どんな組み合わせでもさまになり、冒険心も落ち着くバランスに仕上げてくれる白と黒。その中でも、組み合わせに悩むことなく使えて、シンプルだけどオシャレに見える服を選抜。着回しコーディネートの実例で、その確かな実力を検証。
(CONTENTS)
①ワントーンが上手くなるテクニック
②モノトーンの「着方の幅」の広げ方
③白と黒だけで「毎日違う」着回しの実例集
④着回した服 「キレイになれる」ベーシック
1.
ポイントは「質感」ワントーンが上手くなるテクニック
冬の服は「選べる素材が多い」というのも利点。そんな理由からもワントーンでもメリハリをつくるのが簡単に。色にコントラストをつけずとも「質感」に差をつけて、バランスアップを実現。 (※着回したアイテムは記事末にあります)
「上は軽く・下は重め」に
黒コーデュロイパンツ 36,080円/Oblada(シンチ) 黒ロンT 16,918円/Oblada(シンチ) 黒キャップ 16,500円/MUHLBAUER(ジャーナル スタンダード ラックス 表参道店) 黒ローファー 16,390円/A de Vivre
ウォーミィなコーデュロイでロンTに「重みを加算。トップスとボトムの質感や軽さに差をつけることでバランスアップ。コーデュロイのほんのりとしたツヤによる奥行きや、縦の畝も相まって、ゆるいフォルムでまとめてもどこかスマートさを残せる。
コンパクトな上下+個性のあるアウター
黒カップつきタンクトップ 6,600円/レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 黒ジレ 74,800円/マージ(エストネーション) 黒レザーミニスカート 112,200円/リトコフスカ(アルアバイル) 黒バッグ 92,400円/MAISON VASIC(ヴァジックジャパン) 黒ブーツ 39,600円/プレインピープル(プレインピープル青山)
リブにレザーにウールのジレ。全部質感を変えたことで、無地でも地味とは無縁の装いに。大きめのジレが体の線をそれとなくカバー。
素材と丈にも差をつけて「白の膨張感を緩和」
白チノパンツ 46,200円/SEA(エスストア) 白カーディガン 26,400円/フレッドペリー × レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 白サングラス 48,400円/プロポ(プロポデザイン) 茶バッグ 61,600円/nuer(ショールーム ロイト) 茶ローファー 84,700円/HEREU(ショールーム セッション)
ハイウエストパンツのはき口を隠さない程度のトップス丈。胸元のVネックでさらに切れ味よく。
奥行きが得られるシアーなタートルをインナー使い
白シャツ 18,920円/KUNIKO_NEMOTO×NAVE(NAVE) 白シアーハイネックトップス 17,600円/ニアー ニッポン(ニアー) 白スカート 39,600円/カオス(カオス表参道) 白バッグ 42,900円/nuer(ショールーム ロイト) 白ソックス 1,375円/靴下屋(タビオ) クリームパンプス 51,700円/KATIM
首だけでなく、手元からもインナーをのぞかせて立体的に。ソックス+パンプスまで白っぽくまとめてものっぺり見えはなし。
2.
モノトーンが上手くなるテクニック
同じ服を使って「ちょっと変わった着方」で着回しの幅を拡大。なじみのある、安心感のある色の中でなら、着方の工夫も楽しくなる。
スカートでレイヤード
白のロングと黒のミニ。丈と質感の差を利用
黒ロンT 16,918円/Oblada(シンチ) 白スカート 39,600円/カオス(カオス表参道) 黒レザーミニスカート 112,200円/リトコフスカ(アルアバイル) 茶サングラス 39,600円/プロポ(プロポデザイン) 黒ブーツ 60,500円/TSURU By MARIKO OIKAWA
レザーのミニをコルセットのように見立てて、ニットスカートの上からドッキング。フレアスカートの形をくずさないから、意外にもなじむ新発見。
アウターっぽいものをインナーに
ゆったりとしたジレを味方にインナーの幅を拡大
黒ジレ 74,800円/マージ(エストネーション) 白スカート 39,600円/カオス(カオス表参道) 白アノラックパーカ 19,800円/JULY NINE(メイデン・カンパニー) シルバーブレスレット 28,600円/NINA&JULES(ショールーム ロイト) バッグ 40,700円/VASIC(トゥモローランド)
どちらかというとアウター的役割を果たすナイロンのパーカを、あえて中に。そで口が広め&ノーカラーのジレだから、クセありトップスとも好相性。
薄いタートルをいちばん外に
インナーづかいとはまた違うデザインのような一体感
