毎日を共に過ごすバッグは見た目も使い勝手のよさもゆずれない。そこでファッション好きな人たちの、十人十色なこだわりから、求める理想へ最短・最速でたどり着ける、バッグ選びの秘訣をご紹介。
「いちばん使っている」バッグは?
自分のライフスタイルに合わせて、また単純に好きなブランドだから。バッグを選ぶ理由はさまざまだけれど、結局のところはひと目見たときに自分に刺さるかどうか。その次は実用性。どんな服にも合わせやすく、収納力にも優れた「手持ちバッグの中でも一番稼働率が高い」主役をオシャレな人たちに聞きこみ。
(CONTENTS)
1.いつでも頼れる主役のバッグ
2.買ってよかったミニバッグ
3.スタイリストのお勧め・合わせやすく収納力にも優れたバッグ
機能面もルックスも納得以上

フリーランスPR・川村詩織さん (@shiorikawamura_)
BRAND:HARUNOBUMURATA
Series:PIADA
Type:BOSTON BAG
「外で打ち合わせや作業をすることが多いので、大きめのバッグの使用頻度が高いです。このボストンバッグは、国内出張くらいなら余裕で行けてしまうほど大容量。開き口も広く、どこに何が入っているのかがひと目でわかるのも愛用の理由。荷物がつまっていても、スマートに振れるシックな見た目も◎」(川村さん)
探し求めていた色・質感

フリーランス・梅本絵理さん (@umeeri1003)
BRAND:PRADA
Series:vintage
Type:HANDBAG
「スタイリングのアクセントをバッグに託すことが多いので、さし色になりそうなものに日々アンテナを張っています。ふらっと立ち寄ったヴィンテージショップで見つけた、プラダのバッグはエナメル加工されたイエローのレトロ感が刺さり、即購入。がま口タイプで使い勝手もよく早くもスタメンに追加」(梅本さん)
300日/1年の稼働率

インテリアスタイリスト/PR・伊集院香織さん (@__k.ao____ri.)
BRAND:OSOI
Series:FOLDER BROT
Type:SHOULDER BAG
「バッグは、服とのバランスを第一優先に考えて選んでいます。メリハリのついたスタイリングが好きなので、手持ちのバッグはミニかBIGか、黒か白かの両極端。OSOIのバッグはスクエアなのに愛嬌のあるシルエットと、収まりのよさが気に入りすぎて、1年のうち300日はこれを持ってます」(伊集院さん)
ムードを自在に操れる3WAY

フリーランスPR・上枝みどりさん (@midori_ueeda)
BRAND:Archivepke
Series:Shell teen bag
Type:3WAY BACKPACK
「コロンとした形のレザーリュックは、背負うほかに肩がけやハンドル持ちなど、さまざまなバリエーションで楽しめます。ミニマムなルックスで、リュックとして持ったときに幼くならないところもお気に入り。“モノトーンのミニ”が私的定番なので、こんなバッグは何個あっても困りません(笑)」(上枝さん)
ニーズに寄り添う実力派

VASICプレス・岸悠里さん (@y________ri425)
BRAND:VASIC
Series:Day-To Bucket Shoulder Tote Mini
Type:SHOULDER BAG
「バッグは見た目以上の機能性、が条件の1つ。最近は荷物のミニマム化もめざしつつ、ランチボックスやウォーターボトルを持ち歩くので「Day-To」シリーズの、 Bucket Shoulder Tote Mini が絶妙なサイズ感。仕切りのある内ポケットつきで、とにかく使い勝手もいい。ナイロンバッグなのにキレイめな服にも合って重宝してます」(岸さん)
新しいテイストへの架け橋

MARTE販売員・minamiさん (@m_na_m)
BRAND:modest mood
Series:AMODEST BAG
Type:KNAPSACK
「一見シンプルだけど、大容量かつポケットつきで使いやすい。ナップザックはメンズっぽく&カジュアルになりやすいけれど、これは持ち手もチェーンになっていて、女性らしさもあるからキレイめなムードを装えてどんな服にも合わせやすい。ナップザックビギナーにまず使ってみてほしいアイテムです」(minamiさん)
願ったりかなったりなBIGサイズ

Plage代官山スタッフ・sakuraさん (@tsu.__.ne)
BRAND:KOKYO
Series:MEDIALUNA
Type:SHOULDER BAG
「大きめのバッグがずっと気になっていて、やっと見つけたドンピシャなフォルム。生地がしっかりしていてPCやお弁当などふだん荷物の多い私にぴったり。逆に、旅行には必要最低限のものだけと決めているので2泊3日の国内旅行もこれ1つで十分。気分も条件も両方満たしてくれるので重宝しています」(sakuraさん)
「買ってよかった」ミニバッグ
自分の「好き」な色やデザインをとり入れやすい、ミニサイズはその人の個性やセンスも出やすいもの。そんなバッグを選ぶとき、センスのいい人たちが重視するポイントは?
定番に逃げない思いきり

