涼しげに見えて黒ほど強く見えず配色もまろやかでリッチ。そんな重宝する色＝ブラウンでコーディネートの軸になるアイテムを吟味。コーディネートはごくシンプルでもさまになる、力みもないルックスのつくり方を検証。
白黒の深みが増す「上品な渋さのモカブラウン」
それだけだと隙がなくお堅い白と黒の力を抜いてくれる、まろやかな雰囲気のモカブラウン。黒と似て非なる色ながら、ヴィンテージのような趣や味わいが足されてコクのあるスタイリングに。
正統派なジャケパンを無難に見せないタイト＆細身のブラウンタンク
白ジャケット 64,900円／SACRA（インターリブ） ブラウンタンクトップ 8,580円／TICCA 黒パンツ 49,500円／CINOH（モールド） ベルト 11,000円／ROH SEOUL パンプス 14,900円／アテニア
気楽なタンクトップは、首元のつまったデザインを選んできちんと感をキープ。黒っぽくも少しマイルドな色を投入することで、ジャケット＆パンツのフォーマルなスタイルもキマりすぎることなく、適度な抜けのある装いに好転。
黒ほど強くないセンタープレスパンツでモードとエレガントを両得
白ブラウス 39,600円／ベイジ，（オンワード樫山 お客様相談室） ブラウンパンツ 26,400円／セテンス カチューシャ 13,860円／Jennifer Ouellette（ZUTTOHOLIC） バッグにかけたストール 29,700円／アソース メレ（アイネックス） バッグ 48,400円／ROH SEOUL サンダル 82,500円／GIABORGHINI（ショールーム ロイト）
クラシカルな白ブラウスと、そのしとやかさを引き継ぐパンツには、カドのある小物でキレを加算。
しっとりしたモカブラウンの上下を白黒小物で切れ味よく
ブラウンリネンシャツ 20,900円／マイカ アンド ディール（MICA ＆ DEAL 恵比寿店） サテンスカート 23,100円／マルモア（DMC） 白バッグ 24,200円／YAHKI（ヤーキ オンラインストア） ロゴバッグ 5,940円／パトゥダンス（アーバンリサーチ ストア ルクア大阪店） シューズ 16,500円／ダイアナ（ダイアナ 銀座本店）
ブラウンを主役にした装いの抑揚づけに、サイズも配色もコントラストを効かせたバッグの２つ持ちが効果的。
白ジャケットをお堅く見せない「シンプルなブラウンワンピ」
ブラウンカップインノースリーブワンピース 27,500円／LE PHIL（LE PHIL NE WoMan新宿店） 白ノーカラージャケット 35,200円／バビロン（バビロン新宿） ゴールドイヤリング 8,800円、ゴールドバングル 8,640円／ともにアビステ バーガンディバッグ 12,900円／MANGO ブラウンミュール 6,290円／ZARA（ザラ カスタマーサービス）
太ストラップでフィット感のある厚手のジャージー素材。１枚でも安心感のあるカップつきドレス。もたつきのないUネックで、クリーンなノーカラージャケットをじゃますることなく均整のとれた装いに。赤みブラウンが女っぽさを助長。
スタイルカバーにも向く「ぶかっとしたワイド」
黒ブラウス 74,800円／サヴィル サヴィ モカパンツ 39,600円／SACRA（インターリブ） ベージュバッグ 37,400円／VASIC（ヴァジックジャパン） サンダル 10,780円／LE TALON（ル タロン 有楽町マルイ店）
やさしげなリネン素材のブラウンだから、存在感はあっても緊張感はなし。コンパクトなトップスのほか、タンクにシャツを羽織ったリラックススタイルともバランスがとりやすい、深タックのワイドテーパードシルエット。
黒のように使える「ブラウンに向く服」
黒に似た役割を担えて、それよりもやさしい色のブラウンは、高発色や柄など強さのあるアイテムとの合わせにも好都合な色。夏も、その先の秋のキーカラーとしても欠かせない、黒もいいけど「ブラウンもいい服」をご紹介。
「白黒なみに使いやすい」ブラウンTシャツ
身ごろ広めのカジュアルなブラウン
黒に近いダークブラウンのオーバーサイズTシャツ。くたっとしにくいハリのある素材感で、メンズアイテムのようなボックスシルエットを形成。広い身ごろでも落ち着いた深い色で選べば、力みを要さず大人っぽい見た目が手に入る。
「春夏にも重くない」シルキータッチのブラウン
ブラウンシャツ 13,200円／SLOBE IENA（SLOBE IE NA 自由が丘店） 黒センタータックワイドパンツ 22,000円／TODAYFUL（Life’ s 代官山店） ベルト 16,500円／STUNNING LURE（スタニングルアー 新宿店） 黒サンダル 47,300円／FLATTERED（ショールーム ロイト）
緊張しすぎないつやめくブラウン
