コートを着た姿も、コートを脱いだ姿も「スマートに見せる」ためのレイヤードアイディアを披露。定番アイテムから目新しいデザインまで。もたつかないうえシンプルなまま気分転換も図れる服の重ね方。
「定番の白」の上手な使い方
ポイントは①暗色を「見慣れた白で軽くする」 ②「主役で使わない」で冬の白はうまくいく。縦につないだり、間からのぞかせたり、上にかぶせたり。定番の白トップスでできる、重たい服に抜けを出すテクニック。軽さをつくると同時に、単純なスタイリングにひねりを加えたいときにも効果的。
CHECK-1
【Iラインのオール白に締まる色を重ねる】
Iラインをつくるように、中に着たタートルと細身パンツを白で統一。そして上からスウェットやニットをかぶせるだけ。白によって全体のトーンが上がることで、ビッグスエットのボリューム感を軽減しつつ、重ね着の鮮度も上がる。上下のシルエットの差や配色にコントラストをつければ、白も膨張して見えない。
CHECK-2
【上下ルーズは白Tでゆるみを止める】
ゆったりしたニットとフレアスカート。ルーズなシルエットにメリハリをつけるため、インナーの白Tを「すそ」からちら見せ。ウエスト部分で白を効かせると、腰まわりのもたつきも防げる。またカラーニットなどを1枚で着るよりも、中に白を入れることで色の印象も中和され、着やすく、少しの白が入ることでコーディネートに奥行きも出てバランスアップ。
CHECK-3
【Vネックニット風に白シャツをON】
冬は眠りがちなシャツ。ニットの中に着るのが常套手段だけど「外で羽織り的に」活用。白シャツ+タートルの正統派なレイヤードは、シャツの胸元をざっくりと開けてかたさをほぐして。顔まわりにシャープなラインをつくると、暗色のボトムを合わせても重厚感が出ない。
「重ね着も着回しも上手くいく」たった1枚あればいい白シャツ
白シャツの「長所を生かした」着回しパターン。シャツを使い「キレを出す」「品を加える」「なじませる」という3つの働きを、今の気分に落とし込み。マンネリになりがちなワードローブを活性化させるヒントに。
デニムを折り目正しく導くツイードとのセットづかい
ノーカラージャケットの首とそで口からチラリと見える白が、きちんと感と品格を増幅。あえてえり先は出さずに、ジャケットの中に収めることでコンサバになりすぎず、デニムパンツに似合うカジュアルさも残せる。
ジャケット+ワンピの間に白をはさんで暗配色に変化球
上下のクラシカルな配色に抜けをつくるクリーンなさし色。フロントボタンを開けつつそでをジャケットと一緒にまくりあげれば、長いワンピにも締めつけることなく自然なメリハリが誕生。ネイビージャケットとの正統派な組み合わせでも力の抜けたラフな仕上がりに。
白シャツを効かせてコンサバを回避
清楚になりがちなキレイ色×白配色も、ダスティなミントカラーなら落ち着いた印象。白タートルに白シャツをラフに肩がけして品よく着くずし。
色も似たような中で質感に変化をつけてメリハリ
明度の高い白とベージュのグラデーション。シャツのハリとタートルのあたたかみ、パンツの乾いた風合い。異素材の掛け合わせで自然なメリハリを実現。
白シャツがあればスエットでも一気にキレイめに
白シャツをのぞかせ、気楽なコンビにきちんと感をプラス。スエットパンツとパンプスを濃色でつなぎ、腰から下をシャープにまとめることで辛口に。
ドレッシーなスカートに白シャツでハンサムな印象をON
メンズライクな白シャツは、スカートのボリュームだけでなく、糖度をおさえる働きまでのぞめる。あえてごつめのブーツを合わせて、かしこまった雰囲気をさらにくずして。
クロップト丈からのぞかせて品格とリズムを加算
やわらかなカットソーを合わせるともたつく可能性があるところ、ハリのある白シャツならベージュのケーブルニットも凜とする。えり・そでからもシャツをのぞかせて輪郭をふちどるとさらにスマート。メンズライクなカーゴパンツとでもキレイめな装いにアップデート。
質感の違いや陰影で淡いトーンの緊張を削いで
立体的なシャツのえりで膨張見えも回避。足元はコンバースでカジュアルダウン。
鋭いえり先とVネックでゆったりとしたシルエットを引き締め
幅広のコーデュロイパンツがフォーマルに変わるシャツの効能。ボタンを開け、顔まわりに動きをつけることで、深く開いたVネックのもの足りなさも埋めてくれる。
肩がけスエットとパンツのWづかいでリラックス
パンツのほか、肩がけしたのもスエット。ラフな素材を欲張って、白シャツの凜としたイメージをたまには休憩。シャツのすそをやや開けると好バランス。
白の上下に抑揚をもたらすベージュのジレ合わせ
濃いベージュのジレをはおり、上下白がぼやけて見える不安を一掃。白シャツにそなわるまじめな性格もきわ立って、やさしいツートーンが知的に変貌。
着回し感なく「着るたびに違いが出る」 白タートルネックの着回し
コーディネートの重さに抜けを出したり、アクセントカラーとしても。夏の白Tのように重ね着に重宝する白タートル。そんな白タートルが1枚コーディネートに入ることで、全体のバランスがぐんとよくなる実例をご紹介。
目立つ色で知性を保つ
白を中に着て、赤のケーブルニットを優等生な見た目へと引き上げ。短丈ニットの首元からタートルを見せると視線アップにも有効。赤とライトグレーの相対する上下をつなぐ。白のタートルで首元にやわらかなニュアンスを与えたら、目を引く赤も使いやすく。グレーと同じくあいまいなブラウン小物で仕上げて、赤以外はマイルドなトーンを意識。
コート手前のレイヤード
穏やかなニットが土台ならベストにも甘さが残る。白タートルをインナーに、リラックス感のあるニットパンツをボトムに抜擢。ソフトな質感を軸に、辛口なベストをやさしくイメージチェンジ。
ニットありきでレザー
ワンピのようにニットをつないで甘口にシフト。タートルとスカートを白でつないでワンピ風に。スカートの上品にゆれるすそが視線をさらうおかげで、レザーの主張が和らいでタフになりすぎない。辛口のレザーと甘口のニット、相反する2つのバランサーとして頼れるのは、王道のコンバース。
スエットを大人化
クルーネックの首元から、タートルをのぞかせて形を変えれば、気楽なスエットもたちまちシックに。ゆったりとしたトップスとコンパクトなタートルというシルエットのコントラストもバランスアップする要素の1つ。
メンズみたいな重ね着
オーバーサイズの服に異素材のアイテムを仕込む、メンズにヒントを得た重ね方。ー番下にタートルを着て端正なネックラインをつくると、ラフさが軽減。
BIGシャツに欲しい奥行き
白タートルの安心感を味方にデザインシャツを。首元・そで口から白を見せて、体が泳ぐルーズなシャツに軽やかさと引き締めを。上半身を淡いトーンでまとめたら、ボトムははっきりと濃いブラウンでメリハリをつけて。
ニット+デニムでクラシック
見慣れたワンツーの気分を変えるべく、足し算するのはレトロな表情のアウター。タートルネックが渋いアクセントとして作用。今季らしさ満点のツイードジャケットも品格と抜け感をあわせもつ白タートルと合わせれば、気張りすぎない理想的なさじ加減に。