春暖かくなるまで、意外と長く活躍するトレンチは、季節の変わり目にも重宝するアウター。着方や合わせ方の工夫でただのシンプルに終わらない、シンプルだけどオシャレに見えるテクニックをコーディネートの実例でご紹介。(※使用したアイテムはお取り扱いのない場合がございます)
「飾り方で差が出る」ベーシックなベージュのトレンチ
ごくふつうの色や形なのに目を奪われる理由は着こなし方・小物づかい・シルエットのバランスや配色。ごく普通のトレンチの可能性を再確認できる、19スタイルをピックアップ。
ベージュトレンチを小物で飾る

トレンチのまじめさに頼って遊び心のある小物を。カラーチェックの帽子で、正統な合わせを脱無難に。インパクトのある色・柄の組み合わせこそ、王道のトレンチで試す価値あり。
ふんわり・やさしく「白・ベージュ・グレー」だけ

清潔感のある柔和なニュートラルカラーに身を包んで。ともするとぼやけがちなミルキーなカラーリングを、デコルテのVで切れ味よく。合わせるボトムはスラックスではややまじめ。スエットパンツでひとひねり。
硬派なコートを味方に新配色に挑戦

辛口なカーキで落ち着かせて華やかなピンクを3点盛り。ピンク小物をとり入れたいときは、ミリタリー要素で甘さをおさえればキャッチーに転ばない。
トレンチの前を閉めてシャツで飾る

微光沢のブルーでスマートに品を上乗せ。ダンディになりすぎてしまうセピアブラウンには、淡いブルーシャツを仕込んで女性らしく。
凜としたブルーを足元に添えて辛口モードに転換

黒レザーのバッグ&ブーツが、ルーズなコートに切れ味を。さし色に濃いブルーのソックスを小さくのぞかせてさらにスマートかつ高感度な見た目へあと押し。
デニムのパキッとした白がルーズに見せない仕掛けに

ベージュなどニュアンシーな配色を軸にすることも増えた、ペールカラーが全盛の今シーズン。ニットやパンツ、あるいは小物で。つい黒やネイビーに頼りたくなる王道ハンサムな装いも、硬派な印象のアイテムに甘え、柔和なムードに仕立てたほうが今の気分にもフィットした装いに。
着方で見違えるベーシックなトレンチとデニム

ベージュとデニムと足元に赤。切れ味を足す鮮烈な赤。ほっこりしがちなデニムブルーとベージュのカシュクール調のハーフ丈トレンチのリラクシーな配色。ラフさとエッジを両立させるヴィヴィッドなサンダルがメリハリづくりに最適。
ワンピに重みと奥行きを添える着くずしのニュアンス

えりを少しだけ立てつつ、そでもぎゅっとまくって淡いトーンにメリハリづけを。
ショルダーバッグをななめにかけてカジュアルに誘導

立体的なバッグをコートの上からななめがけすれば、ハンサムに装っても今っぽい抜けが出る。
「コートの上から」ニットをストールのように巻く

シャツの上に着ていたニットを脱いで、コートの上からストールのように巻いてボリュームアップ。肉厚さゆえのモコモコとしたフォルムも、コートと巻いたニットのトーンをそろえれば大人を保てる。
ボタンはとめず共布ベルトでガウン風に

トレンチもややオーバーサイズが旬。ベルトを締めてAラインをつくると、ウエストの位置も上がって見えてスタイルUP。デニム・白トップス・トレンチのごくシンプルな組み合わせも、そんなちょっとしたひと工夫で今っぽいシンプルコーディネートに。
「中にも外にも」着られるデニムシャツと一緒に

あいまいな季節をつなぎつつ、春からも長く活躍してくれる1枚2役のシャツにデニムを指名。これまでのデニムシャツに比べて厚みがあり、Gジャンよりも少しライトな生地感。はおりで着たときも疲れにくく、トップスとして着るときも品よく見える濃紺のスマートな形。
ライトな黒ジャケットがインナーがわり

ベージュの引き締め役に、黒ジャケットをIN。重ねることで正統派な服だけでも新鮮。
正統派の服・配色を足元の色でブラッシュアップ

王道のベージュトレンチに白を合わせた鉄板配色。上品だけどぼやけがち、そんな配色にメリハリを出すのにも、カラースニーカーは適任。グリーンやブルーなど寒色のほか、ピンクやイエローなど、旬のキャンディカラーを効かせるのも好バランス。カラースニーカーが上手くまとまって見えるポイントは長い丈の服。ある意味スタイリングいらずともいえる、全身を包み込むロングコートやワンピースとの合わせを基本に。
キャッチーなデザインを小さく2カ所に

キャッチーなスカーフとサングラスも、シンプルベースならちょうどいいハズしに。
立体感を飾りとみなす

目立つことを目的としないドレスアップ。限られた落ち着く色の中で描かれる曲線美だけで、十分特別感のある飾りとして成立する。
トレンチを飾るカレッジロゴでそれとなくプレッピー

正統派とカジュアル、ワードローブの定番2つを仕分けせず組み合わせることでリフレッシュ。「中はふまじめ・羽織りはまじめ」を基本にすれば、ハズしすぎの心配もなし。
重ね着に向く「トレンチコート」

クリーンな白のフーディに、Gジャンを重ね、そのうえにトレンチコートをはおったレイヤードスタイル。きちんと防寒をしながら、トレンチを脱いだら、デニムの上下というおしゃれ上級者の風格も。主役になるのは白とベージュ、そしてデニムの春らしい色味なので重ねても重さとは無縁。
品行方正なバイカラーのカーディガンを仕込んで

ベージュがかったアイボリー、グレーがかったエクリュなど明度や色みに幅が出た白。ボトムは真っ白よりも、落ち着いて見える色みは着回しにも便利。「白&白っぽい色」の組み合わせでバランスのとれたワントーンに。