新しい流行やテイストを気負わずとり入れてみたい。そんな気持ちをリアルに引き寄せるために、どんな装いも支えてくれる安心感をそなえた「理由のあるベーシック」に着目。これまでもこれからも。スタイルに寄り添い続ける逸品だけを集めました。
タイムレスに愛される「王道中の王道」
言わずと知れた老舗ブランドのあの名品の魅力をあらためて深掘り。長年の歴史をひもとくと、「王道」と呼ばれる理由が見えてくる。
テイストを選ばない万能性をそなえたチノパンツ

brand : Dickies
item : Chino Pants
ブランドの代名詞といえる、ユニセックスなオリジナルワークパンツ。8.5オンスのツイル生地を使用し、ハリのある生地感。センタープレスとややテーパードがかったシルエットにより、脚長効果も見込めるうえ、キレイめな装いとも好相性。バックポケットのブランドロゴがアクセントに。
装いを整えるムダのないラウンドフォルム

brand : OLIVER PEOPLES
item : Glasses
1962年公開の映画『アラバマ物語』で名優グレゴリー・ペックが着用したモデルがインスピレーション源の「Gregory Peck」。オーソドックスなボックス型で、顔まわりにフィットしながら知的なイメージを演出。先端にはブランドロゴのエンボス加工がほどこされた、特別感のある1本。やや高めのブリッジデザイン。
着るたびに体になじむテーラードシャツ

brand : Individualized Shirts
item : Tailored Shirts
1961年の創業以来、ニュージャージーの職人が1着ずつ仕立て上げるテーラーメイドシャツ。“CLASSIC FIT”のブルーシャツは、高品質なオックスフォード生地を使用し、着るたびに豊かな味が生まれる。“RELAXED FIT”の白シャツは、ツイル生地特有の上品なツヤのある質感が魅力。
構築的なトゥが目印のブランドの名作

brand : adidas Originals
item : Low Cut Sneakers
シェル型トゥ×辛口モードなレザーアッパーが象徴的な「SUPERSTAR II」。スタイリッシュなルックスながら、足元に重みを足せる唯一無二のボリュームシルエットは、誕生後50年以上たった今でも人気。パッド入りのシュータンと、アウトソールのラバー素材によって快適なはき心地を実現。正統派な装いのハズし役としても使える。
90年代を思わせるヴィンテージライクな風合い

brand : Levi’s®
item : Denim Pants
Levi’s®のアイコン的存在である501®。その中でも「501® ’90S」は、90年代に着想を得たモデルで、ゆったりとしたシルエットが特徴ながら、ストレートフィットで、どんな靴を合わせてもすらりとしたスタイルを実現。最高級のセルビッジデニムを使用していて、色落ち感も楽しめる。
手元に品格を宿すあせない定番

brand : Grand Seiko
item : Watch
ブランドが誕生した1960年の初代モデルのデザインを現代的にアレンジしたクラシカルな趣が香る逸品。ブラウンのレザーストラップに、アイボリーのダイヤルと正面のボックス型のサファイアガラスが普遍的な美しさを誇る。ラフなスタイルに1つつけるだけで、クラスアップが可能。
すべてのポロシャツの“原型”デザイン

brand : LACOSTE
item : Navy Polo Shirt
ラコステのポロシャツの中でももっともスタンダードな「L.12.12」は、鹿の子編みの素材を使用し、軽さと通気性のよさが自慢。繊細に編みこまれた生地感で、近くで見るとほのかな光沢を放つ。12回もの試作のすえ誕生した、まさにブランドの“DNA”を体現したといえるデザイン。
重厚な存在感を放つレザーローファー

brand : Paraboot
item : Leather Loafers
メンズコレクションをレディースに落とし込んだ「ORSAY」。職人がひとつずつ手作業で仕上げ、メンズシューズさながらの堂々とした風格を放つ。最小限の装飾のミニマムなデザインで、デニムやワイドパンツなどボトムを選ばない柔軟さ。アッパーレザーは耐水性に優れ、雨の日も安心。クッション性にすぐれたソールで、はき続けても擦れにくい。
“第二の肌”と呼ばれるなめらかなさわり心地

brand : Petit Bateau
item : Camisole Set
フランスで130年以上の歴史を誇るプチバトーのキャミソール。オーガニックコットンを100%使用し、表目と裏目を細やかに編み込んだ1×1リブ編み素材によって、やわらかな肌あたりで着心地はストレスフリー。大人のかわいさが残る赤ハート柄と、極細ボーダー柄の2着セット。
耐久性抜群の24オンスのコットンキャンバス

