スタイリスト8人に取材 「間違いのない服」
ファッションのプロは服のどこを見てどう選ぶのか? とくに選び方で差が出る汎用的なベーシックアイテムこそ、その視点を知りたいところ。流行に左右されず、ずっとそばに置いておきたいデニムやベーシックカラーの服。スタイリスト8人に選ばれた「新しいベーシック」アイテムをご紹介。
【STYLIST MEMBERS】
(渡邉恵子さん)品がいいのに親しみやすいシンプルスタイルが鉄板。 (樋口かほりさん) 私服も週3回はデニムというフリーク。 (岩田槙子さん)モードなのにきちんと感もある、バランスのとれたスタイリングが得意。 (出口奈津子さん) 好感度の高いカジュアルスタイルを提案。
(高木千智さん) メンズのスタイルや古着からインスピレーションを得たスタイリングで人気。 (塚田綾子さん)ベーシックな装いに、色や小物でさりげなくアクセントを加える絶妙なバランス感覚。 (船戸唯さん) カジュアルなのに品よく、キレイめなのに親しみやすいスタイリングが好評。 (玉木穂乃香さん)ソックスや靴企画を担当することも多く、プライベートでもスニーカーを収集中。コレクターならではのItブランドを熟知。
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「スマートに整う」黒と白デニム
彼女たちが注目しているのが「白と黒」。プライベートで愛用しているものから、スタイリングでも何度も使ってしまう=本当に使える「実績のあるデニム」。
BEIGE,
「ALL白にこそ使いたいワイドストレート」

白デニムパンツ 33,000円/BEIGE,(オンワード樫山 お客様相談室) 「白デニムをカジュアルにはきたい人にオススメなワイドストレート。ハイウエストかつ、ヒップ部分の大きなポケットで後ろ姿までキレイに見えます」(樋口さん)
THE SHINZONE
「フラット靴でもさまになる9分丈」

黒デニムパンツ 20,900円/THE SHINZONE(Shinzone ルミネ新宿店) 「リアルに愛用しているShinzoneの黒デニムは、太ももからふくらはぎにかけてのテーパードな形が、足をまっすぐに見せてくれて最高! ヒールもフラットもさまになるように計算された丈感。
ウエストのフィット感と、膝からすそにかけてのテーパードがかったシルエットは、どの方向から見てもキレイ。そんな理由からも合わせやすいのでつい、スタイリングにもこのデニムを使いがち」(スタイリスト・船戸唯さん)
透ける心配も不要「スラックスのような美形デニム」

デニムパンツ 35,200円/LOEFF(ユナイテッドアローズ 原宿本店) 「見た目はいい意味でデニムっぽくないキレイな白パンツ。デニム特有の厚みのある質感を利用して、インナーの透け感を気にせず白パンツに挑戦できます。スラックス感覚で穿けるセンタープレス入り」(スタイリスト・高木千智さん)
Lee
「大人がはきやすいデニムのミニ」

黒デニムミニスカート 11,000円/Lee(エドウイン・カスタマーサービス) 「太もものまん中あたりの長すぎず短すぎない丈感と、スタイルまでよく見えるコンパクトな台形。はくほど味がでる質感もデニムならでは」(玉木さん)
Oblada
「色も形も穿き心地もベストなデニム」

黒デニムパンツ/Oblada(シンチ) 「ルーズなサイズ感と締まったウエスト。ラクに履けて脚線をキレイに見せるカーヴィなシルエット。股上は深めながら、ハイウエストなので脚は自然に長く見えます」(スタイリスト・塚田綾子さん)
BAUM UND PFERDGARTEN
「スタイリッシュな白デニムのセット」

ベスト 28,600円、白デニムパンツ 35,200円/ともにBAUM UND PFERDGARTEN(S&T) 「青みがかったような白デニムって意外とない。ベストとセットで着れば、ちょっとしたオケージョンにも使えそう」(岩田さん)
Levi’s®
「レギンス感覚ではける王道スキニー」

黒スキニーデニムパンツ 13,200円/Levi’s®(リーバイ・ストラウス ジャパン) 「毎号必ずリースしてしまう黒スキニー。ヒップなど形が出やすい部分もフラットにならす伸縮素材で、装いにシャープさを与えてくれます」(渡邉さん)
真っ白じゃないからむしろいい

