脚がキレイに見えることは必須。透けにくさや着心地など、チェックポイントが多い白デニム。スタイリストたちが選ぶ際に「見ているポイント」は? そのコツを徹底取材!
CONTENTS
【1】「納得のいく白デニム」の選び方
【2】着回しに幅が出る」1本とその使い方
【3】スタイリストが出会った「とくにいい白デニム」
【4】白デニムと靴のベストな関係
【5】白ボトムに似合う「白とブラウンの靴」
【1】デニム好きのスタイリストが指南「納得のいく白デニム」の選び方
色やシルエットの幅が広く、丈やサイズの正解もつかみにくいなど、納得のいくものと出会うまで、意外と時間を要するデニム。人気スタイリストたちに理想の1本をうまく引き寄せる「見どころ」を伺いました。
【渡邊恵子さん】 品がいいのに親しみやすいスタイリングで人気。着心地と実用性を兼ねた着回しのきく服選びのセンスにも定評。 【スタイリスト:樋口かほりさん】 本誌でも特集が組まれるほど自他ともに認めるデニムフリーク。絶対に試着をしてから買うのがモットーで、撮影の際も、実際に試着をしながら選別。スタイルよく見せるバランス感は毎回大反響。
「ヒップを上げて目立たせない」後ろ姿で選ぶ
【後ろポケットの位置を確認】
「理想のヒップラインを形成するために。とくに気になるお尻まわりがカムフラージュできるバックポケット。位置はヒップアップが狙える高めの位置に配されたものを選ぶのがポイント」(渡邉さん) 白ジェネラルジーンズパンツ 20,900円/THE SHINZONE(Shinzone ルミネ新宿店)
3つのポイント
「平日にはくことも想定。デニムとはいえ、モノによってはインディゴよりきちんと感が出せる白。まずはフラットとのバランスで形やすそのもたつきを確かめたあと、ヒールもはき比べておくと活躍の場が広がります」(渡邉恵子さん)
白デニムは色と厚みをチェック「理想は少しくすんだ透けない白」
ポイントは「白のトップスと合わせても差のつく色み」。厚みがしっかりとあるゆるい形のほうが、肉感が目立たず結果スタイルもよく仕上がります(樋口さん)
白と黒のトップスに合わせてみる
「想像以上に色幅が多い白デニムを選ぶ際は単体で見ず、手持ちの黒&白トップスに合わせてみるといいと思います。白との合わせは色味に差がつくもの、黒はコントラストがつきすぎない色味を。そうすることでブルーやピンクなどのキレイ色や、グレーやネイビーなどベーシックカラーとの合わせもまとまりやすくなると思います」(渡邉恵子さん)
白デニムパンツ 15,400円/ローラス(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム)
【2】着回しに幅が出る」1本とその使い方
デニムは真っ白でなく明るくないオフ白。そして太すぎないストレート。そんな白に合う服=その服自体も着回せるという目線で選ばれた服や小物の選び方、着方のテクニックを、着回しながらスタイリスト・樋口さんがナビゲート。(合わせた服・小物は現在お取り扱いのない場合もございます)
真っ白じゃないからむしろいい
白デニムパンツ 11,880円/MOUSSY(バロックジャパンリミテッド) 「グレーの糸を使用した、影のある白だから浮いて見える心配もなし。カラーリングも絶妙な1本です」(樋口さん)
1.スタイル良くモノトーン
「ショート丈と極端な配色のコントラストにより、簡単に脚を長く見せることに成功。小物もミニマルな黒に徹して極力シンプルに。ミニバッグを首から下げることで、ハズしと縦のラインの強調を同時に果たせます」(樋口さん)
白デニムは着まわし。黒ハーフスリーブニット 36,300円/ロエフ(ユナイテッドアローズ 原宿本店) 黒ショートブーツ 46,200円/ファビオ ルスコーニ(ファビオ ルスコーニ ルミネ有楽町店) 眼鏡 19,800円/THE BEDFORD HOTEL(エムケーラボ) ショルダーストラップつき黒バンブーバッグ 13,200円/ヴュレ(キューズ)
2.デニムに合わせてスウェットの用途を変える
「白デニムはキレイにも見えがちだから、いかにカジュアルに着るかが課題。肩に巻いてもさまになるスエットの厚みをいいことにタンクトップを。白に効きすぎないニュアンスカラーの小物で統一し、大人っぽさを微調整」(樋口さん)
白デニムは着まわし。白スエット 9,900円/SeaRoomlynn カップつき白タンクトップ 16,500円/Graphpaper ブラウンレンズサングラス 15,400円/STATUS ANXIETY.(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) ピンクベージュパンプス 35,200円/PIPPICHIC(ベイジュ) ゴールドウェーブアンクレット 44,000円/SYMPATHY OF SOUL -Style-(フラッパーズ)
3.軽やかな服・配色に「小物で重みを補って」バランスよく
「白デニムを少し甘く着たいから、ほかはやわらかいベージュでマイルドに。ぬいぐるみみたいなバッグは、小物だから春にちょうどいいインパクト。バッグで遊んだぶん、足元は適度な女っぽさを補える1足を選択」(樋口さん)
