いくら防寒力に優れていても、着ていて疲れる重たいコートは自然と出番が遠のいてしまうもの。求めたいのは、脱がなくてもいいと思えるほどの着心地のよさと、わざわざでも着たい頼れるデザイン性。完成度が上がり、羽織るだけで「目にとまる人」へと近づける、あたためることだけにとどまらない妥協なしのコート選びを。
なびかせて「ゆるめの長め」がよさそう
シルエットを包み込むようなゆとりと素材のしなやかさが相まってワンピースさながらにすそに表情がつくれる、重みをともなったロング丈。長い丈にありがちな膨張見えを回避しながら、エレガントで美しい佇まいを約束。
やわらかくも存在感のある「足首まであるスーパーマキシ」

たっぷりとしたシルエットを引き締める、大きめのえりデザイン。背面には肩甲骨付近からすそにかけて深いタックを入れ、広がりを強調。丸みのあるそでは、見栄えがよくなるだけでなく中に着るトップスの厚みも選ばない利点があり。輪郭をやさしく整えてくれるグレーコートに身を預けるように、中はキレイな色を盛って。
コート探しが終わる「理想のトレンチコート」

適度なハリとしなやかさを両立するコットン混のタフタ素材。レイヤード状のノッチドラペルカラーが、王道トレンチをより重厚な品をもったルックスへ引き上げ。ひざ下丈のさらにその下まで伸びるロング丈、優雅にゆれる余白のあるシルエットなど。理想のディティールをすべて併せもつ1着。やや明度の低い、落ち着いたシックな色みも魅力。
肩にステッチがないからゆったり、なのにすっきり

共布ベルトつきグレーオーバーサイズコート 88,000円/エモエレ(アダム エ ロペ) フロントボタンが隠れるから、よりシックな印象に。
シルエットをすっぽりとおおえる丸み

ブラウンリバーコート 85,800円/HER. 前を開けて着ると、ショールのようなニュアンスが誕生。裏地のない、しなやかなリバー仕立て。
マキシ丈でも軽やかな淡いベージュ

共布ベルトつきアイボリービッグカラーコート 99,000円/ニコラ ジェンソン(リノウン) ラムウール×メルトン素材の実力派な1着。
見た目からもあたたかな毛足長めのこげ茶カラー

共布ベルトつきブラウンラグランコート 89,100円/アモーメント 胸元から広がるレディなAライン。えりを立てて着用もできる。
「また同じと思わせない」小物づかいのテクニック

オンオフともに活躍の機会が多い「グレーのキレイめコート」を軸に、雰囲気を変える小物の組み合わせアイデアを探求。トレンチコートのディテールを、あたたかなウール混素材で表現した1着。ゆったりとしたAラインで、女性らしく上品なスタイルに。
甘いムードのカチューシャを軸に

茶色のローファーを合わせてカチューシャの甘さをカームダウン
めざしたのは、レトロなかわいらしさがありつつ、オフィスにもなじむきちんと感のさじ加減。ワイドなカチューシャの糖度をおさえるために、渋さが特徴のブラウンローファーをチョイス。かっちりとした形ではなく丸みを帯びたバッグを手に持ったら、ダークトーンの中にもほどよい抜けが生まれる。
キャッチーなメガネに視線集中

ハートモチーフのちゃめっけはキレのよいパンプスで鎮静化
気分が上がるハート形のミラーつきバッグ。クリーンな白を選んだら、緊張感が伴って甘くなりすぎない。モードに引き上げるべく、シルバーフレームの眼鏡と先の尖ったキャメルパンプスをオン。シャープさが加わって、辛口なイメージへと昇格させられる。
シックなブラウンでまとめて

キャメルをベースにしたことで浮かれたアイテムに気品が宿る
たとえば、1泊2日の小旅行。イベント中もオシャレ心は高く持っていたいから、グレーと好相性なキャメルを軸に、気楽なバケハとロゴトート、歩きやすくて見た目も締まるブーツを採用。首から下げたミニショルダーは貴重品入れにうってつけ
透ける足元でドレッシーに

繊細な黒のレイヤードで強気なレオパード柄に洗練を
コーデュロイ生地のパンプスに、素肌が透けるソックスを合わせて足元に色香を。黒の落ち着きと質感のしなやかさの両方があることで、アニマル柄のバッグも派手な印象に転ばず、知性を保てる。眼鏡はハズしとして活用を
ワンピースのようにお行儀よく

シルバーと黒パンプスの合わせ技でかわいいピンクの格上げに成功
ピンク色のショルダーバッグをモードに落とし込むなら、シルバーアクセサリーによる冷たい輝きがマスト。耳元と手元にキリッとした光沢をちりばめたら、さりげなくも確実に感度が上昇。一見シンプルでありながら、側面にボリュームをそなえた黒パンプスで、ひかえめに個性を足し算。
街に向くスポーティーなソックス使い

つややかな質感ミックスでメンズライクな小物も試しやすく
ミリタリー色の強いカーキも、光沢をそなえたバッグなら華があって、品行方正なウールトレンチともなじむ。スカートのスリットからのぞかせたラインソックスは、パンプスより圧倒的に抜けと緊張感があるヒールサンダルと組み合わせ、スタイリッシュに仕上げるのがコツ。
「シンプル以上に使える」コート&アウターの新作
真冬でもオシャレが続く、アウターの新作リスト。コーディネートを整えるロング丈からジャケットのように使えるミドル・ショート丈までを幅広くラインアップ。
鋭さもやさしさも感じる「シャギーな黒」