いつもの白シャツをブラウンのサテンに更新してカジュアル以上へ。ボタンを上まできっちりとめた着方も、マニッシュを加速させるギミックに。同色の細身ベルトで引き締めて、さりげなくメリハリづけ。あたたかい時季にほっこりしがちなブラウンを重く沈ませない、光沢をまとった軽やかな質感。
ベージュよりも落ち着く「ブラウンチノ」
ピンクシャツ 39,600円／エイトン（ATON AOYAMA） ブラウンチノパンツ 7,700円／ディッキーズ 白ヘアバンド 880円／アネモネ （サンポー クリエイト） フ ラットシューズ 34,100円／PIPPICHIC（ベイジュ）
着くずしでかわいげをプラス
かわいらしい印象はそのまま、大人っぽさだけを加算する淡ピンクの光沢が、メンズアイテムでも女性らしい姿に。適当にあしらったそでやえりの無造作な雰囲気が、クラシックなスタイルをこなれて見せるポイント。ブラウンのチノパンで、ピンクシャツに落ち着きを加味。
「水着」を普段のコーディネートに
旅先も、汗をかきやすい猛暑の日も。キャミソールのように見えるワンピースタイプの水着は、水辺に限らず多彩な用途で活躍。薄手の服と同様に、温かい色を選ぶことで、街に溶け込む淑女の休日風に。
はかなげに広がる白をコンパクトな形で引き締めて
ラメ混のキラキラとした素材だから、ナイトアウトでも活躍。胸元が開きすぎていないスクエアネックは、1枚ではもちろん、インナーづかいにも最適。
「ラクなのに上品」なオールイワン
黒だと少々重さが気になるオールインワンも、ビターなブラウンなら重くなりすぎず、引き締まった印象も両得。
気楽な服でも知性を感じる面持ちに
こっくりとしたブラウンのオールインワン。付属のベルトでウエストマークすれば、メリハリのついた立体的なシルエットに。脚も長く見える、腰位置高めにほどこした切り替えや、肩を覆うようなショートスリーブでスタイルUP・カバーも目論める1着。
軽装に似合う「凛としたブラウンのフレアスカート」
あっさりと見えがちな白Tを、ビターなブラウンのフレアスカートでクラシックなムードに。ボリューム感のあるフォルムも、黒ほど重く見えず軽快な印象。
「上は短く・下は長く」のバランスでスタイル良く
Tシャツやタンクなど、薄軽トップスを大人っぽく整えるタフタ素材の程よい重み。「短い＋長い」丈の組み合わせと、シルエットも「コンパクト＋フレア」でメリハリをつけることで、自然にスタイル良く。
「白とブラウン」のストライプ柄シャツ
ブラウンは柄もとり入れやすい色。好相性な白＋ブラウン配色なら、ストライプ柄も知的な印象。遠目だと無地に見えるくらいのピンストライプが着回しにも便利。
黒ワントーンのニュアンスづくりに繊細なブラウンのストライプを
肌感のある甘いベアトップと、スカートのようなドレスパンツを合わせて、ワンピースのように。ドレッシーな上下の着くずしには、メンズサイズならではのビッグシルエットのシャツが好相性。
テーラードは「メンズのブラウン」を
カジュアルな服の調整役にも便利なジャケットは、ブラウンが1着あると便利。シャツやTシャツなどと同等、定番アイテムをメンズサイズに変え「シルエットで」旬を意識。
「メンズサイズ」でまじめな色と着方に脱力感を
サスペンダーをちらりとのぞかせて、ジャケパンに合うインテリな遊びを。インナーは黒ではなくネイビーに変えると、ブラウンの味のある色がさらに生きてくる。
コンパクト&リッチな「ブラウンのTシャツ」
Tシャツに重みをつけるように同系色スエットを肩にひと巻き
Tシャツなのにエレガントに着られる、ジャストめのサイジングと深みのあるブラウン。つまり気味のネックラインのおかげで、1枚でもシックに決まる。黒のように使えて、黒よりもやさしい色みならば、カジュアルなスタイリングも女性らしくやわらかい雰囲気に。
浮かれて見えない「シャドーストライプ」
ブラウンもゴールドアクセも映えるハンサムで構築的な白
肌感があってもテンションが落ち着いて見えるこげ茶のような色合い。紳士のジャケットのようなシャドーストライプがあることで、1枚でも重ねても装いにハンサムなムードを加算できる。ボディの直線シルエットや鋭いVネックが、味のある色みをほっこりさせずキリっと演出。
ブラウンのセットアップをほぐす「ブラウンに近いハート」
愛嬌を添えるゴールドバックルの茶レザーベルト
牛革素材の上品なレザーベルトに添えられた、ニュアンスのあるハートモチーフのバックル。ハートの主張が薄まるくり抜かれたようなデザインだから、きちんとした装いにもなじむ、すぎない愛嬌を表現。小物もカラートーンを近づければ、品のいいセットアップに浮かないアクセントとしてたやすく成立。
コクのある配色をクリーンなイメージに着地
通気性のいいハイゲージニットなら、濃厚なブラウンでも軽やか。ベージュのコーデユロイパンツとボーイッシュに装っても、つまった首元できちんと。味のある先細レザーならつっかけでも「ちょっとそこまで感」のない装いに。