白シャツ 18,920円/KUNIKO_NEMOTO×NAVE(NAVE) 黒コーデュロイパンツ 36,080円/Oblada(シンチ) 白シアーハイネックトップス 17,600円/ニアー ニッポン(ニアー) 眼鏡 39,600円/プロポ(プロポデザイン) 黒バッグ 31,900円/ROH SEOUL 黒フラットシューズ 66,000円/FLATTERED(ショールーム ロイト)
ぱりっとしたシャツの表情もゆるんで女性らしい印象を強化。シルエットもどことなくすっきりと。
「自由に重ねて」ウォームアップ
アイテムを欲張っても、白と黒だけならごちゃつくことなくシンプルな見た目を貫ける。デザインではなくシルエットで飾り立てるように、好きなものをつめこんでオリジナリティのあるスタイルを。
異なるネックラインを重ねたうえにカーデも加えた「5枚づかい」
白シャツ 18,920円/KUNIKO_NEMOTO×NAVE(NAVE) 白カーディガン 26,400円/フレッドペリー × レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 黒コーデュロイパンツ 36,080円/Oblada(シンチ) 白シアーハイネックトップス 17,600円/ニアー ニッポン(ニアー) 黒ロンT 16,918円/Oblada(シンチ) 白アノラックパーカ 19,800円/JULY NINE(メイデン・カンパニー) 白ソックス 1,540円/靴下屋(タビオ) 黒パンプス 59,400円/ネブローニ
タートルネックにクルーのカットソー、さらにシャツとハーフジップのナイロンパーカもON。これだけ重ねてもほっこり見えないのは、スマートを保てるモノトーンだから。コートに頼らずともあたたかな上半身のボリュームにまけないよう、ボトムもワイドなコーデュロイをセレクト。シャツのそでをひと折りしたのもメリハリに効くポイントに。
同じコーディネートで「白と黒の分量を変える」
PATTERN-1
白はさし色に徹してメリハリのあるモノトーン
品のいい色という共通点を持ちながら、やさしさを感じる白と、よりクールなイメージを持つ黒。どちらの色をメインにするかで同じスタイリングでも全く異なるイメージに。
黒オールインワン 85,800円/イレーヴ 白シアーハイネックトップス 17,600円/ニアー ニッポン(ニアー) 白アノラックパーカ 19,800円/JULY NINE(メイデン・カンパニー) 白バッグ 46,200円/オソイ 黒ロングブーツ 55,000円/オデット エ オディール(オデット エ オディール 新宿店)
オールインワンを軸に、インナーには白タートルをセット。ナイロントップスを腰に巻き、足元もブーツインに変えてエッジを効かせると、無骨さがきわ立ち、ハンサムな雰囲気を貫ける。
PATTERN-2
顔まわりをルーズな白で包んでけだるげなモノトーン
上から白のナイロントップスを重ねると、黒に抱くキリッと鋭い印象が緩和され、どこか親しみのわくスタイルに。
3.
白と黒だけで「毎日違う」着回しの実例集
さらに同じ服を使って着回し。配色は一緒でも毎日違う雰囲気がかなう、スタイリングサンプル。
ミニをカジュアルに
ロンTのゆるさを味方にスエットのようにシャツレイヤード
スエットでよくやる組み合わせをロンTでも。たっぷりとしたシルエットでも、ミニボトムならすっきり。+タイツで肌感を調整。
白シャツ 18,920円/KUNIKO_NEMOTO×NAVE(NAVE) 黒ロンT 16,918円/Oblada(シンチ) 黒レザーミニスカート 112,200円/リトコフスカ(アルアバイル) グレータイツ 4,400円/BLEUFORET(Shinzone ルミネ新宿店) 黒フラットシューズ 35,200円/PIPPICHIC(ベイジュ)
親しみのわくハンサム
端正なオールインワンの抜けにストールがわりの白カーデのひと手間
1枚でも成立するオールインワンのさっぱり感を埋めるように、質感が効いたカーデを投入。ふわふわとした長い毛足が、スーツライクな黒をやさしく好転。
黒オールインワン 85,800円/イレーヴ 白カーディガン 26,400円/フレッドペリー × レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 茶バッグ 70,400円/ジョイ・グライソン(アルアバイル) 茶ローファー 16,390円/A de Vivre
動きやすさもオシャレも両得
白多めで構成されたクリーンなスポーティLOOK
辛口なブーツの柄や、ハートモチーフのバッグなど、小物でクセを出してカジュアルな雰囲気にブレーキを。
