN】
長くて細い黒ブーツによってゆるめデニムでもシャープなIラインが誕生。すらりとしたロングブーツによる緊張感で、足元を引き締め。スキニーなどタイトなパンツが定説だったところ、テーパードにすることで太ももにわずかなゆとりが残るから、気楽に見える隙は残せる。
「着る以外」の使いみち
→【ストールとは違うボリュームをニットで】
デニムＯＮデニムに緩急をつけるための脇役としてニットを活用。Gジャンが再熱している今シーズンは久しぶりにデニムONデニムもあり。とはいえのっぺり感や無骨さが気になるから、ストールよりも表情が出せるニットを巻いて、単調に見えないニュアンスをメイク。