繊細なニットには正しい洗濯と保管が不可欠。自己流でやっていたことが、実はニットに負担をかけている可能性も。洗い・乾燥・干し・収納の一連の流れをおさらいし、確かなセルフケアを習得。
【お話を伺った方々】
Rinenna・平島利恵さん 「洗濯の正攻法を伝授する」を使命に、洗濯研究家として多数のメディアで活躍。 UTO・宇土寿和さん ニットメーカー「UTO」の代表。カシミヤニットに関する数々の著書を出版。 レジュイール・古田陽祐さん 高級クリーニング店「レジュイール」を率いる衣類ケアのプロ。
「自宅での手洗い」に失敗しないための正解とは?
お湯の温度や洗い方など、細かい部分まで正しくこなせるかどうかが、成功と失敗の分かれ道。セルフケアでも傷ませない、適切な手洗いの手順を5つの段階に分けてご紹介。
1.バケツに「40℃くらいのぬるめのお湯」を張る
1枚のニットが浸かるくらいの大きさのバケツに、40℃前後のぬるめのお湯をためるところからスタート。熱すぎない、やや生ぬるいくらいのお湯が、汚れが落ちやすい適温。
2.中性洗剤をとかして浸け置き(2〜3分)
お湯の中に適量の中性洗剤をとかして、ニット全体がお湯に浸かるように沈める。「もんでしまうと縮みの原因になるので、さわらずに」2〜3分放置。洗剤の入れすぎには注意を。
3.泡が出てこなくなるまでお湯ですすぐ
2〜3分ほど浸け置きしたら、お湯ですすぐ。ニットから泡が出なくなったタイミングが、すすぎ終わりの合図。すすぎ残しは変色の原因にもなるので、入念なすすぎが重要。
4.バケツに柔軟剤をとかして浸け置き(5分以上)
すすぎ終わったらバケツの中のお湯を捨て、新しいお湯に入れかえ。柔軟剤をとかしたら、再度5分以上浸け置き。パサつきが気になる場合は、長めに10〜15分ほど浸けてみて。
5.洗濯機で脱水(30秒〜1分)
柔軟剤での浸け置きが終わったら、すすがずにそのまま洗濯機へ。脱水モードで30秒〜1分ほど脱水。脱水時間が長すぎると、きつめのシワが入ってしまうので、短時間にとどめて。
写真で詳しく解説「今までの方法は間違い?」
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