えりなどで得られるきちんと感に、素肌を効かせることで高まる脱力感。「カジュアルよりちょっと上」の装いをめざすなら、大人っぽさと気楽さをあわせもつ「くだけたシャツ」もTシャツと並ぶレパートリーの1つとして迎えたい。
(TOPICS)
【1】ほのかに透ける「シアーな黒」
【2】「とけこませるように着る」ヌードカラー
【3】着くずす前提で選ぶ「オーバーサイズ」
【4】「手抜きに見えない」やわらかなシャツの新作
【5】「1枚で9パターン以上」白黒シャツの着回し方
ほのかに透ける「シアーな黒」
見た目は引き締めつつ、発色が弱まることで穏やかな印象も得られる透け素材。透明感が増し、黒が季節に見合った涼しげな雰囲気へ好転。
ハンサムからセンシュアルに変わる素材だけのアップデート


リラックス感を助長するドルマンスリーブを、素材を変えて別注。デザインパンツを合わせてもシックにとどまる。
「とけこませるようにヌードカラー」
定番の白よりも落ち着きが得られるやわらかなベージュ。肌とのコントラストがつきにくいから、どんな形を選んでも必然的に穏やかで女性らしい印象へと近づける。
そでが長く身幅も広いニュアンスカラーを
シャープに導くインナーありきの深Vネック


着脱が簡単なプルオーバータイプ。ハリのある生地で、素肌がのぞくビッグサイズでもだらしなさはなし。ボトムにはサイクルパンツを選び、ボリュームをさらにコンパクトに。
ボタンをきちんととめても動きが出せる
メンズのようなゆったり感と繊細な素材による奥行き

全身をベージュのニュアンスカラーでまとめても、肌感があるシースルーならメリハリよく。
「着くずす前提のオーバーサイズ」
えりを後ろに抜いたり、そでをまくるアレンジを加えてマニッシュなシャツのお堅さを引き算する手法。華奢なパーツとの対比でレイヤードに頼らずとも立体感が誕生。
けだるげな着方を手抜きに見せない
+ネクタイの気の利いた小物づかい


ブラウンに近い、深い赤。透けない厚さがありながら、サテンの上質な光沢のおかげでしなやかさも感じられる1枚。カフス部分はひそかにゴム入りで、好きな位置でとまってくれる設計。
Tシャツ感覚で気楽に着られる
「デコルテを生かす」スキッパーシャツ

くたっとした質感のシャツに淡ピンクのストライプでさらなる愛嬌をプラス。必然的にできるVネックで、オーバーサイズを選んでもすっきりと。シルエットで凝ってもやさしいカラーリングならモードに転ぶ心配もなし。全体を引き締めるのに効果的な濃色はキャップでひかえめにセット。
いつもはパリッと着る白を
やわらかく・透ける・スーパービッグに

さまになる一方で、ともすると膨張感や、やぼったさも出やすいビッグサイズ。ふわりとなびくシルエットに透過性を持たせてボリュームをうまく引き算。えりやヨーク部分にはサテン素材を使用し、軽やかなテンションのままきちんと感をプラス。
「手抜きに見えない」やわらかなシャツの新作
トップスとしてはもちろん羽織りとしても活躍する、これからのシャツ。タオルケットのように心地いいガーゼ素材から、さらりと着られる高機能生地まで。素材の幅が広がったことで、気分に合わせてなりたいイメージに近づくのも簡単。
シワを気にしなくていい「ガーゼ素材」

肌あたりがいいうえ、すでにそなわったシワ加工により手入れもラクな1枚。左胸のポケットが、そでまでゆったりとした形のぼやけを防ぐさりげないアクセントに。穏やかな品がそなわる、薄づきのベージュは重たく見えずいまの季節にもぴったり。
どんな予定にも合うロングリネン

ほがらかなリネンをモードに傾ける長めの着丈。素材特有のシワ感がありながらも気品をまとえる、微光沢な黒。素材自体に表情があるから、1枚でさらっと着るだけでさまになり、ボタンを上まできちんと閉めることで、ルーズなシルエットも知的に好転。
ブルーとピンクのその間「ハンサムラベンダー」

