ポイントは「デザインよりもサイズ感」シルエットで惹く「コーディネートの変え方」

人気スタイリストがよく使う「サイズ感を利用したテクニック」

ジュアルとキレイが共存する絶妙なバランスを可能にするためには、着くずし方が重要に。そこで着方のアレンジ幅が広いメンズアイテムを巧みに利用する、人気スタイリスト・樋口かほりさんに効果的に使えるテクニックを拝借。



【スタイリスト・樋口かほりさん】
計算されたサイジングや着こなしの工夫により、シンプルなのに目を奪われるスタイルに定評あり。毎号の表紙スタイリングにも注目。



「女の子が着るメンズ」だからこそ魅力的

メンズっぽい服は、その「サイズ感」が長所。そんなシルエットを生かし、着方に少し工夫を加えるだけできゃしゃなパーツを強調できます。女っぽいバランスをつくるために、アクセサリー選びも手を抜けません」(樋口さん)




【1】
ベーシックだからこそ「メンズサイズで」

メンズならではのそでやすそのゆとりは、定番スタイルに差をつけるポイント。着方で立体感を引き立てると奥行きが生まれ、スタイルアップもかないます(樋口さん)




ベルトで締める前提でメンズデニム




すそをたゆませて色の微差をなじませる




下のボリュームをビッグTで支える




【2】
大きなシャツは抜け感を「えりで補う」

「えりつきのシャツはきちんとした印象が強いので、くずして着ることが大前提。首元を適当に開けるだけで、ハンサムなアイテムでも自然と女っぽさを残せます」(樋口さん)




デコルテを飾りにメンズのポロを攻略




えりを乱せばオール白の力も抜ける




+スカーフでも気どりすぎない




【3】
小物の役割を果たす「そで口のひと手間」

「デザインがシンプルな服ほど飾り気としても生きてくる、そでのニュアンスづくり。くずすことで腕に視線を誘導して、手元のアクセを引き立てるのもよく使う作戦」(樋口さん)




ひじ付近でたるませてメリハリを




ゆるく折ってキレイな色をリラックス




折るというより丸めて立体感をつくる」




【4】
キレイめな服を着る日こそ「ボーイズライクな小物」

「ワンピースやセットアップなどのコンサバな服を着やすくするために、カジュアルな小物を活用。わかりやすいハズしも、“小さく”なら悪目立ちしません」(樋口さん)




ドレスダウンにキャップを活用




淡い配色を正すBIGな白バッグ」




クラシックをほぐすロゴソックス




【5】
スウェット・ニットで「飾るといいこと」

「ボリューミィなスウェットやニットを肩がけするとメンズっぽさが加わり、目を引く服も着やすくなります。中肉素材でメリハリをつけることで、体がきゃしゃに見える」(樋口さん)




「シャツ×デニムに立体感が宿る」




「赤を身近にするきっかけに」




個性的な柄がすんなりまとまる」




【6】
メンズ×メンズを「成功に導くルール」

「メンズライクなアイテムどうしを組み合わせるとき、気をつけたいのは肌の見せ方。体の中で細い部分を隠さないことで、女性らしさもさりげなくアピールします」(樋口さん)




「鎖骨を隠さないためにノーアクセ




ソックスははかずに足首をのぞかせる




「ボーイズライクな服で脚を出す