「着慣れたセット」でどこまでも
イメージチェンジを図りたいときや、いろんな予定が重なったとき。やみくもにスタイリングを考えるより、失敗しない組み合わせの中でシーンレスに手数を増やすのが手堅い方法。Tシャツといえばデニム、白といえば黒、というようなパッと「合いそう」と思いつく定番コンビを軸に、それぞれ異なるシーンに適したコーディネートを組み合わせ。
Tシャツ+デニムで「昼と夜」

DAY
まとわりつかないシルエットでいつものカジュアルをいっそう身軽に
脱力感のあるサイズが、Tシャツ+ブルーデニムを今っぽく。なおかつソフトな風合いで動きをじゃませず、アクティブに過ごす日中もストレスフリー。

NIGHT
肌を出さずに透けさせるつつましい色気で大人のデニム姿に
シアーなロンTを相棒に、デニムスタイル=ボーイッシュから脱却。モノクロ配色でさらにラフさを軽減すると、ちょっとしたイベントにも行ける仕上がりに。正統派な靴とバッグで小物も抜かりなく。
心地よい上下で「街とリゾート」

TOWN
ハリのあるシャツで輪郭を縁どりゆるくてシャープな理想のバランスに
ジャケットほど気張らずきちんと整えたいときは、ビッグシャツをアウターがわりに採用。広がりのいいワンピースのけだるさを緩和する役割も。

RESORT
ナチュラルな素材だけでキレイに見せるレディの休日をイメージ
リネン×スエットのコージー素材でリラックス感を追求。ドライな配色も相まって、ギンガムチェックのハットの浮かれたムードをやさしく迎え入れられる。
モノトーンで「カッコいいとかわいい」

HANDSOME
紳士な服とやんちゃな小物で好感度の高い辛口ルック
ポロのまじめさをほぐし、ワイドパンツの重さを緩和する。白スニーカーを調整役に、親しみのあるハンサムスタイルが完成。

FEMININE
ジャケットではなくボレロを羽織り黒多めのモノトーンを甘口仕立てに
レースを飾りに、上下黒をやわらかく。ミニマルな配色で統一感が出るぶん、わかりやすいハズしも突飛に見えない。メンズライクな服を着ることが多い人にとっては、甘さは1つで十分だから、小物も含めてほかはシンプルに。
【使用したアイテムの詳細】
≫選ぶなら「秋服よりも1年中」 季節を問わない「衣がえのない服」

「セットアップを参考に」
コーディネートが失敗しない4つの考え方
気になる素材や柄、やってみたかったスタイルも。セットアップのように「上下のテンション」をそろえることで失敗しにくく、スタイリングにまとまりが出る。難しいテクニックやアレンジ要らずで、挑戦したい装いをかなえる手段の1つ。キーワードは「全部〇〇」。
「全部長く」▶おなじ形の中にひそませて新しさに挑戦
羽織るだけでバランスが整う透けるワンピの相棒

ワンピースに羽織るだけ。1枚だと少し勇気が必要なシアーワンピも、着丈が近いロングジレでおおうことで、気負いなくトライできる。
「動きをつくる」ように白に白をレイヤード

それぞれ1枚でも成り立つ、シャツワンピースとキャミワンピース。ともに美しく揺れるドレープが特徴の2枚を重ねて着ることで、フリルのようなボリュームが足されて「新たな1着」に。
気品と気だるさがちょうどいい

スエードのような微光沢と落ち感をそなえた軽量コート。きりっとしすぎないノーカラーは、ブラウンの落ち着きにもマッチし、ほどよい大人っぽさに貢献。外側を一番濃い色にすることで、全体が引き締まるから、まろやかなカラーリングでもスマートなまま。
黒の輪郭をぼかす目的でヴェールのようにピンクをON

くすんだピンクのシャツワンピががふんわりとしたスカートの質感を引き立たせ、軽やかさを強調。ちらりとのぞく黒ドット柄がメリハリに貢献。中央のボタンだけをとめれば、さりげなくウエストマークが可能。
「全部ゆるく」▶カラートーンをそろえても気張って見えない
優雅になびくシルエットで色の強さをやわらかく

同色トップスを重ねてキャミワンピの肌感をセーブ。上下セパレートされたことで、ワンピース1枚よりもメリハリのある見た目に。丈に前後差のあるトップスやスカートのドレープで奥行きをメイク。
暗色の緊張感を緩和する「立体デザイン」

ナイロン調の素材にワッシャー加工をほどこし、ところどころつまんで動きを出したスカート。ニットの風合いもともなって、重たさの出る暗い色調を軽量化し、やさしい面持ちに好転。
大きな余白を生かして「コントラスト」

白っぽいピンクを軸にすることで濃いめの同系色を合わせても色浮きなくすっきり。ワンピース+ビッグスウェットでリラックスしたいときこそ、色の力でぱっと華やぐルックスに。足元はビターなブラウンで大人っぽく。
ビターブラウンをシャリっと軽快に

ゆるいシルエットを生かした、シャツのすその結びはスカートにつりあう立体感をもたらし、ワントーンにやわらかさと抑揚を。ナイロンのようなハリのある素材でえりつきシャツを選べば、エスプレッソカラーも白とはまた違ったクリーンさに。
「全部細く」▶タイトなシルエットを貫きパンツスタイルを女っぽく
スキニーのハードルを下げる「長くて透ける」カーディガン

透け感があるざっくりとした編み目ならロング丈+黒でも軽やか。細身シルエットの服に羽織るだけで、ウエストまわりを隠しつつ、さらに縦長感を強調してスタイルUP。小物も黒に徹してよりミニマルに。
サイズ以上に締まって見える「おかたい2色」

品行方正なネイビー、緊張感のある黒の力を頼れば、アイテムのサイズ感よりもさらにスレンダーなラインを演出できる。肩にかけた大きめのショルダーバッグも体を華奢に見せる視覚効果にひと役。
サイドスリット+白ラインでさらに縦を強調

白同等の清潔感をかもし出すペールブルーシャツ+細身シルエットでいっそうシャープに。ひかえめなバンドカラーのおかげで、さらにすっきりしたイメージをプラス。
窮屈感なく「もとからほっそり」を演出

コンパクトなニットのケーブル編みが、ニット特有のもたつきやブラウンのほっこり感を払拭。デニムは一見ストレートかと思いきや「ほんの少しだけ」フレアなシルエット。そのメリットはヒザ上にシルエットの切り替えがあることで、ヒザ下が長く見えること。