ピンクほど甘くなく、ブルーより辛くない。ほどよいさじ加減を保つ、キレイめボトムにも合う正統派シャツ。しなやかでコシのある薄手のオックスフォード素材だから、オーバーサイズで選んでもよれにくい。
「気取って見えない」リネン素材のハイネック

しなやかでさらりと着られる、ゴワつかない上質なリネンシャツ。クラシックな雰囲気をかもせる、ハイネックでやさしい素材感でも折り目正しいルックスに。イレギュラーなフロントボタンやピンタックデザインなど、遊び心のあるディテールでハイネックシャツのおかたさはセーブ。
よりシンプル重視「ボタンがないレギュラーカラー」

上までしっかりとめてもえりつきの白シャツがフランクに仕上がる、ハーフジップの効能。生地段階で柔軟加工をほどこしたソフトなコットンツイル生地は、素肌にふれたときも心地よく幸福感を味わえる。背面にはアクティブシーンに助かるサングラスホルダーつき。
コットンのなかでも「光沢のあるもの」

肌ざわりもなめらかなギザコットン素材のメンズシャツ。かわいらしい印象はそのまま、大人っぽさだけを加算する淡ピンクの光沢が、メンズアイテムでも女性らしい姿に。適当にあしらったそでやえりの無造作な雰囲気が、クラシックなスタイルをこなれて見せるポイント。
王道トレンチに代わる「ベージュのシャツワンピ」

乾いた色合いと相性のいい、ほどよい厚みのナチュラルな素材感。カジュアルに着られる風合いでも、落ち着いたベージュなら品を保って好感度の高い見た目に。王道のトレンチコートライクに使えて、ボタンの開け具合で季節に見合った抜け感を演出できるシャツタイプも魅力。
着くずせる「やわらかいデニム」

リネン混のデニム素材を使用した、無骨に見えないしなやかなデニムシャツ。元々のオーバーなサイジングとの相乗効果で、肩の落ち感が強調されボリュームブラウスのようなゆったりシルエットに。羽織りはもちろん、やわらかさを生かしたアレンジも効く、長期間使える1枚。
「手軽に華やぐ」浮かないカラーシャツ

シーズンレスに使える綿100%のオーバーサイズシャツ。白やベージュ感覚でとり入れやすく、適度にフレッシュさが増す明るすぎないイエロー。洗いざらしのような細かなシワ加工のおかげで、カジュアルなパンツにも合うキマりすぎない1枚。
窮屈感のない「色・素材・形」

吸水速乾性、UVプロテクトをそなえる、アウトドアブランドならではの軽やかな機能素材。くたっとしない適度なハリと厚みが、ゆったりとしたサイジングでも品をキープ。はらりと羽織るだけで気だるくキレイなバランスにまとまる、かしこまりすぎない穏やかなブラウン。
気張って見えない「ブロード生地」

上質なブロード生地特有の光沢感やなめらかさをもったクリアブルー。白シャツなみの品のよさを保ちながら、白シャツよりも肩ひじ張らずに使えるバランスを形成。ゆったりとしたビッグサイズかつボタンダウンのカジュアルなディティールゆえ、気負わず手にとりやすい。
品行方正な「正統派ブルー」

トレンチコートのようなバッグスタイルのシャツワンピース。触り心地はソフトなのに、適度なキックバッグと速乾性のある肌なばれのいいポリエステル素材。黒に近いもの静かなネイビーが、1枚系のリラックス感を上品に格上げ。キレイなだけで終わらない、前後差のある動きをつけたシルエット。
1枚で9パターン「使い回しやすいシャツ」選び方
合わせる服に応じて簡単に姿を変えられ、スタイリングにおいても多彩な役割を担ってくれるから。実は白Tよりも活躍が期待できるゆったりとした白シャツ。たった1枚に秘められた無限の可能性を、スタイリングとともに徹底追求!
【着回すシャツ】

「くたっとしすぎない」やや厚めの長め丈
オーバーサイズでもしゃんと見えるうえに透けにくい、ややハリのある生地。小ぶりなえり&ボタンが隠れる比翼仕立てのミニマルさも使える理由の1つ。
幅広のカフスがそのまま着ても、そでを巻くっても、さらりと羽織っても適度に目を引くさりげないアクセントとして作用。光沢感を帯びた、きめ細やかなコットン100%。