その食べ方では「美容効果も70%減る」100円台の「和製スーパーフード」



「食べ方で」最大70%の栄養がムダになっているかも

忙しい朝にも、ヘルシー志向の夜食にもぴったりな「発酵食品の王様」こと納豆。腸活や美肌、アンチエイジングにも嬉しいとされ、親しまれていますが、実は「なんとなく」で食べていると、その栄養価の半分以上をムダにしている可能性が。「なんとなく」食べるだけではその優秀な効果も半減してしまいます。身近な食品・納豆の正しい食べ方を美容と健康の視点から解説。




美容と健康に効果絶大「納豆の栄養価」

納豆は、大豆を納豆菌で発酵させた発酵食品。植物性たんぱく質をはじめ、ビタミンK2・ビタミンB群・食物繊維・鉄分・マグネシウム・イソフラボンなど、女性の体に嬉しい栄養が豊富に含まれており、さらに安価で手に入るというところも大きな魅力。


とくに注目したいのは血液の流れをスムーズにするとされる「ナットウキナーゼ」、骨の健康を支える「ビタミンK2」、肌の代謝をサポートする「ビタミンB2」。これらはアンチエイジングや美肌作り、そして女性ホルモンのバランスを整えるうえでも役立つとされています。

【納豆がスーパーフードといえる理由】
・植物性たんぱく質/筋肉や肌の材料になる。
・食物繊維/腸内環境を整える。
・ビタミンK2/骨の健康に不可欠。納豆に特に多い。
・ナットウキナーゼ/血液をサラサラにする効果で有名。
・ポリグルタミン酸/保湿作用や免疫強化に役立つ。
・発酵食品としての健康効果/腸内フローラを改善し、免疫力アップや美肌効果が期待される。
・腸活や菌活の代表格。
・低カロリーで満腹感がある。ダイエットや断食後の回復食としても人気。




輸入系よりも優れている「和製スーパーフード納豆」

輸入系スーパーフードの代表格であるチアシードやキヌア、アサイーといった海外発のスーパーフードが注目を集めてきた近年。しかし私たち日本人にとってもっと身近で、より実用的なスーパーフードが納豆。


たとえば、キヌアやチアシードは栄養価が高い反面、価格や手間がネックになることも。一方で納豆は、安価で手に入りやすく、調理不要でそのまま食べられる手軽さが大きな強み。また、海外由来のスーパーフードが“補助的”なポジションにあるのに対し、納豆は日々の主食に自然と取り入れられるという点も、継続的な健康習慣につながる要素。


さらに、発酵によって生まれるナットウキナーゼやビタミンK2は、他のスーパーフードには見られない特有の成分。血液サラサラ効果や骨の健康維持など、日本人の体質や生活習慣病の予防にも直結する栄養素が詰まっているのです。




栄養価が激減!? 食べ方の「NG」

納豆の優れた点をふまえ、本題に移ります。そんな納豆も実はその「食べ方」によって栄養価が大きく変わるのです。せっかくの栄養素を台無しにしないための「正しい食べ方」をご紹介。

アツアツのごはんに乗せる
→ナットウキナーゼが壊れてしまう!

いちばん美味しい食べ方! だけどまず注意すべきはココです。ナットウキナーゼは熱に弱く、60℃を超えるとその酵素活性が大きく低下してしまうことが分かっています。炊き立てのごはんにすぐのせるのではなく、ごはんを少し冷ましてからのせるのが◎。酵素をしっかり摂り入れたいなら「アツアツを避ける」のが鉄則。




混ぜずにそのまま食べる
→混ぜることで酵素も風味もアップ!

とにかく混ぜること! そうすることで空気と触れ合い、酵素の活性が高めるのがポイント。特にナットウキナーゼやビタミン類の働きを高めるには「最低でも30回、できれば50〜100回混ぜるとよい」とされています。ふわふわになるまで混ぜることで、味わいも風味もグンとアップ。




開封してからすぐ食べる
→発酵は空気にふれて進化する!

先述したとおり、ナットウキナーゼは「空気中で活性化が促進される」のがポイント。パックから出してすぐに食べるのではなく「20〜30分ほど空気に触れさせる」ことで発酵がさらに進み、酵素の活性や香り、うま味成分も増すので美味しく食べられるというW効果。




栄養を最大限に活かす「正しい食べ方」

常温で食べる

熱によって壊れる栄養素(ナットウキナーゼや一部ビタミンB群)を守るためには、常温で食べるのがおすすめ。冷蔵庫から出したら少し放置。常温の状態にしてから食べるのがベスト。




「先にしっかり混ぜてから」タレや薬味を入れる

タレを先に入れてしまうと粘りが出にくくなるだけでなく、塩分や酸の影響で酵素の活性が弱まるという説も。まずはしっかり空気を含ませるように混ぜてから、最後にタレ・薬味を加えると、風味も栄養価もベストな状態に。




薬味はネギ・卵黄・ごま・海苔などがおすすめ

ネギには抗酸化作用のあるアリシンが豊富。納豆のビタミンB1と相性が良く、あわせて摂ることで代謝アップ効果がのぞめます。 卵黄はビタミンDやレシチンを補い、納豆のたんぱく質と合わせて美容食に。 ごまや海苔は味的にも納豆と相性が良く、鉄分やミネラルが含まれ、女性に不足しがちな栄養素を補えるのも嬉しい。




どんな納豆を選べばいい?

