「飲むだけスキンケア」シミや乾燥に悩むなら「朝食後1杯」の美肌習慣

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「お正月だけではもったいない!」甘酒習慣のススメ

「甘酒は”飲む点滴”と呼ばれるほど体に良い」と聞くけれど、「本当に美容や肌にいいの?」「どう飲めば効果的なの?」と気になっていませんか? 先に結論から言うと、米糀(こめこうじ)から作られた甘酒は、美容と健康をサポートする成分が豊富で、日々のインナーケアに非常におすすめです。


ただし、効果を最大限に引き出すには、「選び方」と「飲み方」に少しコツがあります。この記事では、なぜ甘酒が美容に良いとされるのか、その美容効果を高めるための具体的な飲み方、注意点まで詳しく解説します。 (※本記事は甘酒の一般的な情報提供を目的とし、効果には個人差があります。)


(TOPICS)
1.なぜ? 甘酒が評価される理由
2.「コレは禁物」甘酒習慣の注意点
3.効果をより高める「3つのポイント」


1.
なぜ? 甘酒の「美容効果」がすごい理由

米糀甘酒が「飲む点滴」と呼ばれるのは、ビタミンB群、アミノ酸、ブドウ糖などが豊富だから。 特に美容面では、近年の研究で以下のパワーが注目されています。



〈メリット1〉 美をつくる「腸活」をサポート

甘酒には、発酵の過程で生まれる「オリゴ糖」や、原料である米由来の「食物繊維」が含まれます。 これらは腸内にいる「善玉菌」の大好物なエサとなり、腸内環境を整える「プレバイオティクス」として働きます。実際に、女子大生を対象に甘酒を2週間毎日飲んでもらった研究では、「排便の頻度が有意に改善した」という結果が報告されています (※1)。


腸が整うことは、美容の土台です。不要な老廃物を溜め込まずスッキリすることで、結果的に肌荒れの予防や、巡りの良い透明感のある肌につながります。



〈メリット2〉 老化の原因・糖化を抑える「コウジ酸」の力

米糀が発酵する過程で作られる成分の代表格が「コウジ酸」です。 このコウジ酸は、その美白効果から医薬部外品(薬用化粧品)の有効成分としても認可されています。


具体的には、肌が紫外線を浴びた時などにシミの原因となる「メラニン」を作る酵素、「チロシナーゼ」の働きをブロックする作用が知られています。 コウジ酸に関する基礎研究や臨床試験は古くから行われており、色素沈着(シミ)に対する有効性が確認されています (※2)。


化粧品のように直接肌に作用するわけではありませんが、「飲む」ことでこうした成分を体内に取り入れることは、くすみのない透明感を目指す上でプラスに働くと考えられます。



〈メリット3〉 体の中から「セラミド」をとり入れられる

肌のうるおいを守るために欠かせない成分が「セラミド」です。セラミドは肌の角質層で水分をガッチリと掴み、外部刺激から肌を守るバリア機能の主役でもあります。


米糀甘酒の原料である米や米糀には、このセラミドの材料となる「グルコシルセラミド」が含まれています。 グルコシルセラミドを経口摂取(食べたり飲んだり)することで、肌の保湿力やバリア機能が改善することは、多くの研究で示唆されています。 つまり、甘酒を飲むことは、肌のうるおい成分の「材料」を補給する行為とも言えるのです。


〈メリット4〉ぷるんとした肌のハリ・弾力維持にも

肌のハリを支えているのは、皮膚の深い部分(真皮層)にある「コラーゲン」です。 残念ながら、米糀甘酒の継続摂取が肌の弾力性(ハリ)にどう影響するかについての公的な学術論文(企業が関わらない純粋な研究)は、現時点では見つけにくいのが実情です。


しかし、肌の弾力をキープするメカニズムとしては、糀菌が米のタンパク質を分解して作る「アミノ酸」が重要です。アミノ酸はコラーゲンを含む体中のタンパク質の元になるため、良質なアミノ酸を補給することは、健やかな肌の維持に不可欠です。



2.
「太らない?」「お酒じゃないの?」甘酒の注意点

美容にとってメリットの多い甘酒ですが、「体に良くても、ここが心配」という点を解消しておきましょう。



Q1 太る?カロリーや糖質は?

