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白シャツこそ「メンズサイズ」
余白のある身ごろ、あり余るそでの長さ、ドロップショルダーのように落ちた肩。ちぐはぐなシルエットだからこそ、まじめな形を選んでもどこか力が抜けてエフォートレスな印象に。

さまざまなアレンジで姿を変えられるシャツ。体との間の適度な余白やそでの長さにも変化がつくから、どんな着方をしてもくずしたようなニュアンスが手に入る。大きめサイズでもなじみやすい、繊細な薄手のコットン。
1. ダメージデニムに1枚で

シンプルなのに差がつく理由はサイズの微差とリッチな風合い。首元のボタンをざっくりと開けて、適当感を強調。
2. 長め丈でヒップをカバー

長くたれるすそやそでがめくらましだけでなく飾りとしても作用。ウィメンズのアイテムよりボリュームがつき、巻いたときも絵になる。
3. すそだけ開けてミニを大人化

気になるところはしっかり隠しつつボタンを多めに開けてすっきり感を維持。相性のいいシャツ+短め丈の王道コンビに鮮度をもたらす、シャツのぶかっと感。ウエスト位置から開けたボタンで、オーバーサイズのバランスもよく。足元はヒールでキレイめを意識。
4. 素肌をおおうアウターづかい

ざっくりと羽織ったビッグシャツで開放感をおさえて街にとけ込む肌感へ。キャッチーなスカラップやショート丈&アメスリのキャミ。それだけではリゾート感が強いところ、ラフに羽織れるメンズのシャツで面積をせばめて微調整。
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スラックスのような「メンズのチノパンツ」
短め・ノースリ・甘めのトップスを着るときに起用したい「メンズのチノ」。ウィメンズの形と特に違うのは腰まわりのゆったり感。特有の生地の厚みやハリと相まって体との間に余白が生まれるおかげで、むしろ華奢に見える。

「チノといえば」なブランドの中でも、とくに不動の人気を誇る“874”。センタープレス入りで、シーンレスで使える万能性がありながら、脚線だけでなくヒップラインも拾わないシルエット。肌の出るキャミやタンク、コンパクトな形などの甘めなトップスも、メンズならではの「独特のゆるさ」があるチノパンが好相性。
リブタンクでストイックに

あまったウエストを生かした折り返しのアレンジで変化球。はき口の裏側のロゴが、ミニマルなタンクを退屈に見せない飾りとして作用。
キャミのセンシュアルさを和らげる

気取らないムードでありながら、スキニーのように直線的なシルエットを描いてシャープさも得られるチノ。デコルテがのぞく透けた黒をわかりやすいボーイズパンツでヘルシーに。腰より高いキャミの切り替えで脚長にも。
心地のいいIライン

タックインしてルーズに腰ばき。ソフトなニットと相まってIラインに奥行きをマーク。メンズサイズをはくことでできるヒップやもものたるみも、コンパクトなノースリと一緒なら華奢な体を想像させるエッセンスに。
+ベルトで親しみのわく正統派

一見エレガントな装いも、パンツのサイズがハズしとなってリラックスしたムードに。ベルトを巻けば、太めパンツもまじめに穿ける。トップスのそでの長さが品のよさをあと押し。
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使える羽織りは「ユニクロのナイロンジャケット」
色や形、素材の女らしさを直球でまとめるのはいささか気恥ずかしさが残るもの。色も素材もタフな黒のナイロンジャケットのわかりやすいメンズっぽさが切れ味となり、スタイリングを整えるのに最適。

主張がないから使いやすい、ごくシンプルな無地。フード内蔵でしっかりと自立する厚みと高さのある首元に、すそはドローコードでシルエットが自在に変化。裏地はメッシュで通気性がよく、撥水、防風など機能性も充実。
1.オール白をやさしく締める

柔和な白のワンツーをシャカシャカ素材の黒でフレーミング。色みによる膨張感を防ぎながら、適度なスポーティさでコンサバ感も軽減。
2.軽やかなワンピに欲しい重み

シアー素材とデコルテの肌感を高いネックラインと長そでで調整。ワンピ以外はメンズライクに振り切ることで、むしろ繊細さが引き立つ結果に。素材にコントラストがつき、黒一色にも躍動感が。
3.細身スカートに立体感を

シルエットのスマートさは保ったままスポーティな要素で適度な着くずし。好感度が高い一方で、おとなしくなりがちなIライン。存在感がありながらもシャープに見えるハリのある黒のおかげで、単調さを回避。首元を開けると、すっきり感もキープできる。
4.フロントを閉じて着映えるトップスとして

前をぴったり締めてすそもきゅっと。丸みのある形で迫力のあるワンツーに。もともとゆったりとしたメンズサイズなら、そでをまくったときにいっそうのボリュームがつけられる。高い首元を生かして上までしっかり留めるとモードな印象が強まって、フェミニンなフレアスカートの糖度が軽減。