今季のキーカラーは? スタイリストが気になる色
膨大なコレクションルックをひもとく中で集まった、「色にまつわる」アイディアの数々。ベーシックの延長で鮮度を高める、配色バランスや合わせのヒントをスタイリストのコメントとともにご紹介。
【STYLIST】
(渡邊恵子さん) リラックス+キレイめなスタイリングで人気。 (樋口かほりさん)GISELeの表紙も担当する看板スタイリスト。 (岩田槙子さん)コンサバとモードをMIXした装いの提案が絶妙。 (高木千智さん)古着やメンズ服をうまくとり入れた、辛口スタイルが得意。 (船戸唯さん)好感度の高いシンプルスタイルに、都会的なエッジを効かせるコーディネート。
「ブラウンありきで」かわいい色
正統派の代名詞ともいえるブラウンに、映えるパステルやくすみ色をトッピング。レトロなムードに、大人でも試しやすいほんのりとした甘さが加わる。

(高木さん) チョコミント配色をハンサムな開襟シャツで解釈したPRADA。「スポーティなナイロン素材の上下をトラッドに着る意外性に惹かれました」(高木さん) (船戸さん) ブラウンは単体で見るとレトロな要素がきわ立ちますが、甘い色とうまく調和したり、いろいろな素材を組み合わせたときまとまりのあるワントーンをつくれたりと、何かと都合のいい、バランサー的な側面のある色だなと感じます。
渋い色を強く着る
多彩に広がった、ヴィンテージライクな渋い色。中でも注目されたのがSAINT LAURENT。80年代を思わせるビッグショルダーをベースに、配色の広がりを見せた今季のコレクション。

(樋口さん) 「渋色を女っぽく見せる、素材の光沢もポイント」 (岩田さん)今季は色と素材の結びつきもさらに強く。なかでもこっくりとした渋色はそのままカジュアルに着るのもいいですが、SAINT LAURENTのようにレザーなどのタフな質感をつかって、色のイメージの逆をいくのも意外性が生まれて楽しい。
グレーはくずす・カーキはキレイに着る
知的でコンサバなイメージを「くずす」という選択が、グレーの可能性を広げる新たな一手。武骨なイメージのカーキは「上品」がキーワード。

(船戸さん) 「どこか懐かしさの残るダッドな柄ニットが、ACNEらしい極端なBIGサイズで登場。ともすれば野暮ったくなりがちなアイテムを、この思いきりのいいメリハリで一気にモードへ転換させているのがポイント。この大胆なシルエットこそが、今季のグレーを更新する鍵」

(渡邊さん) 「えりをたてた着方だといっそうハンサムで素敵。実際にBALENCIAGAのルックに影響されて、数年前に購入した手持ちのカーキのコートを、久しぶりにクローゼットから引っ張り出してみました。ベージュのトレンチはコンサバ見えして苦手という人も、カーキならトライしやすいかも」
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