プロ直伝!「ブーツが長持ちする」ケアの秘策
もう二度と出会えないかもしれない、自分的お気に入りの1足を大切に、ずっとつきあっていくために。その大きな分かれ道となる、あなどれないきちんとしたメンテナンスの方法。おろしたての見た目を保つ、お手入れ方法を靴の専門家が徹底解説! 手持ちのブーツも、新しく買ったブーツも。おろしたての見た目に近づける&保つ方法を。
【取材したスペシャリスト】
(コロンブス 小高公次さん) 皮革関連業態に100年の長きにわたり、靴仕上げ剤・靴クリームを提供してきたコロンブスの企画部。靴磨きの講師として幅広く活躍。 (R&D 小坂遼太郎さん) シューケア商品の専門商社として40年以上業界をけん引してきたR&Dの営業企画部。ヨーロッパ伝統のシューケアアイテムを熟知。 (ルボウ 石津麿美さん) フランスの高級シューケアブランドSAPHIRをとり扱うルボウの営業部に所属。高価な靴にも安心して使える製品やケアに精通。
1.【カビの防止と生えてしまったときの解決策】
・カビの生えた部分に専用シートをON「除菌力が高いカビ取りシートを使い、カビが発生している箇所を徹底除去。布を使うと、1度カビをふいた布から移ることもあるので、使い捨てのシートタイプが衛生的」(小坂さん)
・モールドクリーナーを吹きかけ除菌
「布にスプレータイプの除菌剤をつけ、靴を丁寧にふきます。カビ取りシートだけでも問題ないですが、スプレーの除菌剤を加えることにより、カビの再発防止につながります」(小坂さん)
・乾燥後、通常のお手入れを
「そのあと、風通しのよい場所で完全乾燥させたら、いつものメンテナンスをしてください。乾燥したままはくとひび割れの可能性があるのでクリームで保湿するのが大事です」(小坂さん)
2.【購入時の型紙で形くずれさせない】
「買ったときに入っていた紙や型紙が意外と有能。保管時に入れておけば、除湿+美しい形をキープしてくれます。ないときは新聞紙を靴に合わせて丸めればOK。また、エナメルは靴どうし密着したまま収納すると色移りする可能性があるので、気をつけて」(小坂さん)
3.【手間をかけずにケアできるクリーム】
「ロングやミドルなど丈の長いブーツはレザー部分が広いだけにふつうの革靴より手間がかかるのが難点。そのため、汚れ落としとツヤ出しをあわせもったクリームを使用すると効率的。色あせが気になるときは同色の靴クリームを塗布し、豚毛ブラシで磨き上げてください」(小高さん)
4.【ムートンブーツはスエード同様のケアを】
「外側はスエードと同じお手入れで問題ありません。ただ特有のふんわりとした内側は汗で湿りがちなので注意。カビ防止のため、着用後は靴用乾燥剤を入れてください」(石津さん)
【キレイを保つ5つの習慣】
・着用後はブラッシングを!
汚れやシミの発生を防止。「ホコリが付着していると革に必要な栄養分をかわりに吸ってしまい、お手入れの質が低下してしまいます。あまりはかない靴でも定期的にブラッシングをするのがいい」(石津さん)
・1度はいたら中2日はあける
カビの発生を防ぐ策。「1度はいた靴はそうでもないと思っていても湿気がこもっているものです。お気に入りのシューズでも毎日はかず、完全に乾いてから着用するようにしてください」(小坂さん)
・シューキーパーを使う
服でいうハンガーの役割。「見落としがちですが、収納時にシューキーパーを靴に入れるだけでより長くはけるようになります。すぐに用意できないときは最低限、新聞紙を丸めて入れましょう」(小坂さん)
・毎回靴ベラを使用する
毎日の積み重ね。続けることでダメージや型くずれが大きく軽減。「はきやすくするだけでなく、靴のかかと部分の傷みも軽減してくれるので必要不可欠。革靴だけでなくキツいヒールやスニーカーにも使うことで、靴ずれを防げることも」(石津さん)
・週に1度の防水スプレーの効果
油汚れからも守れる一石二鳥のルーティン。「水をはじくことに目がいきがちな防水スプレーですが、ホコリや油分を含んだ汚れからも保護してくれます。雨にぬれたあとは効果が弱まるので、しっかり吹きかけて」(小高さん)
(汚れも色褪せも1発で解決のスーパーアイテム)
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