見た目はもちろんのこと、使い勝手の良さを両立させたバッグが求められる時代。これからを見据えて制作されたメゾンブランドの新作と海外コレクションに見るバッグの傾向をピックアップ。 ※( )内の数字はサイズで縦×横×マチ、単位はcmです(編集部調べ)。
「持ち歩けるアートのような造形美」
ジルサンダーの新アイコン・PIVOT
ジル サンダーの新たなクリエイティブ・ディレクターに就任したシモーネ・ベロッティ。上質な素材と美しいフォルムが印象的な新作バッグ「PIVOT」は、長年メゾンブランドで経験を積んできた彼の堅実さとブランドに根付く「洗練された美学」を体現。クリーンながらも堂々とした佇まいは、使い勝手のよさだけではなく、高揚感と自信も与えてくれるはず。
装飾に頼らず静かに個性をにじませる
計算ずくのドレープ感

硬さのあるハンドルとは対照的に、ボディにはしっとりとソフトなラムレザーを採用。意図的に傾斜をつけたマチがドレープを生み、強くもやわらかさを感じさせるデザインに。ポケットや金具は排除し、ステッチも極力目立たない設計でクリーンな見た目を徹底。 ※ともに2月以降発売予定
トレンドは?明日真似できる「バッグの今」
2025 A/Wコレクションでは、クラッチやショルダー、ボストンなど、いろいろな形の大きめバッグを発見。スタイリングに効果的にとり入れるためのヒントを拝借。
Check_01
コーディネートに合わせて「抱える・提げる」
面積を占めるぶん、持ち方が変わるだけで全体の印象にも違いが。
FERRAGAMO

上半身にボリュームを集め、タイトな足元を引き立て。旬のブラウンにキレを加える役割としても、大きな黒は効果的。
FENDI

暗色の服×白のバッグ。小脇に抱えることで反対色にも一体感が出る。派手に浮かないけれど、暗い色に映える白はウエストマークにもひと役。
MIU MIU

厚みのあるバッグを提げると自然と背すじが伸び、風格のある佇まいに。わずかに差をつけた色みの微差も、大きめサイズならしっかり主張してくれる。
Stella McCartney

歩くたびゆれ動くバッグで、お堅い白を活性化。やや着くずしたワイドシルエットのセットアップに似合う、それとないカジュアルダウンができるのもビッグサイズのレザーならでは。
Check_02
「ふわふわ毛並みがアクセント」
盛り上がりを見せるのは、秋冬らしいファーやボア素材。
GUCCI

ブランドアイコンのホースビットも、モンスターのような毛並みをまとって遊び心ある見た目に。細身のミニワンピの緊張感をセーブ。
MSGM

シアートップス、レザースカートにファーバッグと、質感のレイヤードで奥行きをメイク。手元と足元でふわふわをリンクさせ、異素材MIXでも統一感を強化。
MICHAEL KORS

シックな黒のファーで、レザージャケットの強さを緩和。毛足の長いタイプを選ぶことで、エッジの効いたオールブラックがマイルドに。
Check_03
無造作に折りたたんで「演出された適当感」
やわらかい素材は、形を自在に操作できるのが利点。もとの形をあえてくずして持つことで、硬派なレザーもラフな印象にシフト。
GUCCI

目を引くグリーンは、半分に折って色のインパクトを調整。同時にラフな印象も増すから、キレイな色でも気張って見えない。
TOD’S

ざっくりと握ったバッグがストイックなコートの力を抜く。グレー+ベージュのあいまいな配色に強弱が生まれる、持ち方による意外性。
Check_04
お高くとまらない「リアリティのあるクラッチ」
GUCCI

ミニサイズだと物静かで上品。かしこまったイメージのあるクラッチバッグは、日常づかいにも向く実用的なビッグサイズにアップデート。腕に収まりきらないほどのクラッチが等身大のムードをかもし、豪華なファーコートもがんばりすぎず、親近感のあるスタイルに。
Check_05
すっきり見えに効果的な「ロングショルダー」
長いショルダーが視線を縦へと促してくれるため、大きくてももたついて見えない。
VICTORIA BECKHAM

ワンピの華奢なラインは保ちつつ、バッグで立体感を補填。ニットワンピースの心地よさにも浮かないのがショルダーバッグの強み。
VALENTINO

淡い上下のグラデーションをじゃますることなく、細長いショルダーが引き締め役として作用。長いストラップは、ひかえめな装飾性をもたせるのにも好都合なポイント。