白デニムパンツ 11,880円/MOUSSY(バロックジャパンリミテッド) ベージュリブニット 14,300円/ロンハーマン ブラウンファーバッグ 18,700円/ANITA BILARDI(エディットフォールル) ピンクベージュパンプス 35,200円/PIPPICHIC(ベイジュ)
4.淡い色には大きなバッグを
「薄いグレーにくすんだ白は、シンプルなのに上級に見える配色。ただ、ぼんやりした印象になりがちで、どこかにポイントがないと膨張して見えるので、かごバッグのがさっとした質感と極端に大きなサイズの異質なインパクトを利用しました。
BIGサイズといってもレザーだと重いし、コットントートだとカジュアルすぎる。かごバッグなど軽い最良の選択だと思います。バッグの軽快なイメージに合わせて、そでを小さくロールアップさせたところもポイントです」(樋口さん)
5.デニムの色から決める
約週3ペースでボトムはデニム、というデニムフリークの樋口さん。合わせるバッグは、その日に穿きたい「デニムの色に合わせる」ことが簡単にバランス良く見えるポイント。
「ワントーンをぼやけさせないために、素材で差をつけるのが好き。これもレザーバッグの光沢感を利用し、黒デニムに黒レザー、白デニムには白レザーでそろえて同系色の中にエッジを残しました。統一感とレザーの質感が生きることによって、Tシャツ・デニムでもカジュアルになりすぎず、意外とシーンを選ばないスタイリングです」(樋口さん)
【3】スタイリストたちが出会った「とくにいい白デニム」
毎日多くの服にふれているスタイリストたちに、お勧めの白デニムをヒアリング。形や色味など、どれも履きやすくてスタイルも良く見える名品ぞろい。
白トップスにも合う「少しくすんだ色」
白VネックTシャツ 16,500円/マディソンブルー 白デニムパンツ 27,500円/upper hights(ゲストリスト) 肩にかけた白ニット 47,300円/THE NEWHOUSE(アーク インク) ベージュバッグ 71,500円/HEREU(ヘリュージャパン オフィシャルオンラインストア) 白ストラップサンダル 26,400円/2.718(ガリャルダガランテ 青山店)
「白Tともなじみのいい、明度を抑えた白デニムをセット。ざっくり開いた首元を選ぶことで、白いワントーンの単調さも防止。チャンキーニットを肩に巻き、同色合わせに深みを出して気品をアップ」(スタイリスト・岩田槙子さん)
透ける心配も不要「スラックスのような美形デニム」
デニムパンツ 35,200円/LOEFF(ユナイテッドアローズ 原宿本店) 「見た目はいい意味でデニムっぽくないキレイな白パンツ。デニム特有の厚みのある質感を利用して、インナーの透け感を気にせず白パンツに挑戦できます。スラックス感覚で穿けるセンタープレス入りで、数多くのデニムを見ましたが白デニムで惹かれたNO.1はコレ!」(スタイリスト・高木千智さん)
楽に穿けてスタイル良く見える「曲線的なシルエット」
白デニムパンツ 28,600円/någonstans 「きゅっと締まったウエストに、ヒップから太ももにかけて丸みを持たせた、腰のハリをカバーできるバナナシルエット。Tシャツはタックインすることで曲線的なデニムのシルエットもきわ立ち、脚の華奢見せにも貢献」(スタイリスト・渡邊恵子さん)
「くびれからが脚」楽に穿けてスタイル良く見えるデニム
白デニムパンツ 33,000円/BEIGE,ecru(オンワード樫山 お客様相談室) ベルト 14,300円/SACRA(インターリブ)
「脚さばきのいい太すぎない脚幅。深めの股上でヒップのまわりにも余裕をもたせつつ、くびれの上の位置からまっすぐにのびる形は、コンパクトなトップスをタックインすれば、より脚長バランスに。真っ白ではない、アイボリーに近いくすんだ色みは、白トップスとの合わせもバランスよく仕上がる使い勝手もいい色」
【4】白デニムと靴のベストな関係
ボトムと色をそろえた簡単にまとまりやすい、足元のワントーン。その完成度をより完璧にするために、黒白デニムを軸にしたベストな足元のセレクトパターンを研究。
肌の出る細ストラップで足元のもたつきを解消
リボンサンダル 134,200円/マノロ ブラニク(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店) 足元がやぼったく見えがちな白デニムは肌感の出るサンダルをセットするのが基本。細いストラップなら甘口な装飾も悪目立ちしない。
ヒールがなくとも締まる甲の深V
パンプス 27,500円/カルチェグラム(デュプレックス) サンダルと同様、ヒールのあり・なしに関わらずパンプスは甲が浅く肌が出るものを。つま先も形も細長いデザインを選べば、膨張して見えがちな白もシャープに。
渋色ネイルで心地よい白どうしに深みを
