キーカラーは「合わない色が少ない色」シンプルな服だから上手くいく配色マニュアル

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そろそろ春の新作が出そろったころ。傾向のかわったトップスや引き続き旬のワイドなボトムなど。丈や幅は変われど、見た目はシンプルなままだから、色づかいが肝心に。最短で季節感も気分も新しさを帯びる、いまのキーカラー・色合いに向く選び・配色づかいまでをひとまとめにしてお届けします。


【TOPICS】
・ピンクは「甘く着ない」
・いつもの白の代わりに「アイスブルー」
・見た目以上に万能「硬派なカーキ」
・季節をはずれて普通以上「あたたかくないブラウン」
・赤とブラウンのいいとこどり「ボルドー」
・ベージュのように・グレー感覚で「光る色」
・白と黒を使わない「新配色の成功ルール」


【1】ピンクは「甘く着ない」


モノトーンの白をピンクに置き換えたり、ピンクのスカートでもリーンなシルエットで整えたり。色の持つかわいさをいい意味で削ぐようなシンプルさで、気負わずに甘い色をアップデート。



ゆるまず使えるミルキーカラー

ピンクベロアスカート 15,400円、ピンクターバン 3,080円/ともにHiguchi Kaori×Spick & Span(スピック&スパン ルミネ有楽町店) 白ビッグスエット 28,600円/エイトンステイプルズ ブーツ 53,900円/ファビオ ルスコーニ(ファビオ ルスコーニ ルミネ有楽町店)


あたたかみと軽やかさを両立する、ベロアのタイトスカートは春からも重宝。ゆるみをおさえることにより、白+淡いピンクの淡い色どうしの膨張感を払拭できる。



コンパクトな形でヴィヴィッドに

ピンクTシャツ 11,550円/アダム エ ロペ 黒ニットロングワンピース 28,600円/ウォルフォード(サザビーリーグ) サングラス 60,500円/アヤメ バッグ 18,700円/BRIE LEON(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) ミュール 6,590円/ZARA(ザラ カスタマーサービス) 


黒+鮮烈なピンクは、ミニマルなシルエットでインパクトを軽減。1点で目を引く色なだけに、Iラインの黒ワンピースで落ち着きを意識。



【2】いつもの白の代わりに「アイスブルー」


抜けと知性を兼ねる淡く色づくブルーは、白と同じ使い方ができるため、新たなバランサーとして要注目。薄手のニットやロンTで定番ともいえる白から置きかえてみると、正統派な服できちんと装う日もひかえめな遊びを足せる。



ほっこり見えない寒色ニットアップ

ブルーリブニットタンク 41,800円、ブルーニットスカート 93,500円/ともにリサ ヤン(アパルトモン神戸店) 黒ジャケット 46,200円/エディット フォー ルル キャップ 7,480円/SEA(エスストア) バッグ 36,300円(参考価格)/L/UNIFORM(L/UNIFORM TOKYO) サボ 55,000円/パープレッド 


コンサバに傾きがちなリブニットのセットアップは、浅いブルーで今っぽさを加味。。シルエットで十分LADYにふるまえるから、黒いビッグジャケットをはおり辛さを微調整。黒で輪郭をふちどりワンピのようにブルーをひとつなぎに



インナーにも向く細身のロンT

ライトブルーTシャツ 7,810円/SeaRoomlynn ライトブルーブラトップ 31,900円/フェティコ(ザ・ウォール ショールーム) 白フレアスカート 5,990円/ZARA(ザラ カスタマーサービス) 眼鏡 47,300円/アヤメ ブルーバッグ 14,228円/スタンドオイル(ムシンサ グローバル ストア) ミュール 35,200円/PIPPICHIC(ベイジュ) 


1枚でも透けにくく中にも重ねやすい、コンパクトな薄手ロンT。同色のブラトップをレイヤードしてクリアなワントーンをいっそうモードに。白に近しいブルーならさわやかな表情のまま。



【3】キレイともカジュアルとも相性のいい「硬派なカーキ」


緑の知性を引き継いだ深くも淡くもない辛口色は、シャープにもやさしくも見える「ずるいフィルター」をかけてくれる1色。きちんと感が出るセットアップやワンピースなど、そもそも着回し力の高いアイテムで選べばいっそう使い勝手がよく。



「余裕を感じさせる」スーツライクな上下

カーキベスト 41,800円、カーキワイドパンツ 47,300円/ともにマディソンブルー 共布ベルトつきベージュトレンチコート 95,480円/Oblada(シンチ) サングラス 52,800円/EYEVAN(アイヴァン 東京ギャラリー) スニーカー 6,380円/コンバース(コンバースインフォメーションセンター) 