SELECT by BAYCREWSスタッフ・自見綾香さん (@aya.is__ap)
BRAND:JIL SANDER
Series:GOJI BAMBOO
Type:HANDBAG
「お店でとり扱っている多くのバッグの中でも、やっぱり好きなのがシンプルながらもデザイン性のあるJIL SANDER。いつもと違う雰囲気に挑戦したかったので思いきって明るい色を新調しました。エクリュカラーは装いを華やかにしてくれるので、夏にかけて出番が多くなりそう」(自見さん)
使用用途が広がるマルチプレイヤー

URBAN BOBBY 革職人・伊地知朋子さん (@tomoko_urbanbobby)
BRAND:URBAN BOBBY
Series:SUBWAY POUCH
Type:2WAY BAG(SHOULDER &CLUTCH)
「子どもを連れての外出が多いので、手をつなげるように両手があくことが必須条件。これ1つで出かけられるお財布機能つきの薄型ポーチは、付属のショルダーひもとハンドストラップで持ち方はアレンジ自在。パスポートがすっぽり入る大きさで旅行やフェスなど、どんなシーンでも活躍します」(伊地知さん)
「どっちも欲しい」に応えるきらめき

フリーランス・福本愛未さん (@____073_m)
BRAND:beauty&youth
Series:BIJOUX MOON
Type:HANDBAG
「キラキラしたものをこよなく愛しているので、バッグでもとり入れたくて購入。メンズっぽい服が多い反面、女っぽさも欲しいので“小さくキラキラ”なこのバッグはまさに効果てきめん。グレー縛りのシンプルな装いにとけ込むなじみのよさで、スエットスタイルをキャッチーに盛り上げてくれます」(福本さん)
「壊してつくる」意味のある1点もの

M_コミュニケーター・南ひかりさん (@pikari_minami)
BRAND:NUIT bien-aime
Series:rebuild pajama purse
Type:POUCH BAG
「日々の仕事でたくさんの新しい服と関わりますが、自分のワードローブテーマは、トレンドレスでエイジレスな「永く愛せるもの」。ヴィンテージ品を解体して再構築されたNUITのバッグは、個性的ながらも洗練された見た目が好きです。小ぶりなサイズなので、バッグINバッグとして使う日も」(南さん)
ライフスタイルに寄り添う名手

OUTDOOR PRODUCTS 営業・PR担当・板坂未夢さん (@outdoorproducts__jp)
BRAND:OUTDOOR PRODUCTS
Series:CUBE BAG
Type:HANDBAG
「一度使ったら手放せなくなるほど使い勝手のよいCUBE BAG。同じようなミニトートはたくさんあるけれど、子どもと公園に行くシーンで、自転車のかごに入れてスピードを出すとバッグの中身が飛び出てしまうことも。CUBE BAGは、ファスナーがぐるりと閉まるタイプなので、そんな心配もなくママの強い味方です」(板坂さん)
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スタイリストたちの「週4バッグ」は?
日々、多くのバッグに触れるGISELeスタイリストたちの審美眼にかなったものは? 中でも「いちばん使える黒」に絞って、自分的ルールに基づいた選びのポイントや愛用の理由を聞き込み取材。 ※( )内の数字はサイズで縦×横×マチ、単位はcmです。 ※クレジット表記のないものはご本人の私物です。
【スタイリスト・渡邉恵子さん】
古きよきメンズスタイルに、女性ならではの品格やかわいらしさをとり入れた提案が得意、USブランドにも詳しい。

【SELECT RULE】
□「兼用できるサイズ・見た目」 □「長く愛せるプライスレスなもの」
「バッグには、使えるシーンや役割を2つ以上持つオールマイティさを重視。オフィスにもプライベートにも兼用できるバッグをずっと探していました。Bradyのフィッシングバッグ「ARIEL TROUT」は、レトロな見た目で、メンズっぽいものを女性が持っているというギャップもまた可愛い!
メイ トゥエルブのバニティバッグはリースに行ったときにひとめボレして購入。浅いデニムとキャメルのレザーの色合いがまさに直球。メイク道具入れ兼ミニバッグとして使っています。」(渡邉さん)
【スタイリスト・樋口かほりさん】
毎号表紙も担当するGISELeスタイリスト。大人に似合うカジュアルをモットーに、リアリティのあるアイテム選びの提案と肩の力を抜いて着られる、シンプルカジュアルなスタイリングは毎号多くの反響が。