あせたデニムを力みなく正す
白でクリーンを貫くのもいいけれど、ビターなエスプレッソカラーを選べば、えりつきシャツの顔つきもやわらかく。くたっとしたものよりナイロンのようなハリのある素材なら、重厚な色に軽さが出せて季節に見合ったルックスに。
力の抜けたレディを演出できる「ワンボタンのカーディガン」
定番アイテムをブラウンに更新。ヴィンテージのような深みが加わることで、単純な着こなしが奥行きのあるスタイルへと変貌。ブラウンの落ち着きが功を奏し全部カジュアルでも品よく傾く。
「気になるところが気にならない」 カフェオレカラーのショート丈
旬の短い丈のパンツ選びのポイントは「ヒザ上より少し上の丈・ワイドパンツをそのまま切ったかのような幅・ウエスト位置高く見せるハイウエスト」。しっかりとした厚みのある素材や足元のヒールで丈の幼さを感じさせず大人っぽく。
心地よくキレイなアシンメトリーのロングシャツ
リッチな印象の濃いブラウンのイメージに合う、ゆるみのないシルエットのシャツ。プリーツスカートでシックなグラデーションを軽快にアレンジ。スカートとシルエットをつなげればバランスよくおさまる。
ヌーディな白タンクがしゃんとする直線フォルム
パリッと端正な見た目のジャケットにベルトをたらしたようなラフなチノを合わせて、キレイとカジュアルをMIX。それぞれの「まじめすぎる」「リラックスしすぎる」悩みを打ち消しあい、背筋の伸びたキレイめカジュアルに好転。クラシカルなレザーバッグで引き締め、レディをひとさじ。
脱力できる黒とテイストMIX
マスキュリンなセットアップをくずすフォトT、味わい深いローファーと、3タイプのメンズっぽさをMIX。自由なかけ合わせでもまとまりよく仕上がるのは、穏やかなカラートーンだからこそ。
使い勝手のいいボーダーをリニューアル
ベーシックな2色の落ち着いたツートーンが、気張らない柄とロンTの組み合わせを大人っぽく仕上げる。ボトムとバッグを黒でまとめてもクールに傾きすぎないのは、愛嬌を持ち合わせるブラウンあっての効果。デコルテをすっきりと見せるボートネックで、カジュアルなロンTに女性らしさをプラス。
デニムを正してくれるとろみ素材テーラード
くたっとしたジャケットなら、日常づかいもしやすい。バッグとシューズは、重厚感のある茶系のレザーで統一。素材の質感や風合いも「味」に転じてムードが出しやすいのもブラウンの魅力。
スウェットで気楽さを装いながら暗色でトーンダウン
適当に着てもいい感じに決まるドレッシーな黒スカート、そして雨がふってもあわてないブーツ合わせ。さらに落ち着くダークトーン。週末に気楽さを装いながら、さりげなく計算されたスタイリングの完成。拾わず腰まわりまで隠せるため、体型カバーにも一役。
単調に見せないレザーの光沢
レザーの強さも中和され、落ち着いて見えるビターなブラウン。柔らかな質感ながら、厚手の生地で脚線が浮き彫りにならず、直線的なシルエットにもいい迫力が加わる。レザー素材はコットンのシャツやＴシャツ、スウェットなど。さらっとしたドライ素材に必要な「ツヤ感」を足すのにも重宝。
高揚感のあるシルエットに色で落ち着きを
歩くたびにゆれ感が楽しめるフレアスカートはこっくりとした落ち着きのある色みにこだわることで日常づかいしやすく。グラデでなじませれば甘さのハードルはさらに下がる。
リラックスした１枚系が整う「ブラウン9:黒1の黄金比率」
メンズライクでカジュアルなオールインワンを、ビターなブラウンで品よく。黒のTシャツ＆パンプスの「小さな黒」でリラックスしたシルエットのオールインワンを挟むことで、間延びを回避。
ドライなシャツの質感が抑揚を生むワントーン
ラフに着たシャツとレディなスカートの気だるいMIXをワントーンで。みずみずしいスカートをシャープに見せるドライなリネンシャツ、質感の差でワントーンも調和のとれた仕上がり。
ヴィンテージのような「質感と配色」
ボーダーＴ＋デニムのやんちゃさをコクのある2色でトーンダウン。微光沢をまとった、レザーのようなブラウンデニムは、かたく装いたいときにぴったり。
幅広シルエットでもスリムを目指せる薄手なブラウン
あたたかい日中にも対応できるよう、インナーはしなやかなTシャツを採用。ジャケットの着脱で朝晩の冷え込みにも対応。あえてヴィンテージ感のあるショルダーバッグとローファーで、メンズライクにふってギーグなスタイリングにトライ。
品のいいブラウンをラフに着くずす
すそを結びデコルテは出してシャツに立体感をつけ、ワントーンにも抑揚を。リラクシーな黒小物で浮かない抜け感づくり。
まろやかなベージュをさし色に濃厚なビッグシャツ
幅広なシャツにブルゾンを肩掛け。トップスのボリュームに対して、ベージュパンツと脚見せの抜けで、スタイルにほどよいソフトさとすっきり感を加えられる。面積の広いブーツ手前のミュールで品を上乗せ。