胸元がのぞくVネックだったり、切りっぱなしのすそだったり。抜けを生むディテールで、無骨な色を上下で着てもメンズっぽく傾きすぎない。足元にワンポイントの農色を置くことで、カーキやベージュのかさっとした質感との適度な抑揚も生まれる。



【4】季節をはずれて普通以上「あたたかくないブラウン」


秋冬のイメージが強いブラウンをドライな素材に更新して、これからの引き締め役として準備。重い色をあえて暑い季節でとり入れる「パラドックスな着方」が、軽装の物足りなさを埋める新たな手段に。



「軽量なのにボリューミィ」目線を上げる濃色ブラウン

ブラウンナイロンジャケット 17,600円、中に着たブラウンリブタンク 5,500円/ともにニューバランス(ニューバランスジャパンお客様相談室) ベージュベロアスカート 15,400円/Higuchi Kaori×Spick & Span(スピック&スパン ルミネ有楽町店) バングル 49,500円/リューク サンダル 33,000円/エディット フォー ルル 


ナイロン特有のシャリ感で、軽やかにまとえる立体的なブラウンジャケット。上に深い色のボリューミィなジャケットを持ってくることで、重心を引き上げながらVシルエットを構築。トップスとの対比で脚線が細くまっすぐに。胸元の白ロゴがワントーンを重たく見せない抜けづくりに。



さらっとした風合いの「リネンのセットアップ」

ブラウンリネンシャツ(インナーとセット) 192,500円、ブラウンリネンワイドパンツ 123,200円/ともにジア スタジオ(ザ・ウォール ショールーム) ネイビーワイドジャケット(メンズ) 154,000円/オールド イングランド(オールド イングランド銀座店) バッグ 14,014円/スタンドオイル(ムシンサ グローバル ストア) サンダル 41,800円/フミエタナカ(ドール) 


ネイビー+ブラウンの濃色どうしは、ジャケットやシャツなどかたい服でシャープに仕上げて。風通しのよい生地のおかげで配色も形もクラシックを引きつげる。抜け感目的のサンダルもブラウンで合わせて統一感のあるルックスに。



【5】赤とブラウンのいいとこどり「ボルドー」


注目色の赤もいいけれど深みをまとったボルドーは、ブラウンの延長で使えるため合わせる色に悩まず済む。濃度が高くても軽やかなムードで楽しめる、フレアスカートなど動きの出る形をセレクト。


躍動感が増すプリーツ

ボルドープリーツスカート29,480円/Oblada(シンチ) フーディーパーカ(メンズ) 35,200円、ローファー 193,600円/ともにオールド イングランド(オールド イングランド銀座店) ボルドーソックス 2,970円/AMERICAN TRENCH(メイデン・カンパニー)


動作とともにひらつくボルドースカートで、パーカでラクする日もLADYなまま。色・シルエット・質感すべて女っぽいから、トップスはカジュアルに仕上げるぐらいがちょうどいいバランスに。



【6】ベージュのように・グレー感覚で「光る色」


グレーやベージュにツヤをまとったようなシルバー・ゴールドは、目を引く見た目以上になじみやすい色。アクセサリー感覚で使えるうえに、衣類ゆえのやわらかな質感により華美になりすぎない。ドレスアップはもちろん「品のあるくずし」としても、幅広く活躍。



ドレッシーなミニスカート

シルバーミニスカート 12,100円/PROVOKE(ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) グレーワイドスエット(メンズ) 11,000円/フレッシュサービス(フレッシュサービス ヘッドクオーターズ) タイツ 5,500円/ウォルフォード(サザビーリーグ) スニーカー 16,280円/ニューバランス(ニューバランスジャパンお客様相談室) 


短い丈でも十分ドレス感が生まれるから、ほかは全部カジュアルを貫くと「過ごしやすいのにキレイ」に整う。スウェットをかぶせて、ミニスカートの見える面積をさらに小さくしぼる。すると、グレーとシルバーが一体化して見えることで、メタリックのキレがリラクシーなスウェットにも付加。



オーバーサイズのライン入りラメニット

ゴールドシャギーニット 86,900円/マディソンブルー デニムパンツ 25,300円/レッドカード トーキョー(ゲストリスト) ソックス 1,210円/靴下屋(タビオ) パンプス 36,300円/PIPPICHIC(ベイジュ) 


よく穿くブルーデニムをゴールドのツヤでトーンアップ。上品かつやさしいベージュの特徴に加え光沢によるシャープさもそなわり、ラフなワンツーでも「ちょっとそこまで感」のない仕上がりに。毛足が長いことでさまざまな角度に反射される光には、ビッグフォルムのボリューム感をまぎらわし、手にとりやすくしてくれる効果も。



