素材にもシルエットにも、これまで以上に心地よさを求めるいま。カジュアルな服はいわば「オシャレの可能性を秘めている」伸びしろのある服。ラクだけど無難じゃない。そんな理想のスタイルへ近づくために、カジュアルに秘められたポテンシャルを再確認。
1.
「キレイが生きる余裕」
Tシャツやデニムなど、着ていて自然体でいられる過ごしやすいアイテムには、それ自体に気張らない脱力感がそなわっているから。いつもより気合を入れたい、少しだけ女らしさが欲しい。そんなちょっと特別な日の気恥ずかしさも自然とカバーし、日常にとけ込ませてくれる。
白ジャケットやミニボトム、ヒール靴。
フランクな赤いロゴが1つ入るだけで背伸びしないオシャレへ

白ジャケット 41,800円/エルニ(ノーブル 有楽町マルイ店) 白ロゴTシャツ 7,480円/グッドロックスピード(スピック&スパン ルミネ有楽町店) 黒ショートデニムパンツ 16,500円/ROLLA’S(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) 時計 7,150円/CASIO CLASSIC(カシオ計算機 お客様相談室) バッグ 6,600円/サンディニスタ(トゥー・ステップ) ソックス 1,790円/ザラ(ザラ カスタマーサービス) パンプス 161,700円/ピエール アルディ(ピエール アルディ 東京)
アーティなレタリングのややかすれた赤は、1枚でヴィンテージライクなムードを引き連れるとともに、適度な量の差し色としても有効。青でもグリーンでもなく赤だから、レディな服装とぶつけてもケンカしない。白の長そでならバングルもしっかり主張し、ゴールドのキレイさを拾い上げてくれる。
2.
「“本物”を日常に」
身につけるだけで背筋が伸びてモチベーションもあがる「いい小物」。わかりやすい高級感でスタイリングを格上げしてくれるから、「リュクスなハズし」ととらえてほかはむしろラフにまとめるほうが、気負うことなくストレートに楽しめるはず。
シンプルなタンク姿に品を引き寄せる
胸元で美しく輝く真珠の存在感

クルーネックでも埋もれない、チョーカーのように首元に沿う約40cmのやや短い長さ。服やTPOを選ばずに使える、ベビーパールを使用した小ぶりなサイズもポイント。
3.
「定番に個性を託せる」
ずっと着続けていきたい存在だから。せっかくなら素材や丈の長さ、フィット感、色みなど、自分をよく見せてくれる1枚を見極めたい。さまざまなブランドから登場していてそれぞれにちょっとずつ違いがあるベーシックなアイテムは、選べる幅があるぶんニッチなこだわりも託しやすい。
カットソーよりも品がいい
しっとりとした白のクルーネックでデニム姿を刷新

まちがいなく使えるミニマルなクルーネックを落ち感のあるブラウスに落とし込むことで、エレガントな印象を上乗せ。ほのかな透けと相まって、よくあるTシャツでは難しいセンシュアルな雰囲気も容易に。
4.
「辛口に見える甘い服」
カジュアル=ユニセックスで楽しめるものが多く、必然的にスタイリングにもタフな要素がプラス。ピンクなどの淡い色や、リボンやレースの一見フェミニンなデザインも、カジュアルなアイテムと一緒に考えることで、必然的に糖度ひかえめに。
ライダースとスエットパンツの無骨さで
乳白ピンクをハンサムにシフト

黒ライダースジャケット 49,500円/プランクプロジェクト(プランクプロジェクト 青山店) ピンクサテンキャミソール 31,900円、バッグ 19,800円/ともにSEA(エスストア) グレースエットパンツ 18,700円/GREEN BUTTER(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) サングラス 24,420円/Ray-Ban(ルックスオティカジャパン カスタマーサービス) ソックス 2,750円/ブルーフォレ(LITTLE LEAGUE INC.) パンプス 30,800円/TSURU By MARIKO OIKAWA
5.
「目新しさの指標となる」
気になる流行。試してみたい新しさ。第一印象で惹かれたアイテムを難しく見せず、リアルに引き寄せてくれるのも、やっぱり着慣れたカジュアルなもの。オーセンティックな存在により、いい意味でスタイリングに味が出る利点もあり。
レースをキャッチーに引き寄せる
オールドスクールのようなレタードブルゾン


高まるヴィンテージ人気とともに、再び注目が集まるひざ下丈のサブリナパンツ。素材やシルエットと相まってとっつきにくさのあるアイテムは、ボーイッシュなブルゾンで大胆な着くずしを。
6.
「シーンの垣根を越えられる」
たとえば、かっちりとしたジャケットありきのスリーピース。はたまたマキシ丈のドレッシーなワンピース。そんなとっておきの日の服も、あえて気楽な素材で選んだり、ボーイッシュな小物を合わせてみる。そんなイメージを決めつけない柔軟な発想が、ワードローブの可能性を広げるきっかけに。
黒のスリーピースながら親しみを得られる
リネンならではのドライな風合い

