知性をそなえたバッグやシューズ、アクセの更新でカジュアルな見た目が締まり、十分に格を上げられる。デニム好きのスタイリストたちがふだんから実践している小物選びをアドバイス。シンプルをベースに、絶妙に違う個性や雰囲気を表現しているGISELeスタイリストが「デニムできちんと」をお題に、合わせる小物を選ぶなら?5人それぞれの選択基準とこだわりから見えてきた、デニムを高める小物選びの秘訣をご紹介。
【STYLIST】
・樋口かほりさん「正統派な小物でかたく見せるというより、飾り気のあるものを加えて、デニムによくある“ご近所感”を払拭するのが私流。デニムに合わせるのはTシャツなどごくシンプルな服、そのぶん小物で遊びのあるデザインを。シャープな形を選べば大人っぽさを保てます。」
・渡邉恵子さん「デニムの日は、ブラウン系の小物を基調にして考えることが多いです。こだわっているのはその素材感。リネンやスエード、くたっとしたレザーなど、やわらかな風合いを選ぶことで、デニムがよりヴィンテージライクなものに見え、コーディネートに箔がつきます。」
・岩田槙子さん「ブルーデニムをはく日は、持っている小物の中でもとくに上品なアイテムと合わせることを意識しています。知的なシャツやブラウスを合わせて、さらに背筋が伸びるくらいのキレイめ小物で脇を固める。どちらかというとデニムがハズし役として効いてくるイメージです。」
・出口奈津子さん「重厚感を補いたく、ハリのあるレザーや暗色の小物に頼ることが多いです。なかでも、一見まじめな紳士風の靴やジュエリーや女性がつけるとキャッチィなハズしに。デニムをかっちり見せたいけれど、遊び心は忘れたくないときに重宝します」
・塚田綾子さん「デニムは、スエットやニットと合わせて力を抜いて着るのが好き。そのぶん小物で大人化をはかりたいですが、目を引く色やエッジの効いたデザインも譲れない……。ミニマルなレザーや端正な形を条件にすれば、グリーンやイエローなどの強い色も上品に試せそう。」
【BAG】
「レトロ感がデニムに合う」
バッグ 15,400円/ユナイテッドアローズ(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店) かごバッグを持ちたいがためにデニムをはくこともあるほど、私の中では鉄板のセット。なかでも、今季はクラッチ感覚で持てる小ぶりのバッグが気分です(渡邉さん)
「スクエアだから使いやすい」
かごバッグ 39,600円/ウィークエンド マックスマーラ(マックスマーラ ジャパン) 角のあるフォルムによって、デニムと合わせてもキレイめな表情に。デニムにきちんと感を出したいなら、バッグは小さめが理想的(樋口さん)
「+赤リップでセンシュアルに」
黒ハンドバッグ 49,500円/LITTLE LIFFNER(マルティニーク ルコント ルミネ有楽町) 細身のシルエットとゆれるゴールドチェーンのおかげで、黒のレザーなのに重たく見えないところが新鮮。凜とした女性像をイメージし、パンプスや赤リップで強めに仕上げたい(岩田さん)
「“あの人”みたいなレトロ感」
メッシュハンドバッグ 52,800円/ORSETTO(オルサ) ジェーン・バーキンが持っていたかごバッグを彷彿させるコロンとした形に惹かれて選びました。なつかしい甘さが漂うだけでなく、しっとりとしたレザーによって気品もアップ。(岩田さん)
「型押しレザーの風格を利用」
ワンハンドルバッグ 19,800円/BRIE LEON(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) 深いブラウン×型押しレザーのかけ合わせによって、小さいながらも存在感を放つバッグ。ローファーと合わせればクラシックに、パンプスと合わせれば淑女のように。靴のテンション次第でどちらの表情も楽しめそう(出口さん)
「ネイビーならかたすぎない」
ネイビーバッグ 55,000円/MIMI BERRY(ビショップ) 気楽なデニムだからこそ、ワンハンドルバッグなどの品行方正な小物を合わせたくなる。黒ではなくネイビーを選ぶことでデニムとのなじみがよくなり、やや甘い雰囲気をもたらします(塚田さん)
「サテンで意表をつく」
バッグ 13,200円/HELOYSE(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) ドレッシーな黒が、デニムのタフさを引き立てる。テイストのMIXで、手軽にオシャレしている感も出ます(樋口さん)