服は変われど「上手な着方」は不変なもの。手持ちの服で出来る、またこれからの服選びに。ここでご紹介する「うまくいく着方にあてはめて探す」という選択肢をご用意。
海外スナップに学ぶ「バランス上手」の見本帳
着る服の数が多くなるがゆえ、全体のバランス感覚が重要になってくる冬。配色やシルエット、レイヤードなど参考にしたいテクニックを海外スナップからピックアップ。
スエット以外はきちんと

ゆったりとした形のトップスは、それ以外、パンツやヘアスタイルも含めてはタイトを意識。無骨なフーディに対し、ショルダーバッグやパンプスと合わせる小物はすべてキレイめを選ぶことで、都会的に。
ブラウンでガーリーな柄を大人化

幼くなりかねないレトロなドット柄を、大きめの濃厚なブラウンで整え、知的に引き上げたアレクサ。ぶかっとしたロングチェスターが、目を引く模様をほどよい強さに調整。
短め丈・タイツ・靴のバランス

短めの細身パンツ・コンパクトなタイツ・ローヒール靴。腰から下をマニッシュな黒でひとつなぎにして、ローヒールでもバランスよく見せるテクニック。青いニットやファーコートの主役どうしの合わせも難なくまとまる。
モノトーンにヴィヴィッドなインナー

無地の黒×白でシンプルに着ることに加え、インナーにパキッっとした色を。全部はっきりとした色でコントラストをつけるのも、モノトーンの楽しみ方のひとつ。
潔く「全部メンズ」

千鳥格子柄ジャケットにワイドパンツを合わせたクラシカルな装いに、ローファーで品格を上乗せ。すべてモノトーンでまとめたことで、古くさくなりすぎず、都会的な表情に。
「同じ素材を重ねて」立体的に

アシンメトリーな巻き方でモードっぽく。ニットを左右非対称に肩に巻いてエッジイな装いに。同色を2枚重ねて厚みを出すことで、膨張して見えやすい白のニットに立体感が生まれてグッとバランスよく。
ボタンはとめず共布ベルトでガウン風に

デニムとトレンチ。ごくふつうの色や形なのに目を奪われる理由は着こなし・小物づかい・サイジング。ベルトを締めてAラインをつくると、ハリのあるトレンチもやさしいイメージに。
ミニマムなフォルムにドット柄で意外性

ゆったりシルエットの服、淡い色、カラーアイテムなど、さまざまな服をうまくまとめてくれるジャケットは、コーディネートの調整役にも欠かせない存在。Iラインでまとめたシックな黒とブラウンの地味さやもの足りなさを解消してくれる、ポップなドット柄。渋いブラウンだから、かわいい柄もキャッチーになりすぎず品を保持。
光沢感のある白でネイビーを軽やかに

部分的ドレープがほどこされた、ツヤのあるドレスライクなスカート。サテン特有の軽さや、ゆれ感もニットのボリュームを削いでちょうどいいバランスに。
「ゆるくて地厚でローゲージ」の原色

ニットのソフトな素材感は目の覚めるような原色を取り入れるにも好都合。赤いニットが存在感を放つデニムルックに、カラーバッグなどで色を足すのも見違えの一手。一歩まちがうと昔っぽくなる赤ニットは、明るい色を加えるとモダンな見た目に。
デニム・ソックス・ローファーと白のボア

ソックスの白とインナーのタートル+アウターを白でリンクさせながら、黒のローファーで足元を引き締めた、カジュアルとキレイが調和したコーディネート。渋みのある赤茶色のバッグも、白に映えすぎることなくちょうどいいアクセントカラーに。
タイトスカート×ロングブーツで縦感を

ボディに沿うスカートとロングブーツを黒でつなげて、直線的なラインを形成。黒の面積を多くして白の膨張問題を解消。
ゆるめのGジャンを雑に着る

タートル&ボトムのベーシックな装い。Gジャンを羽織ってそでを適当にまくったアレンジで今っぽく。Gジャンのそでから出したインナーもアクセントに。
黒タイツと黒パンプスで「ショートブーツ風」

ショートブーツとパンツの丈のバランスに悩んだときに。「黒タイツとパンプス」でなじませれば、ショートブーツのような安定感を維持しつつ、密着したタイツによって脚線もすっきり。半端丈のパンツやワイドパンツをロールアップして合わせるのもおすすめ。
おかたいジャケットにコンバース

知的なジャケットも、コンバース合わせだとくずれず女性らしさをキープ。幅広い服に合わせることを優先すると、”スニーカー感”の少ないコンバースがやはり優勢。
短い丈のぶかぶかニットでスカートをドレスダウン

旬の短め丈は、長さがないぶん「ゆるい」というよりも「ぶかぶか」くらいのシルエットに向くタイプ。着回しやすい色はくすみがかった色味。中でもグレーに近いようなブルーは万能。ざっくり編みのオーバーニット&ボリュームブーツを合わせ、チュールスカートの特別感と甘さを軽減。
ボタンをとめてくずさず着る