米糀甘酒の甘さは「自然な甘さ」ですが、お米が原料なのでカロリーゼロでは決してありません。


カロリー
米糀甘酒は、製品にもよりますが100mlあたり約80〜90kcalが目安です。


糖質
糖質も100mlあたり約15g〜20gほど含まれます。


これは、白米お茶碗に軽く半分(約70g)くらいのカロリー・糖質量に相当します。 「飲む点滴」と言われるように栄養価が高い反面、カロリーも糖質もしっかりあります。


飲んだ満足感が高く、美容のために飲むならジュースやカフェラテ、お菓子を食べる代わりに甘酒に「置き換える」のが正解です。健康に良いからといって、いつもの食事にプラスして毎食(朝・昼・晩)飲んでいれば、当然カロリーオーバーで太る原因になります。



Q2 アルコールを含むものの見分け方は?

甘酒には2種類あり、美容と健康のために選ぶなら、迷わず「米糀」タイプを選びましょう。


米糀 甘酒 (美容目的ならコレ!)
アルコール: 0.00%(法律上「清涼飲料水」)
原材料名: 「米」「米糀」のみ。(シンプル!)
特徴: 糀菌が米のデンプンを糖化させた「自然な甘さ」。


酒粕 甘酒 (注意!)
アルコール: 1%未満を含むことがほとんど。
原材料名: 「酒粕」「砂糖」「食塩」など。
特徴: 日本酒の「酒粕」を湯で溶き、砂糖で甘みを加えたもの。微量でもアルコールを含むため、お子様、妊娠中・授乳中の方、運転前は絶対にNGです。



Q3 飲み過ぎのデメリットは?


米糀甘酒は自然な甘さとはいえ「糖質」です。糖尿病などで糖質制限をしている方は、飲む量について医師に相談してください。 また、一度に大量に飲むと血糖値が急上昇する可能性もあります。重ねてになりますが、やはり「適量を守る」ことが大切です。


米糀甘酒は薬ではないので「副作用」はありませんが、「デメリット」はあります。


血糖値の上昇
甘酒の甘さの正体「ブドウ糖」は、吸収が早いため血糖値が上がりやすいです。糖尿病の方や血糖値が気になる方は、一度にたくさん(例:300mlなど)飲むのは避け、医師に相談してください。


お腹がゆるくなる
発酵食品であり、オリゴ糖や食物繊維も含むため、体質によってはお腹がゆるくなる可能性もあります。まずは少量から試すのが安心です。



3.
甘酒の美容効果を高める「タイミング」「量」「飲み方」

「いつ、どれくらい飲めばいい?」美容習慣として長く続けるための、モチベーションを保つちょっとしたコツ。



効果の出始めは「最短でも2週間」が目安

体質や目的によりますが、一例(※1)としては2週間で腸への効果が見られています。まずは2週間〜1ヶ月、毎日続けてみるのがオススメですが目安としては、


腸活(スッキリ感) 研究(※1)では、「2週間」で排便頻度の改善が見られています。個人差はありますがまずは2週間、毎日続けてみましょう。


肌(うるおい・透明感) 肌のターンオーバー(生まれ変わり)は約28日〜(年齢により変動)。肌質の変化を期待するなら、最低でも「1ヶ月」は続けるのがおすすめです。



飲むタイミングは?

いちばんのオススメは朝。 脳のエネルギーになるブドウ糖が豊富で、1日のスタートに最適。腸のゴールデンタイム(朝食後)に合わせて腸活もサポートできます。夜もリラックス効果や、寝ている間の腸活サポート効果を期待できますが、カロリーがあるので飲み過ぎには注意が必要です。


【ベスト】 朝 (朝食と一緒か、食後に)

ブドウ糖が脳のエネルギーとしてすぐに使われ、日中の活動で消費されやすいため。また、朝食と摂ることで腸の動きを活発にする「腸活」のゴールデンタイムにもなります。 例: ヨーグルトにかける、トーストのお供にする。