白デニムパンツ 11,880円/MOUSSY(バロックジャパンリミテッド) 「グレーの糸を使用した、影のある白だから浮いて見える心配もなし。カラーリングも絶妙な1本です」(樋口さん)
2
「形・色・穿き心地」 最優秀ブルーデニム
毎シーズン「デニムから」ワードローブ作りを始めるというスタイリストたち。「よく穿くデニムに似合う服=出番の多い服」という彼女たちのセオリーをもとに選ばれたデニムは?
SOFTHYPEN
「丸いシルエットが90’sっぽい」

デニムパンツ 24,200円/ソフトハイフン 「90年代のマムジーンズを彷彿させるゆったりとしたウエストに、丸みのある形が今また気分。ラクにはけるのに、腰位置が高くてスタイルよく見える点も推したい理由です」(樋口さん)
ROLLA’S for ADAM ET ROPÉ
「余裕のあるストレートが使える」

デニムパンツ 18,150円/ローラス フォー アダム エ ロペ(ジュンカスタマーセンター) 「撮影で必ず使うローラスのデニム。適度なゆるさと、薄すぎず濃すぎずの色合いもちょうどよく、はくと本当にさまになる」(塚田綾子さん)
ブーツを春まで履きたいから「デニムは明るく」

ブルーデニムパンツ 42,900円/マザー(サザビーリーグ) 「ブーツを春夏も履きたいので、それも1つの選びの基準。その前提で淡色・太めのシルエット。デニムの色みは極力軽く、足元の重みをカット。すそを細めにした丸みのある形がポイント」(樋口さん)
Oblada
「スタイリストたちにも人気のブランド」

デニムパンツ 39,600円/Oblada(シンチ) シンゾーンでクリエイティブディレクターを20年務めた染谷真太郎氏が2022年に設立。ヴィンテージデニムなどから着想を得た緻密な加工感に注目。「アタリやヴィンテージ風の色落ち加減などが絶妙。やや幅を持たせたストレートで、ウエストを少し細く仕立てることで、メリハリの効いた美しいシルエットに」(渡邉さん)
ebure
「キレイめ派に向けたアイスブルー」

ウォッシュドデニムパンツ 36,300円/ebure(ebure GINZA SIX店) 上質なシンプルがそろうebure初のウォッシュドデニム。「ストレートながら、すっきりとした腰まわりや、ヒップの位置も高く見える設計。品よく転ぶ白に近いブルーの色みで、洗練された女らしさがにじむ1本」(出口さん)
KAORI HIGUCHI×YANUK
「クラッシュが今また新鮮」

ダメージデニムパンツ 36,300円/KAORI HIGUCHI×YANUK (カイタックインターナショナル) 「春夏のシャツやTシャツ、キャミにタンクはもちろん、秋からのキレイめなアウターやリブニットにも相性がいい、淡いブルーのワイドデニム。色ムラも少なく、清潔感も残せます」(樋口さん)
Levi’s®
「あらためて501®が新しい」

デニムパンツ 15,400円/Levi’s®(リーバイ・ストラウス ジャパン) 「フレアやワイドなど、デニムも多種多様ですが、また王道のストレートがかえって新鮮。ボリューム感のあるトップスが全盛のいま、シルエットはストレートががバランスもとりやすく出番も増える」(樋口さん)
Chaos
「抜群にキレイなややワイドのストレート」

デニムパンツ 34,100円/カオス(カオス丸の内) 「撮影で使い、すごくシルエットがキレイだなと思い購入したカオスの1本。リジットデニムならではの生地のかたさとハリはあるけど、程よいワイドシルエットなので、履き心地もよく動きやすい。深みのあるインディゴカラーのおかげで、きちんと見えもかなう」(岩田さん)
女性らしいカービィな形と色が最高

デニムパンツ 26,400円/リーバイス® ビンテージ クロージング(リーバイ・ストラウス ジャパン) 「かつてマリリン・モンローが愛用したことでも知られる名作の701。ウエストもくびれて見えて、ヒップラインもキレイに見える、細すぎないまっすぐなストレート。深みのあるインディゴが、いつものトップスを格上げします」(渡邉さん)