白チノパンツ 46,200円/SEA(エスストア) 黒カップつきタンクトップ 6,600円/レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 白アノラックパーカ 19,800円/JULY NINE(メイデン・カンパニー) 黒バッグ 37,400円/VASIC(ヴァジックジャパン) レオパード柄ブーツ 52,800円/PASSION BLANCHE(ジャーナル スタンダード ラックス 表参道店)
ハズさず「きちんと・キレイに」
クラシカルに徹してモノトーンを味わい深く
ジレを起点になつかしいムードでまとめても古く見えないのは、素材やデザインなど、要所に今っぽさをとり入れたおかげ。
黒ジレ 74,800円/マージ(エストネーション) 白シアーハイネックトップス 17,600円/ニアー ニッポン(ニアー) 白スカート 39,600円/カオス(カオス表参道) 黒バッグ 25,300円/Archivepke 白ソックス 3,300円/MOUSSY(バロックジャパンリミテッド) パンプス 75,900円/ネブローニ
まじめな中にも愛嬌を
ジレの間からロゴをのぞかせてかっちりとした装いを適度にハズす
カジュアルなロゴTとキレイめなジレといった真逆のテイストは、黒でそろえてまとまりよく。端正な面持ちの白パンツもラフなチノ素材で選び、ロゴだけ浮かないひと工夫。
白チノパンツ 46,200円/SEA(エスストア) 黒ジレ 74,800円/マージ(エストネーション) 黒ロンT 16,918円/Oblada(シンチ) パールネックレス 31,900円/リューク 黒バッグ 61,600円/GIANNI CHIARINI(ジャンニ キアリーニ 銀座店) ベルト 12,100円/LEFIJE(フラッパーズ) パンプス 18,150円/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店)
清潔感のあるリラックス
アウターがわりの白シャツでゆるみすぎず脱力
スタンダードな白シャツを引っかけて、力が抜けすぎない清潔感の残る気だるさを表現。インナーのスリムな黒タンクが白い上下の間のびを回避。
白シャツ 18,920円/KUNIKO_NEMOTO×NAVE(NAVE) 黒カップつきタンクトップ 6,600円/レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 白スカート 39,600円/カオス(カオス表参道) 黒ニット帽 9,680円/HIGHLAND 2000(メイデン・カンパニー) 黒バッグ 58,300円/ザ・パース(プレインピープル青山) 白ショートブーツ 25,400円/STACCATO(バロックジャパンリミテッド)
クールな白黒でレディに
ミニを行儀よくこなすシャツとベストのレイヤード
ベストやシャツなど、きちんと着られるアイテムもラフに重ねることで、白黒配色も気張らず装える。端正なシルエットのロングブーツは、甘く転びがちなミニスカートを女性らしいまま大人っぽく見せるのに適役。
白シャツ 18,920円/KUNIKO_NEMOTO×NAVE(NAVE) 黒ジレ 74,800円/マージ(エストネーション) 白シアーハイネックトップス 17,600円/ニアー ニッポン(ニアー) 黒レザーミニスカート 112,200円/リトコフスカ(アルアバイル) カチューシャ 25,300円/ALEXANDRE DE PARIS(アレクサンドル ドゥ パリ GINZA SIX店) 眼鏡 47,300円/アヤメ バッグ 104,500円/HEREU(ヘリュージャパン オフィシャルオンラインストア) 黒ロングブーツ 55,000円/オデット エ オディール(オデット エ オディール 新宿店)
メンズっぽい大人の着くずし
紳士的なアイテムを男の子のように着くずしたメンズのかけ合わせ
正統派なものなら着くずしても大人。シャツの上下のボタンを開けつつ、片側だけをインしたすそのこなしでもうひとひねり。
白シャツ 18,920円/KUNIKO_NEMOTO×NAVE(NAVE) 白カーディガン 26,400円/フレッドペリー × レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 黒コーデュロイパンツ 36,080円/Oblada(シンチ) サングラス 41,800円/アヤメ ベルト 22,000円/MANILA(エディット フォー ルル) 黒ブーツ 83,600円/ネブローニ
【着回した服】
「キレイになれる」ベーシック
着回しに使用した服とその選び方のポイントを解説。使えるということは大前提。そのうえ体を華奢に見せてくれたり、上質な質感だったり、美しい見た目に貢献できることが基準。
WHITE SHIRT
「コンパクトでもワイドでもない形」