凜とした見た目に女性らしいやわらかな雰囲気もそなわった、繊細で毛足の長いアルパカ混のふっくら質感。ヘアリーな風合いにダブルブレストのハンサムなデザインを組み合わせ、黒でもありきたりじゃない高感度なバランス。わずかにテーパードがかったシルエットで、必要以上に重く見えない絶妙な仕立て。
まっ白とベージュのいいとこどり「アイボリーのロングコート」

パキッと明るい白よりも親しみやすく、ベージュよりもきちんと見えて軽さも出るアイボリー。合わせる服に沿って、カジュアルにもキレイにもテンションを変えてくれるから、何枚も持つことがないコートというジャンルにとって好都合なカラー。上質ウールのように、微光沢のあるなめらかな質感なのに毛玉になりにくい加工も魅力。
軽やかさと品を両立する「スポーティにトラッド」
バサッと羽織ってもクラシックなムードを貫ける、トレンチコートのようなブラウン。シャリっとしたゴアテックスの質感が、茶系でよくあるほっこり感を上手にセーブ。シャツ+パンツのインテリな装いとも好相性な直線フォルムで、カジュアルを感じさせないスマートな仕上がり。冷気をシャットアウトできるうえ、疲れず着続けられる軽やかなロングコート。
着るだけでスタイルUP「バブアーの人気No.1」

老舗アウトドアブランドの中でも、定番のモデルをおさえて1番の人気を誇る「TRANSPORT」。シャツのように使えるほど、アウターとしてはコンパクトな丈感。おかげで太・細ボトム問わず、もたつきのないスマートなバランスづくりも容易い。桃の皮の表面のようななめらかな質感のピーチスキン素材。
「スタイルがまっすぐ細く見える」新感覚ロングコート

ジレほどモードに傾かず寒々しくも見えない、ひじくらいまでおおえる丸みを帯びたケープデザイン。もはやトップスの一部として活用でき、コートを羽織るだけだったウィンタースタイルも容易く一変。主張しすぎないから意外にもテイストを選ばず着られ、Iラインのシルエットによりスタイルアップも簡単に。
シャツのふりしたダウン

ぱっと見はベーシックなオーバーサイズシャツ。実は中にふかふかの羽毛をそなえたダウンという意外性。ダウンの量を調整することでスリムに仕上げて、この時季の装いを1枚であったかく軽やかに仕上げる名選手。えり裏にはとりはずして使える汗よけパーツをセット。
「機能素材でもハズれない」全天候型コート

MA-1をそのままコートにしたようなロングアウター。無骨だったショート丈よりも、さらに存在感を出すことで野暮ったさがなくなり、キレのいいルックスに昇華。ひかえめなステンカラーで見た目の合わせやすさを保ちながら、撥水性や止水Wファスナーなど悪天候にも向く使い勝手のよさを加味。
ジャケット感覚で合わせやすい「ミドル丈のチェスターコート」

ジャケットみたいに羽織れる、ミドル丈のチェスターコート。ふっくらと弾力のある質感ながらしなやかな着心地の二重織ウール素材。ダブルブレストデザインでスマートに統一することはもちろん、カジュアル服にギャップを生むクラシックなハズし役にも。白でも手が伸びやすい、オフホワイトの色みもポイント。
羽織るだけで「ムードのある人」古びたレザーのブラウン

エイジング加工を施した、しなやかなフェイクレザージャケット。コクのある濃ブラウンに使い古したような無骨な質感がとけ込み、穏やかで深みのあるテイストを表現。メンズライクに着こなせる直線的なオーバーサイズは、すそのベルトを絞って丸みを帯びたシルエットにアレンジも可能。
「タフタ素材」のトレンチコート

定番アウターとして不動の人気を誇る行儀のいいトレンチコートを、もっと気楽に着るための新発想。動きと奥行きを出せるささやかな光沢を味方につけて、品は保ちつつエフォートレスに昇華。ナイロンほどスポーティ感が出ず、カジュアルには見えない都合のよさが魅力。
ジャケットの延長で着られる「ふかふかとしたショートコート」

秋口に人気だったジャケットをやや分厚くしたような、お尻が隠れる程度の短め丈は動きを制限せずにストレスフリー。さらに軽くてしなやかなメルトンを、よりふっくらと仕上げた風合いへのこだわりも魅力。おかげで、テーラードカラーでも気張って見えず、余計な重厚感はなし。
やんちゃすぎず使いやすい「ミニマルなレザーブルゾン」

ディティールをひかえたことで黒レザーの強さが際立ち、硬派なのにシンプルで合わせやすい1着に。ボトムのシルエットに左右されず、バランスよく使えるジャストめのサイジング。にぶいツヤを放つ質感にメタリックなジップが好相性。
「羽織るだけでコーディネートが整う」ロングジレ

首元の印象を変えられる2way仕様。自然な落ち感を演出できる、なめらかなウールのロングジレ。そでがない形だから、分厚いトップスに重ねても着ぶくれすることなくスマートに整う。前を閉じて着ればワンピース風にも。鮮やかな発色のブルーを足元からのぞかせ、あいまいな配色の引き締め役に。
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