粒タイプを選ぶ

「ひきわり納豆」は食べやすいですが、皮を取り除いた大豆を使うため、食物繊維やイソフラボンなどの栄養がやや少なくなります。粒タイプの方が皮に含まれるポリフェノールや大豆のうま味成分が残りやすく、栄養面で優位。




添加物の少ないものを

原材料表示が「大豆」「納豆菌」「水」などシンプルなものを。発泡スチロール容器は、混ぜるときにごく微量な成分溶出の懸念もあるためパックから出し、器を変えてから混ぜるのがお勧め。また、付属のタレやからしには調味料(アミノ酸等)や香料が含まれることも。無添加や別添の天然だしを活用するのもおすすめです。




国産大豆・遺伝子組み換えでないものを選ぶ

こちらは言わずもがな、ですが安心して毎日続けるには、安全性の高い「国産大豆」や「遺伝子組み換えでない大豆」を使用した納豆がベスト。大豆の味がしっかりしていて風味や香りも豊かなのも国産大豆ならでは。




編集部おすすめ「美味しい!」プレミアム納豆

平均100円台の納豆もじゅうぶん美味しくて栄養価も高いのですが、納豆の中でも「美味しい」と評判のプレミアムな納豆もぜひお試しを。受賞作や珍しいモノまで。一度は食べて欲しい名品をご紹介。



二代目福治郎「丹波黒納豆」

価格:​1パック(30g×2)で2,000円(税別)
原材料:​兵庫県篠山市産の丹波黒豆(2Lサイズ)、納豆菌​

国内最高級の丹波黒豆を使用し、経木に包んで丁寧に作られた逸品。とろけるようなやわらかさと甘味が特徴で、たれ無しでも美味しく食べられる。​ 公式オンラインショップや直営店で購入可能。




菊水食品「ゴールド納豆」

価格:​1パック(80g)で648円(税込)​
原材料:​北海道産「鈴丸小粒」大豆、納豆菌​

某テレビ番組にも紹介され、話題となったユニークなパッケージ。金箔が乗った華やかな見た目で、柔らかくもっちりした食感が魅力。第9回全国納豆鑑評会で優秀賞を受賞。​ 公式オンラインショップや楽天市場などで購入可能。




竹之下フーズ「丹念納豆」

内容量:​150g×5パック​
原材料:​国産大粒大豆、納豆菌、しそのりダレ(しそ、青のりなど)​
価格:​約1,479円

霧島山系の天然水で一晩浸した大豆を、手作業で丁寧に仕上げた大粒納豆で、濃厚な大豆の旨味が特徴。付属のしそのりダレは、さっぱりとした納豆の風味、味を引き立てる付属のしそのりダレの美味しさも評判。​ 公式オンラインショップや楽天市場などで購入可能。​




小杉食品「都納豆」

内容量:​80g​
原材料:​北海道産大粒大豆、納豆菌​
価格:​約1,560円

程よい硬さと歯ごたえが特徴の大粒納豆。容器には松の経木を使用しており、納豆の風味とほのかな松の香りが楽しめる。​ ​公式オンラインショップや楽天市場などで購入可能。




納豆は毎日? 適量は?

納豆は1日1パック(40〜50g)が目安。これは、栄養バランスやカロリー(約90kcal)を考慮したちょうど良い量。


ただし1日に何パックも食べると、ナットウキナーゼによる血液サラサラ効果が過剰になったり、イソフラボンの摂りすぎによるホルモンバランスの乱れが起きる可能性もあるので注意が必要。特にサプリメントなどでイソフラボンを摂取している人は、過剰摂取にならないよう注意を。納豆は「少しずつ毎日」が理想のペース。




納豆が叶える「美腸・美肌・若見え」

腸内フローラのバランスを整える働きに優れた、納豆菌や食物繊維。腸内の善玉菌を増やし、これにより便通改善、肌荒れ防止、免疫力の向上など、体の内外にうれしい効果を期待できる納豆。


さらに、納豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きを持ち、更年期の不調や肌の乾燥、ホルモンバランスの乱れにアプローチ。「美肌と若々しさのカギを握る成分」が多く含まれた納豆、1日1パックを「正しい食べ方」で食すことを継続すれば、大きな効果も期待できるはず。ぜひ今日から始めてみてください。