インナーを仕込んでも窮屈に感じない適度なゆとりがありながら、ルーズには見せないシルエット。お尻を隠しつつタックインがしやすい丈であるのも魅力。 白シャツ 18,920円/KUNIKO_NEMOTO×NAVE(NAVE) 左のそで口に小さく入った「It’s so you!」の刺しゅうがさりげないハズしに。
ALL-IN-ONE
「理想のIラインがこの1枚で」
エフォートレスなシルエットながら、黒でえりつき、さらにウエストマークもできるからきちんと感もしっかりキープ。しなやかな風合いで女性らしさを加味。 黒オールインワン 85,800円/イレーヴ ウール100%とは思えない、ほのかにツヤを感じるさらっとした表面感。フロントボタンも目立ちにくい仕掛けに。
WIDE PANTS
「ワイドなら白パンツも気負わずはける」
細身のシルエットだと緊張感を伴う白パンツは、メンズライクなワイドでカジュアルダウン。透けない程度に厚みのある生地によって、気になる膨張感まで軽減。 白チノパンツ 46,200円/SEA(エスストア) ツータックが功を奏してのっぺり見せない立体感を。足首にゆとりがあるため、ブーツなどとも好相性。
RIB TANK TOP
「重ね着に抜けを出せるネックライン」
インナーとして活躍してくれるから、これからも不可欠なタンク。デコルテが見える開きなら、レイヤードしてもすっきりとした印象に。カップつきなのも魅力。 黒カップつきタンクトップ 6,600円/レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) 体のラインを拾いにくく、へたれにくい地厚さ。後ろ側も深めの開きに。
KNIT CARDIGAN
「都会的な白のふわふわ」
リッチな毛足と胸元のロゴマークで、リラックス感のある白ニットをクラスアップ。羽織ったり肩にかけたりできる長そでカーデなら、アレンジがしやすい。 白カーディガン 26,400円/フレッドペリー × レイ ビームス(レイ ビームス 新宿) バランスがとりやすい、シャープなVネックとやや短めの着丈。
CORDUROY PANTS
「普遍的な黒に素材で季節感を」
コーデュロイのぬくもりを味方につけて、シーズンレスな黒の太めパンツを今っぽく。しっかりと凹凸をつくれる太めの畝と光沢のある風合いで着映えも約束。 黒コーデュロイパンツ 36,080円/Oblada(シンチ) ほっこり感が気になる風合いやぶかっとしたフォルムも、キレのいい黒で選べばおのずとスマート。
WOOL GILET
「おめかしにも向くすそのデザイン」
前開きのモードなウールジレに立体的なフリルをドッキング。ドレスライクなディテールが、冷静さを保てる黒のおかげでふだんづかいしやすいさじ加減に。 黒ジレ 74,800円/マージ(エストネーション) すそのフリルはボタンでとりはずしが可能。厚手のインナーが着やすいよう、身幅やそで口も広めに設計。
SHEER TOP
「定番タートルをシアーに更新」
モノトーンの中でもさらにハズさないタートルネックで、旬な素材にトライ。透けに加えて色も白なら、重厚感の出やすい秋冬の装いに好都合な軽さが出せる。 白シアーハイネックトップス 17,600円/ニアー ニッポン(ニアー) 着たときにできる首元や身ごろのたるみで、さらなるニュアンスを加算。
LOGO T-SHIRT
「黒を選んでロゴを大人化」
アクセントづくりに最適なロゴトップス。黒ベースで選んで、ポップな雰囲気にブレーキを。スエットほど厚みがないため、タックインも簡単。
どう着てもカジュアルなアイテムだから、あえてそでも身ごろもぶかっとさせて、とことんボーイッシュに。 黒ロンT 16,918円/Oblada(シンチ)
KNIT SKIRT
「エレガントなスカートでニットはじめ」
軽やかなイメージから一変、ニットによる重みで迫力が増した白のスカート。すそだけに広がりが出る落ち感とドレープでスタイルアップにも効果を発揮。 白スカート 39,600円/カオス(カオス表参道) ニットながら気品を残せる、シルクの糸を贅沢に使用。フラットなウエストまわりで見えたときもキレイ。
MINI SKIRT
「大人に似合うミニ=黒レザー」
ボリュームの出やすいこれからの時季に、あると便利なミニ丈。本格派な黒レザーがかもすきちんと感によって都会的に。台形で腰まわりをそれとなくカバー。 黒レザーミニスカート 112,200円/リトコフスカ(アルアバイル) ジップなども極力目立たせない、特徴は上質な素材だけのごくシンプルなデザイン。
NYLON OUTER
「アウターとしてもトップスとしても」
秋冬の素材にキレを足せるナイロンを、トップスレパートリーの1つに。直球スポーティなアイテムは、黒より白で選ぶとクリーンな印象に落ち着ける。 白アノラックパーカ 19,800円/JULY NINE(メイデン・カンパニー) オーバーサイズかつ胸元まで開けられるハーフジップで、顔まわりの変化も自在。