スタイリストたちが服に求める6つの「ない」前提「買ってよかった」につながる選び方

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 TABLE TALK 
PART-7
☑「目新しいもの」から読みとく今季の傾向まとめ


岩田さん 例年の淡い色みに加え、グリーンやピンク、イエローなど鮮やかな色が目立っている印象。カラーデニムやカラーシャツもいろいろなブランドから出ていました。今回選んだ水色のデニムも、デニムでは初めて見る鮮やかな色み。

デニムパンツ 25,850円/SERGE de bleu(ショールーム セッション) よくあるブルーデニムとは違う、「水色」という表現が近いムラのない発色。気軽にはけるカラーデニムとして、今年っぽくとり入れられそう。(岩田さん)

出口さん ゲミニーのニットスカーフも発色のいいオレンジ。冬のマフラーも強すぎる色はちゅうちょしてしまいますが、これは親しみやすいコットン素材で大きさも扱いやすいので絶妙です。あとは、パステルカラーよりもさらに淡い、キレイ色のフラットシューズが気になりました。

オレンジニットスカーフ 15,400円/ゲミニー(ウィム ガゼット ルミネ新宿店) 高発色のオレンジがゆるむ、コットンで編まれた三角巾。ぬくもりを足せる素材なので、さし色としてだけでなく肌感調整にも活躍しそうな予感。(出口さん)

樋口さん 確かに今季はカラーシューズが豊作。ジェイエムウエストンのピンクローファーは、少し前から気になっていたのですがずっと人気で、今月ようやくリースできました。大人っぽいカラーシューズって意外とない。これはパウダーピンクのパテントだから、甘さと品のよさを兼ねそなえていて、ピンクのかわいらしさが出すぎないところが使いやすいと思います。

ローファー 121,000円/ジェイエムウエストン(J.M. WESTON 青山店) ツヤのあるレザーの質感で、淡いピンクという新鮮さがすごくかわいい。形はベーシックなので、着慣れた装いのアクセントにも使いやすいと思います。(樋口さん)


塚田さん 洋服は引き続きオーバーサイズが主流のよう。どのブランドも、メンズライクなはおりを出していますよね。メゾンスペシャルのジャケットコートもまさにその1つ。よくあるオーバーサイズのジャケットと比べて丈も長いので、ジャケットワンピのような着方もできそうです。

ベージュジャケットコート 36,300円/メゾンスペシャル(メゾンスペシャル 青山店) ショートコートとしても使えるオーバーサイズぐあいが新しい、ロング丈ジャケット。さっとはおるだけで装いをモードに転ばせられます。(塚田さん)

岩田さん ジャケットは素材もバリエ豊富になっている気がします。イエナのジャケットはツイードジャケットのような洗練された印象はあるけれど、リネン素材だからおかたく見えない。ラフな服装にもなじみやすいので、シーンを問わず活躍しそう。

ネイビージャケット 33,000円/イエナ(メゾン イエナ) 今季ツイードアイテムが豊作ですが、これは一見ツイード、実はリネン素材という意外性に惹かれました。クラシカルなムードは保ちながら軽やかに見えるバランスがステキ。(岩田さん)

渡邉さん セットアップのジャケットも多かったですね。ハーフパンツやショートパンツとのセットアップも久しぶりに復活した気が。短いパンツは肌の露出が多いと難しいので、それこそオーバーサイズのはおりがあるとまとまりやすい。

デニムジャケット 14,300円/リーバイス®(リーバイ・ストラウス ジャパン) Gジャンによくある、体になじみにくい生地のかたさが払拭されたシャツのような質感。そでまくりもしやすいので、トップス感覚で着るのも楽しめそう。(渡邉さん)

塚田さん オーバーオールやサロペット、デニムも戻ってきた印象。デニムは色や質感、デザインが更新されたニューフェイスが目立ちました。

渡邉さん リーバイス®のGジャンも見た目は定番のデニムジャケットですが、デニムシャツのようなやわらかい質感がすごくいい。レイヤードもしやすいうえ、1枚でもオシャレに着こなせそうです。

【GISELe STYLIST】


KEIKO WATANABE
大人の甘さや抜け感を適度に加えた、ちょうどいいさじ加減のシンプルスタイルが鉄板。実際の着用感まで想像の行き届いた、実用性も兼ねた提案に支持が集まる。

KAORI HIGUCHI
トレンドに流されないシンプルな服を基調に、新しさも感じさせるスタイリングが得意。大人に適した甘さの取り入れ方や小物づかいなど細部のアレンジも絶妙。

MAKIKO IWATA
女性らしさとモード感をMIXしたキレイめコーディネートに定評あり。着まわし企画を担当することも多く、シーンレスに使えるアイテム選びにも長けている。

NATSUKO DEGUCHI
リラックスして着られるカジュアルスタイルが基本で、メンズライクな要素の取り入れ方は必見。ラフなのに都会的に見えるディテールや素材の選択にこだわりが光る。

AYAKO TSUKADA
ベーシックな装いに、色や小物でさりげなくアクセントを加える絶妙なバランス感覚の持ち主。大人がとり入れやすいキャッチーな遊び心やトレンドにも精通。