どんな服にも「用事にも合う」スタイリストが愛用する「欠点のない黒バッグ」

オシャレの完成度を高めるカギとなるのは、「細部の飾り方」にこだわること。その日の予定やなりたいイメージに合わせて、小物を足したり引いたり。間違いないアイテム選び方から、飽きないためのデコレーション、スーパーサブのバリエーションまで。小さな部分で大きな変化をもたらすプランをナビゲート!


(TOPICS)
【1】減点するところがない「黒バッグの名品」
【2】大人に似合う遊びやハズし「黒バッグの着飾り方」
【3】シンプルの中でバリエーション「もう一つのレザーバッグ」

【1】スタイリストが買った「欠点のない黒バッグ」

日々、多くのバッグに触れるGISELeスタイリストたちの審美眼にかなうものってどんなもの?自分的ルールに基づいた選びのポイントや愛用の理由を聞き込み取材。 

※( )内の数字はサイズで縦×横×マチ、単位はcmです。 ※クレジット表記のないものはご本人の私物。ご紹介したアイテムは現在お取り扱いのない場合もございます。



スタイリスト・樋口かほりさん

毎号表紙も担当するGISELeスタイリスト。大人に似合うカジュアルをモットーに、リアリティのあるアイテム選びの提案と肩の力を抜いて着られる、シンプルカジュアルなスタイリングは毎号多くの反響が。

SELECT RULE】
□何にでも合う黒か白 □メインもサブも担うトートを併用

「バッグは、どんな服にも合う「黒か白」の少数精鋭。どんなスタイルにもどちらかが必ずハマるのでよく似たフォルムで2色をそろえることも。ミニマルなデザインで、ビーサンを合わせたラフな服にもきちんと感が出て振り幅が広い。仕事の日は、いろいろな古着や雑貨屋さんで調達して集めたトートと併用して使っていて、コーディネートルームからのちょっとくらいの外出なら、目的に合わせてどちらかだけを持って出かけたりしています」(スタイリスト・樋口かほりさん)


吉田カバンとのコラボレーションにより生まれた名作、通称「青山バッグ」はコムデギャルソンの青山店でしか購入できないアイテム。職人がひとつずつ丁寧に生産するため、量産品にはない独特の味わいがでてくる名作。


【スタイリスト・出口奈津子さん】

ほんのりキレイめな印象もただよう、好感度の高いカジュアルスタイルを提案。私服は、ほどよく力の抜けたパンツスタイルが多いからこそ、スカートやジャケット選びの着眼点にはぜひ注目を。

SELECT RULE】
□「とことん使い込んで味を出す」 □「肩こりしない小さめ&軽め」

「職業柄、重い荷物を持つことが多いのでバッグはミニでライトなものを愛用しています。シンプルなのにふつうじゃない見た目が好きで、ずっと偏愛しているAeta。このミニボストンは使い込むうちにシボ感がどんどん濃くなり、くたっとしてきました。

手帳と財布を入れてちょうどぴったりになるサイズ感で、プライベートな日にも出番多め。ミニマムだからいつものカジュアルな服にも浮かずにラフなスタイルの洗練度を高めてくれます」(スタイリスト・出口奈津子さん)


【スタイリスト・塚田綾子さん】

大人も試したくなる個性と遊びのあるアイテム選びを得意とし、デニム軸のカジュアルスタイルが人気。辛口なテンションが気分の今季は、凜としたイメージの服を多めにセレクト。

SELECT RULE】
□「コンパクトに持てるミニ志向」 □「ファスナーなし、あっても閉めない」

「基本的には小さめ、かつファスナーがないものが好き。ふだんは、リップとお財布、カードくらいしか持ち歩かないのでLASTFRAMEのようなものにポイポイ詰めて持ち歩いています。毎年、配色が変わるマルチカラーなのが集めたくなる理由。伸縮性があるので、エコバッグとしても使っています。

VASICのバッグは、肩にかけたときに脇にぴったりおさまり、PCを入れても下に重心がいかず使い勝手がいいので仕事の日に重宝しています」(スタイリスト・塚田綾子さん)


「新品なのに」ヴィンテージ風

ショルダーバッグ(20×27×7) 50,600円/ザ シンゾーン(Shinzone ルミネ新宿店) 「シックなレザーも、金具や表面に味わいが出て、まっさらなのに使いこまれたような、熟練された見た目がまさにドンピシャ。ストラップのアジャスターも細かく調整可能なのがいい」(スタイリスト・船戸唯さん)


「薄型なのに」おさまりがいい

黒ショルダーバッグ(18.5×16×6.5) 24,200円/PIENI×Graphpaper(グラフペーパー 東京) 「PIENI×Graphpaperの別注。サイドのデザインが特徴的でシンプルな黒にもほどよい遊びが足せる。中がスエード地になっていて汚れにくいのもうれしいポイント」(スタイリスト・渡邉恵子さん)


「黒なのに」地味じゃない

黒スカラップバッグ(10.5×24.5×6) 17,600円/TSURU By MARIKO OIKAWA 端正な見た目をウェービーに縁取り。「黒のバーハンドルで、シンプルなのに美術品のようなたたずまいが唯一無二。肩にかけたときのハンドルが服のデザインの一部になって着こなしにおもしろみが足せそう」(スタイリスト・出口奈津子さん)


「上質なのに」ロープライス

黒ボストンバッグ(30×34×15) 8,580円/レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 「包容力のある台形ボストンバッグ。端正なフォルムと相まって重さが出やすいから、春夏の軽装に合わせてバランスを調整するのがちょうどいい」(スタイリスト・出口奈津子さん)


