GISELe

2020/05/02

【理想のメイク考】控えめなのに「なぜか印象に残る」メイクをプロが解説!

GISELe編集部

強気にナチュラルメイク

連想されるイメージの枠を超えた、ある意味「強気」な解釈が見慣れた装いを活性化して、さらに新たなアイディアにつながる好循環の起点になる。


INTERVIEW
WHAT’S NATURAL MAKE-UP?


飾り立てていないのになぜか印象に残る人。誰もが理想とする女性像が共通してそなえる「軸と余白」の正体とは? GISELeでもおなじみのヘア&メイク岡田知子さんにヒアリング。



CHANEL



Salvatore Ferragamo



HERMES



Alexander McQUEEN



Christian Dior



編集部:ファッションもそうですが、メイクにおける「どこか抜く」はもはや常識の域に達しました。
岡田さん:そう、抜け感は不可欠で、つめ込み「すぎ」は窮屈でしかない。全パーツを彩る必要はないし、色もなくたっていい。逆にメイクをがんばったら、ヘアをコンパクトにするとか、そういうさじ加減ね。見せ場どうしがケンカするくらいなら、1つで十分です。要するに、見る側に感じさせる「余白」がないと。
編集部:完璧な女っぽさより、どこか隙のある女性のほうがより魅力的。アレコレ勝手に想像してしまうというか。
岡田さん:「余白」ってそういうもの。
編集部:ナチュラルというと「引く」に目がいきがちで、「軸がありつつナチュラル」って難しいです。
岡田さん:「ナチュラルメイク」と「特徴がないメイク」は別物。トップメゾンを見渡すだけでも一目瞭然で、シャープめに整えた肌がまず軸にあって、その肌の中にあるトーンから色を引き出して、ナチュラルの範囲内で強気なポイントづけをしたメゾンが目立ちました。コントゥアリングメイク* もより洗練されてきた印象です。
編集部:とくに注目したのは?
岡田さん:ソフトマットな肌に急な角度でそぐような陰影をつけたエルメスのメイクには触発されました。骨格を描くのみで、ごくミニマムに構成されたまとまり感と清潔感。清潔な土台があれば、トリッキーな色も重くハマっていくことがわかる道しるべのようなメイクで、ここから先へ無限にアレンジが広がっていくなと。
編集部:具体的に色みで今っぽさを出すなら?
岡田さん:さっきも言った、肌に内在する色みから引き出すと確実です。なかでもイエローは日本人にとり入れやすくて、意外性もある「味変コスメ」として優秀。あとは目元の比重を下にズラす、眉を立ち上げる……。色は変えずバランスや質感だけを変えるのも目新しさを出す手早い方法。一見スッキリしているけど、3度見で小細工に気づくくらいがナチュラルメイクといい関係を築くコツ。身構えて大げさに変える必要はありません。

*コントゥアリングメイクとは……ハイライトやシェーディングなどを用い、光と影をコントロールして立体感を出すメイクテクニック。
CREDIT: Photography_Kyosuke Azuma(model), Yusuke Tanaka(still) Hair&Make-up_Tomoko Okada(TRON) Styling_Chisato Takagi Model_Baya Cooperation_AFLO Design_Yuumi Arai(Ma-hGra) Composition&Text_Wakana Akiya