brand : L.L.Bean
item : Cotton Canvas Bag
約226kgの重さに耐え切るタフな質感が魅力のトートバッグ。用途に合わせて選べる5種類のサイズ展開で、とくに「ラージ」は、持つだけで体を華奢に見せる効果も見込めるほどビッグサイズ。ダブル・ステッチで仕上げているから、縫い目がほころびにくく、頑丈なつくり。ナチュラルなコットン×深いグリーンの持ち手。
日本人の体型にフィットする白Tシャツ

brand : Hanes
item : Packed White T-shirts
分厚すぎず、かといってアンダーウエアほど薄すぎない絶妙な「5.3オンス」を採用。従来の赤パックよりも、着丈を短く、首まわりをタイトに設計することで、そでを通した瞬間から体に心地よくフィット。さらにアームホルダーをしぼることで、二の腕をほっそりと見せる効果も。
フランスメイドのやわらかなボーダーT

brand : Le Minor
item : Border T-shirt
“Petit Copain=小さな彼”というモデル名のとおり、体のラインを拾わないゆったりとした大きめサイズにたっぷりとしたそで幅。ソフトな風合いに加えて、ネックラインを美しく見せるなだらかなクルーネックとドロップショルダーで、洗練された女性らしさを演出できる。
NEWS!
【限定販売中】「究極の普通」白黒Tシャツ
上質な綿100%の日本製。白はいっそう透けにくく、黒はこれまで以上に存在感高く。どこにでもありそうでどこにもない。シンプルな装いに差がつくこだわりがつまった無地の白黒Tシャツ。「Tシャツを着る日」にちょっとだけ自信が持てる1枚、ぜひお試しを。
新しい服が「合わせやすくなる」新しいベーシック
完全に夏に切り替わったラインアップ全般に合わせやすい「新しいベーシック服」をピックアップ。いまの季節はもちろん、オールシーズンでの活躍も見込める、ワードローブのそろえ方。 ※( )内はヒールの高さで単位はcmです。
スタイルUPもカバーも兼ねるデニム

9,990円/Gap ウエストはぴたっとフィット。裾にかけてたっぷりと広がる、スタイルアップの効果大なバギーフォルムが特徴の、軽やかなライトブルー。強めのウォッシュ加工により、デニム特有の重さを感じさせず、春の装いにぴったり。カジュアルからキレイめまで幅広いコーディネートに対応でき、一本持っていると重宝。
何でもないから「何でもできる」白シャツ

14,000円/バナナ・リパブリック コンサバすぎず、だらしなくも見えない適度なゆるさが魅力の白シャツ。プレーンな見た目ながら、すそに前後差をもたせるなど、コーディネートのバランスもとりやすいデザイン。デニムやスカート、スラックスなど、どんなボトムスとも好相性な、何でもないシャツだけど何でもできる、着回しに重宝するシンプルな名品。
「重ね着自在」のキャミワンピース

44,000円/THE SHINZONE(Shinzone ルミネ新宿店) 花柄にも見えるポルカドットをジャカードで表現したキャミソールワンピース。フロントボタン付きで、着脱がしやすく、レイヤードスタイルにも適したデザイン。インナーにTシャツやブラウスを合わせたり、上からジャケットを羽織ったりと、コーディネートの幅も広がる一着。
「抜け感演出に最適」リネン風のメッシュパンツ

37,400円/TSURU By MARIKO OIKAWA 脚線を美しく見せる適度な厚みを保ちながら、抜け感のあるメッシュ素材にアップデートされたパンツ。リネンのようなドライな風合いが特徴で、春夏の装いをより涼しげな印象に。リラックス感とエレガンスを両立させた一本。
甘さ控えめ「シーンレス」な黒ブラウス

15,400円/ルージュ・ヴィフ アンナ(アバハウスインターナショナル オンラインストア) 黒のナイロン混素材で、甘さひかえめに仕上げたフリルブラウス。適度にゆとりを持たせたシルエットで、フリルディテールが華やかさをプラスしつつ、シックなカラーリングで大人っぽくも女性らしい1枚。オフィスシーンからドレスアップまで、幅広い場面で活躍。
「Tシャツのように着られる」半そでニット

