ウィメンズには出せないそでや身ごろのゆとり。だからこそ多彩なアレンジが楽しめたり、似合うものが増えたりと、スタイリングの幅が広がるきっかけになる「メンズの服」。シンプルな装いがメインの夏こそ。ワードローブにいい刺激をもたらす「サイズ感」に注目。
【1】差がつく「ぶかっと感」
ネイビーの半そでTシャツ
夏の制服ともいえる、ごくシンプルなTシャツをメンズサイズにするだけで生まれる迫力。落ち着きのあるネイビーで選ぶと、白や黒ほど無骨に見えない品のよさも加わる。
【POINT】
■GISELeスタイリストにもファンが多い、ATONのメンズ服。綿100%ながら、くたっとした上質な風合いが魅力。 ■そでも身ごろも丈もたっぷりとゆとりがあるから、着方によるアレンジが楽しめる。バランスを自在に操れるため、どんなボトムとも好相性。
長めの丈を素直に生かして
体を包むシルエットを頼りにシャープなスキニーを再稼働
ジャストなトップスとだと体の形を拾いすぎるスキニーとの合わせ。サイズの差がコントラストを生み、着映えを確約。長いそでをふた折りして、さらっとした装いにわずかなクセを。
【2】図らずともメリハリがつく
「ストレートのチノパンツ」
デニムと並ぶメンズボトムの代表格・チノ。ウィメンズの形と特に違うのは腰まわりのゆったり感。特有の生地の厚みやハリと相まって体との間に余白が生まれるおかげで、むしろ華奢見せが可能。
【POINT】
■「チノといえば」なブランドの中でも、とくに不動の人気を誇る“874”。センタープレス入りで、きちんと感も得られるシルエット。 ■シーンレスで使える万能性がありながら、脚線だけでなくヒップラインも拾わない。他のボトムだと少しもの足りなさを感じるトップスでも、パンツに迫力があるおかげで一気に着やすく。
コンパクトなリブタンクでラフでも女性らしい装いに
あまったウエストを生かした折り返しのアレンジで変化球
はき口の裏側のロゴが、ミニマルなタンクを退屈に見せない飾りとして作用。
【3】適当に着てさまになる
「白のえりつきシャツ」
余白のある身ごろ、あり余るそでの長さ、ドロップショルダーのように落ちた肩。ちぐはぐなシルエットだからこそ、まじめな形を選んでもどこか力が抜けてエフォートレスな印象に。
【POINT】
■さまざまなアレンジで姿を変えられるシャツ。体との間の適度な余白やそでの長さにも変化がつくから、どんな着方をしてもくずしたようなニュアンスが手に入る。 ■大きめサイズでもなじみやすい、繊細な薄手のコットンなのにラフに見えないのは、高級シーツさながらの、ほのかにツヤを感じる風合いだから。
ダメージデニムにばさっと「適当に」合わせて
シンプルなのに差がつく理由はサイズの微差とリッチな風合い
首元のボタンをざっくりと開けて、そでもそのまま。えりつきのきちんとした白シャツだから、ルーズな形を適当に着ても、程よいきちんと感。
【4】甘い服にぴったり似合う
「首元高めのナイロンジャケット」
色も素材もタフな、スポーティな黒のナイロンジャケット。わかりやすいメンズっぽさが切れ味となり、スタイリングを整えるのに最適。薄手なら夏でも活躍。
【POINT】
■フード内蔵でしっかりと自立する厚みと高さのある首元に、すそはドローコードでシルエットが自在に変化。裏地はメッシュで通気性がよく、撥水、防風など機能性も充実。 ■色や形、素材の女らしさを直球でまとめるのは、やや気恥ずかしさが残るもの。そんなときにも、アクティブなイメージのブルゾンを投入するだけで、簡単にカジュアルダウン。
甘めなオール白をやさしく締める
さわやかにまとめた白の上下の輪郭を縁どってぼやけを防ぐ
黒ブルゾンは着まわし。スカート 19,800円/マイカ アンド ディール(MICA & DEAL 恵比寿店) トップス 4,950円/Ungrid ピアス 3,300円/SLY(バロックジャパンリミテッド) サンダル 6,930円/RANDA