ベストの胸元につけたカラフルなピンバッジの遊びや、やんちゃなスニーカーを合わせた自由なアレンジでフォーマル向きな黒をさらにシーンレスに。
販売実績を兼ねる「隠れた名品」
「意外と売れてる〇〇」や、「知られざる機能性」をかねたアイテムなど、おなじみブランドの意外なスター選手をリサーチ。プレスだからこそ知る、「かゆいところに手が届く」数々をピックアップ。
「12,000本売れたモードなアシンメトリー」
brand : Ungrid
item : Denim Pants

ヒップ部分にはタック入りで、後ろ姿までキレイなストレートシルエットが完成。 「ウエスト部分を大胆に重ねた腰まわりに、濃淡をつけたバックポケットつきの遊びゴコロたっぷりのデニムパンツ。シンプルなトップスに合わせるだけでオシャレに格上げしてくれて、ベーシックなデニムよりも意外に人気なデザインです」(プレス・増田さん)
「ホールド力抜群のショート丈インナー」
brand : WEGO
item : Black Inner

デコルテまわりをヘルシーに見せるなだらかなネックライン。 「旬のショート丈のトップスとも好相性の絶妙な丈感。ストラップはとりはずすとベアトップ風に、つけ替え位置を変えるとクロスデザインにもアレンジ可能。しっかりとした厚みがあるから、フィット感の心もとなさも払拭できます」(プレス・田嶋さん)
「辛口派にも人気のフレアパンツ」
brand : LE PHIL
item : Flare Pants

ストレッチ性抜群の伸縮素材。接触冷感、紫外線防止の機能つき。 「ひざ下から広がる大胆なシルエットが魅力のフレアパンツ。大人の女性向けのアイテムが多いLE PHILの中でも、モードに装える意外性でじわじわと人気が拡大中。お手入れも簡単なジャージー素材で、スタッフ間でもよくかぶるアイテムです」(プレス・小嶋さん)
「アップデートし続ける人気のセミダブルジャケット」
brand : DES PRÉS
item : Linen Jacket

ボディを美しく見せる、ウエストのなだらかなシェイプライン。こだわりの裏地で着心地よく。 「ブランドのシグネチャーであるジャケットの中でも、セミダブルタイプはマスキュリンとフェミニンのバランスを兼ねた絶妙なシルエットが人気。リネンの風合いはそのままに、シルクやコットンの天然素材も感じられる高級感あふれる1着です」(プレス・小川さん)
「ニットブランドならではのやわらかな風合い」
brand : SLOANE
item : White Cut&Sewn

「1枚で着てもさまになる上質さが魅力のカットソー。はじめはニットのレイヤード用として誕生したアイテムですが、“カットソーなのにカジュアルすぎない”上品な佇まいで人気です。超長綿を使用し、心地よく肌にフィットします」(プレス・森内さん)
「完売→再販を繰り返すデザインスエット」
brand : Whim Gazette
item : Gray Sweat

ショート丈でOUTして着てもスタイルアップできる。 「首元の深いVや、そでやすそのカットオフされたディテールが光るプルオーバー。大人の女性が着られるスエットとして話題を集め、3年以上売れ続けている定番アイテムです。レイヤードするアイテムによって印象が変わるのも楽しい1枚」(プレス・高岡さん)
「ボトムを問わないメンズ風ベルト」
brand : Oblada
item : Leather Belt

2種類の長さを用意し、体型によって選べるのもうれしいポイント。 「ファーストコレクションから継続し、スタッフも必ず1本持っているというレザーベルト。肉厚な牛革×真ちゅうを使用したシルバーバックルで、どんなボトムもハンサムに落とし込めます。まさにレディースでは“ありそうでなかった”アイテム」(プレス・戸塚さん)
「アウトドアブランドの技術を結集した晴雨兼用折り畳み傘」
brand : mont-bell
item : Sun Block Umbrella

「紫外線遮へい率99.7%をほこる日傘は、毎年夏には完売するほど人気のアイテム。強度の高い骨を使用することで耐久性に優れている一方で、とても軽量で持ち運びにも便利。アウトドアブランドならではの機能性に富んだ名品です」(プレス・徳永さん)
タイムレスに愛される「王道中の王道」
言わずと知れた老舗ブランドのあの名品の魅力をあらためて深掘り。長年の歴史をひもとくと、「王道」と呼ばれる理由が見えてくる。
テイストを選ばない万能性をそなえたチノパンツ
brand : Dickies
item : Chino Pants

ブランドの代名詞といえる、ユニセックスなオリジナルワークパンツ。8.5オンスのツイル生地を使用し、ハリのある生地感。センタープレスとややテーパードがかったシルエットにより、脚長効果も見込めるうえ、キレイめな装いとも好相性。バックポケットのブランドロゴがアクセントに。
装いを整えるムダのないラウンドフォルム
brand : OLIVER PEOPLES
item : Glasses