【ベター】 間食 (おやつの時間)

甘いものが欲しくなる午後3時頃に最適。満足感が高く腹持ちも良いため、クッキーやチョコレートに手を伸ばすのを防げます。 例: 小腹が空いた時、デスクワークの合間に。


【注意 】夜 (寝る直前)

夜はエネルギー消費が少ないため、飲んだ糖質が脂肪として蓄積されやすくなります。 例: もし夜に飲むなら、「寝る3時間前まで」に済ませるか、夕食の「デザート代わり」として(その分ご飯を減らすなど)調整するのが賢明です。



飲む量、1日分の目安は?

ズバリ、「100ml」を目安にしてください。多くても200ml(コップ1杯)まで。「一度に大量」より「毎日100mlをコツコツ」が、美容への近道です。

約100ml
小さめのコップ半分、または市販の飲み切りパック1本分くらいです。

カロリー
100mlを目安に、約80〜90kcal。



続けるための「簡単アレンジアイディア」

① 甘酒 × 豆乳(または牛乳) = 1:1
最も定番の「甘酒ソイラテ」。非常にまろやかになり、甘酒に不足しがちな「タンパク質」や「イソフラボン」も同時に摂れます。


② 甘酒 × 無糖ヨーグルト
「発酵食品」同士の最強タッグ。甘酒(プレバイオティクス)とヨーグルト(プロバイオティクス)で、腸活効果がブーストされます。
例: 無糖ヨーグルト100gに、甘酒を大さじ2〜3杯(約30〜45ml)かけるだけ。


③ 甘酒 × すりおろし生姜(or きな粉 or レモン果汁)
冷えが気になるなら「生姜」。タンパク質を足したいなら「きな粉」。さっぱりしたいなら「レモン果汁」。気分で変えて楽しめます。



どれがいい? 「とくにいい」オススメの甘酒3選

「栄養価重視」の玄米甘酒

「栄養価の高い玄米と米糀のみでつくられたこの甘酒は、やさしい甘さと、とろとろとした口あたりが特徴。ホットで飲むと、体の内側から温まってリラックスできます。飲み続けることで、肌の調子が上がった気が」(マイさん・ブランドディレクター)


【POINT】玄米と糀のみで作られている、ノンアルコールの玄米甘酒。農薬・化学肥料に頼らない農法で育てられた、山燕庵のブランド米「コシヒカリアモーレ石川県産玄米」を使用。クリーミーな舌触りと酸味のないやさしい甘味が特徴。



ブランド米・豊かな湧き水」からつくる2種類の甘さ


「一時期新潟県に住んでいたこともあり、魚沼産コシヒカリに惹かれて購入。コーヒーは必ずブラック派の私でも飲み続けられた、もったりしないほどよい甘み。とくに、ブドウ糖、アミノ酸に加えてクエン酸まで生み出すカワチ糀使用のタイプは、朝のランニング後でも飲めてしまうほど甘酸っぱく爽やかな口あたりです」(編集部・T)



甘酒が苦手な人にこそ試してみてほしい「ヨーグルト風味」


「乳製品不使用なのに乳酸菌入り、加えてヨーグルトのような味わいに驚き。糀菌と乳酸菌のW効果が期待できるということもあって、腸活マンネリを打破してくれた、まさに救世主的な1本。甘酒や米糀が苦手という方でもさらりと飲みやすいため、ライトなプレゼントとしてもオススメ」(編集部・T)



「飲む美容液・甘酒」で内側から変わる習慣を

「腸」や「肌」へのポジティブな影響が研究されている、日本のスーパードリンク・甘酒。いつものスキンケアに加える形で、まずはコンビニやスーパーで「米糀」と書かれた甘酒を手に取り、「1日100ml」から「飲む美容習慣」を始めてみませんか?


【参考】
(※1) 便秘に対する甘酒摂取の効果 (J-STAGE, 2017)
(※2) コウジ酸のメラニン生成抑制作用と各種色素沈着症に対する治療効果 (J-STAGE, 1994)



(美容通16人に取材)
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