【7】白黒使わない「新配色の成功ルール」


形はシンプルに、共通点のある組み合わせで。基本ルールをおさえれば、気後れもしそうな定番色以外の色づかいも失敗しない。定番の白と黒を使わず、うまくいく配色でスタイリングをレベルアップ。


くすませながらネオンカラー

ライムグリーンジャケット 31,900円、パンツ 28,600円/ともにPHEENY グレーTシャツ 19,800円/SEA(エスストア) ジャケットにつけたバッジ 各550円/ボナム(ベイクルーズ カスタマーサポート) バッグ 14,300円/ル ベルニ(ル タロン 有楽町マルイ店) ミュール 13,200円/ル タロン グリーズ(ル タロン グリーズ ルミネ新宿店) 


メンズライクで統一し明度の高いグリーンを辛口仕立てに。ジャケットやタックパンツの硬派な形なら、蛍光カラーの割合が多くても都会的。発色をぼかすように、中にスモーキーなグレーをIN。胸元のピンバッジやラメが輝くつっかけを添えて、間のびしがちな淡いトーンにアクセントをプラス。



ボトムを落ち着かせて「陽気な赤と青」

赤ロゴTシャツ 7,480円/BLUESCENTRIC(メイデン・カンパニー) チャコールグレースカート 10,990円、ショートブーツ 15,990円/ともにZARA(ザラ カスタマーサービス) 手に持ったデニムシャツ 37,400円/アッパーハイツ(ゲストリスト) バッグ 190,300円/チノ×ザンケッティ(モールド) 


ルーズなシルエットのTシャツに細身のスカートを合わせて、カジュアルさを中和。黒に近いグレーのボトムで冷静さを保てば、赤のロゴTやデニムシャツの反対色をかけ合わせてもシックにまとまる。



濃淡をつけてピンクだけ

ピンクスウェット 9,900円/SeaRoomlynn 中に着たピンクキャミワンピース 33,000円/グレーコード(ゲストリスト) サングラス 39,600円/プロポ(プロポデザイン) ピンクバッグ 15,667円/スタンドオイル(ムシンサ グローバル ストア) ロングブーツ 15,950円/RANDA 


白っぽいピンクを軸にすることで濃いめの同系色を合わせても色浮きなくすっきり。ワンピース+ビッグスウェットでリラックスしたいときこそ、色の力でぱっと華やぐルックスに。足元はビターなブラウンで大人っぽく。



テイストはさだめずクールな色

ライトブルーフリルブラウス 75,900円/ロク(ロク アオヤマ) ネイビーパンツ 27,500円/BILLS KHAKIS(メイデン・カンパニー) キャップ 10,450円/エイトンステイプルズ バッグ(メンズ) 3,850円/フレッシュサービス(フレッシュサービス ヘッドクオーターズ) スニーカー 9,350円/ムーンスター(ムーンスター カスタマーセンター) 


暖色よりもさっぱりとした表情に整う、ブルーやグリーンの冷たい色。冷静なカラーでそろえれば、異なるテイストMIXもごちゃつかずシンプルの範囲内。シックに落ち着くかどうか注意してアイテムを選べば、甘さやカジュアルさもまとまりやすい。



形はゆるめず「派手色+渋色」

カーキワイドジャケット 8,590円、ゴールドバッグ 7,990円/ともにZARA(ザラ カスタマーサービス) ベージュニットタンク 19,800円/Higuchi Kaori×Spick & Span(スピック&スパン ルミネ有楽町店) 赤ニットパンツ 36,300円/någonstans イヤリング 5,250円/アビステ パンプス 36,300円/PIPPICHIC(ベイジュ) 


ヴィヴィッドカラーに挑戦したいときは、あせた色と組み合わせて緊張感をほぐして。テンションが異なる色合わせは、スリムパンツやジャケットのシャープな形にしぼりまとまりよく。



明るくハニー・暗めのチョコレート

イエローフーディーニット 15,290円、ブラウンサテンロングスカート 13,200円/ともにSeaRoomlynn サングラス 41,800円/アヤメ ベージュバッグ 26,950円/ヤーキ(ヤーキ オンラインストア) サンダル 33,000円/エディット フォー ルル 


ベージュの延長線上にある濃厚なハニーイエローと、チョコレートみたいに赤みがかったブラウン。明度の異なる2色も、同系色かつコンパクトな形でそろえればケンカする心配もなし。その結果、パーカ+サテンスカートの正反対なテイストにも一体感が生まれる結果に。



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