1962年公開の映画『アラバマ物語』で名優グレゴリー・ペックが着用したモデルがインスピレーション源の「Gregory Peck」。オーソドックスなボックス型で、顔まわりにフィットしながら知的なイメージを演出。先端にはブランドロゴのエンボス加工がほどこされた、特別感のある1本。やや高めのブリッジデザイン。
着るたびに体になじむテーラードシャツ
brand : Individualized Shirts
item : Tailored Shirts

1961年の創業以来、ニュージャージーの職人が1着ずつ仕立て上げるテーラーメイドシャツ。“CLASSIC FIT”のブルーシャツは、高品質なオックスフォード生地を使用し、着るたびに豊かな味が生まれる。“RELAXED FIT”の白シャツは、ツイル生地特有の上品なツヤのある質感が魅力。
構築的なトゥが目印のブランドの名作
brand : adidas Originals
item : Low Cut Sneakers

シェル型トゥ×辛口モードなレザーアッパーが象徴的な「SUPERSTAR II」。スタイリッシュなルックスながら、足元に重みを足せる唯一無二のボリュームシルエットは、誕生後50年以上たった今でも人気。パッド入りのシュータンと、アウトソールのラバー素材によって快適なはき心地を実現。正統派な装いのハズし役としても使える。
90年代を思わせるヴィンテージライクな風合い
brand : Levi’s®
item : Denim Pants

Levi’s®のアイコン的存在である501®。その中でも「501® ’90S」は、90年代に着想を得たモデルで、ゆったりとしたシルエットが特徴ながら、ストレートフィットで、どんな靴を合わせてもすらりとしたスタイルを実現。最高級のセルビッジデニムを使用していて、色落ち感も楽しめる。
手元に品格を宿すあせない定番
brand : Grand Seiko
item : Watch

ブランドが誕生した1960年の初代モデルのデザインを現代的にアレンジしたクラシカルな趣が香る逸品。ブラウンのレザーストラップに、アイボリーのダイヤルと正面のボックス型のサファイアガラスが普遍的な美しさを誇る。ラフなスタイルに1つつけるだけで、クラスアップが可能。
すべてのポロシャツの“原型”デザイン
brand : LACOSTE
item : Navy Polo Shirt

ラコステのポロシャツの中でももっともスタンダードな「L.12.12」は、鹿の子編みの素材を使用し、軽さと通気性のよさが自慢。繊細に編みこまれた生地感で、近くで見るとほのかな光沢を放つ。12回もの試作のすえ誕生した、まさにブランドの“DNA”を体現したといえるデザイン。
重厚な存在感を放つレザーローファー
brand : Paraboot
item : Leather Loafers

メンズコレクションをレディースに落とし込んだ「ORSAY」。職人がひとつずつ手作業で仕上げ、メンズシューズさながらの堂々とした風格を放つ。最小限の装飾のミニマムなデザインで、デニムやワイドパンツなどボトムを選ばない柔軟さ。アッパーレザーは耐水性に優れ、雨の日も安心。クッション性にすぐれたソールで、はき続けても擦れにくい。
“第二の肌”と呼ばれるなめらかなさわり心地
brand : Petit Bateau
item : Camisole Set

フランスで130年以上の歴史を誇るプチバトーのキャミソール。オーガニックコットンを100%使用し、表目と裏目を細やかに編み込んだ1×1リブ編み素材によって、やわらかな肌あたりで着心地はストレスフリー。大人のかわいさが残る赤ハート柄と、極細ボーダー柄の2着セット。
耐久性抜群の24オンスのコットンキャンバス
brand : L.L.Bean
item : Cotton Canvas Bag

約226kgの重さに耐え切るタフな質感が魅力のトートバッグ。用途に合わせて選べる5種類のサイズ展開で、とくに「ラージ」は、持つだけで体を華奢に見せる効果も見込めるほどビッグサイズ。ダブル・ステッチで仕上げているから、縫い目がほころびにくく、頑丈なつくり。ナチュラルなコットン×深いグリーンの持ち手。
日本人の体型にフィットする白Tシャツ
brand : Hanes
item : Packed White T-shirts

分厚すぎず、かといってアンダーウエアほど薄すぎない絶妙な「5.3オンス」を採用。従来の赤パックよりも、着丈を短く、首まわりをタイトに設計することで、そでを通した瞬間から体に心地よくフィット。さらにアームホルダーをしぼることで、二の腕をほっそりと見せる効果も。
フランスメイドのやわらかなボーダーT
brand : Le Minor
item : Border T-shirt

“Petit Copain=小さな彼”というモデル名のとおり、体のラインを拾わないゆったりとした大きめサイズにたっぷりとしたそで幅。ソフトな風合いに加えて、ネックラインを美しく見