トングサンダル 24,200円/TODAYFUL(Life’s 代官山店) カーキネイル(べース&トップコートと3点セット) 7,810円/マニキュリスト×ロンハーマン(ロンハーマン) ペディキュアで色を入れてアクセントに。白自体が甘い色なので、引き締めという意味も含め、キレイな色も渋みのある色がおすすめ。
オーセンティックなブラウンのローファー
ローファー 16,390円/A de Vivre 白に合う色といえばブラウン。重厚なレザーと白デニムの対比で、足元の存在感を強調。とことんメンズな1足を選ぶことが、さまになる近道。
攻めたシルバーも+ソックスでリアルに着地
グレーソックス 4,620円/ラウンジレイ(レイ) シルバーサンダル 40,700円/KATIM 涼しげな白とシルバーの組み合わせに、無骨なカーキで新鮮さを加味。ソックスはチャコールグレーも好相性。
白で軽く・黒で重く。単純明快なモノトーン
白デニムパンツは着まわし。黒ショートブーツ 25,850円/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店) クリアな白の抜け感を味方につければ、ブーツも楽しめる。
【5】白ボトムに似合う「白とブラウンの靴」
デニムに限らず、白ボトムとの合わせで違和感が出にくいのは白とブラウン系の靴。潔く白のワントーンでまとめるか、あるいはブラウンでマイルドに引き締めるか。その日の気分に応じてセレクトを。
「見える肌もデザインになる」繊細なカッティング
白サンダル(4) 47,300円/KATIM 細い・太いストラップをバランスよく配し、間からすけて見える肌との組み合わせも美しいカッティング。歩きやすい太めのヒール、かかとが無くても浮かない、ホールド力のあるアッパー。
主張せずとも効かせる要素
白パデッドサンダル(3.5) 22,000円/TODAYFUL(Life’s 代官山店) シンプルに一石を投じるパデッドの曲線とトゥのステッチ。低めのヒールも洗練されるワイドなスクエアカット。
親近感のあるレディなムード
白パールリングサンダル(1) 28,600円/ファビオ ルスコーニ(ファビオ ルスコーニ ジェイアール名古屋タカシマヤ店) 白ボディに白パールとシルバーの好配色。サムリングと細身の甲ストラップで足もしっかり固定。
ブーツ並みに使えてサンダルの時期までをつなぐ
白スクエアトゥミュール(7) 19,800円/ル タロン グリーズ(ル タロン グリーズ ルミネ新宿店) 甲をおおう面積が広くてもかかとが抜けているから適度な重みにとどめてくれる。白×黒のコントラストで間のびを回避。
柔和なカラーでシャープな見た目
グレーエナメルパンプス(6.5) 20,900円/オゥ バニスター(アバハウスインターナショナル オンラインストア) そのくすんだ色みで白よりも合わせやすい、涼やかなアイスグレー。ぬくもりのあるウッド調のヒールとのカラーバランスも良好。バッグの留め具のような甲のデザインにも注目。
先細の切れ味をなごませる白の効能
白ポインテッドローファーパンプス(4.5) 22,000円/オゥ バニスター(アバハウスインターナショナル オンラインストア) 細身なポインテッドの鋭さをそぐホワイトカラー。ワイドなパンツに合わせてもバランス良好。
淡い色こそ先細・細長のデザインを
リネンシューズ(2) 37,400円(参考価格)/L’unique et moi(TOKEN) V字のカッティングとウッドのヒールが特徴。上質なリネン素材も相まって、足元をリッチな印象に。
気楽に履けて合わせやすい
(モデル着用)白サンダル(4.5) 9,350円/Malibu Sandals(シードコーポレーション) 履き心地もいい、厚みのあるソール。キレイめなワンピースやスカートのハズしとしても、ワイドパンツとの合わせも好バランス。
奥行きをもたらすカッティング
(モデル着用)キャメルフラットサンダル(1) 37,400円/ファビオ ルスコーニ(ファビオ ルスコーニ ルミネ有楽町店) デザイン的だからフラットなつっかけもすぎないカジュアルに。
夏に似合う徴量のぬくもり
ベージュスエード×チェーンつきサンダル(5) 13,200円/ニカル(ダブルエー) レースやサテンなど、柔らかく薄手のボトムとも相性のいい、あたたかみのあるベージュのスエード素材。リッチなゴールドチェーン、ソールはパイソン柄を加えるなど、手の込んだデザイン。
素足ではいても心地よい
茶ファーソールシューズ(3.5) 27,500円/CAMINANDO(グラビテート) かかとで素肌をのぞかせて、ファーを春へと引き寄せ。高級感を醸し出すビターなブラウンとゴールドビットの組み合わせ。
意外性のあるダッドな雰囲気
茶ローファーサンダル(2) 71,500円/HEREU(ショールーム セッション) 履くほどに味が出る、上質なレザー。ローファーのような形を保ちつつ、オープントゥのギャップでスタイリングに遊びを加算。
白にも好相性なピンクベージュ
センタースリットシューズ(2) 6,930円/EVOL ニュアンスの効いたあいまいなカラー。甲部分のわずかなスリットと小さなゴールドでシャープな形にさらなる抜け感が。