9,350円/LAGUNAMOON × POLO BCS(LAGUNAMOON ルミネ新宿) さらっとしたコットン地の半袖ニットは、Tシャツ感覚で着られる優れもの。胸元のベア刺しゅうも、シンプルながらも遊び心を感じさせるポイントに。肌寒い日はジャケットやカーディガンとレイヤード、暖かくなれば一枚でさらりと着こなせるほどよい厚み。
さわやかなブルーの万能パンプス

31,900円/TSURU By MARIKO OIKAWA 爽やかさと落ち着きを兼ね備えた、スエード素材で起毛感を残した淡いブルー。素足で履くのはもちろん、カラーソックスや柄ソックスと合わせることで、足元にアクセントを。ヒールの高さも程よく、デイリーからオフィスまで幅広く活躍。
合わせる服を選ばない「白のスエード」

(ソール3cm) 13,200円/Reebok ややくすんだ味のある色みとスエードならではの起毛感で、スポーティな白スニーカーをリッチに転換。カジュアルな装いにも、上品さをプラス。デニムやスカート、ワンピースなど、幅広いスタイルにマッチし、デイリーに活躍する一足。
人気スタイリストがよく使う「サイズ感を利用したテクニック」
デザインの目新しさだけに注目すると、季節が進むたび、スタイルに迷いが生じる懸念も。たとえ手持ちの服に限定しても、合わせのバランスを変えるだけで新鮮みが増したり、組み替えていった結果本当に必要なアイテムが見えてきたり。いま改めて上下の「サイズ感」に着目。
【スタイリスト・樋口かほりさん】
計算されたサイジングや着こなしの工夫により、シンプルなのに目を奪われるスタイルに定評あり。毎号の表紙スタイリングにも注目。
1.ベーシックだからこそ「メンズサイズで」
「メンズっぽい服は、その“サイズ感”が長所。メンズならではのそでやすそのゆとりは、定番スタイルに差をつけるポイント。着方で立体感を引き立てると奥行きが生まれ、スタイルアップもかないます。そんなシルエットを生かし、着方に少し工夫を加えるだけできゃしゃなパーツのアピールが可能。女っぽいバランスをつくるために、アクセサリー選びも手を抜けません」(樋口さん)
「ベルトで締める前提でメンズデニム」

「すそをたゆませて色の微差をなじませる」

「下のボリュームをビッグTで支える」

2.大きなシャツは抜け感を「えりで補う」
「えりつきのシャツはきちんとした印象が強いので、くずして着ることが大前提。首元を適当に開けるだけで、ハンサムなアイテムでも自然と女っぽさを残せます」(樋口さん)
「デコルテを飾りにメンズのポロを攻略」

「えりを乱せばオール白の力も抜ける」

「+スカーフでも気どりすぎない」

3.小物の役割を果たす「そで口のひと手間」
「デザインがシンプルな服ほど飾り気としても生きてくる、そでのニュアンスづくり。くずすことで腕に視線を誘導して、手元のアクセを引き立てるのもよく使う作戦」(樋口さん)
「ひじ付近でたるませてメリハリを」

「ゆるく折ってキレイな色をリラックス」

「折るというより丸めて立体感をつくる」

4.キレイめな服を着る日こそ「ボーイズライクな小物」
「ワンピースやセットアップなどのコンサバな服を着やすくするために、カジュアルな小物を活用。わかりやすいハズしも、“小さく”なら悪目立ちしません」(樋口さん)
「ドレスダウンにキャップを活用」

「淡い配色を正すBIGな白バッグ」

「クラシックをほぐすロゴソックス」

5.スウェット・ニットで「飾るといいこと」
「ボリューミィなスウェットやニットを肩がけするとメンズっぽさが加わり、目を引く服も着やすくなります。中肉素材でメリハリをつけることで、体がきゃしゃに見える」(樋口さん)
「シャツ×デニムに立体感が宿る」

「赤を身近にするきっかけに」

「個性的な柄がすんなりまとまる」

6.メンズ×メンズを「成功に導くルール」
「メンズライクなアイテムどうしを組み合わせるとき、気をつけたいのは肌の見せ方。体の中で細い部分を隠さないことで、女性らしさもさりげなくアピールします」(樋口さん)
「鎖骨を隠さないためにノーアクセ」

「ソックスははかずに足首をのぞかせる」

「ボーイズライクな服で脚を出す」