「使いやすいのに」ありきたりじゃない

白バッグ 53,900円/VASIC、黒バッグ 92,400円/MAISON VASIC(ともにヴァジックジャパン) オンに適した容量と機能性をそなえながら、ちゃんと個性もあるところが選ぶ理由。キレイめベーシックな格好に、何かワンポイント足したいときに手にとることも多いです(スタイリスト・岩田槙子さん)


ナイロンなのに品がいい

ブラックナイロンバッグ(16×25×5) 19,800円/アンドミューク(アマン) ふっくら軽量の異素材MIX。「肩がこらない軽さと、ナイロン×レザーのほかにないムードに惹かれて購入。コンパクトに肩からかけられて水濡れも気にならないので、アウトドアの日にも使えて便利」(スタイリスト・塚田綾子さん)


【2】大人に似合う遊びやハズし「黒バッグの着飾り方」

いつもの黒バッグを自分好みにカスタマイズして、目新しさをプラス。何にでも合うシンプルなデザインがベースだから、すこし派手に盛るくらいがちょうどいい。

黒レザーバッグ 71,500円/メゾン カナウ(ヤマニ) スエット 28,600円/ブラームスルーツストック(ビショップ) 中に着たTシャツ 9,350円/THIRD MAGAZINE×フルーツオブザルーム(THIRD MAGAZINE) デニム 16,500円/ヘルシーデニム(ゲストリスト)


「ビッグトートと2個持ち」

ベロアトート 13,200円/ハァウ(ウィム ガゼット ルミネ新宿店) 単体だとインパクトの強い、鮮やかなカラーのロゴバッグ。ミニマムな黒バッグとの2つ持ちならスタイリングから浮くことなく使える。書類やパソコンをつめこめる大容量サイズで、実用的なところもうれしいポイント。


「個性派モチーフをじゃらっと」

〈右から〉ポーチ 6,050円/リパーニ(スピック&スパン ルミネ有楽町店) 靴べらチャーム 3,410円/モノトーンボーイ × ビームス ボーイ(ビームス 銀座) 恐竜チャーム 参考商品/SCIENCE AND NATURE(フレームワーク ルミネ新宿店) ハートチャーム 15,400円/シーエックスシー(アマン) 黒スマイルチャーム 2,420円/DEVASTEE(メゾン イエナ) 色とりどりの可愛いモチーフをまとめてユニークな面持ちに。気分によって付け替えたり、服の色を拾ったり、可能性は無限大。


「スカーフでLADYにドレスアップ」

スカーフ 15,400円/マニプリ(スピック&スパン ルミネ有楽町店) スカーフの使いみちは服だけにとどまらず、バッグのアレンジにも活用できる。持ち手の部分にねじって固定するだけで、クールな黒バッグがエレガントな雰囲気に一変。あらかじめ大きめサイズを選ぶのがオススメ。


【3】シンプルの中でバリエーション「もう一つのレザーバッグ」

シンプルな黒レザーの延長で、浮かずに使えるもう一つのレザーバッグを吟味。アイコニックなフォルムや黒よりも深まる色合いなど。なつかしさを帯びたクラシックなデザインを選び、知的な雰囲気はくずさず色々と。


エナメルの光沢で切れ味よく

エナメルバッグ(17×32×12) 52,800円/VASIC(ヴァジックジャパン) ソフトな服の抑揚づけに好都合なつるっとしたツヤ感。トレンド感のある肩がけしやすい長めハンドル。


アートピースのような構築的なフォルム

オレンジバッグ(21.5×28×11.5) 29,700円/ミカデラヴァッレ(スピック&スパン ルミネ有楽町店) 浮かれすぎないレザー素材のオレンジブラウン。なだらかな曲線フォルムのおかげで明るめの色でもカドが立たない。


ゴールドが輝くボックスフォルム

ブラック型押しバッグ(23×21×13) 42,900円/オルセット(オルサ) 黒でも無骨になりすぎない、クロコの型押しデザイン。しっかりとしたマチで収納力もあり。


ハート型で辛さを和らげる

ブラックバッグ(17×21) 12,650円/ヤーキ(オデット エ オディール 新宿店) シルバーバッグ(13×27×15.5) 37,400円/VASIC(ヴァジックジャパン) 強気な素材ならガーリーな形もハズしに向くアクセントに。二個持ちにも対応できるショルダータイプ。


使い込まれたようなスエード

スエードバッグ大(30×48.5) 15,400円/TODAYFUL(Life’s 代官山店) スエードバッグ小(13.5×20×12) 38,500円/ROH SEOUL 味わい深いスエードの質感は、モダンな形を選ぶと装いの鮮度が自然と高まる。いい主張しすぎないちょうどよさがあるから、ミニはもちろん、大きめで選んでもコーディネートを選ばず使える。


ラッドに寄せた正統派

ボルドーサッチェルバッグ(14×21×6) 34,650円/ケンブリッジ サッチェル(エスピービー) 赤みがかった色みで、レトロな形でもほっこり見えない。ハズしに使えるけれどベーシックカラー全般に合う、意外と使いやすい色。


アクセ感覚でコンパクトなショルダー

ボルドーハーフムーンバッグ(11.5×22×5) 12,100円/アンタイトル ホワイトスクエアバッグ(11.5×18×8) 98,100円/ストラスベリー(ストラスベリー カスタマーサービス) 細いストラップで全体をレディに格上げ。オフホワイトに暗めパープルといった上品なカラーリングもポイント。



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