パステルカラーで統一された空間やアンティーク調の家具など。映画やドラマに出てくる部屋は登場人物のキャラクターを表現するのに欠かせない要素なだけに、インテリアのアイディアがつまっている。そこで、映画&ドラマ好きに聞いた、「見たあとにインテリアを見直したくなる作品」を調査。実際にマネできそうなヒントとともにお届け。
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ROOM.1
『アメリ』(2001)
動物モチーフの小物をちりばめる
「壁紙、ベッドリネン、家具など、“赤”でまとめられた寝室。よく見ると、絵画は犬や鳥だったり、ランプは豚のキャラクターだったり、個性的なオブジェで女らしい“赤”にハズしを効かせてる。ユーモアあふれる小物で自分らしい部屋を作る楽しさを知れました」(守屋百合香さん:フラワースタイリスト)
(あらすじ)人とかかわることが苦手で空想好きのパリジェンヌ、アメリ。彼女は自分の殻から飛び出すため、ささやかな人助けを始める。ある日、不思議な青年ニノにアメリは恋に落ちてしまう。自分の気持ちを伝えられないアメリは姿を隠しながらニノに小細工を仕掛けていく。
ROOM.2
『パターソン』(2016)
ラフに飾ったサイドテーブル
「平凡な日常こそ幸せと感じる作品。メインカットでもある映画内でたびたび登場する寝室は、時計や本が雑然と置かれたサイドテーブルの演出がステキです。アクセをざっくりまとめたケースや物を置きすぎない点など、雑に見えすぎない工夫がされています」(細沼智絵さん:スタイリスト)
(あらすじ)アメリカ・ニュージャージー州パターソンに住むバス運転手のパターソン。彼の一日は隣に眠る妻にキスをして始まる。仕事に向かい、帰宅して妻と夕食をとり、愛犬と夜の散歩。そんな毎日を、新たな出会いとともに描くユーモアとやさしさにあふれた7日間の物語。 ©2016 Inkjet Inc. All Rights Reserved. 各社配信サイトにてデジタル配信中
ROOM.3
『ヴァージン・スーサイズ』(1999)
ポイントになるヴィヴィッドなピンク
「淡い色調にメリハリをつけるように少量の濃いピンクが使われた5人姉妹が暮らす部屋。やわらかい雰囲気が無造作に置かれたものでさえ、うかつにふれてはいけない神聖なもののように見えて、かわいらしさだけでなく、そこに漂うはかなさも感じました」(守屋百合香さん:フラワースタイリスト)
(あらすじ)1970年代、アメリカ・ミシガン州の田舎に暮らす、リスボン家の美しい5人姉妹が次々に自殺してしまう。彼女たちの短い人生を見守ってきた、近所に住む少年たちの回想によって物語は進む。繊細かつ危うさを秘めた思春期の少女たちのゆれ動く心情を描いた映画。 ©1999 by Paramount Classics, a division of Paramount Pictures. All Rights Reserved. U-NEXTにて見放題配信中
ROOM.4
『飛行士の妻』(1996)
ベッドシーツと合わせられた配色
「エリック・ロメールの作品はかわいい部屋が多い。その中でも『飛行士の妻』に出てくる青と黄色の壁の寝室が好きです。角部屋なのかぎゅっとした空間にベッドリネン、着ているキャミソールまで統一された世界観が魅力的で、何度もそのシーンを見てしまう」(苅田梨都子さん:ファッションデザイナー)
(あらすじ)郵便局で夜勤をするフランソワは仕事帰りの早朝、恋人アンヌと彼女の元恋人でパイロットのクリスチャンが一緒にいるのを目撃してしまい、二人の仲を疑う。アンヌに真相を問いただそうとするがなかなか聞けないフランソワ。カフェで偶然クリスチャンと別の女性を見かけたフランソワは、衝動的に彼らの尾行を始める。