上までボタンをとめて、シャツを正統に着るアレンジもとりいれたいテクニックの1つ。ウエストもINして、足すのではなく、そぎ落とすことで変化を。
原色系の強い色には「キャメル」を起用

強さのある原色のニットを着るときに合わせたいのがキャメル。たとえばイエロー+黒ボトムだと、コントラストが強くて難しく見えがち。そんなときも、イエローに近いトーンの近い、キャメルを合わせたこの着こなしは、上下の色がいいぐあいになじんで、大人っぽい雰囲気に。
淡いブルーデニムはレディに装う

ラフなブルーデニムこそ、ボウタイブラウスなどエレガントなトップスを一点投入。カチューシャやキャットアイサングラスと、昔っぽい小物を使ったハズしも好バランス。
好きな黒を全部着てみる

テイストや質感にとらわれず、手持ちの黒を自由に合わせてみるのもオススメ。ナイロンパンツにレザージャケットにインナーはニット。ポイントは異なる質感を重ねること。
美人度が増すグレーのタートル

女性らしさを演出したいとき頼りになるのは、白の比率が多いまろやかなグレー。ニットならではのふわりとした質感も相まって、簡単なワンツーの品格を高めることに成功。
「コートを着ても脱いでもぴったり似合う」重ね着のテクニック
コートを着た姿も、コートを脱いだ姿も「スマートに見せる」ためのレイヤードアイディアを披露。定番アイテムから目新しいデザインまで。もたつかないうえシンプルなまま気分転換も図れる服の重ね方。
重ね着前提のVネックとハイネック

カットソーやシャツを無難にはさむか、1枚でニット風に着るか。「カーデといえば」の基本2択をたまには裏切る。レースブラウスとアクセづかい、2つの女っぽさでドレスアップ。手元のアクセは計算しないで自由に重ねたほうが結果、オシャレ見え。ニットを女っぽく飾るためのアクセに、ルールはナシ。お気に入りのリングやバングルを好きなだけ重ねて。
「重ねた方がすっきり見える」白の使い方

Vネックニット風に白シャツをON。冬は眠りがちなシャツ。ニットの中に着るのが常套手段だけど「外で羽織り的に」活用。白シャツ+タートルの正統派なレイヤードは、シャツの胸元をざっくりと開けてかたさをほぐして。顔まわりにシャープなラインをつくると、暗色のボトムを合わせても重厚感が出ない。
配色を楽しみたいカラータートルとゆるVネック

重ねて着る大きく開いたVネックやゆるいニットの首元からのぞかせて、変化がつけられる赤いタートルニットは毎年活躍。ビターなブラウンやチャコールグレーなど、落ち着く色と合わせてシックに着るのが鉄則。
タイトな白で品行方正に「きちんと感を印象づける」

素材がハードなスカートには、気張らないタートルで対応。端正な白で黒レザーとおかたいジャケットがフレンドリーに。
コートとトップスが「ちぐはぐにならない」簡単なルール

色をそろえると簡単にバランスよく。カラーコートや柄など装飾性の高いコートはトップスとコートの色味をそろえるのが簡単。スエット、デニムのメンズライクなアイテムもペールカラーで甘くシフト。ピンクバッグが、トップスグラデーションの完成度を高める一因に。
かわいい色・ふんわり素材を着たいとき

黒タートルは膨張して見えがちなニットをすっきり見せるのにも好都合。毛足の違いと鋭いVネックが効いて、ニットONニットの完成度も高く。キレイ色のモヘアニットもさわやかなミントカラーなら、ブルーデニムともトーンがそろい、糖度もひかえめ。
眠りがちな白シャツがまた活躍する「ニットとニットの間」

黒タートルとグレーのビッグニット。シルエットのコントラストによって体を華奢に見せるニットどうしの組み合わせ。その間の余白を生かして白シャツをセット。そのお堅い印象とパリッとした質感が、ソフトなニットにもマッチ。シャツはニットを引き締め、ニットはシャツをやさしく見せるという相互扶助の関係が成立。
ふんわりニットと白インナー

ふんわりとしたカラーニットの甘さを、白Tで中和。高発色な赤も、ニットの質感を味方につければまろやかな印象に。
白タートルを「主役にしない」使い方

ワンピースの重厚感を削いでスマートに。コンパクトな白タートルで厚みのあるニットワンピースやトップスの重みを削いで、バランスアップ。ワンピースも、首元からのぞかせた白のおかげで平坦に見えず、上品な印象作りにもひと役。
クルーネックどうし「配色で差をつける」レイヤード

ゆるい黒ニットを軽くするクリアなブルーのちら見せ。中に1枚「ちらっと見える」首とすそ、あるいはそでも含めた「トップスの端」に少しの色を入れるだけでトップスにも奥行きが出て、いつものトップスもバイカラートップス風に見違える、いつものニットにかけたいちょっとしたひと工夫。