黒並みに使えて真逆の性質を持つ、白とベージュのワンピースのコーディネートを再構成。やさしげにキレイという色みゆえのメリットを生かしながら、膨張感やリラックス感などの気になる点をカバー。夏着たワンピースがまた生きる、秋仕様の着方や組み合わせ方のテクニック。
【1】WHITE ONE-PIECE
ずるぶかは色みに差をつけて
丈も長くて身ごろも広いスエットをワンピに重ねただけのごくシンプルなワンツー。素材によって生まれる濃淡で、手を加えずして間のびをセーブ。
黒に近いリジッドデニムのGジャン
シルエットがゆるめなぶん、シルエットやディティールははキレイめに。デニム特有の重厚感が夏に活躍したキャミワンピースに欲しい重みをプラス。
ジャケットがわりにビッグシャツ
きちんとしたイメージとワンピースになじみのいいシルエットを同時に得られる真っ白のビッグシャツ。サンダルに合わせて、手元や顔まわりなど、要所にもゴールドをちりばめて、華やかな雰囲気をあと押し。
ふかふかの白はレザーとともに
やわらかな風合いの白を引き締めるメンズライクな黒レザーのブルゾン。きりっとした見た目をつくりながら、脚長効果も発揮するコンパクトなショート丈は、コートの中にも仕込めて冬にも活躍。
小ぶりかつエッジの効いた小物
端正なシャツ型は、えりやそでをさりげなくラフにくずして力みのないルックスに。白につながるベージュやゴールドの小物でまとまりよく。
足元は「なびかせない」
心地よくゆれる白ワンピースの足元は、黒スキニーでシャープに仕上げるのが今の気分。シャツのフロントを開ければ、鋭い逆Vの奥に細い黒がのぞいて、奥行きと引き締めを両得。
ドレッシーな1枚にヘアで愛嬌
ドレスライクな白は、適当なぐらいのアップヘアで抜け感を。アクセサリーで下手に飾らないことで、白とヘアのコントラストがより鮮明に。
白をキレよく仕上げる品のいいゴールド
ツイードジャケットのボタンやバッグにブーツ。合わせるものにゴールドを選んでALLホワイトをいっそう気高く。ニットをラフに肩がけして、力感を調整。
赤いリップのリバイバル
赤の中でもブラウンに近い、深みのあるリップで大人っぽさを意識して。力が入るぶんワンピースのすそからワイドパンツをのぞかせて脱力。
【2】BEIGE ONE-PIECE
淡いトーンでもぼやけない「ざっくりニット」
ベージュフーディーストールつきニットワンピース 39,600円/エトレトウキョウ 手に持ったピンクロングコート 132,000円/STUMBLY ピンクオーガンジーフェードプリーツスカート 29,700円/アルアバイル ベージュハンドバッグ 31,900円/イアクッチ(イアクッチ 大丸東京店) ブラウンスエードバレエシューズ 8,990円/ZARA(ザラ カスタマーサービス)
甘く転びがちなベージュワンピースは、ざっくりとしたラフな編み地と、ほどよい厚みを選択基準に。ゆったりとしたシルエットなら、体のラインを拾わないうえに、レイヤードするインナーで遊べるメリットも。編み目の粗さが切り替わるすそとそで口でメリハリもつく見た目。
【POINT】ぼやけがちなベージュ×ピンクの淡いトーンの組み合わせに、奥行きを生むドライな質感。さらにローゲージのざっくりとした編み目が、同色トーンをのっぺりと見せない理由。
似た色を重ねて派手とは違うひねりを
上にカーデをはおって、すそからロングスカ―トをちらっと。トーンの近い色でそろえて、重ねたものがワンピになじむよう意識すれば、過ごしやすい持ち味のままリズムがつき、さりげない個性を上乗せできる。足元のレオパード柄がワントーンのメリハリ役に。
着るにはまだ早いニットをアイキャッチに利用
ノースリワンピの肌感をおさえるふかふかニット。そのボリュームがティアードのフレアシルエットと上手くつり合い、バランスが整った見た目に。ニットは編み目のはっきりとしたローゲージで選ぶと、ティアードの存在感に埋もれず主張。
穏やかさを逆手に下から変化球
クラシカルなかわいさが印象的なサテン素材のドット柄。ワンピースとそろえたニュートラルなベージュがベースカラーなら、特別感のある素材や柄もキャッチィに転ばず、大人を保てる。
気だるく・スタイルよく・キレイに
黒ビスチェを足すことで目線も上がり、淡色のワンピースにありがちなシルエットのぼやけも払拭。ノーカラージャケットもくすんだ色をとり入れることで服を選ばず、力みもなく、真っ白よりも着やすく合わせやすく。
トラッドな小物とともに気楽に正統派
ワンピースのベージュから小物のブラウンまで色は違えど、トーンはそろえてコーディネートにまとまりを。ベージュで女性らしさを得られるから、小物は味のあるレザーバッグやローファーなど紳士なアイテムを意識するとドレス感が強くなりすぎない。
あせた色の黒デニムで「穏やかなモノトーン感覚」
クリームカラーとグレーがかった黒デニムとで、白黒配色をマイルドにマイナーチェンジ。いつものモノトーンよりも親しみやすく、それでいてカジュアルすぎない使い勝手のいいカラーバランス。
高発色をつつましくなじみよく
色やシルエットのあいまいさを逆手にとり、パキッとした色の力みをOFF。ベージュとなじみのいい暖色系のオレンジなら、コントラストが強くてもまとまりよく。そで口からものぞかせた3点づかいで間のびまで解消。
親しみやすいTシャツ重ね
ダイナミックなシルエットのワンピースに古着風のTシャツを重ねて、カジュアルダウンする正攻法。ボーダー柄やロゴなど、わかりやすい遊び心のあるデザインがベター。
ドライな質感がうるおうパステルカラー
ヴィヴィッドカラーほど鮮やかじゃない淡めの色みをとり入れるときは、ツヤ感のある素材を選ぶとメリハリがつき間のびを防げる。ワンピースから見え隠れするサテンのグリーンで、カラッとしたベージュにつやめきを。
(秋冬デニムの完成度が増す)
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