【SELECT RULE】
□何にでも合う黒か白 □メインもサブも担うトートを併用
「バッグは、どんな服にも合う「黒か白」の少数精鋭。どんなスタイルにもどちらかが必ずハマるのでよく似たフォルムで2色をそろえることも。ミニマルなデザインで、ビーサンを合わせたラフな服にもきちんと感が出て振り幅が広い。仕事の日は、いろいろな古着や雑貨屋さんで調達して集めたトートと併用して使っていて、コーディネートルームからのちょっとくらいの外出なら、目的に合わせてどちらかだけを持って出かけたりしています」(スタイリスト・樋口かほりさん)
吉田カバンとのコラボレーションにより生まれた名作、通称「青山バッグ」はコムデギャルソンの青山店でしか購入できないアイテム。職人がひとつずつ丁寧に生産するため、量産品にはない独特の味わいがでてくる名作。
【スタイリスト・出口奈津子さん】
ほんのりキレイめな印象もただよう、好感度の高いカジュアルスタイルを提案。

【SELECT RULE】
□「とことん使い込んで味を出す」 □「肩こりしない小さめ&軽め」
「職業柄、重い荷物を持つことが多いのでバッグはミニでライトなものを愛用しています。シンプルなのにふつうじゃない見た目が好きで、ずっと偏愛しているAeta。このミニボストンは使い込むうちにシボ感がどんどん濃くなり、くたっとしてきました。
手帳と財布を入れてちょうどぴったりになるサイズ感で、プライベートな日にも出番多め。ミニマムだからいつものカジュアルな服にも浮かずにラフなスタイルの洗練度を高めてくれます」(スタイリスト・出口奈津子さん)
【スタイリスト・塚田綾子さん】
大人も試したくなる個性と遊びのあるアイテム選びを得意とし、デニム軸のカジュアルスタイルが人気。

【SELECT RULE】
□「コンパクトに持てるミニ志向」 □「ファスナーなし、あっても閉めない」
「基本的には小さめ、かつファスナーがないものが好き。ふだんは、リップとお財布、カードくらいしか持ち歩かないのでLASTFRAMEのようなものにポイポイ詰めて持ち歩いています。毎年、配色が変わるマルチカラーなのが集めたくなる理由。伸縮性があるので、エコバッグとしても使っています。
VASICのバッグは、肩にかけたときに脇にぴったりおさまり、PCを入れても下に重心がいかず使い勝手がいいので仕事の日に重宝しています」(スタイリスト・塚田綾子さん)
【スタイリスト・岩田槙子さん】
シンプルな配色をしゃれて見せるテクニックに定評あり。身長150cm弱ということもあり私服も、スタイリングもスタイルバランスを最重視。

【BAG’S RULE】
□「好きなブランドを毎シーズン」 □「見た目で映えるデザイン性」
「愛してやまないHEREUは、ほかにない革のやわらかさや、絶妙なカラーが刺さって毎シーズン2〜3個ずつ追加しています。右のMoltaは、結び目のある持ち手と形の美しさが気に入り購入。左のSiniaは、久しぶりにななめがけの気分だったのでトラッドにもカジュアルにも振れるデザインと、ちょっとした小物などを入れる内ポケットのある機能面に惹かれました。黒ベースの私のワードローブに相性がよくて出番が多い2つです」(岩田さん)
街にも向く柔らかいパイル地

「夏はTシャツ+デニムのコンパクトな装いが多いから、バッグでボリュームを。手触りのいい“くたっと”感で、着くずせるのがかわいい。汚れが目立ちやすい白ですが丸洗いできる、というのも大きなメリット」(樋口さん)
お勧めは「YAHKI」のバッグ

「YAHKIのバッグはプライスもお手頃で上質、シンプルで使いやすいモノが多くおすすめ。トートも大きすぎず、小さい過ぎないサイズ感で、コーディネートの邪魔にもならない。シンプルで使いやすく、フォルムが可愛いモノが豊富。ほかにも日常使いにもぴったりなサイズ、デザインも多彩にそろいます」(岩田さん)
「薄型なのに」おさまりがいい

「PIENI×Graphpaperの別注。サイドのデザインが特徴的でシンプルな黒にもほどよい遊びが足せる。中がスエード地になっていて汚れにくいのもうれしいポイント」(渡邉さん)
シックな見た目のラフィア素材

かごバッグ(35×54×20) 23,100円/メイド イン マダ(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) 「ラフな素材をハズしとしてとり入れるのがすごく好き。メルヘンに転びそうだけれど、シックなカラーリングのラフィアなら、色も素材も浮かずに服に合わせやすい」(スタイリスト・船戸さん)